健康生活TOP 脂肪肝 アミノ酸は脂肪肝予防に効く!優れた美肌効果以外の意外なパワー

アミノ酸は脂肪肝予防に効く!優れた美肌効果以外の意外なパワー

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唐突ですが、たんぱく質、しっかり摂れていますか?

たんぱく質と言えば肉・魚・大豆が代表的ですよね。でも大事なのは必須アミノ酸をどれだけ上手に摂れているかなのです。

必須アミノ酸からひとつ、イソロイシンを例に挙げると、含有量だけから見ても一日必要量は豚肉120g。大きめのとんかつ一枚分から摂れますが、納豆だと200g、約5パック分が必要になるんです。しかも吸収率の問題で、納豆の場合もっとたくさんが必要になることもあるんです…。

このイソロイシン、実は筋肉を作り、血管を広げ、肝機能を改善するために役立つ必須アミノ酸なんです。

美肌効果をうたわれるたんぱく質ですが、このようにもっといろいろな作用があるのです。今回はそんなたんぱく質パワーをご紹介!ダイエットを意識するあまり、肉が足りなくて身体を壊さないよう気を付けましょうね。

たんぱく質の正体

人間の身体はたんぱく質でできています。それは単に構造物として筋肉を作ったり、カルシウムを骨として構成したりするだけではなく、酸素を運ぶ赤血球も、その色素のヘモグロビンもたんぱく質です。

消化吸収にかかわる酵素や、最近話題の鉄を貯蔵するフェリチンも、免疫機能を担う細胞も全部たんぱく質でできているのです。そして、今回話題になっている肝臓もお肌もたんぱく質でできています。

アミノ酸が原料

たんぱく質と言うものは、たくさんのアミノ酸が集まってできています。アミノ酸にもいろいろな種類がありますが、たんぱく質を作っているアミノ酸はたった20種類しかありません。

アミノ酸の分子量(分子の重さの基準)はおよそ70~200程度です。一方、たんぱく質の分子量はおよそ4,000から、大きいものでは数億に達するものまで存在します。

ですのでたんぱく質とは、少なくともアミノ酸が20個以上、上は数百万個も集まったものと言えますね。

同じアミノ酸の組み合わせでも、その並びが変わるだけで異なるたんぱく質になりますので、可能性は無限大です。

必須アミノ酸

20種類のアミノ酸のうち9種類は、人間が身体の中で合成できないアミノ酸です。ですので食べ物から摂るしかありませんから、これを必須アミノ酸と呼んでいます。

その他の11種類は必須アミノ酸から合成が可能ですので、絶対になければならないと言うわけではありません。

しかし、食べ物から摂っておけばその分エネルギーの節約にもなりますし、少ない目にしか摂れなかった必須アミノ酸を消費しなくて済みます。

豚肉で脂肪肝の予防

「豚肉で脂肪肝の予防」…これは一般的な感覚とはちょっとイメージが違いますよね。でも、意外なことに豚肉に多く含まれる必須アミノ酸のトレオニンは、肝臓への脂肪の蓄積を防ぎ脂肪肝を予防する働きがあります。

穀類には余り含まれていませんので、炭水化物中心の食事になると不足する恐れが高い必須アミノ酸です。

同じく炭水化物中心の食事になると不足する恐れがあるのはリシンですね。これも肝機能を強化してくれるほか、免疫力の向上や脳卒中の予防効果のあるアミノ酸です。

肝臓は化学工場

身体に入った栄養素やその他の物質は、肝門脈を通って肝臓に運ばれ、そこでさまざまな化学変化を起こします。

この機能のおかげで栄養素が身体を構成したりエネルギーになったりできるよう作り変えられるんです。

一方では身体にとって毒性のあるものを水溶性の物質に変化させ、腎臓でろ過しやすいようにして体外に排泄する下準備を整えてくれたりもします。

その化学変化の数は400とも500とも言われていますが、そのすべてを肝臓と言う臓器ひとつで賄っているのですから大変なものですね。

ところが、様々な化学反応を一手に引き受けているだけに、リスクも一手に引き受けてしまう事が多いのです。その一つが脂肪肝です。

脂肪肝の原因

脂肪肝、よく耳にする肝臓の病気ですね。さて、この病気はどのようにして起こるのでしょうか。基本的には飲み過ぎ食べ過ぎで、余計なものが脂肪になって肝臓での分解が追い付かなくなることで起こります。

