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【美味しいレシピあり】老化を食い止める高齢者のための運動と食事

笑顔の高齢夫婦

体力や持久力が落ちている高齢者は、ちょっとしたことがきっかけで急激に体が弱ってしまうことがあります。丈夫な人なら大きな問題にならないことでも、虚弱な人にとっては、時に命の危険にもなりかねません。

若い人ならば体力も持久力も自然に備わっています。ですが、寄る年波は人間を弱らせます。高齢者にとっては、体力や持久力をつけることは特別に意識しなくてはいけないことなのです。

栄養と運動に気をつけて、年齢に負けない体をつくりましょう。美味しいレシピも紹介します。

高齢者の食事で気をつかいたい点とは?高齢者に不足しがちな栄養素を知ろう

  • 高齢だから、食事は少しでいい
  • そんなに運動するわけでもないし、栄養をたくさん摂る必要なんてない

…そんな風に思われている方はいませんか?ある意味では、それは間違いです。

代謝が活発で運動量も多い若い方は、たくさん栄養を摂らなくてはいけません。その場合と比較すれば、確かに、高齢者のほうが必要な栄養量は少ないでしょう。

ですが、高齢者は、栄養素を蓄えておく能力が落ちています。体脂肪率や筋肉量、体が含有している水分量などが若い方に比べて少なく、発熱や体調不良などで栄養が摂れない期間ができたりすると、大きな影響を受けやすい側面があります。

高齢だからこそ、日毎の栄養をしっかり摂らなくてはいけないのです。

高齢者に不足しがちな栄養素

高齢になると、特に、あっさりした食事を好むようになります。肉や魚よりも、野菜ばかりを食べるようになったり、全体の食事量や食事の回数が減ったりする傾向が見られるようになります。

気をつけなくてはいけないのは、「食事の量や回数は食べているし、特に空腹ではないのに、栄養価が足りていない」という場合もあるということです。

とある献立の例を見てみましょう。

  • 白米のごはん
  • ほうれんそうのおひたし
  • わかめと大根のお味噌汁
  • 人参とこんにゃくの煮物
  • きゅうりの浅漬け

一見、品数も多く、野菜がしっかり摂れている献立のように見えます。が、よく見てみると、肉や魚、豆類といった、たんぱく質や脂質がほとんど入っていません。これでは、体を動かすためのエネルギーが不足してしまいます。

また、タンパク質や脂質が摂れていても、野菜類がほとんど摂れていない場合も多く見られます。

  • 白米のごはん
  • 焼き魚
  • きゅうりの浅漬け

「おかずが一品あれば十分」と、これだけで済ませてしまう場合もあるでしょう。が、これでは野菜類がまったくとれず、ビタミンやミネラル、食物繊維が摂れません。

このように、たとえ量が食べられていても、摂取できる栄養素が偏っていては、健康に害を及ぼすことになってしまうのです。

疾患によっては栄養の摂取に注意が必要

内臓の疾患や、血圧の異常がある方は、食べ物に特別な注意が必要な場合があります。

  • 塩分を濾過して尿として排出する機能をもつ腎臓
  • 血液を送り出すポンプの役割をする心臓
  • アルコールなどの分解をおこなう肝臓
  • 肉などの消化を助ける胆汁を分泌する胆嚢
  • 水分を吸収し老廃物を便として排出する腸

などなど、食事による影響を受けやすい臓器はたくさんあります。人間の体は、食べたものを動力源として動いているからです。

疾患をお持ちの方できちんと受診をされている方は、医師から食事についてアドバイスをもらった方もいるでしょう。特に日本人は塩分の摂取量が多くなりがちなので、塩分摂取について指導を受けた方は多いのではないでしょうか。

疾患によっては、たんぱく質を抑えてカロリーを多く取らなくてはいけなかったり、カリウムなど特定の栄養素を控えなくてはいけなかったりと、注意が必要なものもあります。

本人が管理できない場合は、周囲が特に気をつけてあげなくてはいけません。特に、疾患が関わる場合は、重篤な被害を招く場合もあるからです。

以下は、腎疾患の食事療法についての記述です。

脂質や糖質と異なり、たんぱく質が代謝されると老廃物(窒素化合物)が残ります。この老廃物は腎臓でろ過されて尿中に排泄されるため、大量にたんぱく質をとると腎臓の負担が増え、ますます腎機能を悪化させることになります。そのため、腎臓病ではたんぱく質の制限が必要になります。

