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ウォーキングで認知症予防!ダイエットだけじゃない歩く効果

楽しそうにみんなで歩く高齢者

ウォーキングはジョギングや水泳などといった他のスポーツに比べて、一番手軽に始められる運動でしょう。普段あまり体を動かしていない人や高齢者の方でも、ウォーキングでしたらそれほどハードルも高くなくお勧めです。

最近はダイエットや生活習慣病の予防にも効果があるとして人気で、各地でイベントなども開かれているようです。

しかし!実はウォーキングのメリットはそれだけではありません。歩くことが脳にも良い刺激となって、認知症の予防にもなるというのです。ウォーキングが脳に与える影響について詳しくみてみましょう。

ウォーキングには様々な効果が!アメリカの研究結果では認知症予防も

ウォーキングが本当に認知症予防になるのでしょうか。これについては、アメリカの大学で行われた興味深い研究結果があります。

高齢者を二つのグループにわけ、ひとつのグループには早歩きでのウォーキングを1年間続けてもらいました。もうひとつのグループは全く何もしませんでした。

その結果、ウォーキングを続けていたグループの人たちの海馬が大きくなったというのです。

海馬とは脳の中にある、記憶に深い関わりのある器官です。この海馬は、健康な人でも歳をとるとともに小さくなっていきます。ストレスなどによっても小さくなることがわかっていて、またアルツハイマー型認知症で最初に変化が現れる部位でもあります。

そんな海馬が、ウォーキングを続けたことで大きくなったというのです。

脳海馬場所イラスト

歩くことが認知機能に良い影響をもらたすという研究は、他にもいろいろとあります。

イギリスのある大学の研究によると、ウォーキングを続けている人では認知機能の低下を30%防ぐことができたというのです。他にも2型糖尿病や肥満を改善、癌のリスクも下げ、うつ病を防ぐこともわかりました。

その他にも、ウォーキングを続けることで認知症の発症リスクが減ったというものや、認知症発症の原因となる脳の萎縮の進行が緩やかになったというものもあります。

このように、ウォーキングは手軽にできるのに関わらず、私たちの体にも脳にも心にも様々な良い影響をもたらしてくれるスポーツなのです。

どうして認知症予防につながるの?考えられている様々な理由

ではなぜ「歩く」ことが認知症予防につながるのでしょうか。それにはいくつかの理由が考えられます。

歩くことで、全身の血液循環が良くなる

私たちの体を流れる血液は、心臓のポンプ作用によって全身をくまなく巡ることができます。心臓を出た血液は、心臓の拍動の力によって全身の細部の細胞にまで酸素や栄養素を送り届けます。そしてそこで二酸化炭素や老廃物をもらい、また心臓に戻ってくるのです。

心臓から出る血液が動脈を通って全身に向かう際には、心臓のポンプ作用の力は大きく、その力によって全身の隅々にまで血液を届けられます。

しかし全身を巡った血液が静脈を通って心臓へ戻ってくる際には、心臓のポンプ作用は弱くなってしまっています。しかも人は直立で生活しているため、足の静脈血は重力に逆らって心臓に戻らなくてはいけません。

血液が重力に負けて逆流したりすることがないように、静脈の中には弁があり、一度通った血液は戻らないような構造になっています。しかし心臓のポンプ作用だけで、この弁を通って心臓に血液を戻すにはポンプの力が弱いのです。

これを助けるのがふくらはぎや足の筋肉です。筋肉が収縮したり弛緩したりすることで血管を圧迫し、その力によって血液を心臓へと戻しているのです。

ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれています。ふくらはぎや足の筋肉の刺激があるおかげで、血液は全身を循環することができるのです。

下半身には、全身の筋肉の2/3もがあります。ウォーキングによってふくらはぎや足を筋肉を刺激すれば、その分もっと全身の血液循環が良くなるのです。

逆にあまり歩くことがなく、下半身の筋肉を使わない生活をしていては血液循環は悪くなってしまいます。血液循環が悪くなると酸素や栄養素を十分に届けることができなくなり、様々な問題が出てきてしまいます。

