健康生活TOP 蓄膿症 鼻づまりと頭痛や黄色い鼻水…慢性副鼻腔炎(蓄膿症)の症状と治療法

鼻づまりと頭痛や黄色い鼻水…慢性副鼻腔炎(蓄膿症)の症状と治療法

鼻をかむ女性

風邪をひいてしまって粘り気のある鼻汁が止まらない、鼻がつまって寝苦しい、ということはありませんか?そんな方はもしかしたらすでに「副鼻腔炎」になっているかも知れません。

副鼻腔炎には2種類あり、それは発症してからの期間で分けられます。発症して1か月以内に良くなるものを「急性副鼻腔炎」、3か月以上も症状が続くものを「慢性副鼻腔炎」と言います。

この長期間続く慢性副鼻腔炎とは蓄膿症のことであり、なかなか完治が難しいというイメージがあるかも知れませんが、近年では医療もどんどん発達し、正しい治療をコツコツ行えばじゅうぶん改善が見込める病気になりました。

原因は風邪によるウイルス・最近によるものが一番多いですがその他にも原因になるものは多種に渡り複雑です。

今回はこの「副鼻腔炎」について詳しく紹介しています。鼻づまりが何日も続く方や鼻の奥がすっきりしない方はまずこの病気の症状や治療法を知り、その上で病院を受診し自分に合ったケアを早めに行うことをおすすめします。

頭痛や発熱、黄色い鼻水…「副鼻腔炎」の症状とは?

副鼻腔炎とは、細菌感染やアレルギーなどによって鼻の奥(副鼻腔)が炎症を起こす病気のことを言います。炎症が起こった部分が腫れると鼻の穴と副鼻腔をつなぐ孔がふさがったり周辺の粘膜から分泌物などが排泄できなくなります。

副鼻腔炎の中でも発症してから1か月以内に治るものを「急性副鼻腔炎」といい、3か月以上続くものを「慢性副鼻腔炎」と言います。どちらも合わせると毎年1000万~1500万人の方はこの病気にかかっています。

ですが本人ただの風邪だと思い自分が副鼻腔炎とは気付いていないことも多く、実際に軽度の急性副鼻腔炎であれば自然に治ることもあります。

急性副鼻腔炎の症状・特徴

急性副鼻腔炎の症状としては、

  • 頭痛・発熱を伴う
  • 黄色い鼻水が出る
  • 痛みがある

ことです。また特徴は片方の鼻だけがつまったり痛くなったりすること、そして通常1~2週間、長引いても1か月以内で症状が良くなるという点です。

痛みは篩骨洞(しこつどう)、上顎洞(じょうがくどう)、前頭洞(ぜんとうどう)、蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)の中で炎症がひどい部分に強く感じます。

また原因としては風邪による鼻炎がきっかけになっていることが多く、放置していると慢性化していく恐れがあります。

また数が多くありませんが、目に近い部分の副鼻腔が炎症を起こすと視覚に異常が起こる場合もあるのでもし目に何か異常があらわれたら放置せずすぐに必ず病院で診てもらいましょう。

慢性副鼻腔炎(蓄膿症)の症状・特徴

副鼻腔炎の中でも鼻腔内に膿がたまっている発症するのが慢性副鼻腔炎(蓄膿症)です。慢性副鼻腔炎という言葉は聞きなれないかも知れませんが、これは蓄膿症の別名です。

本来は空洞であるはずの篩骨洞、上顎洞、前頭洞、蝶形骨洞の中にたえず膿を含んだ分泌物が流れ込み、溜まっている状態です。急性副鼻腔炎の発症が長引き、3か月以上続いたら慢性副鼻腔炎と呼ばれるようになります。

