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うどんは本当に消化が良いの?消化が良いうどん、悪いうどんの例とは

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うどんは日本のソウルフード。つるつるしたのどごしがたまりませんよね。また「体に優しい食べ物」と言われ、温かいうどんはお腹の調子が悪い時、風邪をひいた時の定番メニューでもあります。

しかし、うどんは調理法や食べ方を間違えてしまうと消化が悪くなって逆効果です。消化の良いうどんの食べ方をおさらいしておきましょう。

消化の良い食べ物とは?うどんの栄養価

「消化が良い」とは、胃で早く溶かされて十二指腸へ流れていくことです。

消化の良い食べ物は、胃液ですぐ溶かされるので胃の滞在時間が短く、胃に負担をかけません。また、食べ物は胃で十分に溶かされているため腸では栄養素に分解されやすく、栄養素を効率良く吸収できるようになります。

消化の悪い食べ物は、胃液で溶けにくく胃の滞在時間が長くなってしまいます。完全に溶けていない食べ物が腸に送り込まれることもあり、栄養素が効率良く吸収できなかったり消化できていないまま便と一緒に出ていったりして、健康にも良くありません。

特に胃腸の調子が悪い時、病中病後で滋養を十分につけたい時には、消化の良い物を食べることが大きな意味を持ちます。胃腸に負担をかけずに栄養素を吸収することが、速やかに健康を回復させことにつながるからです。

食べ物を構成する栄養成分の中で最も消化が良いのは「炭水化物」です。炭水化物とは、体のエネルギー源となる三大栄養素のひとつで、米、小麦粉、砂糖などに多く含まれています。

三大栄養素で胃に滞在する時間が最も短いのは炭水化物で、最も長いのは脂質なのです。

胃に滞在する時間

  • 炭水化物… 2~4時間
  • たんぱく質… 4~6時間
  • 脂質… 7~8時間

また、消化しきれないすじ(不溶性食物繊維など)も胃腸に負担をかけてしまいます。

つまり、消化の良い食べ物とは

  • 炭水化物が多い
  • 脂質・たんぱく質が少ない
  • 水分が多くて柔らかく、噛みつぶしやすい
  • 消化しきれないすじが少ない

といった条件を満たす物になります。

例えば、消化が良い食べ物にはご飯やうどんなどがあり、消化が悪いのは油、肉、すじの多いゴボウやタケノコなどの根菜や豆などが挙げられます。

ちなみに同じ小麦粉の麺でも、油が使われている中華麺、そうめん、ひやむぎは、小麦粉・塩・水だけで作られているうどんより消化が悪くなります。また中華麺やパスタは油の多い調味料やスープと組み合わせることが多いので、食べると胃にもたれやすくなります。

そこで、消化が良いとされる炭水化物の食べ物から、ご飯、うどん、そば、おかゆをピックアップし、1食あたりの栄養価を比較してみました。

栄養成分 かけうどん
(具はねぎ)
かけそば
(具はねぎ)
ご飯一膳 おかゆ一食
エネルギー(kcal) 333 350 235 178
炭水化物(g) 66 67 52 39
たんぱく質(g) 10.5 14.3 3.5 2.8
脂質(g) 1.4 2.6 0.42 0.3
カルシウム(mg) 32 36 4 3
鉄(mg) 1.0 2.1 0.14
ビタミンB1(mg) 0.10 0.16 0.03 0.03
ビタミンB2(mg) 0.11 0.13 0.01
ビタミンB6(mg) 0.15 0.21 0.03 0.03
ビタミンB12(mg) 1.43 1.43
食物繊維(g) 2.3 4.6 0.4 0.3
食塩相当量(g) 4.8 4.0 0

「―」はごく微量を意味する 
(参照…文部科学省 日本食品標準成分表2015年版(七訂)穀類 より)

どのメニューも三大栄養素の中では炭水化物が多く、たんぱく質と脂質は多くないので消化に良いことが分かります。

中でもおかゆは水分が多くてたんぱく質・脂質が少ないので、この中では最も消化の良いメニューといえます。ご飯は粒が残っているので、おかゆよりは消化に時間がかかります。

