健康生活TOP 脂質異常症 脂質異常症にたらこが良い!常識をくつがえすたらこの効能

脂質異常症にたらこが良い!常識をくつがえすたらこの効能

shutterstock_2020101642

健康のために魚は食べなきゃいけないけど、魚卵はコレステロールが多いので食べちゃダメ!と言った指導はいまだにあちこちで見受けられます。

しかしながら、実はこれ、2つの方向で必ずしも正しくない栄養指導だとも言えるんですよね。むしろ気にせず美味しく頂くのは、かえって好ましいかもしれないのです。

コレステロールが身体にたまるってどういうこと?

脂質異常症でコレステロール、特にいわゆる悪玉コレステロールの値が高いことを指摘されて、食事に注意しましょうと言われる人はかなり多いようです。

しかし、コレステロールって、そもそも食べ物から身体の中に入ってくるものなのでしょうか?

コレステロールの3割が食物から!そして三大栄養素のすべてがコレステロールの原料!?

実は、体内のコレステロールは70%前後が体内で作られていて、食べ物から入ってくるのは30%程度に過ぎません。ですので、コレステロールの含有量と血中コレステロール値の変化は必ずしも連動しないのです。

そうなってくると、コレステロールの原料が気になりますよね。それを減らせばコレステロールの値が下がるのでしょうか。

実は、三大栄養素のすべてがコレステロールの原料なのです。三大栄養素からエネルギーを取り出す際に、必ず通過する物質があるのですが、これがコレステロールの原料になっているのです。

ですから、何も食べなければコレステロール値は下がりますが、何も食べなければおなかが減って死んじゃいます。

コレステロールの適正化はカロリーのコントロールで可能!

結論から言うと、コレステロール値は、毎日の食事のカロリーを健康体重が維持できる量にコントロールすることによって適正化できると言っても差し支えありません。

もとより、コレステロールは身体の細胞の修復に使われるためのものですので、身体の中で合成されたり、食べ物からやってきたコレステロールは、最初に身体の修復に使われます。

先にお話しした通り、コレステロールはエネルギーを取り出す際に通過する物質から合成されます。ですので、身体の修復に使われると同時に、コレステロールの原料はエネルギーとしても使われているのです。

こうして、食べ物から得られた三大栄養素が、身体の修復とエネルギーに消費されてしまえば、余って血中コレステロール値を押し上げることはないと言うことになりますよね。

コレステロール含有量と血中コレステロール値の上昇は関係ない?

shutterstock_550517502
例えば、今回話題のたらこですが、コレステロールを多く含む食品として数えられている一方で、血中コレステロール値にはあまり影響しない食品として数えられています。

一方、スナック菓子の代表格、ポテトチップス。これは、コレステロールゼロの食品ですが、血中コレステロールを押し上げる食品に数えられています。

単純にカロリーがコレステロールにつながると考えてOK!

生たらこは100gあたり140kcalです。100gと言うと、中くらいのサイズで1腹半よりすこし少ないくらいですね。つまり、3本弱と言うことです。

一方、ポテトチップスは100gあたり554kcalです。100gと言うと、メーカーにもよりますが、標準サイズで1袋ちょっと~1.5袋くらいになると思われます。

どちらも100g食べるのは多いような気もしますね。

コレステロールは三大栄養素のすべてから作られるものと言うお話をしました。そしてカロリーは三大栄養素から来ています。つまり、カロリーが多い方がコレステロールの原料になりやすいと考えても差し支えありません。

逆に言えば、白ごはんとたらこがコレステロールに与える影響にはそれほど大きな差はないだろうと言うことにも繋がります。

実際には食品ごとにコレステロールになる比率は異なってきますが、それは三大栄養素の構成比率だけではなく、ビタミンやミネラル、脂肪酸組成など様々な要素が影響してくると言えます。

そもそもコレステロールってほんとに身体に悪いの?

shutterstock_180996509 (1)
そもそも、コレステロール値が高いと、本当に健康に悪いのでしょうか?これを言い出すと、これまでの健康に関する常識が全部ひっくり返ってしまいますので大変なのですが、お医者様たちの間に議論があるのも事実なのです。