筋力のピークは20~30代で、それ以降は低下していってしまいます。普段の生活で足の筋肉をしっかり使っていないと、意外と簡単に落ちていってしまうのです。そうなってしまう前に、日頃から意識しておくようにしましょう。

血液循環が改善、脳への血流量が増えたことで脳が活性化

全身の血液循環が良くなれば、脳へ流れ込む血液量も増えます。血液には酸素やブドウ糖などの栄養素を隅々の細胞にまで届けるという役割があります。脳へ流れ込む血液量が増えれば、脳にたくさんの酸素や栄養素を届けることができるようになるのです。

脳にとってブドウ糖は唯一のエネルギー源です。そのブドウ糖が脳にたくさん届くようになれば、脳の神経細胞も刺激されて活性化します。

脳は、体全体のどの臓器よりも酸素やブドウ糖を必要としています。もしもあまり歩くことがなく、体を動かす機会も少なくなると、脳へ行く酸素やブドウ糖も減ってきてしまいます。このような状態は認知症にとって良くありません。

動脈硬化を予防し、認知症を防ぐ

認知症には、その原因によっていくつかの種類にわけられます。患者数が一番多いのは「アルツハイマー型認知症」ですが、他にも「脳血管性認知症」「レビー小体型認知症」などもあります。

これらの認知症のうち脳血管性認知症の原因は、動脈硬化によって脳の血管が詰まってしまうことです。これの認知症を防ぐためには、動脈硬化を予防することが大切です。

ウォーキングを続けることで悪玉コレステロールや中性脂肪を減らすことができます。これが動脈硬化の予防につながるのです。そして脳血管性認知症を防ぐことができます。

緊張筋が脳細胞を刺激し、認知症を予防する

筋肉は「相性筋」と「緊張筋」という2種類にわけることができます。これらはそれぞれ使われるタイミングなどが違います。

相性筋は走ったり跳んだりといったような、素早い動きや大きな力を発揮するときに使われます。脳からの命令を受けることでいろいろな動作を行います。

それに対して緊張筋は、立った状態での姿勢を安定させたりするときに使われます。この筋肉は自分から脳に信号を送っていて、それにより特に意識しなくてもグラグラすることなく自然に立っていることができるようになります。

「歩く」という一連の動作では、これらの筋肉がバランス良く使われています。歩くときの「足を前にけり出す」というような動作では相性筋が使われます。「前に出した足を安定させて止める」という動作では緊張筋が使われます。

歩くことで緊張筋を使うと、それによって脳が刺激されます。たくさん歩けば、その分がさらに刺激となり、脳の活性化へとつながっていくのです。

歩くことでβエンドルフィンが分泌される

ウォーキングを続けることで脳が刺激されると、脳内には快感をもたらすホルモンの「βエンドルフィン」が分泌され始めます。βエンドルフィンは脳内麻薬とも言われ、気持ちいいという快感や幸福感をもたらしてくれます。

マラソンランナーなどが経験する、走り続けることで苦しさが快感に変わっていく「ランナーズ・ハイ」という現象について聞いたことがあるかもしれません。このとき、脳の中にはβエンドルフィンが分泌されています。

ウォーキングでもβエンドルフィンが分泌されることで、このランナーズ・ハイと似たような状態を感じられることがあるのです。周りに風景などがとても美しく見えるようになり、気分が高揚してくるでしょう。

そして歩くことでβエンドルフィンが分泌されると、それがストレス発散や物忘れの防止にもつながるのです。認知症予防に対しても良い効果があるでしょう。

ウォーキングは全身の血液循環を改善してくれるし、脳に刺激も与えてくれるのです。

ウォーキングに惹かれはじめたあなた!せっかくなら効率良く歩いてみましょう。

ただ歩くのではなく、姿勢を正して歩幅は広くを意識して

ウォーキング

「ウォーキング=歩くこと」ですが、ではどのように歩くようにするとよいのでしょうか。ただダラダラと歩いていても(全然歩かないよりは良いですが)、あまり効果は期待できないのです。

姿勢

頭の先を見えない糸で引っ張られているイメージで立ちましょう。背筋を伸ばして、両手を上げて大きく深呼吸してみてください。息を吐いて腕を下ろした姿勢をキープしましょう。お腹は少し引っ込んでいると思います。