うどんとそばは、ご飯やおかゆよりたんぱく質・脂質が多いのですが、粒状ではないため噛んだり胃で溶かしたりしやすいという意味で消化が良くなっています。特に柔らかく煮て水分を含ませると、さらにつぶれやすくなり消化を良くすることができます。

同じ麺類のうどんとそばを比べると、そばのほうが全体的に栄養価の面では優れているので風邪の滋養供給にはそばを食べるのも良いかもしれません。

しかしうどんよりそばのほうが脂質とたんぱく質、消化できない不溶性食物繊維が若干多く消化はうどんより悪いので、胃腸の調子が悪い時にはうどんのほうがおすすめです。

このように栄養構成を比べてみると、おかゆやうどんは特に消化が良いと言われる理由も改めて納得できます。

こんな食べ方をしていませんか?消化の悪いうどんとは

うどんはつるつるとして食べやすく、赤ちゃんの離乳食から歯の弱いお年寄りに適した健康的な食べ物です。

しかし栄養価の面で見ると消化が良いはずのうどんも、食べ方によっては消化の悪い食べ物になってしまうこともあるので注意が必要です。

消化の悪いうどん例:うどんをよく噛まない

うどんはそのなめらかな「のどごし」もおいししさの1つ。讃岐うどんの本場・香川県には「うどんはあまり噛まずに飲み込んで、そののどごしを楽しむもの」と言う考え方もあり、うどんを一気にズルズルッとすすって食べるものとして親しむ人も多いのだそうです。

確かにうどんを口の中でよく噛んでから飲み込むと、うどんのなめらかな食感がなくなってしまいそうです。地域性に関わらず、多くの人がうどんは数回噛み切るだけで飲み込んでいるのではないでしょうか?

せっかくうどんが消化の良い食べ物でも、口の中でよく噛まなければ消化に時間がかかるようになってしまいます。

実は、炭水化物は口の中でよく噛まないと消化が悪くなってしまう栄養成分なのです。炭水化物に含まれるデンプンは唾液に含まれる消化酵素「アミラーゼ」によって、口の中で分解されているためです。

炭水化物は、よく噛んで唾液を分泌させ、アミラーゼとしっかり混ぜ合わせることで消化が促進されています。

うどんはよく噛まずにさっと食べ終わることができ、早食い文化のある日本人に親しまれてきたわけですが、やはり胃腸の負担を考えるともう少し噛む回数を増やしてゆっくり食べ手も良いのではないか、と考えます。

ちなみにうどんは血糖値を上昇させやすい食べ物の1つです。炭水化物の早食いは血糖値の急上昇をさせ糖尿病のリスクを高めるので、うどんをよく噛まずに飲み込むのはなるべく控えましょう。

消化の悪いうどん例:トッピングの消化が悪い

胃腸の調子が悪い時は、うどんに消化の悪いトッピングを乗せるのも良くありません。油や食物繊維が多いトッピングは消化が悪いので避けてください。

うどん1杯の栄養価

栄養成分 かけ わかめ 月見 きつね 天ぷら
(海老2尾)
牛肉
エネルギー(kcal) 333 336 411 516 440 522
炭水化物(g) 66 67 67 69 77 68
たんぱく質(g) 10.5 11 16.7 19.7 18.9 24.8
脂質(g) 1.4 1.5 6.6 16.3 7.2 14.5
食物繊維(g) 2.3 3.2 2.5 2.8 2.4 2.6

(参照…文部科学省 日本食品標準成分表2015年版(七訂)穀類 より)

うどんに天ぷら、かき揚げ、牛肉が入ると脂質の量が多くなってしまいます。きつねのお揚げは大豆製品でヘルシーに見えますが、油で揚げてあるため意外と脂質が多くなり、消化は悪くなります。

また、ごぼうのかき揚げ、大量のわかめが入ったうどんは、不溶性食物繊維を多く含むので消化が良くありません。ネギ、わかめ、かまぼこが少量入っている程度なら、消化には差し支えません。

胃腸の調子が悪い時に食べるなら、かけうどん、月見うどんがおすすめです。

卵は生または完全に火の通った状態でやや消化が悪くなり、半熟で消化が良くなります。月見うどんの卵は少し火の通った状態で食べましょう。

カレーうどん、担々うどんのように胃を刺激する香辛料を使ったメニューも、もちろんNGです。うどん屋さんでは、サイドメニューに唐揚げやコロッケなどの揚げ物ではなく、煮物、温泉卵、茶碗蒸しなどを選ぶことをおすすめします。

