健康生活TOP 食生活 飲酒後にラーメンが食べたくなる理由は?自宅では起こらない心理とは

飲酒後にラーメンが食べたくなる理由は?自宅では起こらない心理とは

酒席の後には無性にラーメンが食べたくなって、ついついラーメン店に立ち寄って締めとして食べてしまう。でも、ラーメンはカロリーも高いし、脂肪分も多いから肥満や肝臓への悪影響が心配だ。

こういった話題は、宴会シーズンによく聞きますが、なぜお酒の後にラーメンが食べたくなるのでしょう。そして、やっぱりお酒の後のラーメンは身体に良くないのでしょうか。

残念ながら、こうしたことが学術論文になるような研究がなされていません。ですので、推論をまじえた軽い話題としてお付き合い下さいね。

実はそんなにお酒の締めのラーメンは食べられていない!?

いきなりテーマを全否定ですが、お酒の後によくラーメンを食べるという人はそれほど多くないのです。ある全国アンケートによると、お酒の締めにラーメンを食べる人は、全国平均で全体の1/4に届かない数値だったそうです。

ですので、お酒の後にラーメンを食べたくなることのある人は少数派なので、この話題は終わり…ではあんまりですので、もう少し掘り下げてみましょう。

実は理性で我慢している?

お酒が身体に悪いことはみんな知っています。また、ラーメンも決して「身体に良い食べ物」でないこともよく知られていますね。これは個人的な意見ですが、身体に悪いから美味しいという部分も否定できないと思います。

このことはスイーツにも当てはまるかもしれません。そして多くの人は、それに対するエクスキューズ(言い訳)をもって飲食しているのでしょう。

つまり、身体に悪いお酒を飲んだから、身体に悪いラーメンは控えておこうとか、ラーメンをガッツリ食べたからビールは我慢しようとかのスタンスで、それぞれを飲食している人も多いのではないでしょうか。

一方で、お酒の締めと言うものに対してはそれほど否定されません。締めにうどんやそばを選ぶ人もいますし、お茶漬けで仕上げる人もいますね。甘味で締めるというのもよく聞きます。

聞けば、沖縄県では締めにステーキを食べる習慣もあるのだとか。ちょっとびっくりですが、冷静に考えると酒席の後のステーキはちょっと魅力かもしれません。

お酒の締めにラーメンは本当に身体に悪い?

そもそも論になりますが、お酒の後のラーメンは、何が身体に悪いのでしょうか、ちょっと考えてみましょう。

まず一番に思い当たるのはカロリーですね。しかし、ラーメンと一口に言っても、さまざまなタイプがあります。例えばトンコツ・鶏ガラ・背脂多めのラーメンに、白身多めのチャーシューを乗せたチャーシュー麺なら、それだけで1200kcalぐらいにはなりますね。

一方、スープに油が浮かない清湯タイプで、ネギとメンマだけがトッピングの豚出汁醤油ラーメンなら、普通盛りで500kcal程度だと思われます。これなら、お酒の後に小盛りを食べるぐらいであればカロリーは問題ないでしょう。

次に、糖質が多すぎるということも気になりますが、やはり小盛りにしておけば、それほど大した量にはなりません。それに中華麺だけが糖質が多いわけでもなく、主食系のものをお酒の後に食べればどれでも一緒です。

さらに、ラーメンは塩分が多いということも言えるでしょう。単純に食塩だけでなく、うま味調味料はナトリウム塩の形になっているので、これも無視できません。

でも、気になるなら、行儀は悪いですが少し残せば良いわけです。地方によってはラーメンはスープこそが命で、麺やトッピングはオマケだと言う風潮が見られることもありますが、健康には代えられませんから、小盛りにして少し残せば良いのです。

つまり、お酒を飲んだ後にラーメンを食べるにしても、内容をコントロールしておけば、それほど問題になることはないであろうと言うことなのです。
最近では野菜を大量に載せるラーメンもありますね。もちろん野菜は食べたほうが良いですが、基本的にあれもエクスキューズに過ぎません。ですから、好きな味のラーメンを食べたほうがお得ですよ。

ラーメンが食べたくなる人は悪い飲み方をしているのかも

何かが食べたくなるということは、何かが不足している時だと言って良いでしょう。ですので、お酒を飲むことで不足する要素がラーメンには含まれていると考えられますね。

それは何でしょう。そしてなぜラーメンだけが注目されるのかと言うことになるのでしょうか。考えてみることにします。

水分不足は飲酒後に起こりやすい

アルコール飲料には利尿効果があります。特にビールでよく判りますね。ですから、お酒を飲んだ後には水が飲みたくなりますし、食べ物でも水気の多いものを食べたくなります。

