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慢性的な疲労の原因は消化疲れ!胃を休める断食の方法とその効果は

ジャンクフードと胃疲れ

暴飲暴食がたたって、お腹の調子が悪いだけでなく、全身が何となくだるいとか疲れが取れないとかいう症状を訴える人は、特に中年以降に良く見られます。

こうした状況を俗に消化疲れと言うこともありますが、この症状を解消するにはどうしたら良いのでしょうか。

このようなシチュエーションでは、よく胃腸を休めると言う表現を使いますが、胃腸は休めた方が良いのか疲れさせない方が良いのか、あるいは病院に行った方が良いのか・・・そのあたりを中心に見て行きましょう。

食事は割り算と配分で計算しよう!食欲がない時は食べなくて良い

食事は1日3食摂るのが基本です。江戸時代初期の話を引っ張り出して、日本人は本来1日2食だったなどと言う主張を見聞きすることがありますが、なぜ、21世紀の現代に17世紀のまねをする必要があるのでしょうか。

それが無意味であることは、平均寿命を見れば一目瞭然です。17世紀や18世紀の推定平均寿命は20歳に届いていません。

もちろん、それは小さな子供のうちに病気で死ぬ人が圧倒的に多かったため平均が下がったのですが、長寿の人で見比べても現代の方がずっと健康寿命は長いです。

著名寺院の過去帳に記載されるような有力者や権力者、長命であった人の没年齢を見ると60~70歳ぐらいが多かったようです。それでも、80歳代でもお元気な方が多い現代のほうが、食生活が良いからだと言うことは充分証明されていると言えるでしょう。

取り敢えず、1日3食を規則正しく食べることを心がけましょう。しかし、人間は生き物ですから、杓子定規にやる必要もありません。たまに食欲がない時があったら、その時は食べなければ良いのです。

1日3食は1日の食事を3分割すると考える

現代の私たちは、食べ物全体の量が不足することは比較的少ないと言えるでしょう。むしろ熱量として見た場合、過剰になりがちです。ですので、私たちが注意しなければいけないのは「食べ過ぎ」です。

私たちが食事をするときは、朝食にX kcal、昼食にY kcal、夕食にZ kcal食べたから、合計してみると少しオーバーしていたと言う感覚で見ていることが多いですね。

同じことは個別の栄養素についても言えます。一日食べ終わってみれば、今日はビタミンCが全然足りていないなと言うことに後から気が付くわけです。

そこで、少し観点を変えてみましょう。翌日のメニューを前日に考える癖を付けるのです。そして、それを3食に分割して、朝食・昼食・夕食のメニューを決めると言うことですね。

そうすることで、カロリーの摂り過ぎや栄養素の偏りを防ぐことができます。さらに、今回話題の食べ過ぎによる消化疲れを予防することができると言うことになるのです。

また、たまにはがっつり食べたいと言うこともありますよね。そうした場合は、その前後の食事でバランスを取っておきましょう。

明日のお昼は美味しいお店で大盛りカツカレーを食べたいと思ったら、昼食の1200kcalを差し引いて、朝はビネガーと塩で味付けしたサラダと牛乳で300kcal、夜は茶碗蒸しとお浸し、もずくの酢の物でご飯抜きの300kcalと言った感じです。

最初から計画しておけば、1日1800kcalをどういう風に配分するかなんて自由自在ですよね。

私たちの食事はどうしても足し算で計算することが多いです。頭を切り替えて、割り算と配分で計算するようにすれば無駄な食事をせずに済みますよ。

断食は消化疲れの解消に有効かどうかははっきりしていない

どうしても口から食べたものが最終的に便になって出て行くのが肛門と言う位置関係があるため、消化器と言うと胃腸のことだと考えてしまいがちですね。

しかし、消化器の範囲はもっともっと広いのです。おたふく風邪の時に腫れる耳下腺も消化器の一部であるって知ってましたか?

さて、「断食は消化疲れの解消に有効かどうか」ですが、まず、消化疲れと言う現象が医学的に定義されていないため、観察や実験によってデータを集めることができません。

ですから、もしかするとどこかの病院での治療実績として「消化不良を訴える患者に断食療法を行ったところ有効であった」と言う報告があるのかもしれません。残念ながら今回探した範囲ではそうしたデータも見当たりませんでした。

一方、断食療法は別の病気に有効であると言う報告がいくつか見つかりましたし、その中には消化器関連の合併症についての言及もありました。

心身症に有効な絶食療法

飽くまで病院に入院して行うものですが、心身症としての胃腸症状に対して絶食療法(断食)が有効であると言う実績があります。前後の期間を別にして11日間の絶食を行うと言う物もあるようですね。

