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女性の痩せすぎやダイエットが原因で起こる病気症状とリスク

omen who go on a diet

年を追うごとに問題視される「痩せすぎ女性」の増加。美容目的のダイエットが過剰になり、健康維持に必要な栄養素まで欠いてしまう事が非常に危険視されています。

実際にどのような問題が生じるのか、しっかり知っておいてください。

日本が抱える女性の「痩せすぎ」事情

厚生労働省によれば、日本人女性のおよそ10人に1人が「痩せ型」であり、年々若い女性に増加の傾向がみられるとのことです。
(平成25年国民健康・栄養調査報告 第2部 身体状況調査の結果(pdf) – 厚生労働省より)

痩せているか太っているかの判定は、主に「BMIの数値」を基に診断されています。BMIとは体重、体格指数を指す単語の略称であり、体重÷身長÷身長=BMIで算出する事ができます。

BMIは22前後が最も病気になりにくい「理想体」とされています。健康診断における理想体重は実際にBMIを基準にして求められた値であり、数々の研究によりその結果が正しい事が証明されています。

ただしこの理想体重は女性の観点からみればやや「ぽっちゃり」の印象を与える事が多く、美容を重視する若い女性は特に理想体重を避ける傾向になりがちです。

若い日本人女性の多くがBMI18.5未満の「痩せ型(低体重)」に属すると言われており、20代では4人に1人、30代では5人に1人、40代では10人に1人の割合で存在するとされています。

厚生労働省はこれらの現状をみて将来的な女性の健康への不安を募らせており、「若いうちから痩せすぎに対する危機感を持つ」事が大切だという旨を発表しています。

減らない栄養不足問題

一般的に、活動量の少ない70代の女性(座っている時間が多い)でも、1日に1,450kcalは最低でも必要とします。男性の場合はプラス500kcalほど、上記の数値に上乗せされます。

痩せすぎている女性の中には、この数値を下回る食生活を続けている方も多く、また栄養バランスも十分に考慮されていないために起こる「深刻な栄養不足」が懸念されています。

20~40代の現代人の約8割が、栄養バランスの良い食事を取れていないとされており、そもそも、3食をきちんと習慣的に食べている人も、かなり減少傾向にあると言われています。

時代を重ねる毎に女性は痩せ型に、男性は肥満の割合が増加していると言われる昨今。どこかでブレーキをかける必要があります。将来を考え、個人個人の健康意識を高める事こそ現代人の課題だと言えましょう。

ダイエットを繰りかえしで血液や精神の健康を損ない病体質に

ダイエットは女性の永遠のテーマ。痩せる必要がない人でも、痩せたい呪縛に囚われ無理なダイエットをしてしまう事があります。

ありがちなのが、手っ取り早く痩せようとして食事を抜く事。食事を抜けば一時的には体重が減り見た目にも痩せるのは確かです。

しかし、それでは痩せるというよりやつれた状態。断食に近いような食事の抜き方をして痩せる方法では体に必要な栄養が足りなくなってしまいます。

皮膚がたるんだり、筋肉が落ちて貧血や冷え性など体調不良を引き起こしやすくなり、酷くするとホルモンバランスを崩し生理が不順になってしまう場合もあります。

血管が弱くなった状態でのリバウンドで最悪血管が破れてしまうことも

体に栄養が足りない状態では体中に栄養を運ぶ血液にも栄養は足りず、大切な血液を全身に運ぶ血管までも栄養が足りなくなり、血管の壁はボロボロになってしまいます。さらにボロボロの弱く脆い血管のまま大幅なリバウンドを繰り返すと、最悪血管が破れてしまう事もあるのです。

無理なダイエットの反動で食事量がいきなり増えると、血液中の脂肪や糖分も増える事になります。健康な血管に適量の食事量からくる脂肪や糖分ならば、血管の中をスムーズに流れてくれますが、脆く弱った血管の中だったら…?

容量を超えそうな脂肪や糖分がその脆い血管の中を車の渋滞のように詰まりながら流れていれば、血管が破れる危険性があるのも想像できますよね。

血管がボロボロになると、

  • 脳梗塞
  • 脳出血
  • 心筋梗塞

などなどの病気を引き起こしてしまう可能性もあります。これらの病気の原因となる動脈硬化は、血液や血管の健康状態にかかわってきます。

赤ちゃんの10人に1人は低体重!痩せすぎがもたらす出産のリスク

出産を控えている妊婦のBMIは22前後が最も適していると言われています。痩せ型の女性が出産する場合生まれる赤ちゃんが低体重児になり、その後様々なリスクが増加する傾向にあります。

