健康生活TOP 食生活 血圧を下げるヨーグルト!商品ごとに違う乳酸菌とビフィズス菌の効果

血圧を下げるヨーグルト!商品ごとに違う乳酸菌とビフィズス菌の効果

体に良いとされるヨーグルトですが、食べるものから飲むものまで種類は様々で何が違うのかいまいちわからないということはありませんか?

また、一般的に知られている効果は「便秘改善」ですが、それだけなら漢方薬や便秘薬など他にも方法はあるし、さほど魅力を感じないなんて方もいるかもしれません。

しかし、実はヨーグルトがあんなにも種類が増え続けることや健康にいいと推奨されているのにはちゃんと理由があったのです。なぜ今ヨーグルトが注目されているのか、「乳酸菌」についてわかりやすく詳しく解説していこうと思います。

さらに、「ヨーグルトは高血圧対策になる」というあまり関係性を感じない2つの繋がりについても調べてみました。

歴史から見るヨーグルトの活躍

ヨーグルトの歴史は想像以上に長いです。なんと、紀元前数千年前、人が牧畜を始めた頃まで遡ります。

ヨーグルトができた経緯はたまたまだったと言われています。

搾乳したミルクを数日間放置していたらたまたま乳酸菌が入り込み、たまたま発酵してなんだか美味しいものができたといったところでしょうか。

それが日持ちも良く伝統的に食べられ続けてきたわけです。

そして、日本で初めて「凝乳(ぎょうにゅう)」と呼ばれるヨーグルトが登場したのは明治時代です。それが次第に古代トルコ人の呼んでいた発音に由来し、「ヨーグルト」という呼び方へと定着していきました。

100年前にはもう注目されていた!ヨーグルト不老長寿説

はじめにヨーグルトの健康効果が注目されたのは、1900年代初期、フランスの生物学者メチニコフがブルガリアに長寿者が多いことに着目したのがきっかけです。

ブルガリアで伝統的に食されていたのがヨーグルトでした。当時ブルガリアでは普段の食事だけではなく、二日酔い予防や下痢止めの効果があるとされヨーグルトを薬のように利用していたのです。

生物学者メチニコフはここからヒントを得て、研究の末1907年、「人間の老化の原因は腸内の腐敗菌が毒素をつくることにある」として、「その老化を阻止できるのがヨーグルトの中に含まれている乳酸菌だ」と発表しました。

これを俗に「ヨーグルト不老長寿説」と言います。これは現代になってやっと研究が進み、彼の主張が正しかったと証明されたのです。

体に良い菌を含む食品プロバイオティクス

1989年、イギリスの微生物学者フラーは「プロバイオティクス」という定義を定めました。「プロバイオティクス」とは、腸の中で生息する腸内細菌たちのバランスを整えてくれる細菌のことを指します。

腸の中には腸内細菌が約100兆個も生息しています。種類に分けると400種類以上です。この腸内細菌を良い菌と悪い菌、そして数の多い方に傾くどっちつかずの菌にわけることができます。

ここでいう悪い菌とは人にとって有害な働きをする菌のことですが、実はこの悪い菌も人にとって必要な菌であることは先に言っておきます。

しかしながら、人が健康でいるためには腸内環境において良い菌が悪い菌より多い状態を保ち、数としては一番多いどっちつかずの菌を良い菌の方に傾かせて人にとって有益な働きをさせる必要があります。

そのために「プロバイオティクス」を利用して腸内細菌の「バランス」を保つわけです。

腸は体全体の免疫を管理していると言われるほど大事な場所。

その腸内の環境を整えることで体全体の健康を守ることができるのです。

体調が悪くなってから薬を飲んで治すのに対して、普段から良い菌を増やすことで健康を保つという考えは世界的にも大変注目を集め、様々な商品が開発されました。

そしてその「プロバイオティクス」の代表がまさに「乳酸菌」であり、「乳酸菌」を含む食品の代表例が「ヨーグルト」なのです。

生きた乳酸菌を摂取するのは難しいが、死んでいても効果はある

よくテレビなどで耳にする「乳酸菌」という言葉ですが、「乳酸菌」は人の消化管にも生息しています。

人の体は皮膚も体内も弱酸性です。普段の食生活でしばしば発生する悪い菌が腸に溜まると、腸の中がアルカリ性に傾き細菌をやっつけられなくなります。これを本来の酸性に戻してくれるのが「乳酸菌」です。