過敏性腸症候群や過食症、一部の拒食症などが食べることに関する心身症で、絶食療法が有効なものです。一方、消化管潰瘍や栄養失調については絶食療法を行ってはならないとされています。

こうしたものは、専門のお医者さんがしっかり管理して行われるものですから、消化疲れと言ったあいまいなものに対する治療ではありませんし、期間も非常に長いですね。

身体が欲しがっているかどうかに敏感になるのが良い

このようなことから、断食によって食べ過ぎによる胃腸の不快感を解消するには「食べたくない時には食べない」と言うスタンスで良いでしょう。そんな簡単でいいのかとお考えかも知れませんが、意外に簡単ではないのです。

時間が来たら食べると言う習慣は意外にしっかり体に染みついています。そして、社会生活の中で、食事を抜こうと思うと周囲に言い訳が必要になることも結構多いですよね。

また、ご家庭で日常を過ごされる方でも「これを食べておかないと段取りが狂う」とか「悪くしてしまって捨てるのは嫌だ」とか言う気持ちも自分にプレッシャーを与えます。

ですので、そこは割り切りですね。周囲に人がいる時は「最近食べ過ぎで胃腸の調子が悪いから今回は食べない」と言うスタンスを明らかにしておきましょう。

食べたくない時には思い切って一食抜くと胃が軽くなると言う経験をした人も多いでしょう。研究データに裏打ちされた根拠はありませんが、こうした経験則に従って食事を抜くことは悪くないんじゃないでしょうか。

まだ病気とまでは言えないこうした状況については、医学的な研究データも集めにくいと言った側面もありますので、自分の身体の声を聞いてみると言うスタンスが良いと思いますよ。

いわゆるプチ断食に胃腸の改善やダイエット効果はあるのか

結論から言うと、「信頼できる研究データがないのでわからない」と言うことになります。しかし、これでは身もふたもありませんね。

そこでもう少し踏み込んで考えると「自分にとって快適であるか不快であるかを基準に考えればいい」となります。しかし、一つだけ注意しなければならないことがあります。それは摂食障害です。

断食と言うのは本来宗教的なもの

断食と言うのは本来宗教的な儀式です。有名なところではイスラム教の断食月ラマダーンがあります。これは一か月の間、太陽が昇っている間は完全に飲食や喫煙を行なわないと言うものです。

実際には太陽が沈んでいる間にたくさん飲み食いをするため、ラマダーンの一か月で肥満する人が結構多いようです。ある意味、断食やそれにまつわる大食と言う食習慣の危険性を示唆している可能性もあると言えるでしょう。

実際、イラン在住の知人に聞いたところでは、イランでは大変糖尿病が多いそうですし、食事制限と言う感覚もあまりないように見受けられると言うことです。

また、他の宗教を見るとキリスト教でもヒンズー教でも、多くの宗派で断食を行っていますし、日本に多い仏教でも断食修行は良く行われます。

有名なのは天台宗の比叡山延暦寺で行われる千日回峰行の中での断食です。堂入りと言う行では9日間、断食・断飲・断眠という荒行が行われます。もちろんその荒行の途中で命を落とす行者さんもおられます。

何とか生き残っても、9日間で15kgも体重が落ちると言うからただ事ではありませんね。つまり、断食と言うのは生命に関わることもある危険な行動でもあるのです。

ダイエット目的の断食はあまりお勧めできない

一概に効果がないと言い切れるほど研究されている物ではありませんが、体重を減らすための断食はあまりお勧めできません。確かに物を食べなければ体重は減りますが、それは決して良いこととは言えないのです。

もちろん、ダイエットのために上で紹介した荒行のような極端なことをする人はおられません。しかし、痩せたことに対する喜びや体重が増えることに対する恐怖心から摂食障害・拒食症に陥ってしまう人は意外に多いのです。

脳は「行動に対する報酬」を求める働きがあります。つまり「食べなかった」と言う行動に対して「痩せた」と言う報酬を得る癖がついてしまうと、本来摂らなくてはいけない栄養まで拒否してしまうようになるのです。

同じように「食べなかったから身体の調子がいい」と言うのも、脳に対する誤った報酬になり得ます。

こうした摂食障害は、大人になってから発症すると非常に治りにくいものです。ですので、安易に絶食を利用して体重を減らしたり体調を整えるのはお勧めできません。

「食べたくない時には食べない」と言う軽い感覚で食事を抜く程度にしておきましょう。

プチ断食は比較的安全ではないかと思われる

プチ断食と言うのも正確に定義されている物ではありませんが、ネット情報や書籍を見ると、概ね次のようなものではないかと思われます。

  • 1回の食事量を変えずに1日1食または2食にする
  • 週に1日食べないか食事量を大幅に抑える
  • 固形物を食べず液体で食事に代えることを一定のペースで行う
こうした方法ですと、栄養不足になる恐れは少ないので、比較的安全でしょう。こうしたプチ断食の場合、全体としてのカロリーはやや抑えられますのでダイエット効果も期待できます。