ただ、その議論の中心になっているのは、「コレステロールを下げるのにお薬を使う必要があるのかどうか」ですので、私たち一般人は、どちらが正しくても大きな影響がないように、適切な食事を摂ることを心がけましょう。

議論の発端

日本でも一部に見られたこともあったようですが、欧米で薬の論文不正が次々に明るみに出たことがあって、EUでは2004年に臨床試験や介入試験を行い発表することについて、罰則が設けられた新しい規則が導入されました。

その規則に沿った方法で新たな実験などが行われた結果、規制前に企業の研究者が発表した実験データが、企業と利害関係を持たない研究者によって行われた実験では再現されなかった、と言うショッキングな出来事が連続したのです。

高コレステロールを改善する薬であるスタチン類と言うお薬についても、まさにこの現象のど真ん中と言う有様です。(コレステロールのお薬で、商品名ではなく一般名が○○スタチンであるお薬ですね。)

問題はスタチン類にコレステロールを下げる力がないのではなく、コレステロール値は下がるのですが、心筋梗塞などの死亡率は下がらなかったと言うことなのです。

その結果、そもそも高LDLコレステロールは、心筋梗塞とは関係ないのではないかと言う意見まで飛び出す始末です。しかし、関係ないと言う実験データもまだ完全なものではありません。

学会 vs. 学会

現在、日本国内ではこうした実験に関する政府の関与が少なく、EUのように罰則付きの規制があるわけでもないので、おのずと海外の論文からのデータが多く引き写されるようです。

その論文のどのデータを選定するかと言うのも、結果ありきで都合のいいものだけを選んでいたのでは正しい答えは出ません。そうした中、日本国内の学会でも見解が大きく分かれているのが現状なのです。

まず、日本動脈硬化学会は脂質異常症が動脈硬化の大きなリスクファクターであるとして、140mg/dLと言うLDLコレステロールの基準値を定めて、治療方針のガイドラインを発表しています。

一方、日本脂質栄養学会は、このようなデータが古いものや製薬メーカーにとって都合のいい論文を中心にまとめられたものから引用されている可能性を指摘すると同時に、比較的新しい論文をベースに反論しています。

さらに、こうした2つの学会の意見の隔たりが患者に混乱をもたらすとして、やや動脈硬化学会寄りながら、NPO法人臨床研究適正評価教育機構(J-CLEAR)が調整を図ると言う図式になっています。

正直なところ、お医者様たちにもさまざまな事情があるのだとは思いますが、恩恵を受けるのも被害を受けるのも私たち一般人ですから、まずはお薬なんか飲まないでも良いようにしておくのが、何よりの自衛ですよね。

そこで注目されるのがたらこ!コレステロールが増えない優れもの

shutterstock_1758754222

たらこだけではなく、例えば

  • 鶏卵
  • レバー
  • いか
  • たこ
  • えび

などはコレステロールを多く含む食品ですが、コレステロールを増やす食品ではありません。

一方、ポテトチップスの他、

  • チョコレート
  • バター
  • チーズ
  • 脂身多めの肉
  • インスタントラーメン

などはコレステロールの含有量に関わらず、コレステロールを増やす食品に分類されています。

厚生労働省の方針

厚生労働省の資料を見てみると、動脈硬化学会の勧めている治療方針が中心になっているようで、脂質異常症は動脈硬化のリスクファクターと考え、薬の投与も視野に入れているようです。

しかしながら、食事指導の内容を見る限りでは、脂質異常症を指摘されていなければ、コレステロールを多く含むものを制限する必要はないし、脂質異常症であっても完全に禁止ではなく、控えるべきと言う表現にとどまっています。

コレステロールの3種類の薬のそれぞれの効果

LDL-c(悪玉コレステロール)を下げ、HDL-c(善玉コレステロール)を増やすお薬は何種類かあります。主なものは3種類。

  • HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン類)
  • フィブラート系薬
  • ニコチン酸誘導体(ナイアシン)
このうち、上の2つには横紋筋融解症と言う、骨格筋や心筋などが融けてしまい、赤茶色のおしっこに始まって、最悪死に至る副作用があります。なので、副作用の危険が高まるのを防ぐため、同時に処方されることはありません。

その他、お薬ですからそれぞれに副作用はありますが、ナイアシンは食品から摂っているレベルではそのような恐れはありません。さらに、下の2つには中性脂肪を減らす効果もあるようですね。