ラーメンはスープで食べる食品ですから、飲酒後に頭に浮かんでも不思議はありません。つけ麺は、今ひとつかもしれませんね。

うどんやそばなどの汁物の食品を締めにする人がいるのも、水分を求めているからだという要素もあるのでしょう。お茶漬けについても同様の理由からだと考えられます。

一方で、このことはお酒を飲んでいる時に、適切な量の水分が摂れていないということを示しています。汗をかいた後のビールは最高ですが、ビールの利尿効果はよく知られるところです。そのビールの後にはきちんと水分補給をしておきましょう。

味覚が麻痺すると濃い味が欲しくなる

利尿効果によって水分と同時にナトリウム分が多く排泄されると、身体はそれを補うために塩分を求めます。通常であれば適量の塩分を摂って満足するのですが、お酒を飲んでいる時は味覚がボケていて、より濃い味を求めます。

ラーメンは味のコントラストが効いているのが特徴の食品ですから、塩味もガツンと効いています。そのイメージが記憶にあるので、お酒の利尿効果によってナトリウムが減った身体は、ラーメンが食べたくなるのでしょう。

しかし、水分もさることながら、塩分が不足するぐらいの利尿効果が現れるということは、相当量のアルコールを摂っていると思われます。決して「節度ある飲酒」の量で収まっているとは思えません。

例えば、ビール中ジョッキ3杯の飲酒量は「さまざまな病気の原因になる大量飲酒」の範囲に入ってきます。日本酒だったら3合です。節度ある飲酒量の3倍相当ですね、これではいけません。

アルコールを分解している間肝臓は他の仕事を休む

よくある日常の光景として、仕事終わりに同僚と居酒屋に入って、お刺身・焼き魚・塩味の焼き鳥・アサリの酒蒸し・牛タン塩焼きをおつまみに、お酒を飲んだとしましょう。

よく見ると、これってかなりの糖質制限食なのです。仕事終わりに立ち寄っているわけですから、お腹も減っていますよね。つまり、血糖値はかなり下がっている状態で、しかも糖質があまりないものしか食べていないため、更に血糖値は下がります。

普通であれば、こうした場合、肝臓はたんぱく質と脂肪からブドウ糖を作り出して血液中に供給し、赤血球のエネルギーが不足しないようにします。ところが、肝臓はアルコールを代謝している間、糖新生をほとんど行いません。

つまり、どんどん血糖値が下がってゆくわけです。そうなってくると、お酒を飲み終わる頃には血糖値が下がったことによる空腹感が現れてきます。ラーメンの麺は炭水化物ですから、血糖値を上昇させるのにもってこいです。なので、食べたくなるわけです。

お酒を飲んでいる時に、適度な炭水化物を摂っていると、こうした現象は起こりにくいのですが、大酒家ほど、主食の系統はお酒がまずくなると言って食べないため、締めが欲しくなるのです。

これも、節度ある飲酒量を守っていれば、ほとんど起こることのない現象だと言えるでしょう。節度ある飲酒量については関連記事をご覧ください。

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アルコールはどれくらいまでOK?酒の適量は体重に関係する

お酒を飲みすぎるとうま味調味料が欲しくなる?

無化調(化学調味料不使用)を謳うラーメン店もありますが、多くの場合、ラーメンにはL-グルタミン酸ナトリウムを中心にした、うま味調味料が大量に使われています。また、グルタミン酸は昆布の旨味成分ですし、魚介類やしいたけにも含まれています。

つまり、無化調のラーメン店であっても、昆布やいりこ、鰹節・鯖節、干し椎茸などを出汁に使っていれば、グルタミン酸はスープに含まれています。

このグルタミン酸は、脳の中で神経伝達物質として働いているもので、記憶や学習にも大きな働きを持っています。そのため、年金世代直前以上の人なら、子供の頃「味の素を食べると頭が良くなる」という噂を聞いた記憶があることでしょう。

もちろんそれは、あくまで都市伝説です。一方、グルタミン酸は興奮性の神経伝達にも大きな役割を持っています。そして、それに対応する鎮静系の神経伝達物質はγ-アミノ酪酸、略称GABAです。

たくさんお酒を飲むと、グルタミン酸の働きが抑制され、GABAの働きが強くなります。その結果、脳の機能が抑制され酔っ払うと言う現象が起こります。

もちろん、お酒の影響がなくなればグルタミン酸とGABAのバランスは元に戻りますが、それ以前に、酔っ払った状態の時にも、脳の機能を維持するために身体はグルタミン酸を増強します。

グルタミン酸は体内でも生合成できますが、食べ物からも摂っていますね。ですから、アルコールによって脳の機能が抑制されると、うま味調味料をたっぷり使ったラーメンが食べたくなるのかも知れません。

このグルタミン酸とGABAのアンバランスが補正され過ぎると、今度はお酒を飲んでいる時にはバランスしていて快調だけれど、お酒が切れるとグルタミン酸が過剰になって、興奮状態になってしまうと言う現象が起きます。