ですからその余計に食べたり飲んだりすることをやめれば、まだ悪化しきっていなければ治るとも言えます。それぞれの原因については次の項目で詳しく見てみましょう。

原因別でみる脂肪肝

脂肪肝は肝臓に脂肪がたまる病態のことですが、なぜ脂肪がたまるのか、その脂肪はどこから来ているのかを見てみましょう。

お酒が原因の脂肪肝

お酒の毒性成分はエチルアルコールです。これは肝臓で分解されアセトアルデヒドと言う発がん性を持つ毒性物質に代謝されます。そしてさらに、このアセトアルデヒドは無害な酢酸へと代謝されるのが体内での流れです。

いわゆる「お酒に弱い人」は、このアセトアルデヒドから酢酸への代謝が遅いので、体内に毒物を持ってしまう事により悪酔いをしてしまいます。

また、アセトアルデヒドは発がん性が高いので、お酒に弱い人が無理にお酒を飲むと、肝臓がんや大腸がんになるリスクが高まります。

一方、お酒に強い人はすぐに酢酸へ変化してしまうので、いわば「いくらでも飲める」状態になるんですね。そのせいでアルコール依存症になるリスクが一気に高まります。

そしてもう一つ。酢酸は構造的には「短い脂肪酸」なのです。ですから、肝臓で酢酸が次々連なって行って脂肪酸を作り上げて行くんですね。

エネルギーとなって使われる遊離脂肪酸はそのまま消えてくれますが、余った分は糖質から代謝されたグリセロール-3-リン酸と一緒になって中性脂肪になります。

これが肝臓に溜まってゆくのがアルコール性脂肪肝なのです。

肥満による脂肪肝

これはもう単純明快、太ったことによって脂肪が肝臓にもまとわりついた状態ですね。ダイエットすれば解消します。

アルコールでも肥満でもない原因の脂肪肝

最近話題のNASH(非アルコール性肝炎)の原因になると言う脂肪肝ですが、まだ発生メカニズムははっきりしていません。

しかしながら、アルコールから脂肪酸が作り上げられてゆくメカニズムに比べると、何段階か余分なステップを踏む必要があるものの、糖質からも同じように脂肪酸が作れるのです。

ですから糖質からは、肝臓でグリセロール-3-リン酸も脂肪酸も作れるため、糖質を摂り過ぎた場合、脂肪肝の原因になる可能性は高いようです。

なお、ブドウ糖より代謝が早い果糖は、より素早く脂肪肝の原因になる可能性があるとも言われています。

脂肪肝を防ぐ要素

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このように脂肪肝と言うリスクを抱えてしまう可能性を持った肝臓は、他の栄養を使って自身を守る働きも持っています。

その時に利用されるのがアミノ酸なんです。世間ではアミノ酸が脂肪肝を防ぐと言う表現をしますが、実際には肝臓自身がアミノ酸を利用して脂肪肝から身を守っていると言うのが正確なところと言えるでしょう。

アミノ酸は肝臓にやさしい

たんぱく質を構成する必須アミノ酸9種類と非必須アミノ酸11種類の多くは肝臓保護効果を持っています。

必須アミノ酸9種類のうち、肝機能に対する影響が他の効果に比べて目立たないのは、トリプトファン・ヒスチジン・フェニルアラニンの3種類ぐらいでしょうか。

非必須アミノ酸11種類を見ても、アスパラギン・アスパラギン酸・アラニンの3つは、特に肝機能保護に役立つようです。

食物中の含有量のトリック

こうした問題になると、食物ごとの含有量が良く話題になりますね。栄養成分表などで調べればすぐにわかるのですが、その時に嵌まりやすい罠が二つあります。

一つは、消化吸収率の問題、もう一つは食べられる状態にした時のボリュームです。

例えば、脂肪肝の予防に強い効果が期待される必須アミノ酸のトレオニンの食品中の含有量を見てみましょう。小麦胚芽には100g中1,300mgものトレオニンが含まれています。

一方、豚のロース肉には890mgしか含まれていません。にもかかわらず、肉類を食べずに穀類中心の食事となるベジタリアンの人たちはトレオニンの不足から貧血や成長不良を起こしやすいとされているんですね。

これは穀類に含まれるトレオニンは消化吸収が悪いからだと言う事です。ですので、単純に一覧表をみて含有量を測っていると勘違いが生じる危険性があります。

また、同じトレオニンですが、鰹節には3,500mgと言う膨大な量が含まれています。しかも動物性ですから消化吸収に問題はありません。しかし、冷静に考えてみましょう。