ビタミンB3であるナイアシンは、ニコチン酸と言う名前で、たばこに含まれている毒性物質を硝酸などの強力な酸で酸化することでも作られるものです。しかし、毒性はなく、ビタミンとして重要な役割を持つ物質です。

ただ、ニコチン酸と言う本名では毒性物質のニコチンと混同されるかもしれないので、ニコチン酸ビタミンの略語としてナイアシンと呼ばれるようになったのです。

一方、オシロイバナの根っこや種に含まれているトリゴネリンと言う毒性物質は、微量ならアルツハイマー病などへの効果が期待される神経への作用があります。

トリゴネリンは生のコーヒー豆にも多く含まれることから、そのことを宣伝に使った商品も見受けられますね。しかし、トリゴネリンは熱に弱いため、コーヒー豆を焙煎する段階でほとんど壊れてしまいます。

ところが、このトリゴネリンが熱で壊れた時にできるのがナイアシンなのです。コーヒーにはコレステロールを減らして動脈硬化を予防するなんて言うコピーが見受けられるのはこのためなんですね。

たらこが一等賞!ナイアシンを効率よく摂れる食べ物

そのまま食べられる状態の食品の中で、ナイアシンを最も多く含む食べ物は焼たらこです。次席は生たらこですが、これは水分量の差でしょう。

ナイアシンは15mg~20mgの摂取が推奨されていて、100mgを超えると過剰症が出ることもあります。脂質異常症の治療薬として用いられるナイアシンとビタミンEのお薬は、一日量として70~140mgくらいのナイアシンを含んでいます。

さて、ナイアシンを治療薬ほど多く摂る必要性があるかどうかは判りません。そこで、お薬の半分量として、ナイアシンを35mg摂ることのできる食べ物を見てみましょう。

  • 焼たらこ:58g
  • 生たらこ:60g
  • なまり節:86g
  • ビン長刺身:145g
  • 辛子明太子:150g
  • メジマグロ刺身:150g

この他にも、マグロ類のお刺身やピーナッツ、イワシ、カツオ、スモークレバーなども多く含んでいますね。ただ、さすがに一日量で150g以上と言うことになると、ちょっと多いのでリストからは省きました。

また、たらこにせよ辛子明太子にせよ、ナトリウム分(塩分)が多いので、そのあたりは気を付けて食べましょう。

お薬か食べ物か…?適切な量を見極めて心がける

shutterstock_2271330912
最初にお話ししたように、コレステロールと動脈硬化の関係について、少々雲行きが怪しくなってきていることもあって、できればお薬は飲みたくないと言うのが人情ですよね。

しかしながら、世にいう「コレステロールを減らしてくれる食べ物」と言うのも、なんとなくマユツバなイメージが拭い切れません。

それも当然で、例えば先にお話しした「コーヒーがコレステロールを減らして動脈硬化を予防する」と言うコピーですが、コーヒー1杯(140mL)に含まれるナイアシンは1.12mgです。

一方、お薬一日量の半分にあたる量を摂れる生たらこの量は、大盛のたらこスパゲッティ1人前に使われる程度の量です。この量のナイアシンをコーヒーで摂ろうと思うと31杯あまり約4.4Lが必要になります。飲めませんよね。

にもかかわらず、たらこはコレステロールを多く含み、コーヒーはノンカロリーでコレステロールゼロと言うイメージから、たらこを敬遠する人が多かったのです。もちろん、たらこはコレステロールの多い食べ物であることは間違いありません。

でも、仮にたらこに含まれるコレステロールが、1mgも余さず血液中に流れ込んだとしても、大盛たらこスパゲッティ1人前程度のたらこでは、せいぜい4~5mg/dL程度のアップにしかなりませんし、全部が血中脂質になることもあり得ません。

食べ物や栄養に関する常識も、日々動いていますが、健康効果を売り文句にしたさまざまな情報に振り回されることなく、自分で栄養成分などを調べて見るのも、一つの自衛の方法です。

そして、それも難しいし面倒だと言う人は、まずさまざまなものを美味しく、そして太らず痩せずの適切な量を摂るように心がけるだけでも、お薬に頼らない生活が送れるんじゃないでしょうか。

キャラクター紹介
ページ上部に戻る