慢性副鼻腔炎の特徴としては頭痛・鼻周辺の痛みがほとんどないこと、粘膜が腫れることにより以下の症状がみられることです。

  • 両側の鼻づまり
  • 黄色い鼻汁が出る
  • ノドの奥に鼻汁が流れ込む
  • 嗅覚の低下
  • いびきをかきやすくなる

鼻がつまっているので自然と口呼吸になりますがそうすると咳が多くなりノドを痛めたり声がかれたりして風邪をひきやすくなってしまいます。

睡眠時も口呼吸になるので朝起きるとノドがカラカラで、熟睡を妨げられることによる昼間の眠気、集中力低下、頭重感などが出ることもあります。

また最近はアレルギー性鼻炎からなる副鼻腔炎も多く、合併症として中耳炎や気管支炎などを引き起こしたりすることも多くあります。

一見風邪やアレルギー性鼻炎など症状が似ており間違えやすいのですが、蓄膿症を放置すると胃腸障害を起こしたり、鼻腔内に鼻茸(ポリープ)ができてしまうこともあります。

症状が1か月以上つづく場合は病院で検査受けて適切な治療を受けるようにしましょう。

治りにくいタイプの慢性副鼻腔炎

最近、いままでのタイプ(細菌感染)とは異なる、治りにくい慢性副鼻腔炎が増えていて、注目されています。それは好酸球性副鼻腔炎です。

特徴的な症状は、鼻タケがたくさんできること、ドロッとした固い感じの鼻汁が出ること、ひどい鼻づまりを起こしやすいことなどです。

従来の抗生物質(マクロライド系)が効きにくいため、内視鏡手術で鼻タケなどを除去し、副鼻腔内をきれいにしてから、好酸球をおさえる薬などで治療をおこないます。

一方、アレルギー性鼻炎や気管支喘息の人が、慢性副鼻腔炎を併発するケースも増えています(その逆に、慢性副鼻腔炎の人が気管支喘息などを併発するケースもあります)。

どちらもアレルギーがなんらかの悪影響をもたらしていると考えられていますが、こうしたケースでは片方の治療だけでは完治しにくいので、耳鼻咽喉科、呼吸器科、内科などが連携して治療を進める必要があります。

アレルギー性鼻炎などがある場合には、医師にその旨を伝えるようにしましょう。また、虫歯による細菌感染や歯の治療(インプラントなど)がきっかけで、慢性副鼻腔炎を起こすケースもみられます。

鼻づまりが気になる人はセルフチェック!

鼻づまりが続いている、黄色い鼻水が出るなどの症状がある場合はもしかしたら副鼻腔炎かも知れません。簡単なセルフチェックがありますので試してみましょう。

  • ドロッとした黄緑色んい鼻汁が出る。
  • 年中鼻かつまって、息苦しい。
  • 鼻をかんでも奥に残っている感じがする。
  • ドロッとした鼻汁がノドに垂れる。
  • 鼻や口から嫌なニオイがする。
  • 鼻声になる。声がうまく出せない。
  • 鼻や鼻のまわりが痛い。
  • ボーっとする。集中できない。
  • 頭痛がする。頭が重だるい。
  • 頬、目のまわり、歯の奥などが痛い。
  • 食べ物のニオイや味が分からない。
  • 鼻がつまって夜眠れない。

※このチェック法はちくのう症を判定するものではありません。あくまでも目安として
お使い下さい。

副鼻腔炎になる原因は?ウイルスや細菌の感染が多い

慢性副鼻腔炎(蓄膿症)というのは、急性副鼻腔炎がおよそ3か月以上続く場合のことをいいますが、では急性副鼻腔炎の原因は一体なんなのでしょうか。

副鼻腔炎のもっとも多い原因となるのはウイルスや細菌の感染によるものです。風邪やインフルエンザに続いてその細菌類が副鼻腔内や粘膜に移ることでその部分が腫れ、分泌物や膿が外に排出されなくなりひどい鼻づまりが起こり、これが原因になります。

繰り返す風邪などにより症状が3か月以上続いた場合も慢性副鼻腔炎と診断されます。

しかし慢性副鼻腔炎の原因になるものは他にも多数あり複雑で、花粉などのアレルギー性鼻炎をきっかけになるもの、大気汚染による鼻の炎症からなるもの、ストレスにより自律神経バランスが崩れることによるものなどがあります。

ストレスから来るものは休息が足らず疲労がたまり、体の抵抗力が低下しているときに発症しやすくなります。それに加えノドの炎症、虫歯などから副鼻腔炎を引き起こす場合もあります。

また遺伝的なものが原因となっている可能性もあり、両親とも副鼻腔炎を患っている場合はその子どもも副鼻腔炎になる可能性が高くなります。

副鼻腔炎は年齢問わず発症する可能性があるので子どもであっても注意が必要です。

小さい子どもだと鼻がつまっても口で訴えることが難しいですし、咽頭扁桃(鼻とノドの奥の方にあるリンパ組織)という鼻呼吸を妨げるところが大きかったり、抵抗力も弱いので副鼻腔炎になりやすいと言えます。

大人になるにつれて治っていくことがほとんどですが逆に重症な慢性副鼻腔炎になる可能性もあります。子どもの鼻炎が長く続いている場合はすでに副鼻腔炎になっているかも知れませんので病院に行くことをおすすめします。

風邪をひかないために!日常の中でできる予防策・解消法

まず副鼻腔炎の一番多い原因として風邪をひくことがありますので、できるだけ風邪をひかないように気を付けることです。そのためにはやはりバランスの良い食事と規則正しい生活をして体の抵抗力を低下させないようにしましょう。

中でも鼻風邪には注意が必要で、鼻の穴や副鼻腔に鼻汁がたまらないように鼻洗浄と定期的に行い鼻の粘膜を清潔に保っておきましょう。

鼻洗浄とは鼻うがいともいい、その名のとおり鼻の中を洗うことです。鼻の奥まで洗浄するのでほこりやウイルス、膿などを取り除いてくれ、鼻をかむよりすっきりします。

体液と同じ塩分濃度である0.9%の塩水を作りそれで鼻うがいをしましょう。水1リットルに対し9グラムです。

(中略)