呼吸

腹式呼吸をするようにしましょう。そうすることで脂肪燃焼の効果なども出やすくなります。

息を吸ったときにお腹を膨らませ、吐いたときにお腹をへこませます。特に息を吐くことを意識してやってみてください。

歩幅

普段歩く時よりも広めにしましょう。

高齢者を、歩幅の広い人、普通の人、狭い人にわけて、認知症発症との関係を調べた研究があります。それによると、歩幅の広い人は狭い人に比べて認知症発症のリスクが1/3にまで減っていました。特に女性ではその効果が大きくなっていました。

速度

楽に歩けるような速度ではなく、ややきつめくらいの速度にしましょう。腕を大きく振り、かかとから着地してつま先でけり上げるようにします。

広い歩幅で、多少息がはずむくらいの早歩きをすることでウォーキングの効果が出てきます。

ただし速度を上げると姿勢が崩れたり呼吸が止まったりしてしまうようでしたら、少し速度を緩めてみてください。焦らなくても、慣れれば正しい姿勢で速度も上げていけるようになります。

歩く量や頻度

どのくらい歩くのが良いかについては、「週に3日、1回30~40分」などいろいろな意見があります。

有酸素運動の効果が現れるのは歩き始めてから20分以上経ってからのため、20分以上歩くとよいとも言われます。ただ20分継続して歩かないで、細切れの時間で歩いたとしても十分な効果が得られたという報告もあります。

まずは「週に何日、何分以上歩く」と義務にしてしまわず、自分が気持ちよいと思えるだけ歩くことが一番良いでしょう。歩こうと思っていたのにサボってしまった日があっても自分を責めないで、前向きに楽しい気分で歩くようにしてみてください。

そして歩いているときには正しい歩き方で歩けているかということを意識するとともに、周りの景色を楽しむ余裕も持って下さい。それが脳への刺激にもなります。

ウォーキングをしながら計算問題やクイズなど頭を使って考えるようなことを一緒にすると、更に認知機能の維持や向上がみられたという報告もあります。友達と一緒にクイズを出しながらウォーキングをするようにしてみてもよいかもしれません。

まずは自分が楽しんで歩くことが一番ということですね。

私はウォーキングもジョギングも大好きです。

認知症以外にもたくさんあるウォーキングの効果

歩くことが認知症予防になることをお話してきました。それ以外の効果についても(いろいろと効果があるというイメージはあると思いますが)確認してみましょう。

歩くためには足の筋肉だけでなく、腹筋や腰、腕の筋肉など全身を使っています。スムーズに歩くためには神経の働きも必要になります。また歩くことで呼吸が激しくなり、心拍数も上がるため心肺機能にも影響します。

体を動かすことでブドウ糖も消費されるようになりますし、20分以上経つと今度は脂肪が燃焼されるようになっていきます。

このような流れから、ウォーキングをすることで以下のような効果があるとされています。

  • 肥満の予防、改善
  • 高血圧、糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病の予防、改善
  • 心肺機能の向上
  • 筋力低下の予防
  • 骨粗鬆症の予防
  • 脳の働きの活性化
  • 自律神経失調症やうつ病の予防、改善
  • ストレス解消

こうして見てくると、ウォーキングは良いこと尽くめのようです。靴は専用のものを用意した方がよいですが、それ以外には自分の体と意気込みさえあれば始められます。他のスポーツに比べると手軽でしょう。

筋トレのような無酸素運動にもその利点はありますが、認知症の予防について見た場合にはウォーキングのような有酸素運動のほうが効果があることがはっきりしています。

今まであまり運動をしていないという場合には無理をしないようにしましょう。最初は距離も時間も短めで大丈夫です。初めはそれさえきついと思っていても続けているうちに少しずつ慣れて、もっと長く歩けるようになります。

「歩かなくてはいけない」のではなく、「楽しく歩く」という気持ちで行きましょう。そのために、ウォーキング用のウェアーを用意したりするのも気持ちが上がってよいかもしれません。

お店に靴やウェアーを探しに行ってみるだけでもテンションがあがりますよね。

やるぞ~!という気持ちになれるのでオススメです。

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