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下腹ぽっこりお腹は脂肪?子宮の病気?女性のお腹が張る原因と対処法

下腹部をおさえる女性

痩せているのに下腹だけぽっこり出ている、ダイエットしても下腹がなかなか引っ込まない…女性には多い悩みですよね。

下腹は、便秘や体脂肪が原因でぽっこりしやすいのですが、心配な病気がひそんでいる場合があるので注意が必要です。

女性の下腹がぽっこり膨らむ原因と心配な病気の見分け方をチェックしておきましょう。

女性を悩ます下腹のぽっこり…下腹が膨れる原因は

お腹はもともと体脂肪が蓄積しやすい場所で、ぽっこりお腹に悩む人は男女関わらず多いものです。

しかしお腹の脂肪の付き方は男女で異なり、

  • 男性はへその辺り中心にお腹に内臓脂肪が蓄積する「リンゴ型」
  • 女性のお腹はお尻、下腹、腰に皮下脂肪が蓄積する「洋ナシ型」

になりやすいのです。

これはホルモンバランスや筋肉量の違いが関係しています。女性はホルモンの影響で食事から摂取した余分なエネルギーが皮下脂肪に変わりやすく、筋肉が少ないので内臓を支える力弱く、内臓が下垂して下腹がぽっこり出やすいのです。

脂肪のつきやすさは性差や加齢が影響するので、女性は中年以降になるとどうしても若い時よりも下腹がふっくらしてしまうものです。

お腹周りの脂肪は、年齢に合わせて適度な運動や食事のコントロールで引き締めることも十分に可能です。しかし、体はスリムなのに下腹だけぽっこり出て改善されないようなら、ほかに原因があると考えたほうが良いですよね。

下腹がぽっこり膨れる主な原因には、セルフケアで改善できるケースと病院での治療が必要なケースがあります。

セルフケアで改善できるケース 受診が必要な疾患
  • 皮下脂肪・内臓脂肪
  • 腸内に溜まった便やガス
  • 内臓下垂
  • 子宮筋腫
  • 卵巣嚢腫
  • チョコレート嚢胞
  • 卵巣がん

そのほか、肝硬変や内臓のがんが原因で腹水が溜まり、お腹が大きく腫れる場合もあります。腹水は、内臓の機能が大きく低下して血液やリンパ液から水分がしみ出る時に溜まります。しかし、腹水でお腹が腫れている時は、明らかに病状が重度の段階です。

セルフケアで改善できる下腹の膨らみは、生活習慣を改善したり下腹をひっこめるトレーニングで引き締めることができますが、疾患による下腹の膨らみは見過ごしてしまうと悪化してしまいます。適切な対処ができるよう、それぞれの特徴や見分け方をチェックしておきましょう。

人知れず悩んでいる女性多し!腸内に溜まった便やガスが原因に

腸内に溜まる便やガスはあなどれません。便秘や腸のガス溜まりが起こると、すぐにウエストのベルトがきつくなったり下腹がぽっこり目立ったりしてしまいます。

出してしまえばお腹もぺちゃんこになるのですが、女性は便秘やガス溜まりになりやすく、改善できずに人知れず悩んでいる人も多いのです。

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便秘の原因

便秘は、便通が少なく残便感を伴う状態のことです。排便は毎日あるのがのぞましいのですが、排便が毎日なくても不快な残便感がなければ便秘とはいいません。

便秘の原因はさまざまで、原因によって便秘の種類も異なります。

便秘の種類 原因
弛緩性便秘 腹筋の力や腸のぜん動する力が低下する
痙攣性便秘 自律神経のはたらきが乱れて腸のぜん動が強くなり過ぎる
直腸性便秘 便意を我慢する癖によって便意が消えてしまう
器質性便秘 器質的な原因(腸の疾患)があり、便通が妨げられている

便秘のほとんどは、運動不足や食生活の乱れによって腸がスムーズにぜん動しなくなり、排便が滞ってしまうケースです。

すでに便秘対策をしている女性も多く、腸内環境を整える乳酸菌や便のかさを増やす食物繊維を摂取する方法が一般的ですが、それでも男性より女性に便秘が圧倒的に多いのです。