低カロリーの食生活を続けていた方が妊婦になると、同じ食生活を妊娠中でもずっと続けてしまう事が少なくないと言われています。

2014年、実際に20代女性の出産した赤ちゃんのおよそ10人に1人は低出生体重児だとされ、その割合は日本が貧困を極めた昭和26年に比べ、3割も上昇しているというから驚きです。

低体重児の体重は女児で2,500グラム未満。一般的な体重の子に比べ、低体重児の子が2型糖尿病にかかる確率はおよそ6倍になるという恐ろしいデータもあります。

その他にも

  • 虚血性心疾患
  • 高血圧
  • メタボリックシンドローム
  • 脳梗塞
  • 脂質異常症
  • 神経発達異常

などの症状を引き起こすリスクを著しく上昇させ、赤ちゃんの健康はおろか、命に関わるリスクすら高めてしまうと言われています。

生理不順や不妊の危険も

妊娠していない場合でも、過激なダイエットを行なっている女性に多く見られる問題のひとつが「生理不順」。症状が重くなると不妊や閉経になる確率が高まり、将来に暗い影を落としてしまいかねません。

生理不順になると無排卵や無月経といった症状が現れる他、子宮内膜症などの重い病気にかかるリスクが高まります。

生理不順は日常生活を乱すばかりでなく、女性の身体に非常に大きな負担をもたらします。症状を自覚した場合には、決して先送りせず早急に産婦人科を受診するようにしましょう。

妊娠中は正しい栄養管理を

妊娠中にはきちんとした栄養管理を徹底し、お腹の赤ちゃんに必要な栄養を与える事が何よりも大切です。妊娠中は何かと孤独やストレスを感じて、食べる事が億劫になったり、逆に必要以上に食べすぎてしまう、という方も少なくありません。

妊娠中だからといって、特別な食事を摂る必要はありません。気負わず、3食きちんと必要な栄養が摂れていればそれだけで十分です。水分だけは、普段よりも少し多めにとることを意識しましょう。

出生率の決して高くない日本、それも平成の時代において、私たちが正しい栄養へ感心と理解を有すること。それは言うまでもなく、新しい命を迎え、繋いでいくことへの大いなる課題であることは間違いありません。

ダイエットで失われる「肌」と「心」の健康

不適切なダイエットをすると肌がボロボロになる、というのはもはや常識ですが、ただ荒れたりニキビができたり、といったトラブルだけではないのです。

また精神状態にも大きく影響し摂食障害を起こしてしまう可能性も高くなります。

栄養不足で肌が老化する

栄養に不足や偏りがあると、健康な肌の維持に欠かせないコラーゲンを生成することができず、ハリや弾力といった水分を保持する力が低下し乾燥肌を招く原因になります。

肌が乾燥しているとそれだけで外部からの刺激に弱くなり、敏感肌と呼ばれる乾燥に非常に弱い状態の肌になってしまいます。

新陳代謝が低下し紫外線の影響が大きくなる敏感肌は、しみや皺といった肌の老化現象を早めるばかりでなく、皮膚ガンの可能性も上昇させてしまうリスクがあります。

こういった肌の劣化を防ぐには、皮膚の健康を維持する効果のある

  • ビタミンA
  • ビタミンC

をきちんと摂取する必要があります。無論それだけを摂れば良いという話ではなく、様々な栄養素をバランス良く摂る必要があります。

精神に支障をきたしイライラや摂食障害を起こす

痩せなければ、という強い強迫観念は時に人の心を蝕み、食事を拒む「摂食障害」という病にかかる場合があります。反対に、痩せたいのに暴食してしまう病を「過食症」といいます。

食欲そのものが悪徳であるかのごとく、摂食障害を患う方の多くは、「食への感心」そのものが恥ずべきものと考えているケースが多いと言われています。

女性は特に小さいうちから己の外見に敏感であり、他人から愛されるためには容姿の美しさが不可欠であると盲信している場合があるといいます。

食べては吐く、という習慣や、食事そのものに嫌悪感を持ってしまう「摂食障害」は、現代では十分に治療が可能な症状のひとつです。個人の力ではどうにもならない場合が多いため、心療内科で治療を受けるのが得策です。

また食事を抜くようなダイエットをしている人や働き盛りの忙しい世代にありがちな、朝食を取らない食事スタイルは万年カルシウム不足にある傾向があります。

カルシウム不足は骨の丈夫さにも影響しますが、精神状態にとても大きく影響をします。ジャンクフードや添加物の多い加工食品を栄養が偏った形で食べ続けている人が、集中力を欠き、キレやすい性格になるという話が問題になった事がありました。

食事を無理やり抜くようなダイエットを繰り返している方も同じです。食べるのを我慢しているという事も重なってイライラが続き、仕事や学校の勉強に集中できず心身ともに疲れやすくなるのです。

