健康生活TOP 食中毒 川辺のバーベキューに注意!焚火にくべると毒ガスを出す木がある

川辺のバーベキューに注意!焚火にくべると毒ガスを出す木がある

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良い季節にアウトドアでバーベキュー、楽しいですよね。でも、最近では道具が便利になったおかげで「自宅の居間を屋外に持ち出しただけ」と言った感じのアウトドアの楽しみ方が多いようです。

もちろん、環境負荷を軽減すると言う意味からも、むしろそうした「すべて持って来て、すべて持ち帰る」スタイルの、アウトドアの楽しみ方の方が好ましいと言えるでしょう。

しかしながら、そのせいで自然の中の危険性に対する知識が不足してしまっているのもまた事実です。充分な知識がないと、思わぬところに潜む危険に足をすくわれかねません。

ましてやそれが生命にかかわるほどの危険だったら大変ですよね。今回はキョウチクトウの危険性について見てみましょう。

牛を殺すのでも25グラムで事足りる毒!キョウチクトウの脅威

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写真・・・農研機構:独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 – キョウチクトウ

2011年10月、大分県の農場で黒毛和牛の大量死が発生しました。突然発生した原因不明の体調不良によって、5日間で成牛15頭と子牛1頭が死んだのです。

原因は、餌として受け入れていた、道路清掃で出た刈り取った野草の中に混入していたキョウチクトウの落ち葉だったのです。

キョウチクトウは強い毒を持つ樹木

一頭の牛がどのくらいの餌を食べたかが判りませんが、報告書によるとキョウチクトウの枯葉が混入していた飼料10kgあたりおよそ200g~900gの混入があったとみられています。

枯葉として食べた場合の、体重500kgの牛の致死量はたった25gだそうですので、大量死に繋がったのもうなずけますよね。これは牛の例でしたが、人間に対しても非常に強い毒性を持つのがキョウチクトウなのです。

キョウチクトウの主な毒成分はオレアンドリンと言うグリコシドで、純粋な毒成分を口から摂取した場合の人間の致死量は0.3mgです。青酸カリの50倍の強さを持つと言われるフグ毒でさえ致死量が1~2mgですから、かなり強力な毒ですね。

それでも街路樹に使われるキョウチクトウ

実は広島市の市の花に指定されています。これは核攻撃を受け焦土と化した広島市で、いち早く芽を出し花を付けた、生命力あふれる植物だからなんですね。

このことからも判るように、大気汚染や乾燥にも強いため、高速道路沿いの植生などには最適だからなんです。

そもそもキョウチクトウはほとんど実を付けませんから、誤って実を食べてしまう事もないでしょうし、葉っぱも硬そうであまり美味しそうじゃないから誤食の心配もありません。

草でよくある「根っこを食用と間違えた」などと言うことも、5メートルくらいの高さにまで育つこの木では考えられません。

ですので、比較的安全だとも言えるんですが、それでも事故は意外なほど多く起こっています。

枝にも幹にも毒があるので調理用具として使ってはいけない

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これが意外と落とし穴なんですね。キョウチクトウの枝は割合真っ直ぐなので、調理用具として使うのには便利そうに見えるんです。

海外ではバーベキューの串として使って何人もの人が亡くなったと言う事故も発生しています。戦時中と言いますからずいぶん昔ですが、日本でも箸代わりに枝を使ったことによる中毒事故が起こっています。

そして、根っこから花に至るまで、植物全体に猛毒があることから、意外な危険性も持っているのです。

岡山大学がフィールドワーク用に公開しているキョウチクトウに関する注意文書には、「低温で生木を燃やした煙にも毒性成分のオレアンドリンが含まれる」とされています。

その煙を吸うと中毒することもあるので、バーベキューなどの際にも気を付けるよう注意喚起が行われていました。

このような危険性と言うのは意外と気にしていませんよね。もちろん生木を採ってきて、そのまま火にくべること自体非常識とも言えるんですが。

ただ、ガソリンコンロや携帯用ガスコンロが普通のアウトドア調理器具になった現在では、木が乾燥していないと煙が大変なことになると言う常識すら危ぶまれるような気がします。