乳酸菌や食物繊維を摂取しても女性の便秘が改善されにくいのは、次に挙げる事情も関係しています。

  • 腹筋の力が弱い
  • ホルモンバランスの影響で腸の機能が低下しやすい
  • 骨盤のゆがみから腸の血行が悪くなりやすい
  • トイレを我慢してしまいがち

ガス溜まりの原因

健康な人の腸内でも200mlくらいのガスが入っています。このガスの正体は、口か飲み込んだ空気や食べ物から発生した二酸化炭素などで、それ自体は体に害のある物ではありません。

女性にはちょっと難しい課題なのですが、できればおならをしてガスを排出し腸内に過剰に溜まらないようにしていれば、ガス溜まりに悩むことはないのです。

おならを我慢するだけがガス溜まりの原因ではありません。生活習慣や食生活が乱れると過剰にガスが発生したり毒素を含む臭いガスが発生したりして、下腹部がぽっこりしたり苦しいお腹の張りを伴うようになってしまいます。

例えば、次に挙げるような原因がガス溜まりの原因になりやすいのです。

  • 暴飲暴食によって、ガスを作る悪玉菌が腸内に増えている
  • 便秘になって、溜まった便からガスが発生している
  • 運動不足で腸のぜん動が低下している
  • ストレスで自律神経のはたらきが乱れ、腸の機能が低下している
  • 体が冷えたり締め付けたりするようなファッションで、腸の血行が滞っている
  • おならを我慢してガスが溜まってしまう

こんな症状は便秘・ガス溜まりが原因かも!症状それぞれの対策

便秘やガス溜まり、お腹の張る感じは、それ自体が危険な病気ではないのですが、腸内環境が悪いために腸の病気を引き起こしたり、腸が受け持つ免疫力が低下して感染症やアレルギーが起こりやすくなってしまうので、放置するのは良くありません。

弛緩性便秘
コロコロした硬い便が出て、残便感を伴うのが特徴。産後の女性や高齢者など腹筋の力が弱い人に多い便秘です。

適度な運動をして腹筋の力を高め、便のぜん動を促進するために不溶性食物繊維が多い食べ物(おから・豆類・ごぼうなど)と水分をしっかり摂取しましょう。

痙攣性便秘
強い下腹部痛を伴う便秘と下痢を繰り返すのが特徴。ストレスや不規則な生活によって自律神経のはたらきが低下している人に起こります。

規則正しい生活を心がけ、便の水分を調整する水溶性食物繊維が多い食べ物(りんご・こんにゃく・海藻類)をしっかり摂取しましょう。

直腸性便秘
肛門の手前にある直腸まで便が降りてきている状態で、便が太く固くなっているので、排便する時に肛門が切れて出血することがあります。

便秘になっているのが特徴。排便に行くタイミングが取りにくい人(特に女性)に起こりがちです。

朝に排便をしてから出かける習慣をつけましょう。起床時にコップ1杯の冷たい水を飲み、朝食には、ヨーグルトや野菜・果物を取り入れた朝食をしっかり食べるのがおすすめです。

器質性便秘
潰瘍性大腸炎、大腸がんなど大腸に器質的な原因があるため、便秘以外に腹痛、下血、吐き気、膨満感などの症状を伴います。

症状が改善されない場合はすぐに消化器内科を受診しましょう。

ガス溜まり
下腹の膨らみ、膨満感に伴い、腹痛、腸が鳴る音、吐き気、イライラなどの不快な症状を引き起こします。

腸内の悪玉菌を増やす動物性食品の摂取を控え、善玉菌を増やす植物性食品と乳酸菌を含むヨーグルト、キムチや納豆などの発酵食品をしっかり食べるようにしましょう。

便秘でガス溜まりを起こすことが多いので、便秘持ちの人は便通を増やすように努めます。

便秘やガス溜まりは、腸内環境が改善されるまで対策を継続することで効果がみられるようになります。食物繊維や乳酸菌を毎日続けてとるようにしてみてください。

胃腸が下がって下腹ぽっこり!女性に多い「内臓下垂」

内臓下垂は病気ではありませんが、下に内臓がずれることで下腹部がぽっこり出てスタイルが悪くなってしまいます。

胃や腸などの内臓は柔らかくて動きやすく、また上から吊り下げられた状態でお腹の中の空間におさまっているため、重力の影響でどうしても下垂しやすいのです。

内臓下垂はお腹が太って見えるだけでなく、内臓同士で圧迫して機能の低下を招くので放置しておくのは良くありません。

内臓が下垂する原因

内臓の下垂は、骨盤のゆがみや内臓を支える筋力の低下が原因で起こります。

骨盤のゆがみ
骨盤が下から内臓を支えているので、骨盤の位置が正常な人は内臓が下垂することはありません。

胃、肝臓、腸などの消化器は、腹膜に包まれた「腹腔」という空間におさまっています。腹腔の下部は骨盤に囲まれたバケツのような空間になっていて「骨盤腔」と呼ばれています。骨盤腔の中には子宮、卵巣、膀胱、直腸がおさまっています。