また、乳酸菌は栄養素を人間の体に吸収しやすい形へと分解してくれる働きをします。

乳酸菌は例え腸に到達する以前に死んでしまったとしても、人間の体にいい影響を与えます。その影響とは、腸に溜まった老廃物を吸着し排出する食物繊維のような働きです。また、腸の中で生きている乳酸菌のエサにもなります。

さらに、生きた乳酸菌と同じような効果が期待できるというような話も出てきてはいるのです。

しかし、本来の乳酸菌の働きを得るためには、なるべく多くの生きた乳酸菌を腸まで届ける必要があるというのが理想であり、これによりしばしば「生きて腸まで届く」と言われる乳酸菌が注目されます。

ただし、これはあくまでも理想的な話であって、摂取した乳酸菌を生きたまま腸まで届けるのはなかなか困難であり、否定的な意見も多いのが現状です。

実際にどこまでの効果が得られるかは体調などによっても変わってくるので、「絶対にこれだけの数の生きた乳酸菌が腸に届く」といった保証はどこにもありません。

なるべく生きた乳酸菌を腸に届けるには食後にデザートとして食べるのが良いようです。

乳酸菌は胃酸に弱く、多くが胃酸によって死んでしまいます。生きた乳酸菌を得るためには、胃酸が薄まっている食後に乳酸菌を摂取するのがいいでしょう。

乳酸菌の種類によって期待できる効果に違いがある

「乳酸菌」と呼ばれるためには決まりがあり、代表的な定義としては「消費した糖類から50%以上の乳酸を作り出すことができる細菌」の総称です。その種類はなんと600以上。

一律に「ヨーグルト」と呼ばれていても、日本では発酵における菌種は指定されておらず、製品によって使われている乳酸菌がそれぞれ違います。これにより製品ごとに特徴が変わってくるのです。

乳酸菌が体に良いとされてからも未だに乳酸菌について研究はされ続けています。そして研究を重ねるほどに、乳酸菌に対する期待の幅も広がってきています。

どのように広がっているのかというと、近年は「整腸作用」だけではないヨーグルトも開発されているということです。

長年愛されてきたものから近年生まれた製品の中でいくつか紹介させて頂きたいと思います。自分に合ったヨーグルト選びの参考にしてみてください。

ブルガリアヨーグルト/明治
ブルガリアヨーグルト商品イメージ

使われている乳酸菌「LB81」

伝統的なブルガリアヨーグルトに含まれていた乳酸菌2種類を合わせたもの。生物学者メチニコフが研究したのはまさにこの乳酸菌だったと言えます。

古くから現代まで伝えられ続けている「元祖」の味や風味を味わうことができます。

健康的な効果としては整腸作用や便秘改善が期待できます。

R-1/明治
r-1商品イメージ

使われている乳酸菌「1073R-1」

ブルガリア菌の一種OLL1073R-1を使っています。

免疫力を高める効果が認められ、風邪予防、インフルエンザ対策などの効果が期待されています。

PA-3
pa-3-image

使われている乳酸菌「PA-3」

ほぼ全ての食品に含まれている「プリン体」。この「プリン体」は通常尿の一部として体外に排出されますが、過剰摂取により体に蓄積されてしまうと「痛風」を引き起こしてしまいます。

