健康生活TOP 味覚障害 子供の味覚障害は生活習慣病を引き起こす!原因と予防法は?

子供の味覚障害は生活習慣病を引き起こす!原因と予防法は?

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食事をした時、甘い物は甘い、酸っぱい物は酸っぱいと感じるのが当然なのですが、最近では子供の3割がそういった味覚を正しく判断できないのだとか…。

このように味覚障害が起こると、単に食べ物の味が分かりにくくなるという問題だけでなく健康にも悪影響を及ぼす心配も出てくるため、放置しておくのは良くないのです。

そこで今回は、子供に味覚障害が増えている理由やその予防法についてまとめてみました。

調査の結果、子供の味覚は…

東京医科歯科大学の研究グループが小学1年生~中学2年生の子供350人を対象に、味覚について調査を行いました。

「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」といった4つの基本となる味覚が認識できるか調査したところ、いずれかの味覚が認識できなかった子供は3割いることが分かりました。

特に苦味は認識しやすいものの、酸味と塩味の分かりにくい子供が多かったようです。

また最近は「薄味ではまずい」と感じる子供も増えてきて、みそ汁やスープが水っぽい、砂糖をたっぷり使ったスイーツを食べてもあまり甘いと感じない…と訴える子供もいるようです。

正常な味覚は生きるために必要な感覚です。もし味覚障害があると、腐った物や毒性のある物を口にした時も味の異変に気付かず食べてしまう危険性だってあります。

また、味付けの濃い食事ばかりしていれば塩分・糖分の摂り過ぎとなり、高血圧や糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めてしまうことになります。

なぜ味覚に問題のある子供が多くなっているのでしょうか。

子供に味覚障害が増える理由

味覚障害が起こる主な理由は「亜鉛不足」「味覚の麻痺」と考えられています。

亜鉛不足による味覚障害

亜鉛は、舌にある味蕾(味を感知する細胞)の機能を正常に維持するミネラルです。体のさまざまな機能に関与している亜鉛はとても重要なミネラルで、亜鉛が不足し始めるとまず味覚障害が起こるようになります。

亜鉛は日本人に不足しやすいミネラルとしても知られています。本来はミネラルの多い献立を意識して規則正しい食生活を心がければそう不足することもないのですが、食生活が乱れがちな現代人はどうしても不足が起こりやすいようです。

亜鉛を多く含むのは

  • 貝類
  • レバー
  • 牛肉
  • 卵黄

などです。
好き嫌いがあってこれらの食品をあまり食べない人は、すぐに亜鉛が不足してしまいます。

また、これらの食品をしっかり食べているつもりの人でもジャンクフードや加工食品をよく食べる人は、亜鉛が不足してしまうかもしれません。ジャンクフードや加工食品に含まれている添加物は亜鉛の吸収を阻害してしまうからです。

最近の子供はジャンクフード・加工食品を食べる機会が増えているため、亜鉛も不足しやすい状態となっています。

現代の子供に起こる味覚の麻痺とは

また味覚というのは普段口にしている食事によっても変化していくものです。

例えば食事の味付けを薄味にしている人は、調味料の味が邪魔しないので食材が持つ自然な味に対して感覚が鋭くなります。調味料がなくてもほんのりした甘さやうま味を味わうことができるようになるのです。

逆に濃い味付けの食事ばかり食べている人は、調味料の強い味に慣らされてだんだん味覚が低下してしまいます。そのうちに味覚が麻痺して、調味料をたっぷり入れなければ味が薄いと感じるようになってしまうのです。

これもやはり、ジャンクフードや加工食品、そして砂糖のたっぷり入った清涼飲料水など味の濃い物に子供の舌が慣らされていることが原因です。

実際、上記の味覚実験を行った際にも味覚障害のあった子供にも

  • ファストフードを食べることが多い
  • 清涼飲料水を毎日飲んでいる

という共通点がみられました。

人はどちらかというと濃いめの味付けをおいしいと感じやすいため、ついつい濃い味付けの食事に走りがちです。しかし濃い味の食事を続けると、ますます味覚が鈍り濃い味を求めるようになってしまいます。