その原因もカルシウム不足が関係している可能性があります。カルシウム以外の栄養素も足りない状態が続けば、自律神経がダメージを受け、ホルモンバランスの崩れから鬱に似た症状を起こしてしまう危険もあります。

代謝が落ちる40代以降はダイエット方法にも工夫が必要

20代や30代のダイエットなら食べたら運動する!と意気込んで結果を出す事も出来ます。しかし体の変わり目になる40代、中年となる世代になると明らかに代謝が落ち、今までしていたダイエットでは結果が出なくなってくるのです。

そんな40代以降のダイエットは今までの方法にひと工夫が結果を左右しますし、考え方から変えていく必要もあるかもしれません。

中年になる年代こそ1日3食取ろう

体の変わり目となる40代以降、代謝が落ちて痩せにくくなったからといって食事を抜くダイエットはもってのほかです。1日1食ダイエットなどをしていると糖尿病になる危険性も高まります。

お腹が減りすぎている状態が続くと血糖値が下がり、エネルギー不足の状態になります。お腹がペコペコでも我慢をし続けてエネルギー不足の状態を長時間続けていると、食事を取った時に一気に血糖値が上がってしまいます。

一気に上がった血糖値を正常な状態に戻すには大量のインシュリンが必要になりますが、このインシュリンを分泌してくれるのは膵臓です。お腹ぺこぺこ状態にしたばっかりに、大量のインシュリンを一気に出す羽目になる膵臓への負担は相当なもの…。

1日3食バランス良く取っていれば毎回出すインシュリンの量が少なくて済むので、膵臓への負担は軽減されます。こういった体への負担も十分に考えて、食事を抜くダイエットのせいで起こるリスクは避けておくべきなのです。

健康的に痩せる為にはとにかく歩こう

代謝が落ちてくるのと同時に運動不足も目立ってくる40代以降。筋力も落ちてきますので今まで通りの運動は負担になって続かないかもしれません。

そんな時は無理に運動をする事よりも、

  1. とにかく歩く
  2. 大股で軽快に歩く
  3. 元気よく歩く

この3拍子を叩き込んでウォーキングを取り入れてみましょう。

長距離を歩く必要はありません。でも出来れば毎日歩きましょう。通勤や買い物に向かう時間を利用してとにかく歩く、を心がけてください。

<効果を高めるウォーキングのコツ>

  • 腰をしっかりと立てて大股で歩く
  • 腕を後ろに引いて大きく動かす
  • 膝が常に正面を向くように意識して、代謝を良くする大きな筋肉を使って歩く
  • リズム良く少し早いテンポで歩く
  • 呼吸を止めないように意識して、一定のリズムで呼吸する
  • かかとから着地してしっかり地面を蹴る

 
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これらのポイントは脂肪を燃焼させやすくするコツです。歩くスピードも代謝を上げる為に使う大きな筋肉(太ももやお尻、背中の筋肉)を効果的に使う歩き方でもあります。

「ちょっとそこまで。」の車や自転車移動を歩きに変えて、軽運動をする癖をつけてあげましょう。

美味しいものを少量でやめる癖をつける

若い頃のように脂っこいものやジャンクフードを食べる機会が少なくなる年代の方には、栄養価の高い、質のいい食べ物を少量摂る癖をつける方法をおすすめします。

栄養価の高い質のいい食べ物は、少ない量でも体が自然と満足します。逆の言い方をすれば、いつまでたっても満足できず手が伸びてしまう食べ物は、栄養価が低かったり体にあまり良いとは言えない成分が沢山入っていたりして、体が満足せずいつまでも満たされない状態を作ってしまう場合があるのです。

質より量!何でもいいからお腹いっぱい食べたい!という欲求に駆られた時は、この言葉を思い出して質の良い食べ物を選んでください。

痩せすぎも太りすぎも健康には害

世界の平均で見ても、日本人女性は極めて痩せているという意見が多く見られます。これは一見肯定的な意見にも見えますが、裏を返せばそれは国民の健康への意識が薄いという事でもあります。

本来は痩せるという意味ではない「ダイエット」という言葉が蔓延し、いまや書店のどこを見ても並ぶ様々なダイエットの書籍や雑誌。加えてテレビで放映されるスタイルの整ったモデルやタレント。

それらが私たちに暗示する「痩身への憧れ」は、不完全で無知な10代の若者の胸に鮮明に刻印され、今日のダイエット天国を生み出したひとつの大きな要因かもしれません。

それらが同時に生み出したものは、痩せすぎ体系を美しいと感じる心や、過激なダイエットといった深刻な副産物に違いありません。私たちは正しい感性と知識を有する技量を今、問われています。

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