乳酸菌PA-3は、この「プリン体」を排出しやすい形に分解する働きがあるとされています。

痛風で悩む人、また予防したい人向けのヨーグルトです。

8020ヨーグルト/らくれん
8020ヨーグルト商品イメージ

使われている乳酸菌「L8020菌」

まだ発見されて間もない乳酸菌。正式名ラクトバチルス・ラムノーザスKO3株。

「80歳になっても20本の歯を保ってほしい」という願いの元、発見者により「L8020菌」と呼ばれるようになりました。また、乳歯菌とも呼ばれています。

虫歯や歯周病対策に効果的。

ビフィズス菌は乳酸菌とは別物

ヨーグルトにはビフィズス菌配合の物が多く見受けられます。

ここで注意したいのは、乳酸菌とビフィズス菌は別物であるということです。何より乳酸菌との違いはその働きです。

乳酸菌は乳酸を作り出すのに対して、ビフィズス菌は乳酸と酢酸を作り出します。この酢酸が強い殺菌力があるとされ、時には乳酸菌よりも評価されます。

また、乳酸菌は動物性・植物性・ヒト由来とその生息地は様々ですが、ビフィズス菌は人や動物の大腸が主な生息地です。

人の大腸においては腸内環境の約9割がビフィズス菌であり、乳酸菌の約100倍から1万倍も住んでいます。

ビフィズス菌も乳酸菌と同じ、種類によっては免疫力の向上や抗腫瘍作用などが期待されているものもあります。

メーカーによっては乳酸菌よりもビフィズス菌を推した商品を販売しています。ここでご紹介させて頂くのは販売されている物の一例です。

ビヒダス/森永
ビヒダス商品イメージ

使われているビフィズス菌「BB536」

健康な乳児から発見された、ヒト由来のビフィズス菌です。一般食品に用いることができるビフィズス菌として初めてアメリカでも認められたビフィズス菌ヨーグルトのはじまりです。

酸や酸素に強いとされ、生きて腸まで届くと言われています。また、腸に住み着く悪い菌を除菌する作用があるようです。

ナチュレ恵/雪印
ナチュレ恵商品イメージ

使われている乳酸菌「ガセリ菌SP株」
使われているビフィズス菌「ビフィズス菌SP株」

同じヨーグルトでも形態も様々

ご紹介した商品の他にも多数のヨーグルトが販売されています。きっとこれからも開発され増えていくことでしょう。

また、同じヨーグルトでも飲むタイプ、食べるタイプと分かれていたり、プレーンヨーグルトから加糖タイプ、逆にカロリーゼロなど、選択の幅は広いです。

いくら乳酸菌が体に良くて毎日たくさん食べたくても、カロリーや糖分の摂りすぎには注意したいものです。

さらに、プラスアルファの機能を持ったヨーグルトがあります。

フルーツ入りヨーグルト

ヨーグルトとフルーツの相性は抜群です。
栄養価の観点でも、ヨーグルトでは足りないビタミンCや食物繊維をフルーツで補うことができるので、たいへんおススメです。

プレーンヨーグルトと果物を買って、自宅で果物にかけて食べるのも格別ですが、最初から果物が入ってる製品も多数販売されています。

お手軽な上に色々な味が楽しめる、飽きずに続けられるかもしれません。

オリゴ糖と共に食す

乳酸菌は生き物ですが、対してオリゴ糖はその乳酸菌のエサとなります。

これによりしばしば「オリゴ糖入り」のヨーグルトが推奨されているわけです。

高血圧とヨーグルトの関係

さて、ここで話を少し戻します。

乳酸菌のさらなる活躍について驚く働きが今注目されています。それはヨーグルトが高血圧対策になるということです。

まず、高血圧とは何か。よく耳にはするけれども詳しくは知らないという方に簡単な説明を挟みます。

高血圧は臓器に負担をかけている

血圧を測るときは一般的に動脈、つまり心臓から全身へと血液を送っている血管の、特に心臓から近い二の腕に位置する動脈で測ります。心臓が血液を送り出している力の度合いを測ることによって臓器の調子を見る1つの方法というわけです。

血圧は低すぎても高すぎても良くありませんが、近年特に心配されているのが高血圧です。

高血圧ということは、心臓をはじめ様々な器官がそれだけ無理をしていることを意味しています。その負担が続くことによって心筋梗塞や腎不全、さらには脳卒中など、命に関わる病気を引き起こしてしまう可能性が非常に高くなります。