骨盤は複数の骨が組み合わされているため、そのつなぎ目がずれて開きやすく、骨盤全体はちょっとしたことですぐにゆがんでしまいます。

骨盤がゆがむと腹腔の形が変わってしまうため、内臓を正しい位置におさめることができなくなり、内臓が下垂してしまいます。

骨盤のゆがみを引き起こすのは次に挙げる原因です。

  • 出産
  • 足を組んで座る癖
  • いつも同じ側の肩に荷物をかける癖
  • 姿勢が悪い
  • 運動不足
腹筋の弱さ
また胃を支えている腹横筋・腹斜筋という筋肉が弱いと、胃を支えることができなくなり胃が下に伸びて垂れ下がってしまう「胃下垂」が起こりやすくなります。

胃下垂になると胃の下部が骨盤のほうまで下がることもあり、胃によって腸も下がってしまって、ぽっこりした下腹を作り上げてしまいます。

内臓下垂は、男性よりも女性に起こりやすい現象です。全身に占める筋肉の割合は男性で30%以上、女性で27%前後と、もともと女性のほうが筋肉量は少ないため、どうしても腹筋が弱くなり、女性に内臓下垂が起こりやすくなります。

また、運動不足、猫背の人はなおさら腹筋が弱くなってしまいます。

特に出産すると骨盤が開きやすく、産後に骨盤がゆがんだままのため「赤ちゃんを産んでから下腹が出るようになった」と悩む女性が多くなっています。

こんな症状があれば内臓下垂の可能性あり

内臓が下垂しているかどうかは、消化器内科で検査を受けて内臓の形を画像で見ればはっきりわかることなのですが、内臓下垂は特に治療の必要がないことが多いため、何となく気になる程度なら、急いで受診する必要はありません。

次に挙げる症状に多く当てはまれば内臓が下垂している可能性があります。セルフチェックしてみましょう。

  • 便秘をしていなくても下腹が出ている
  • 痩せているのに下腹だけ出ている
  • あまり運動をしない
  • 胃もたれやゲップが起こりやすい
  • 姿勢が悪い
  • 筋肉が少ない
  • 腸にガスが溜まりやすい
  • おしっこが近い
内臓が下垂している人は、内臓下垂の原因となる運動不足や姿勢の悪さを改善し、内臓の位置を元に戻していきましょう。下腹ポッコリには腹筋を鍛えるトレーニングが効果的です。ただし、胃腸の不調が続いて辛い場合は受診することをおすすめします。

経血量が増えたら要注意!女性に多い「子宮筋腫」の可能性も

女性がダイエットや便秘対策をしているにも関わらず、下腹部がだんだん大きくなってきているならば、婦人系の病気も疑ってみたほうが良いかもしれません。

スカートのウエストがきつくなるほど明らかに下腹部がぽっこりして、生理にも変化がみられる場合、婦人系の病気では「子宮筋腫」が原因になっている可能性も考えられます。

子宮筋腫は、子宮筋層(子宮の外側の層)に発生する腫瘍です。30歳以上の女性の4人に1人は子宮筋腫にかかると言われているほど女性に多く、病気自体は良性なので、がんに進行したり妊娠・出産ができなくなるといった心配も特にありません。

しかし筋腫は成長していくので、放置していると10kgを超えるまでに大きくなってしまったり、周辺の臓器を圧迫して不快な症状を次々と引き起こしたりするので、早めに発見して適切な対処をとる必要があります。

こんな症状があれば子宮筋腫を疑って婦人科へ

筋腫がこぶし大くらいの大きさになると、下腹を手で触った時にしこりが感じられるようになる場合もあります。

ただし筋腫が小さいうちは、お腹の膨らみが目立ちません。自覚症状のない場合もあります。また筋腫のできる場所によっては、筋腫が成長してもお腹の膨らみが目立ちにくい場合もあります。