このように、疾患をお持ちの方については、それに合わせた食事療法が必要です。医師と相談しながら、適切な管理ができるように努めていきましょう。

高齢者にも運動は必要。動かな過ぎは要注意

高齢になると体が動きにくくなり、つい座りっぱなしになってしまったり寝て過ごしたりしてしまいがちです。寒い季節や暑い季節はなおさらですね。

ですが、栄養を摂るだけでは健康な体は作れません。

摂取した栄養を体に取り込んで筋肉にしたり、内臓やきちんと働かせて血液をめぐらせるには適度な運動が必要なのです。

「ロコモティブシンドローム」という言葉を聞いたことはありませんか?

加齢により、身体機能は衰えます。筋力低下、持久力低下、反応時間延長、運動速度の低下、巧緻性低下、深部感覚低下、バランス能力低下などがあげられます。「閉じこもり」などで、運動不足になると、これらの「筋力」や「バランス能力の低下」などとあいまり、「運動機能の低下」が起こり、容易に転倒しやすくなります。

「動きにくくなったから、動かない」では悪循環です。「転びやすくなったから」といって座らせっぱなしにしていては、足の力がどんどん弱っていってしまいます。筋力の低下だけでなく体の動かし方も忘れてしまいます。

大切なことは、動かない体にならず、転びにくい体をつくるように適切な運動をして体力をつけることです。「安静に過ごしすぎて、気がついたら歩けない体になっていた」なんてことにならないようにしましょう。

かといって、頑張る気持ちになった時だけ一生懸命運動をするのは体にとって逆効果です。

過剰な運動や、体の一部分にばかり過負荷をかける運動は避けましょう。体の状態にあった運動を、適切な負荷で、長い期間継続しておこなうことが大切です。

レシピもご紹介!不足しがちな栄養を補給できる食事

ここまでで、高齢者にとっては特に栄養と運動が大切であることがお分かりいただけたでしょう。重要性がわかったら、次に具体的にどうすれば良いのかを考えていきましょうね。

ここではまず、肉や魚、豆によるたんぱく質や、緑黄色野菜によるミネラルをしっかり摂れる調理方法をご紹介します。十分ご存知だとは思いますが、味付けは薄めを心がけ、調味料の量に気をつけてくださいね。

味付けや調理方法は普段ご自宅でされているものでも、材料をひとつ加えたり食材を別なものに代替したりするだけで、必要な栄養素が補完できるようになりますよ。

かぼちゃの煮物(鶏ひき肉のあんかけ)

  1. だし汁に少量のめんつゆとみりんを加える
  2. 1の煮汁でかぼちゃと鶏ひき肉をほぐしながら煮る
  3. 片栗粉でとろみをつけてできあがり

とろみをつけることで、鶏ひき肉が食べやすくなります。

かぼちゃだけを煮るよりも、鶏肉のたんぱく質が摂取できます。汁ごと食べられるくらいの薄味に仕立てましょう。

かぼちゃと鶏ひき肉の煮物レシピ写真

とりつくね(ごぼう・人参入り)

  • 鶏ひき肉に、細かく切って下茹でしたごぼうと人参を混ぜ込む
  • つなぎの卵を入れてよく混ぜ、食べやすい大きさにまとめる
  • フライパンで焼いて火を通す
  • めんつゆと砂糖でつくったタレをフライパンに入れて絡めたら完成

タレは肉に混ぜ込むよりも、焼き上がりに焦がしながらさっと絡めるほうが少量でもしっかり味を感じます。

とりつくねレシピ写真

パンがゆ(チーズ・しめじ・えのき・ベーコン入り)

  • しめじなどのきのこ類やベーコンを炒める
  • 牛乳とコンソメを入れて温める
  • ちぎった食パンとベビーチーズを加えてコトコト煮込む
  • チーズが溶けて、パンが汁気を吸ってやわらかく煮えたら、塩コショウで味を整えてできあがり

