健康生活TOP 応急処置 意外に危険な掃除機吸引!餅が詰まったらすべき対処は救急車が正解

意外に危険な掃除機吸引!餅が詰まったらすべき対処は救急車が正解

shutterstock_127692192

お正月ではなくても、お餅を食べる機会は、日本人なら度々あります。ひな祭りのひし餅や子供の日の柏餅ならずとも、おしるこ(ぜんざい)や鍋物、雑炊にも、我が国の食生活に、餅は切っても切れない関係にあるのです。

このページでは、高齢者が餅を喉に詰まらせた!そんな緊急時の応急処置の方法について、皆さんにご紹介します。

餅の事故への応急処置は救急車を呼べ!掃除機吸引は実は危険

不運にもお年寄りが餅を喉に詰まらせた時には、一体どんな対処をすれば無事に乗り切れるのでしょうか?

掃除機で吸い取る!そんな方法は今や有名ですよね。勿論、この方法が功を奏して無事に一命を取りとめた、そんなお年寄りも実在します。

掃除機吸引法は、成功する場合もあります。ただ、「場合もあります」の言い回しでお気付きの通り、掃除機吸引法が失敗する場合もある、ということをしっかり認識しておいてください。

掃除機のノズルを口の中に入れる行為で、喉に詰まっている餅を更に奥へ押し込んでしまう場合があるからです。

また、老朽化で吸引力の弱くなってしまった掃除機では、十分に吸い出すことはまずできないでしょう。逆に超強力な吸引力でお年寄りの喉を吸う!というのも、怖いものですよね。

そんなわけで掃除機での吸引方法というのはおすすめできません。

救急車の要請が正解!焦らず落ち着いて、がポイント

やはり最も理想的な対処方法は、119番に電話を発信、救急車を呼ぶことです。

人間には気が動転すると、番号を間違えて110番し警察に連絡してしまう傾向があるそうです。これには、 ヒャクジュウキュウバンよりもヒャクトウバンの言葉の方が、耳にタコが出来る程繰り返し聞かされ続けている上、語感が良く簡単で短い、という理由があるようです。

しかしこれは言うまでもなく圧倒的なタイムロスです。救急車を依頼する際にはとにかく落ち着きを取り戻し、確実に119番へ発信しましょう。

「お年寄りが餅を喉に詰まらせたら、直ぐに119番に電話して救急車を呼ぶ!」これは鉄則として何処かに書いて貼り出しておくか、日頃から頭の中に叩き込んでおきましょう。

救急車を待っている間に試したい、掃除機以外の対処法

救急車の到着を待ちながら何らかの応急処置をする場合、以下の方法を試してみてください。

手堅いのは原始的な目視除去法

意外に手堅い方法に目視除去法があります。これはその名の通り、餅が目で見える位置にある時には、指を突っ込んで引っ張り出す、というものです。

ある意味原始的な方法ではありますが、これ程確実な対処もないでしょう。幸運にも餅が喉からのぞいて見える場合には、是非この目視除去法をお試し下さいね。

目視除去法が使えない場合は背部叩打法で背中を叩く

背部叩打法というものがあります。これは肩甲骨の間を叩く方法です。

【背中叩打法の実施手順】

① 食べ物を詰まらせた人(以下「傷病者」といいます。)が立っているか座って いる場合は、やや後方から片手で傷病者の胸もしくは下あごを支えて、うつむ かせます。

(傷病者が倒れている場合は、傷病者を手前に引き起こして横向きに し、自分の足で傷病者の胸を支えます。片手で傷病者の顔を支えます。)

② もう片方の手のひらの付け根で、傷病者の肩甲骨と肩甲骨の間を強く4~5 回、迅速に叩きます。
③ 回数にとらわれず、異物が取れるか、反応がなくなるまで続けます。

餅の話題ではなくて申し訳ないのですが、実は筆者にも経験があります。

我が子が幼児だった頃、林檎か梨を食べさせている最中、突然子供が喉に詰まらせて目を白黒させ始めました。

その時、筆者がすかさず取った行動は、子供の背中を思いっ切り強く、バン!と一回叩く背部殴打法でした。(勿論、その時点で背部殴打法なんていう応急処置方法は全く知りませんでしたが…)