自分でもしこりや下腹の膨らみが明らかに分かる場合は、すでに子宮筋腫が大きくなっている段階です。

子宮筋腫は、どちらかというとお腹の膨らみが気になる前に、経血量の増加や月経期間日の延長で異変に気付くことの多い病気です。

毎月の生理で明らかに異常が続くようになるので、生理がおかしいと感じたら、ほかの子宮の病気の可能性も頭に置いて婦人科で早めに検査を受けることをおすすめします。

子宮筋腫の症状

  • 貧血になる
  • 明らかに経血量が増える
  • 経血にレバー状のかたまりが混じることもある
  • 以前よりも生理痛が強くなる
  • 月経期間が長くなる
  • 便秘や頻尿が起こりやすくなる
  • お腹の膨満感や太った感じがある

筋腫が巨大化すると神経を圧迫して腰痛が起こったり、尿管を圧迫して尿が出なくなり腎臓に負担をかけてしまう場合もあります。

筋腫そのものは悪さをするものではありませんが、巨大化すれば大きな障害物になってさまざまな不調で辛い思いをすることになります。

また筋腫は不妊や流産のリスクを高めるので、出産を希望している女性は早めに受診して治療しておく必要があります。

子宮筋腫の原因

子宮筋腫が発症する原因ははっきり分かっていませんが、女性ホルモンの分泌が活発になる20~30代の女性に多く、閉経を迎えると筋腫が自然と小さくなることから、女性ホルモンの作用が影響していると考えられています。

子宮筋腫の治療法

女性が下腹部の違和感と生理の異常に気付いた場合は、すぐ婦人科を受診しましょう。

子宮筋腫は、内診、超音波・MRIなどの画像検査、貧血検査などによって容易に発見することができます。

子宮筋腫の根本的な治療法は、筋腫や子宮の摘出手術になります。

出産を希望する場合は子宮を温存して筋腫だけを摘出する手術を行います。40代以上で出産の予定がない場合は、再発を予防する意味で子宮を全摘出する方法も選択されます。

ただし、必ずしも手術が必要ということではなく、筋腫の状態や患者さんの年齢によってはホルモン療法で筋腫の成長を抑制したり、特に治療をせずに経過を観察していくことも多くなっています。

ホルモン療法は、排卵を止めて疑似的に閉経後や妊娠中のような状態にすることで筋腫を縮小させる効果があります。

ただしホルモンバランスを乱す副作用が強く出る場合があり、更年期障害のような症状が出やすくなるので、担当医と相談しながら薬を選択して治療を行います。

子宮を摘出しない限りは再発する可能性もありますが、適切な治療をすれば予後は良好な病気です。閉経後は女性ホルモンの分泌量が少なくなるために子宮筋腫を発症する確率は低くなります。

女性は下腹の片方のしこりが気になったら「卵巣嚢腫」の疑いも

下腹部がぽっこり膨らむ病気で子宮筋腫の次に多いのが「卵巣嚢腫」です。女性の10人に1人がかかると言われています。

卵巣嚢腫とは良性の「卵巣腫瘍」のことで、子宮の左右に付属している卵巣の中に腫瘍が生じて卵巣が腫れてしまう病気です。

卵巣は大きさ2~3㎝のソラマメ型をした小さな臓器ですが、嚢腫ができてその中に液体がどんどん溜まっていくと大きく膨らみ、10㎝以上、時には20㎝以上にまで巨大化してしまうことがあります。

卵巣嚢腫が大きくなると、子宮筋腫と同じように下腹の膨らみに気付くようになります。

嚢腫そのものは悪さをするものではありませんが、やはり周辺の臓器を圧迫したり、嚢腫の重みで卵巣とつながっている卵管がねじれたりして腹痛を起こしたりするので、早めに発見して治療する必要があります。

こんな症状があれば卵巣腫瘍を疑って婦人科へ

卵巣は「沈黙の臓器」と呼ばれ、異常が起きても症状が表にあらわれにくいため、嚢腫が小さいうちに気づくことはなかなか難しいようです。

触って見つけることができるかというと、卵巣嚢腫は中に液体が入っているので柔らかく、お腹の上から下腹の右または左を触るとぷよぷよした感触がするともいわれます。ただし嚢腫が小さい時はお腹の上から触っても見つけることは困難です。