特に1食を液体(ヨーグルトや牛乳、野菜ジュースなど)に置き換えると言うのは消化に関して好ましい影響が出るかもしれません。

但し、糖質の多いジュースなどは逆に身体に負担を掛けますので、内容をよく吟味して選びたいですね。お砂糖を入れていないヨーグルトが一番いいのではないかと思います。

ヨーグルトは乳酸菌によって牛乳に含まれる炭水化物である乳糖が分解されていますので、血糖値の面から見てもお勧めです。

飲みにくければゼロカロリー甘味料で味を調整しても良いでしょう。人工甘味料が嫌な人は、甘味は弱いですがエリスリトールを使うのも良いですね。エリスリトールはナシやリンゴに含まれる甘味成分です。

製品として売られているのはブドウ糖を酵母で発酵させて作られたものですが、ほぼカロリーゼロです。

プチ断食は消化疲れの解消とかダイエットとかと言う具体的な目標を定めた食事療法ではなく、食習慣の一つと言うイメージで生活に取り入れるのが好ましいと思われます。

断食は医師の指導を仰いで安全性に配慮しつつ行うべきですが、プチ断食なら趣味の範囲だと思っていいかもしれませんね。

消化疲れは血糖値や肝臓の異常による可能性もある

よく胃腸に負担がかかっているから、身体全体に疲労感があると言うことが言われます。もちろんその可能性は否定できませんが、それはあまり研究の対象になっていないからデータがなくて否定できないのです。

また、人間以外の動物は、体調不良の時は食べずにじっとしているから、人間もそうした方が自然で良いと言う意見もよく耳にします。はたしてそれは正しいのでしょうか。

病気の時は様々な悪影響によって食欲が落ちる

病気やけがをすると、身体は発熱によって免疫細胞から特殊なたんぱく質を分泌して病原菌をやっつけたり、炎症反応を利用してダメになった組織を廃棄し、新しい組織を作ったりと言う修復モードに入ります。

これは普段にはない作業ですのでエネルギーを使います。エネルギーを使うと言うことは、どんどんエネルギーを補給しなければいけないので、お腹が減らなければおかしいですよね。

しかし、実際に病気やけがをすると、特に熱がある間は食欲が全く出ません。これは病気やけがと言うストレスによって副腎髄質からアドレナリンと言うホルモンが分泌されるのが原因です。

アドレナリンは心臓・肝臓や筋肉の血管を広げて血流を確保すると同時に、皮膚や粘膜の血管を収縮させ、消化管の運動を抑制します。このために食欲がなくなるのです。

さらに、病気の場合、病原菌の毒素によって摂食中枢が抑制されることもあります。そして、同じく病原菌そのものや発熱によって嗅覚や味覚にトラブルが起こるため、精神的にも食欲が落ちるのです。

ですから、消化管の運動が抑制されていることを考えれば、あまりしっかりしたものを食べることは好ましくありませんが、例えばおかゆや葛湯のような、水分が多くて胃の通過時間が短いものを食べるのは良いですね。

半熟卵は炭水化物と変わらない胃の通過時間で、なおかつたんぱく質が豊富ですから非常に好ましいでしょう。ヨーグルトや牛乳も悪くありません。

こうしたものを上手く摂ることで栄養が補給できれば、病気やけがを治す働きがより活発に動きますので、早く治ることに繋がるでしょう。

消化は身体を休めるリラックスタイムに行われる

身体を休めている時間帯に、お腹に食べ物を入れて消化器に負担を掛けてはいけないと言うことを耳にします。確かにあまり負荷をかけすぎるのはどうかと思いますが、この言葉には少し誤解があると思います。

皆さんが良くご存知の自律神経系には、交感神経と副交感神経があります。先にお話ししたアドレナリンは交感神経を刺激し、副交感神経を抑制するホルモンです。

一方、いわゆるリラックスする時間帯に働くのが副交感神経です。副交感神経が支配的に働くときには、呼吸や脈拍が少なくなり、体温が下がり、皮膚や粘膜の血流が盛んになります。