子供の味覚障害を予防するには

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正常な味覚を形成するためには、子どもが小さいうちから規則正しい食生活の習慣をつけておくことが必要です。

その人の食べ物の好みは12歳くらいまで食べていた物で決まると言われているので、特にそれまでは味覚障害の原因になるような食事は避けたいですね。

では子供の味覚障害を予防するには、どのような食生活を心がけるのが良いのでしょうか。

乳児期から薄味に慣れさせる

赤ちゃんは最初、甘味や塩味しか認識できず、成長や経験と共に酸味や苦味も覚えていきます。乳幼児期は味覚が未発達で、この時に口にする食事の味付けが味覚の形成に大きな影響を与えていきます。

幼いころにいきなり濃い味付けの食事を与えていると味覚の発達を妨げてしまいます。また濃い味付けの食事に慣れてしまった子供は、水分補給にも砂糖のたっぷり入った清涼飲料水を求めるようになります。

子供の濃い物を食べる子供は大人より薄味の食事を与え、正常な味覚の形成を促してください。

色々な食品を食べさせる

味覚を発達させていくためには経験も必要で、子どもの頃から色々な食品の味に触れさせていくのが効果的です。

特に甘味、塩味、旨味の味覚は大切で、なるべく調味料ではなく食材が持つ味を認識しながら覚えていくのがのぞましいです。

例えば

  • 飯や芋はほんのり甘い
  • 肉や豆類は旨味がある
  • マヨネーズやドレッシングを付けていない野菜もおいしい

…などの発見の繰り返しが子供の味覚を育てていきます。

子供はどうしても偏食しやすいので、色々な食品を食べてもらうためには食事のムード作りや見た目の調理の工夫などをこらすと良いでしょう。

硬い物を食べさせる

食べ物の硬さと味覚は関係ないと思われるかもしれませんが、唾液の分泌が少ないと味覚障害が起こりやすく、硬い物をよく噛むことで唾液の分泌が高めると味覚が正常に保たれるようになるのです。

柔らかいばかり与えずに、ごぼうやれんこんのような噛みごたえのある野菜、おやつにはせんべいなど硬いお菓子を与えるようにしましょう。

マヨラーは良くない

世の中にはマヨラーと呼ばれるマヨネーズ好きな人、料理が真っ赤になるまで唐辛子をかけないと気が済まない人がいます。その調味料を携帯するほど愛し、もとの料理の味が消されるくらい調味料をガンガンかけたがるタイプです。

このようにどんな料理でも調味料で全て同じ味にしていると、味覚が麻痺してしまいます。子供はマヨネーズやケチャップの使い過ぎに注意してくださいね。

亜鉛不足に注意

そして亜鉛が不足しないよう、亜鉛をしっかり含む栄養バランスの取れた食生活を心がけ、亜鉛の吸収を阻害する添加物を避けるようにします。

亜鉛の1日の摂取推奨量は

  • 1~2歳…5mg
  • 3~5歳…6mg
  • 6~7歳…7mg
  • 8~9歳…8mg
  • 10~11歳…10mg
  • 12~14歳…11mg

となっていますが、実際の摂取量は平均して1mgほど不足している傾向にあります。亜鉛は成長促進にも欠かせない栄養素なので、意識して亜鉛の多い食品を献立に取り込みましょう。

【亜鉛の多い食品】

  • 牡蠣30g…3.9mg
  • 牛ひき肉50g…2.1mg
  • 豚レバー20g…1.4mg
  • プロセスチーズ40g…1.4mg
  • 卵黄1個…0.8mg
  • 納豆1パック…0.7mg
  • 凍り豆腐10g…0.5mg

ビタミンCを一緒に摂ると亜鉛が吸収されやすくなります。レモン、ブロッコリー、ピーマン、イチゴを同じ献立に取り入れましょう。

15歳までに正常な味覚を形成しよう!

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味覚は15歳くらいまでに形成されるのでそれまでに正しい味覚を身につけておく必要があります。

正常な味覚は食生活を豊かにし、生活の質も高めてくれます。子供は、食材そのものを「おいしい」と喜んで食べられるように育ててあげたいですね。”

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