世界保健機関WHOの示した数値によると、成人の一日の摂取推奨量は、体重60kgの人で900mgです。これを豚のロース肉から摂ろうと思うと102gで推奨量を越えます。

一食で楽に食べられる量です。小食な人でも昼と夜に分ければ楽勝じゃないかと思います。

一方、鰹節で推奨量を越えようと思うと26gくらい必要です。小袋の鰹節は、だいたい0.7gから2g、多くても2.5gくらいしか入っていません。

毎日、かつおパック11袋から38袋。3食に分ければ食べられなくもないでしょうが、結構つらそうな気もしますよね。

これが乾燥した状態の食品に含まれる栄養素に関わるトリックです。鰹節はまだそのまま食べられますから良い方ですが、乾燥大豆や生のコメなど、そのままでは食べられない物の場合、調理した重量で考える必要があります。

アミノ酸スコアによる誤解

アミノ酸スコアと言う食品の評価方法があります。必須アミノ酸は、9種類のうちその食品に最も少なく含まれているアミノ酸の量によって実効量が決まると言う性質があります。

アミノ酸の桶と言う表現が良く使われます。桶の側面を構成している板の長さがバラバラの場合、一番短い板の長さで桶の容量が決まると言う事から、一番少ないアミノ酸の量がたんぱく質の良否を決めると言う喩えです。

そうしたことがあるので、必須アミノ酸の含有量についての目安を作るため、たんぱく質を構成する窒素1gあたりの摂取基準量との比率を割り出して、最も少ないアミノ酸の含有量をスコアとして出したものがアミノ酸スコアです。

ですので、一番含有量の少ないアミノ酸が基準量を超えていた場合、アミノ酸スコアが100であると言う事になります。このことからアミノ酸スコアが100だから良い食品だと言う広告宣伝に良く使われます。

しかし、これは基準になるたんぱく質の窒素1gあたりのスコアであって、たんぱく質自体がその食品中にどれだけ含まれているかには影響されない数値なのです。

つまり、バランスの良否を測る目安程度にはなっても、摂取量の過不足を測る基準にはならないんですね。良く使われる例ですが、牛乳のアミノ酸スコアは100ですが、水で1,000倍に薄めても100のままなんです。

ですからアミノ酸スコアを参考にしつつ、実質的な含有量を見るのが大切だと言う事です。

動物性食品を積極的に

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例えば植物性のものとしてはアミノ酸スコアが92と、ほぼ最高値になる枝豆を見てみると、たんぱく質は100gあたり11.7gの含有量です。

一方、動物性で栄養と家計の強い味方、鶏むね肉はと言うと、アミノ酸スコアは100、たんぱく質含有量は100gあたり24.4gになっています。

明らかに鶏むね肉の方が二倍以上良い成績を収めていますね。

動物性食品である獣肉・鶏肉・魚介類・卵・乳類の大半はアミノ酸スコアが100で、たんぱく質も豊富です。ですからことアミノ酸を摂ることにおいては動物性食品を食べましょう。

美容を気にされる方は、体重や脂肪の関係で肉類を嫌がられる方もおられるようですが、お肌にハリをもたらすコラーゲンの材料は、動物性食品からしか取れないと言っても過言ではありません。

コラーゲンは非常に特徴的なアミノ酸組成を持っていて、1/3がグリシンと言う非必須アミノ酸からできています。

なぜ1/3かと言うと、コラーゲンの組成は -グリシン-(グリシン以外)-(グリシン以外)-グリシン-(グリシン以外)- と言う風に、3回に1回グリシンが登場するからなんですね。

また、グリシン以外のアミノ酸としてはプロリンとアラニン、リシンが多く、この4つで7割を超えるようです。これらのアミノ酸は、動物性食品にたくさん、吸収されやすい形で含まれているのです。

美容と健康

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このように豚肉や鶏肉、卵などから良質のアミノ酸をしっかり摂取することでコラーゲンを体内で合成、お肌を美しくできます。そして同時に、これらのアミノ酸は肝機能をサポートしてくれます。

様々な化学反応を休みなく行う事で常に大きな負荷がかかっている肝臓の周りを脂肪が覆ってしまわないように、動物性食品を上手く摂って、アミノ酸バランスの良い食生活を心がけましょう。

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