下腹の膨満感や膨らみに気付いた時は、卵巣嚢腫がある程度大きくなっている段階です。婦人科を受診しましょう。

注意したいのは、下腹の右または左の卵巣辺りに硬いしこりを見つけた場合です。しこりが硬い場合は良性の卵巣嚢腫ではなく、悪性の卵巣腫瘍の可能性が高くなります。

卵巣腫瘍の90%以上は良性の卵巣嚢腫ですが、まれに「悪性卵巣腫瘍」または悪性腫瘍の性質を持つ「境界悪性卵巣腫瘍」の場合があるので、下腹の違和感に気付いたらすぐに婦人科を受診し、原因をはっきり確かめる必要があります。

卵巣嚢腫の症状

  • 下腹の左右どちらかに起こる腹痛
  • 不正出血
  • 便秘
  • 頻尿
  • 脚のむくみ

子宮筋腫のように経血量が増えたり生理痛が強くなるようなはっきりした症状が起こりにくいため、あまり心配いらない排卵期出血や生理前の下腹部痛などと間違えてしまい、嚢腫が大きくなるまで見過ごしてしまう可能性があります。

また卵巣嚢腫が良性といっても、「卵巣腫瘍茎捻転」を起こした場合は危険なので、大きめの嚢腫がある人は注意が必要です。

捻転とはねじれること。卵巣が5㎝以上に腫れると卵巣が重くなるため、卵巣と子宮をつなぐ細い卵管が急に捻転して激痛を起こす可能性があります。

捻転が起こると、ねじれた部分から先に血液が循環しなくなって卵巣が壊死する危険性が出てきます。卵巣腫瘍茎捻転は治療を急ぐので、救急車を呼んで搬送しなければなりません。

卵巣嚢腫の原因

卵巣嚢腫の原因ははっきり分かっていませんが、食生活の欧米化や少子化など女性のライフスタイルの変化が関係しているのではないかとも言われています。

誰にでも発生する可能性があり、10代から閉経後の女性まで幅広い年齢で発症します。

卵巣嚢腫の治療法

下腹部の違和感に気付いたら婦人科を受診します。自覚症状が少ない病気なので、婦人科でほかの検査を受けている時に偶然発見されることも多くなっています。

卵巣腫瘍は、超音波画像検査で肥大した卵巣を確認することで発見することができます。

卵巣腫瘍は良性か悪性か判別しなければなりませんが、腫瘍が嚢胞(袋)になっていれば良性とおおむね判断できます。厳密には、腫瘍が悪性かどうかを知るMRI検査や腫瘍マーカーの測定が必要です。

卵巣嚢腫の治療法は、嚢腫ができている側の卵巣を摘出する手術になります。

卵巣は2つあるので、1つ摘出してもホルモンバランスや妊娠・出産の障害になる心配はありません。

強い生理痛が特徴!子宮内膜症の一種「チョコレート嚢胞」

子宮筋腫や卵巣嚢腫に並んで起こりやすい女性特有の病気に「子宮内膜症」があります。子宮内膜症とは、本来は子宮の中だけに存在するはずの内膜が子宮周辺の臓器に増殖してしまう病気のことです。

そして子宮内膜症の一種に、卵巣の中に子宮内膜が増殖してしまう「チョコレート嚢胞」があります。嚢胞の中に、溶けたチョコレートに似たドロッとした液体が溜まることから、このような病名がつけられています。

チョコレート嚢胞が起こりやすいのは30代以上の女性で、発症する頻度は150人に1人くらいといわれています。

子宮内膜症そのものは、下腹の膨らみが目立つ病気ではありませんが、チョコレート嚢胞が大きくなった場合には卵巣が肥大して下腹の膨らみに気づくようになります。

子宮内膜症は辛い症状を伴うことが多く、またチョコレート嚢胞は肥大すると卵巣が破裂する危険性もあり、早く発見して適切な治療を始めることがのぞまれます。

こんな症状があれば卵巣腫瘍を疑って婦人科へ

チョコレート嚢胞は、下腹の膨らみに気付くより先に、強い生理痛や下腹部痛が起こることで自覚することができます。

子宮内膜症で生理痛が強くなるのは、生理で子宮が収縮する時に、増殖した内膜がはがれる時の痛みや内膜によって癒着した臓器の痛みが強くなるためです。

チョコレート嚢胞を含む子宮内膜症の症状

  • 毎月の生理痛がだんだん強くなってきた
  • 鎮痛剤を飲まないと耐えられないくらい生理痛が強い
  • 性交痛、排便痛を伴う
  • 生理中以外でも腰痛、下腹部痛がある
  • 経血の中にレバー状のかたまりが混じる
  • 生理中に吐き気、嘔吐を伴う