鼻から水を入れて口から出すのは、慣れなければなかなか難しいです。ですから、最初は鼻から水を入れて鼻から出しましょう。

洗面器に0.9%の濃度の食塩水を作り、片方の鼻を手で押さえて水を吸いこみます。
そのまま飲みこまないように息を止めて鼻から水を出しましょう。
それを両方の穴で3回~5回ずつくりかえせば、内容物が出やすくなります。
軽く鼻をかんで鼻うがいは終了です。
鼻をかむときは必ず水をすべて出してからかみましょう。

鼻をかむと鼻の奥に溜まっている鼻汁が出やすくなります。あまり強くかむと粘膜に影響を起こしてしまう可能性がありますので気を付けましょう。

何回か行い慣れてきたら、吸い込んだ食塩水を奥の方まで落とし、口から吐き出すようにします。このときはじめのうちは水を飲んでしまうこともあるかも知れませんが、特に体に悪いわけではありません。

しかし鼻洗浄の途中で唾や洗浄液を飲み込んでしまうと耳に入ると中耳炎の原因になることがありますので飲み込まないよう注意して行いましょう。

また鼻洗浄をどうしてもうまくできない場合は市販の洗浄機も出ていますのでそれを利用したり、不安な方は耳鼻科に相談して下さい。

アレルギー性鼻炎や花粉症などを発症している方は慢性副鼻腔炎も併発してしまうことが多く、鼻茸(鼻ポリープ)ができたりと悪化もしやすいです。

その場合鼻づまりに市販のスプレー式の点鼻薬などを使うと一次的に症状が改善されますが、薬に慣れて効き目が薄れてきたときに症状が悪化していることもあるのでそのようなものを長期間使用することはおすすめできません。

民間療法としてなたまめ茶を飲むという予防・改善法もあります。昔から日本では「膿とり茶」とも呼ばれる通り体の膿を排出してくれる効果があります。

香ばしい味わいで飲みやすいですので生活の中にも取り入れやすいと思います。効果を発揮するのは1日1リットルを目安に飲みましょう。

解消には病院での治療が必要!吸引、内服治療、手術など

昔は蓄膿症(慢性副鼻腔炎)を治すとこは難しいとされてきましたが、最近の新しい医療の世界では蓄膿症は治るものと認識されています。

治療として膿を除去する吸引や薬物療法などの保存療法があり、ほとんどはそれら内科的な治療で改善に向かいます。保存療法では効果がない場合は手術もあります。

耳鼻科で行う主な局所療法

食塩水や薬剤を使用し鼻や副鼻腔の鼻汁や膿を吸引します。そうして鼻のとおりをよくしてからネブライザー療法というものを行います。

ネブライザー療法とは抗生物質などの薬を副鼻腔まで届きやすいよう細かく霧状の粒子にしてその蒸気を鼻から吸う治療法です。

お薬による治療

急性副鼻腔炎であればほとんどがお薬による治療で改善されます。細菌やウイルスが原因の副鼻腔炎には抗生物質や炎症・痛みを抑える薬などが処方されます。

最近では慢性副鼻腔炎の場合は少量のマクロライドという抗生物質を、1、2か月投与する治療法もあり、それにより粘膜の機能をアップさせます。比較的軽症の副鼻腔炎であればこの治療法で約7割の方の改善・完治が認められています。

またアレルギー性鼻炎を併発している場合は鼻づまりも軽減される効果を持つアレルギー性鼻炎の治療薬を処方されます。これらお薬の内服と同時に鼻をすするクセをなくし鼻かみをこまめに行うことも大切です。

手術療法

発症して短期間のものなど、まだ重症化していない副鼻腔炎ならばほとんどの場合手術の必要はありません。

保存療法と生活習慣の見直しで改善するものが多い中でも、もしこれらの治療法で効果が得られなかったり長期間続き重症化した副鼻腔炎であるなら手術を行うことが一番効果的な治療になることもあります。

手術は内視鏡により行われ、鼻茸や腫れた部分の粘膜を切除し、閉鎖していた部分を開放し副鼻腔の自浄作用を元通りにします。手術時間は病院によりますがだいたい1時間程度で痛みも少なく、日帰りで行うことができます。

辛い副鼻腔炎はコツコツと治療することで改善できます

頭痛、発熱が起こる急性副鼻腔炎と両側の鼻づまりなどの症状が3か月以上も続く慢性副鼻腔炎。集中力が持たず仕事や勉強などの私生活にも支障をきたすことも多くあり、どちらも本当に辛いですよね。

予防としてはとにかく病気への抵抗力を上げるため生活習慣を見直し風邪をひかないようにすること、また風邪をひいたとしても長引かせないことが大切です。

すでに副鼻腔炎を患っている方は、細菌やウイルスなどの感染による副鼻腔炎で軽い内なら膿を吸引・洗浄したり抗生物質を服用したりすることで改善されます。

しかし長いあいだ放置したり治療を途中でやめてしまうと鼻の穴だけでなく副鼻腔内にも鼻汁や膿がたまりどんどん自分では除去するのが難しくなります。

そうなると病院での鼻洗浄が必要になりますし、放置している間に鼻茸ができてしまうと手術が必要になるかも知れません。完治までの時間もかかります。

なるべく症状が重くなる前に耳鼻科を受診して治してしまうことをおすすめします。

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