すると、それを抑えるために、常にアルコールを飲んでいたくなります。これがアルコール依存症の状態なのです。

ですから、お酒を飲むと必ずラーメンが食べたくなるという人は、飲みすぎていないかどうか、今一度自分のお酒のスタイルを見直してみて下さい。

ラーメンはしっかりした味付けが美味しいですよね。薄味で知られる京都でも、ラーメン屋さんは、これでもかと言うぐらいしっかりした味付けのお店が多く、出汁が効いた薄味のラーメンなんてお店は全くないんですよ。

単なる習慣で食べている場合には生活習慣病に注意

そこまで大量飲酒しているわけではないけれど、とにかくお酒の後はラーメンを食べないと落ち着かないという人もいるでしょう。そうした人の場合、自宅での飲酒では、ラーメンのことを忘れていることも多いと思います。

つまり、「居酒屋で食べながら飲む」→「スナックで歌いながら飲む」→「ラーメン屋に入って食べる」というのが一連のルーチンになっているということもあるでしょう。

習慣で食べると生活習慣病のリスク

それほどひどくお腹が減っているわけでもないし、どうしてもラーメンが食べたいということもないのだけれど、最後はラーメンで締めないと落ち着かないと言う人は、生活習慣病に注意して下さい。

まずはカロリーの問題です。ラーメンが食べたくてラーメン店に入るのではなく、習慣でラーメン店に立ち寄る人は、ラーメン以外のものも注文してしまうことが多いのではないでしょうか。

でも、お酒の席の後で、小腹がすいたからと、チャーシューメンに唐揚げと餃子を付ければ、それだけで1日分のカロリーを軽く突破してしまいます。

お酒を飲んだ時は肝臓に脂肪が溜まりやすい条件が整っていますが、そこに過剰なカロリーを追加すると、これはもう脂肪肝に向けて一直線です。

もちろん塩分過多による高血圧や、糖質の摂りすぎと肥満による糖尿病リスクも無視できません。アルコールの影響があるから、動脈硬化による心筋梗塞や脳卒中だって無縁ではいられません。

食欲に負けてラーメン店に入るならまだしも、習慣で入ってしまうということは感心できませんね。

家飲みは意外に健康的かも

このラーメンの点だけでなく、自宅で飲むというのは意外に健康的に飲みやすいと言えます。例えば、飲みに出かけてビール1本だけで終わったら、自分自身もつまらないし、なんだかケチ臭くて格好悪いと言う気持ちも出てくるでしょう。

しかし、それを超えて飲むのは健康に害をもたらします。「今日だけ」と節度ある飲酒量をオーバーしたら、いつの間にかビール3本の「大量飲酒」が習慣になったなどということも充分考えられます。

また外飲みは、食物繊維やビタミンをしっかり摂れるおつまみで飲むのは至難の業です。もちろん、その後のラーメンでも同じことですね。

ビタミンや食物繊維は肝臓を強力にサポートしてくれますが、外飲みではそうしたサポートなしに脂肪肝一直線ということになりかねません。

それに比べると、家飲みは誰にはばかることもなく、自分が飲もうと決めた量だけを飲んで終わらせられます。それに、野菜や果物など「他人の目から見てお酒と合わないと思われるかもしれない食物」をお酒のお供にできます。

さらに、適量のお酒の後、ラーメンが食べたくなっても、縦長標準サイズのカップラーメンであれば、せいぜい250kcal前後ですし、抑えたタイプのものでは180kcalを下回っているものもあります。

このように、家飲みは健康的である飲酒量をキープしやすいですし、締めのラーメンのようなものも、外食よりずっと健康を害さないレベルを選択できます。

私は、アーモンドとレーズンをおつまみに少々皿に盛って、ウイスキーを炭酸水で割って、氷を入れたハイボールを飲みながら、テレビでも見てくつろぐのが大好きです。

家飲みの一番のメリットは、酔っ払った状態で家にたどり着くという、苦難の道のりを歩まなくても良いことですね。

締めのラーメンが欲しくなるのは飲み方が悪いから

このように、お酒の後に締めのラーメンが欲しくなるのは、お酒の飲み方に問題があるからだという部分が、少なからず存在しているのです。健康のことを考えるなら、上でリンクを紹介した「節度ある飲酒量」を守って下さい。

しかし、何も杓子定規に「絶対越えてはいけない」と考えるのもまた窮屈です。年に1~2回くらいならハメを外して飲み、帰りにラーメンを食べて、3日分のカロリーを一気にとっても構いません。

ただ、その後で肝臓をリカバリーする期間お酒を控え、摂りすぎたカロリーを消費してしまうまで、食生活をコントロールすることを忘れなければ良いのです。

個人的にアドバイスするとしたら、飲みに行く前にコンビニに立ち寄り、カットフルーツとシリアルバーでも買って食べておくことがおすすめです。ビタミンと食物繊維の足しぐらいにはなるでしょう。

それで、帰りにラーメンを食べに行きたくならなければ、大成功と言って良いかもしれませんよ。

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