チョコレート嚢胞の原因

子宮内膜症は、女性ホルモンの作用が原因で起こります。生理のたび、経血と一緒に体外へ排出されるはずの子宮内膜が子宮以外の臓器に逆流することがきっかけで起こるといわれています。

また、子宮内膜症にかかる女性が昔よりも増えてきていますが、生理の回数が増えたことが関係しているといわれます。昔に比べ、初潮を迎える年齢が早いこと、妊娠する期間が短くなったことが理由とされています。

チョコレート嚢胞の治療法

仕事や学校を休まなければならないほど強い生理痛が毎月続く場合は、子宮内膜症を疑って婦人科を受診しましょう。

子宮内膜症は、内診、超音波・MRIによる画像検査、血液検査などの結果から総合的に判断されます。

チョコレート嚢胞の治療は、鎮痛剤やホルモン剤を使った薬物療法が用いられますが、根本的な治療法は、手術による嚢胞や卵巣の除去になります。

妊娠を希望する場合は卵巣や卵管を残しますが、再発する可能性があるので、妊娠を希望しない場合は卵巣を摘出します。

また子宮内膜症そのものは、がんと関係ない病気なのですが、チョコレート嚢胞は進行すると約0.7%の確率で卵巣がんを併発する可能性を持っているため、卵巣が肥大している場合やがんが疑わしいチョコレート嚢胞は、卵巣を摘出します。

若い女性の場合、子宮内膜症はきちんと治療しなければ不妊症を引き起こしやすくなるので、毎月の生理が強い場合は生理痛を我慢せず、子宮内膜症にかかっている可能性も考えて一度受診することをおすすめします。

下腹の硬いしこりは心配…早期発見しにくい「卵巣がん」の可能性も

最も心配なケースは「卵巣がん」による下腹の膨らみや膨満感といえるでしょう。

国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センターによると、2016年のがん罹患数(新たにがんにかかる人の割合)は、女性で全がん約43万人のうち卵巣がんに罹患する人が約1万人いると予測しています。

2014年でデータに基づく計算では、がんで死亡する女性は6人に1人の割合、卵巣がんで死亡する女性は188人に1人の割合でいるとされています。また、卵巣がんの好発年齢は40歳以上で、年齢が上がるほど罹患率と死亡率が高くなります。

卵巣がんは、卵巣のほかの病気、ほかのがんに比べると罹患率が低い病気です。しかし、先に述べたように卵巣が「沈黙の臓器」と呼ばれ、がんが進行して治療が難しくなるまで発見されにくいことから悪性度が高いがんともいわれています。

こんな症状があれば卵巣がんの疑いあり

初期には自覚症状がほとんどありません。下腹の硬いしこりに気付いた時はがんが進行している可能性が高くなります。

卵巣がんの症状

  • 下腹の硬いしこりに触れる
  • 頻尿や便秘を伴う
  • 下腹の膨満感がある

しこりが柔らかい場合は良性の卵巣嚢腫、硬い場合はがんが疑われます。また卵巣がんはほかのがんと異なり、早い段階から腹水が溜まりやすく、腹水によるお腹の膨らみや膨満感がみられる場合もあります。

卵巣がんの原因

卵巣がんの原因ははっきり分かっていませんが、ほかのがんと同じく家系の遺伝や生活習慣などが複雑に絡み合って発症に至ります。肥満や生活習慣病、動物性脂肪の多い欧米型の食生活は卵巣がんの発症リスクを高めているようです。

80%は卵巣に初めてできるがんですが、大腸がんや乳がんなどほかの場所から転移する場合もあります。

卵巣がんの治療法

子宮がんと異なり、定期がん検診で発見することは難しい病気です。少しでも異変に気付いた時にはすぐ婦人科を受診しましょう。

悪性の卵巣腫瘍が疑われる場合、内診や直腸診、CTやMRIなどの画像検査、血液検査などによって良性か悪性か診断されます。

卵巣腫瘍のおよそ10%には、良性と悪性の性質を併せ持つ「境界悪性卵巣腫瘍」と悪性卵巣腫瘍(卵巣がん)が発見されます。

がんの進行度や治療方針の指針に「ステージ(病期)」がありますが、卵巣がんの場合は手術でがんの拡がり具合を確認してからステージを確定します。

がんの根本的な治療法は、手術でがんとその周辺の組織を切除してしまうことです。卵巣がんは初期の段階ならがんのある側の卵巣だけを摘出する手術で済みますが、進行すると両方の卵管と子宮も摘出する必要性が出てきます。