さらに、食欲が出てお腹が減り、トイレに行きたくもなります。そして、消化器は副交感神経が支配的な時に良く働くようになっているのです。

ですから、リラックスできる時間帯には食事を摂って、活発になった消化活動を働かせた方が有利だとも言えるでしょう。むしろ消化器の働きが抑制されている、交感神経が支配的な時に食事をする方が、消化しにくい分負担になると言えます。

当然、交感神経が支配的な時は食欲も出ません。そうした時には消化も良くないですから食べない方が良いですね。つまり「食べたくない時には食べなくていい」と言うことにつながるわけです。

食べたくないと言うことが続いた場合は、自律神経に負荷がかかり過ぎているのかもしれません。リラックスして食欲が出るように心がけることが健康を維持するコツになるでしょう。

慢性的な疲労感は具体的な病気を疑うべき

広い意味ではこれも消化疲れかもしれませんが、慢性的に疲れが取れないと言う状況は、良くない食生活が原因で起こっている消化腺のトラブルかも知れません。

消化腺とは、消化器のうち口から肛門に至る消化管ではなく、唾液腺や胃腺、小腸腺のほか、肝臓と膵臓などのように消化液を分泌する組織のことです。

このうち特に注意が必要なのは肝臓と膵臓ですね。特に肝臓に重大なトラブルが起こると、慢性的な疲労感や、とても疲れやすいと言った症状が出てくることがあります。

お酒を飲まないからと言って安心はできません。最近ではお酒を飲まない人に起こるNASH(非アルコール性脂肪性肝炎)やその延長上にある肝硬変が大変増えています。

また、糖尿病でも疲労感は強くなります。糖尿病も食事と関係が深い病気ですね。さらに高血圧でも慢性的な疲労感は強くなりますし、女性に多い鉄欠乏性貧血でも疲れが取れないと言う現象が起こります。

ですので、まずは疲労感が強いと言うことを訴えて内科を受診し、血液検査でこのような病気の可能性がないかどうかをしっかり調べてもらって下さい。

いずれにせよ断食や絶食で体調を整えようとするなら、その前に他の病気がないかどうかを調べることは絶対に必要です。ですから、それを兼ねて疲れがひどいと言うことを主訴に受診されることをお勧めします。

食欲不振には胃酸が関わっていることが多い

特に胃の痛みを伴う食欲不振には胃酸過多が関わっていおることが多いですし、昔からの伝承でも胃酸過多は良く話題に上ります。

また、逆に胃酸が不足してもお腹の調子が悪くなり食欲が落ちます。これは胃でたんぱく質を分解するペプシンは、酸性度が高くないと充分に活性化しないからです。

胃酸の状況をテストする方法

食前に胃の不快感がある時に、重曹(食品グレードのもの)を、小さじ1/3程度を水で飲んでみて下さい。それで胸やけなどが軽減したり、ゲップが出てきたりするようであれば胃酸過多です。太田胃散など、重曹を配合した胃薬でも良いですよ。

これで症状がひどくなった場合は、水を飲んで早めに重曹を流してしまって下さい。また、何の変化も見られない場合はもう少し重曹を飲んでください。太田胃散などを使った場合は規定量を超えないようにして下さい。

これで症状が改善しなかった場合、半日程度時間をおいてから、レモン果汁を小さじ1杯飲んてみて下さい。水で3倍程度に薄めてもOKです。効果がなければもう1杯です。レモン果汁を飲むことで症状が軽くなるようであれば、胃酸不足です。

どちらの方法でも症状が悪化したり、症状に変化が見られない場合は、胃酸以外に原因があるものと推定できますので、市販の胃薬などに頼らず、すぐに受診して下さい。

胃酸過多の際に重曹を常用してはならない

胃酸過多の時に重曹は即効性のある対応策になり得ます。実際、上のテストで調子が良くなれば胃酸過多だと判断しているぐらいですからね。

しかし、重曹が胃酸と反応すると二酸化炭素が発生します。この二酸化炭素は胃を刺激して胃酸の分泌を促してしまいますので、常用してはいけません。

こうした場合には合成ケイ酸アルミニウムなどの制酸剤によって胃壁を保護するのが良いですね。

逆に胃酸不足の場合には、ベタイン塩酸塩が用いられることがあります。市販医薬品でも第三類医薬品の成分として認可されています。サプリになっていることもあるようですね。

とは言え胃酸の過不足については、素人判断で対処すると、かえって症状を悪化させることもあるので、一度受診された方が良いでしょう。

このように、いわゆる消化疲れと言うのは裏に病気が隠れている恐れも少なくありません。軽い症状なら「食べたくない時には食べない」と言う対処で良いですし、そうでないなら受診して下さい。

無理をしてスケジュール化された断食を行ったりすると、それ自体がストレスになってしまうことも懸念されますね。

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