その途端、子供の口の中からもの凄い勢いで果物のかけらが飛び出して来ました。

このように、細かい方法を知らなくてもできるのです。肩甲骨の間、とそこまで位置を微調整しなくても、単に背中の広範囲を叩くだけでOKですので、誰にでもお勧め出来る方法です。

みぞおちをグイッ!意識がある場合はハイムリック法

よく餅が詰まった!という場面で効果的だと紹介されるものに、ハイムリック法というものがあります。患者の背後から腹部へ手を回し、胃の部分(お腹の上方中央のくぼみ、みぞおち)を突き上げるというものです。

一人の場合は背を壁に付け、自信のみぞおちをグッと押し上げてください。叩く、殴るはダメですよ。

この時注意したいのは、あくまで押し上げるように行うのであって”叩く”のではないということです。また、患者の意識がない場合は絶対にNGです!胃から逆流したものが気道に詰まってしまう可能性があるからです。

最後に、お年寄りが喉に餅を詰まらせた際に実践すべき応急処置の方法を、望ましい物から順番に整理しておきましょう。

  1. 救急車を要請する
  2. 目視除去法を試す
  3. 背部叩打法を試す
  4. ハイムリック法を試す

いかがでしたか?繰り返しになりますが、まずはとにかく「救急車を呼ぶ!」これにつきます。「自分(たち)でなんとかなる」という考えで掃除機を持ち出したりするのはやめましょう。

あとは、粘り気の少ない餅に切り替える、餅を細かく切り刻むなどして、お年寄りが餅を喉に詰める事故を未然に防ぐ心遣いが何よりも大切でしょう。

この様に、素材と調理法にひと工夫加えるだけでも、お餅の事故は十分に予防出来ます。それでは、どうか最新の注意を払いながら、美味しいお餅をお召し上がり下さいね。

老人の喉は餅が詰まって当然!?子供と老人の口内の違い

今も昔も「餅を喉に詰まらせて亡くなる」お年寄りのニュースが途切れる事はありません。

ところで、お餅が好きなのは子供も同じですよね?それなのに子供が餅を喉に詰まらせたなんて話、あまり耳にしないのではないでしょうか。

では何故、お年寄りばかりが喉に餅を詰まらせるのでしょうか?それはずばり、お年寄りの口の中が、餅を詰まらせるのに理想的な条件を揃えているからです。

老人の口の中で起こっている事

年齢を重ねれば、唾液の分泌が減り、噛み砕く力だけではなく飲み込む力も弱まります。

カラカラに乾燥した舌で、さらに入れ歯がグラグラ動いて物が噛みにくい上、喉の動きが緩慢でゴックンと飲み込む時のあの切る様な動作が難しい…

こんな悪条件の宝庫といっても過言ではない口中に、食品の中で他に例がない程の粘り気がある餅を放り込むのですから、そりゃ喉に詰めないで完食出来る方こそ、「どうして?」と聞きたくなる位に不思議な話なのです。

簡単に食べられて腹持ちが良い!美味しい餅の魅力を安全に楽しもう

餅は戦国時代から、保存性の高さと発音が「持ち」や「保ち」に通じるとして、めでたい食べ物として珍重された歴史があります。

材料が餅米だからお腹持ちが良いし、調理するにも非常に簡単ですし、何よりも理屈抜きに美味しいですよね。

紅白餅に限らず、餅がおめでたい席に登場する食材ですが、特別な晴れの日ばかりではなくもっと普段から食べたいものです。

ところで余談ですが、ひと昔前に「喉に餅を詰まらせて亡くなった」、食道ガンで闘病されていた有名な芸能人の男性をご存じでしょうか?

その彼があまりにも高い知名度であったがために、来る日も来る日も「喉に餅を詰まらせて…」の部分が、インターネット上で繰り返し報道されていました。

つくづく、ご家族の方々やファンの心労もさることながら、こうした餅を喉に詰まらせる事故は、高齢者に限らず病人にも起こり得るのだと、気持ちを引き締めてかかる必要がありますね。

キャラクター紹介
ページ上部に戻る