消化の悪いうどん例:うどんのこしが強い

うどんのこしが強いと、硬いまま胃に送られてしまったり、噛み砕く回数が少ないために大きなまま胃に送られたりしてしまって、消化が悪くなりやすくなります。

うどんのこしとは、歯ごたえ、弾力性などが組み合わされた特有の食感です。うどんのこしを作っているのは「グルテン」というたんぱく質。グルテンは小麦粉に食塩をと水を加えてよくこねた時に生まれ、食品に弾力性やもちもちした食感を与える性質を持ちます。

普段はうどんのこしにこだわる人も、胃腸の調子が悪い時には柔らかいうどんに切り替えたほうが良さそうです。

これなら体も喜ぶ!消化の良いうどんを食べるには

うどんの消化の良さを生かすには、調理法や食べ方がポイントとなります。

消化の良いうどん例:柔らかく煮込む

どの食べ物にも共通することですが、硬いと胃で溶かすのに時間がかかってしまいます。また噛み砕きにくいために大きなかたまりのまま胃に送られるのも良くありません。

うどんはよく煮込んで簡単に歯や舌でつぶせるくらいに柔らかくしておくと、口の中でアミラーゼと混ざりやすく、非常に消化が良くなります。

乳幼児や高齢者には短く切ったうどんを煮込んで提供すると、よく噛んで食べることができるでしょう。

ラーメン、そばやそうめんはのびるとまずくなってしまうのですが、うどんは柔らかく煮込んでもわりとおいしく食べられるところも長所です。

消化の良いうどん例:消化の良い具を使う

下痢や嘔吐があって固形物があまり食べられない場合は、おかゆ、具を入れないうどんを食べて消化の良い炭水化物から体に必要なエネルギーを効率良く補給するのがおすすめです。

下痢や嘔吐がなく胃腸にやさしい物を食べたい場合は、柔らかく煮たうどんに栄養価の高い具を入れたほうが滋養もついて体調が回復しやすくなります。

うどんに合う、消化の良い具では

  • 半熟卵
  • はんぺん
  • 豆腐
  • 大根・人参(柔らかく煮たもの)・里芋

などがおすすめです。ゴボウ、きのこ類、ワカメは食物繊維が多いので使わないようにします。風邪で体力をつけたい時にはたんぱく質が豊富な卵、体を温めるネギを入れましょう。

消化の良いうどん例:味はなるべく薄味で

うどんの味付けは、だしをきかせて塩分は控えめにします。塩分は胃の粘膜を刺激するので、うどんのつゆがしょっぱくならないように注意しましょう。

味付けは醤油や味噌がおすすめ。胃腸の調子が悪い時は、絶対に香辛料や油脂の多い調味料を使わないでください。

消化の良いうどん例:温かいうどんを食べる

うどんは温かい状態で食べたほうが消化も良くなります。

料理が温かいと胃が温まり、血行が促進されて消化機能が高まるためです。熱すぎると食道や胃の粘膜を刺激して逆効果なので、熱いうどんは適温に冷ましてゆっくり食べるようにしてください。

冷たいうどんは、麺が引き締まって硬くなっている上、胃が冷えて消化機能が落ちてしまうので、胃腸の調子が悪い時、夏風邪の時に食べるのを控えましょう。

風邪をひいて寒気のする時は、温かいうどんを食べて体を芯から温めましょう。免疫力が高まって風邪が早く治せますよ。鍋焼きうどん、味噌煮込みうどんもいいですね。

おかゆに飽きた時もうどんが活躍!便利なうどんを常備しましょう

胃にやさしい食べ物といえばおかゆが定番ですが、うどんは米のように粒状ではないので、柔らかく煮込んでよく噛めば、おかゆのように早く消化させることができますよ。

また、うどんは「単調な味のおかゆには飽きてしまった」という人にもぴったり。おかゆよりスピーディに調理できる点も魅力です。家庭には是非、長く保存がきく冷凍食品や乾麺のうどんを常備しておきたいですね。

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