高血圧は体質による原因が多く、そのほとんどが生活習慣の見直しによって改善を計ります。

特に重要なのは食習慣です。食事と高血圧には深い関係があり、日々の食事が高血圧の要因となっている可能性は高いのです。

食事において高血圧にならないように気をつけたいのは次の2つです。

  • 塩分の摂りすぎ
  • 高カロリー

塩分を摂りすぎることにより、血液中の塩分濃度を調整するため血液の量が増加し、これが血圧の上昇の原因となってしまいます。1日6g未満の摂取量を目標にしましょう。

また、高カロリーな食事は肥満の原因になりますが、肥満は高血圧の代表的な原因と言われています。

特にコレステロール(主に悪玉コレステロール)は血管の内側にしこりを形成してしまうことがあり、このしこりにより血管が細くなり血液を押し出す力、つまり血圧が上昇してしまうことに繋がります。

ヨーグルトはコレステロールを排出する?

なんと、ヨーグルトには血圧の上昇の原因であるコレステロールを吸着し排出する働きがあります。また、ヨーグルトに含まれるカリウムには塩分の排出にも役立ちます。

さらに、ビフィズス菌にはコレステロールを体に吸収しにくい形に変える働きがあるのです。

この働きを後押ししてくれるのがポリフェノールげあり、ポリフェノールを含むのが果物です。

とはいえ、加糖タイプのものを過剰摂取してしまうと、逆に糖分の摂りすぎになってしまうので注意しましょう。

この点に気をつけて食すことがポイントです。

例えば、毎朝果物にプレーンヨーグルトをかけて、朝食として習慣になると、ほんのり果物の甘さとヨーグルトの酸味を楽しみながら血圧低下に貢献できるのではないでしょうか。

おさらいとヨーグルトにかんする豆知識

ここまでヨーグルトについて書いてきましたが、最後におさらいです。

  • ヨーグルトには乳酸菌という良い菌が含まれている
  • 乳酸菌には整腸作用がある
  • 乳酸菌が腸にたどり着く前に死んでしまったとしても良い効果があることに変わりはない
  • 販売されているヨーグルトによって使われている乳酸菌が違う
  • 乳酸菌の種類によってはさらなる期待がされている
  • ビフィズス菌という別の良い菌を含むヨーグルトがある
  • オリゴ糖や果物と一緒に食べることでプラスアルファの効果が期待できる
  • 乳酸菌はコレステロールを調整する働きがある

どうでしょうか。ヨーグルトの想像以上の魅力がお伝えできたでしょうか。

最後に、ヨーグルトについて豆知識を2つご紹介したいと思います。

「特定保健用食品」を表すトクホマーク

トクホマークというのをご存知でしょうか。時々CMでも見ることがありますよね。

トクホマーク

このマークは消費者庁によって「特定保健用食品」と正式に認められた食品のパッケージにつけられるマークです。

「特定保健用食品」というのは次の通りです。

からだの生理学的機能などに影響を与える保健機能成分を含む食品で、血圧、血中 のコレステロールなどを正常に保つことを助けたり、おなかの調子を整えたりするの に役立つ、などの特定の保健の用途に資する旨を表示するものをいいます。

特定保健用食品/消費者庁

つまり「これは健康に良い影響を与える食べ物です」と国が認めている証ということです。

このトクホマークはヨーグルトにも表記されているものがいくつかあります。それぞれパッケージに詳しく理由など書いてあるので、見かけたら一度確認するのもヨーグルト選びのコツです。

ヨーグルトの上に溜まる水は栄養なので捨てちゃダメ!

ヨーグルトの容器のふたを開けると時々上に水が溜まっています。

それは捨ててはいけません。その正体はなんと、水溶性たんぱく質やビタミン、ミネラルといった栄養たちなのです!ちゃんと逃がさず一緒に食したいものです。

あくまでも継続することが大事

ヨーグルトの効果はとても魅力的ですが、薬のような即効性はありません。今日食べて明日には効果が出るわけではなく、また、続けることに意味があります。

「ヨーグルト不老長寿説」を説いた生物学者メチニコフは自分の生涯をもってその効果を証明しようとヨーグルトを毎日食べ続けました。

彼が死去したのは71歳の時でした。彼は亡くなる前に「もっと早くヨーグルトの素晴らしさに気づき食べていれば、もっと長生きできたはずだ」と悔やんだそうです。

キャラクター紹介
ページ上部に戻る