また周辺の臓器までがんが湿潤している場合は、周辺の臓器やリンパ節も切除する手術が必要になります。手術のほかに抗がん剤を使った化学療法や放射線療法も組み合わせて治療が行われます。

下腹の膨満感にも注意を…がんが潜んでいる場合も

お腹がぽっこり膨らんでいなくても、下腹に膨満感がある場合は、ほかに気になる症状がないかチェックしてみてください。

確率はそれほど高くないのですが、下腹の膨満感の原因が大腸がんや子宮がんという可能性もあります。膨満感は、がんの圧迫による違和感、腸の機能が低下して発生する異常なガスが原因で起こります。

下腹の膨満感で考えられるがん:大腸がん

大腸がんは、右から盲腸・結腸・直腸・肛門の順に続く大腸のどこにでも発生する悪性の腫瘍です。

がんの中でも罹患率が高く、2016年の罹患数は男性で4番目、女性で2番目に大腸がんが多くなっています。また女性のがん患者では大腸がんで死亡する人が最も多くなっています。

女性に大腸がんが多いのは、乳がん・卵巣がん・子宮がんから大腸にがんが転移しやすいことも関係しているようです。

大腸がんは初期に自覚症状があまりありませんが、次のような症状が起こりやすくなります。

大腸がんの症状

  • 便秘と下痢を繰り返す
  • 血便が出る
  • 下腹部痛が起こる
  • 下腹の膨満感がある
  • 残便感がある
  • 便が細くなる

大腸がんの根本的な治療法は、手術でがんとその周辺の組織の切除することです。がんが進行すると切除する部分が広範囲になったり人工肛門の増設が必要になります。また化学療法や放射線療法も併用します。

大腸がんは死亡者数もなかなか減少しませんが、適切な治療をした場合にはほかのがんに比べて予後が比較的良好なので、早期に発見して治療をすることが大切です。

便秘や痔と間違えやすいのですが、これらの症状が長く続く場合は消化器内科か肛門科を受診して原因を確認することがのぞましいです。

下腹の膨満感で考えられるがん:子宮がん

子宮がんには、子宮の入り口から発生する「子宮頸がん」と子宮内膜から発生する「子宮体がん」があります。

2016年の罹患数は、女性で全がんの罹患数約43万人のうち子宮がんの罹患数が約3万人と、決して少なくない数値になっています。しかし子宮がんはがん検診で早期発見されて根治しやすいこともあり、死亡数はほかのがんを上回ることがありません。

子宮がんは次のような症状が起こりやすくなります。

子宮がんの症状

  • 不正出血が続く
  • 色のついたおりものが増える
  • 排尿痛がある
  • 性交痛がある
  • 性交時に出血が起こる

子宮がんの根本的な治療法は、手術でがんとその周辺の組織を切除することです。出産を希望する人は担当医とよく相談した上で治療法を選択します。病状によっては子宮の全摘出が必要になる場合もあります。

子宮頸がんは、性交渉によってヒトパピローマウイルスに感染することで起こる性感染症です。一般にがんは加齢によって発症リスクが高くなりますが、子宮頸がんは若い女性に起こりやすいので、20代以上の女性は2年に1回がん検診を受ける事が推奨されています。

どちらも早期発見で良好な予後が期待できる病気です。やはり定期がん検診を受けることがとても大切なのですね!

下腹は脂肪がつきやすい…ただし他の症状があれば受診を!

中にはすぐに受診が必要な病気もありますが、下腹ぽっこりの犯人は、やはり食べ過ぎや加齢による体脂肪であることが多いのです。

女性のおなか周りは、真っ先に脂肪が蓄積しやすい場所です。というのも子宮や卵巣といった大切な臓器を冷えや衝撃から守るためにある程度の脂肪が必要だからです。

注意したいのは、ダイエットをしたりお通じを良くしても下腹の膨らみやしこりがずっと消えず、腹痛や出血などの症状を伴う場合です。

お腹は重要な臓器が密集しているため、病気が原因で起こる症状は複雑で多彩です。症状から自己判断で病気かどうか正確に判断することは難しいので、気になる症状があれば受診して原因をはっきりさせることをおすすめします。

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