牛乳だけで煮るパンがゆも良いですが、きのこなど具材を加えると、栄養価がアップします。

パンがゆレシピ写真

その他、

  • 豆腐や卵豆腐
  • 温泉卵
  • ヨーグルト
  • プリン
  • チーズ

なども手軽に栄養が補給できる食品です。味覚や体調、嚥下の状態に合わせた食品や食材で、栄養補給を心がけましょう。

また前述のとおり、疾患をお持ちの方は、医師への相談をしながら食事の管理をおこないましょう。

適度な運動で体力をつけよう!運動の7条件、良い運動方法とは

食事の次は、運動についてです。健康な体作りのためには、食事だけではなく、適度な運動が必要というお話もしました。食事の次は、おすすめの運動方法についてご紹介します。

内閣府認定の、公益財団法人体力つくり指導協会では、運動の7条件を下記のように掲げています。

安全であること。楽しいこと。無理をしないこと。長続きさせること。効果があること。人と比べないこと。自分の能力にあった運動を選ぶこと。

安全であることは、言わずもがな大切なことです。楽しくなければ、無理なく長く続けることができません。効果がなければ運動する意味がなくなってしまいますね。どれも大切なことです。

人と比べないことと、自分の能力にあった運動を選ぶことは、難しいことかもしれません。ですが、ケガをしないためにも、この二つもとても大切です。身体能力には個人差があります。他人と合わせて無理をすることにも、逆に手を抜くことにも、メリットはありません。

では、具体的にどのような運動が良いのでしょうか。

高齢者の運動:散歩・ウォーキング

まず、もっとも手軽にできる運動は歩くことでしょう。散歩を兼ねて外出することは気分転換にもなります。近所の方と顔を合わせて挨拶するのも良いことです。

散歩をする時には履きやすく歩きやすい靴を履きましょう。足をしっかり上げて、肘を軽く曲げ、腕をしっかり振って歩くようにすると良い運動になります。屋外を歩くときは車や自転車に注意し、できれば誰かと一緒に歩くようにしましょう。

高齢者の運動:座ってできる運動

外に出ることができなくても、家の中で座ってできる運動もあります。

椅子に座って姿勢よく背筋を伸ばし、腹式呼吸で深く息を吸って吐いてを繰り返す深呼吸をするだけでも運動になります。この場合は、姿勢と呼吸の深さに気をつけましょう。

椅子に座ったまま両足を床から浮かせることも腹筋や腿の運動になります。両足をいっぺんに浮かせることが難しければ、片足ずつおこないましょう。運動の際に呼吸を止めると血圧など負担がかかりやすくなります。いきまず、適切に呼吸をしましょう。

椅子に座って足踏みをすることだって運動のひとつです。膝を曲げてしっかり腿をあげ、一回一回の足踏みを大きな動作でおこないましょう。自分の力でどこまで膝を挙げられるのか、意識しながら動作をすることが大切です。

高齢者の運動:普段の何気ない動作で気をつける

普段の動作に気をつけることで、運動になる場合もあります。

手を伸ばせば届くところに物が置いてある時、座ったまま手を伸ばして取ろうとせずに、立って、歩いて、取りに行ってみましょう。これだけで、立ち座り・歩行という運動を動作に加えることができます。

テーブルを布巾で拭くときには、肩関節を大きく動かすことを意識してみましょう。小さい動作で肘から先だけを動かすよりも、肩関節と上腕の運動になります。

どの運動をおこなう場合でも、自分の体力や持久力と相談し、過剰な負担にならないようにおこなうことが大切です。不安がある場合や、痛みが生じた場合には、適切な休憩をはさんだり、医師に相談したりしましょう。

なによりも安全性に配慮することが大切です。

元気で健やかに過ごすためには、日々の積み重ねが大切

人間の体は一日や二日で強くすることはできません。

今まで生きてきた間の積み重ねが、良くも悪くも今の状態に少なからず影響しています。運動や食事の他、飲酒や喫煙などによる影響も考えられるでしょう。

ただし、人間の体は生きている限り変化し続けます。変化の速さには個人差や性差、年齢差がありますが、まったく変化しないということはありません。

思い立った時が始めるべき時です。これから生きていく日々のために、ほんのすこしのことからでも始めてみてはいかがでしょうか。

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