そして、この大学の文面では生木と書いているものの、枯れ枝や枯葉にもオレアンドリンはしっかり入っています。先の牛の例でも明らかですよね。

ですから、キョウチクトウが生えている近辺で拾った、元の木の種類がはっきりしない枯れ枝などは絶対に燃やさないようにしましょう。充分枯れた枝葉でも雨などに濡れて乾ききらず、芯に湿り気があると危険かもしれません。

実は庭木にも不向きなキョウチクトウ

普通に木のそばに立っているのであれば何の害もありませんが、きれいな花が咲いているからと言って、子供が枝を折ったりしたら危険です。

折れ口から出た樹液にも毒が含まれていますので、それを舐めてしまったりしたら大変ですよね。昔は、キョウチクトウに触れてはいけないと言うしつけが社会常識でしたが、今ではあまり聞きません。

ですので、子供が触れやすい住宅地に植えるのはどうかと思います。

また、あんまり考えたくないことですが、万が一の火災の時に、毒ガスをまき散らす恐れのある木を植えておかない方が良いと思うんですがどうでしょう。

自然毒に対する警戒心が薄れていませんか?毒に対する自衛をしっかりと行おう

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昔の子供たちは、自然毒に対して非常に厳しくしつけられてきました。中にはあからさまに大げさな内容もありましたが、子供が被害にあわないようにと言う親心だったのでしょうね。

最近では、例えば毒草であり、美しい花を咲かせるだけでなく面白い形の実がなるため、子供の誤食事故の恐れもある「マンダラゲ」も園芸植物として普通に売られています。

やはり自然毒に対する警戒心が薄れているんじゃないでしょうか。

エンゼルトランペットは毒草マンダラゲの仲間

エンゼルトランペット(キダチチョウセンアサガオ)とマンダラゲ(チョウセンアサガオ)は、厳密には異なる種なのですが、近縁種でもあるため同じ毒を持ち、同じ危険性があります。

もちろん園芸品種の中にも毒草は数多くありますが、子供が思わず手にしてしまいそうな毒草には、親御さんがしっかり注意しておいてあげないといけませんね。

昔の親がしつけた代表選手はヒガンバナです。秋のお彼岸のころ綺麗な花をいっぱい咲かせるため、つい子供が手に取ってしまうんですね。でも、食べると最悪生命を落とします。

ヒガンバナは田んぼの畦のほか、墓地にもよく植えられたので、子供には「死人の花」と言う恐怖感を植え付けることで、誤植事故を防いでいたと思います。

なお、水仙はヒガンバナの仲間で、同じ性質の毒を持っていますから、これもまた食べちゃダメですよ。

意外なものにも毒は含まれている

意外さと言う意味で言うなら、アジサイですね。アジサイの葉には毒があります。それほど強くはありませんが、料理店が季節感を出すため料理に添えたものを食べて中毒したと言う事故も、21世紀に入ってからでさえ起こっています。

植物毒の危険は喫食することだけではありません。かぶれることで有名なウルシの名前を知らない人はいないでしょう。しかし、ウルシの木を見分けることができますか?

漆器の塗料を採るウルシノキもさることながら、同属で同じように酷くかぶれることのあるツタウルシはどこにでも、それこそコンクリートで覆われた道路の法面にも生えていることがあります。

目安としては、丸めの葉っぱが三枚セットで付く、つるで他の物にくっついて育つ木です。気になる方は図鑑などで調べてくださいね。

こういったものから自身を守る事は非常に重要です。また、しつこいようですが、やはりお子様については十分に目を光らせるべきです。この記事を機会に、身の回りに潜む毒について意識を強めてくださいね。

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