健康生活TOP 下痢 ヘルシーだけど選び方に注意!下痢を起こしやすい果物の種類とその理由

ヘルシーだけど選び方に注意!下痢を起こしやすい果物の種類とその理由

フルーツサラダボール

フルーツは、カロリーが控え目な上にビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富で、美容やダイエットにぴったりな食品です。健康のためにも1日に200gのフルーツを食べることが勧められています。

しかしヘルシーなイメージのあるフルーツの中には下痢を引き起こしやすいものもあります。お腹の弱い人や下痢をしている人はフルーツの選び方、食べ方に気をつけなければなりません。どんなフルーツが下痢を引き起こしやすいのでしょう。

お腹って思ったよりもデリケート!下痢の種類と下痢が起こる原因

消化器はデリケートなので、ちょっとしたことで腸の調子が低下して便秘や下痢が起こりやすくなります。

正常な便に含まれる水分は便の約60%で、便には適度な硬さがあります。水分が90%以上残っている便を下痢といいます。

排泄には、食べ物のカスと発生した老廃物を体内に溜めないようにする重要な役割があります。そして、便は食べ物のカス、水分、腸内細菌の死骸などで構成されています。

飲食をするとまず胃で消化され、次に小腸で分解して栄養を吸収してドロドロになった食べ物を大腸へ送ります。大腸は便を肛門のほうへ送り出し、その間に少しずつ水分が吸収され、排泄される時には固形の便になっています。

正常な場合は便に適度な硬さがあります。しかしなんらかの原因で大腸の水分吸収が間に合わなくなると、水分を90%残した下痢便が排泄されてしまいます。

下痢が起こる原因と種類はさまざまです。下痢は大きく分けて3種類あります。

  • 運動亢進性下痢
  • 分泌性下痢
  • 浸透圧性下痢
運動亢進性下痢
食べ物が腸を通過する時間が速いため、腸の水分吸収が間に合わず便の水分が多くなってしまうタイプの下痢です。

暴飲暴食やお腹の冷え、ストレスなどが原因で腸の機能がスムーズにはたらかない時に起こります。フルーツを食べた時にも起こり得る下痢です。

分泌性下痢
炎症を起こした腸から分泌される腸液によって便の水分が増えてしまうタイプの下痢です。

ウイルスや細菌の感染症、クローン病やアレルギー性胃腸炎など腸に炎症を起こす病気が原因で起こります。

適切な治療を受けて下痢の原因となる病気を治す必要があります。

浸透圧性下痢
腸内の浸透圧を上げる成分の作用で便の水分が増えてしまう下痢です。

浸透圧とは水分をひきつける力のことです。食品や薬剤などに浸透圧を上げる成分が含まれていると、腸の外から水分を便にひきつけて吸収し、便をゆるくしてしまいます。

腸に吸収されない糖類やマグネシウム剤を摂取した時、牛乳に含まれる乳糖が吸収されにくい場合に便が水分を吸収して下痢になってしまいます。またアルコールを飲んで消化不良を起こした時にも起こります。

フルーツを食べた時に起こりやすい下痢です。

下痢を起こしやすいフルーツは?それぞれが下痢を起こす理由

フルーツを食べると、腸の病気や食中毒を起こしているわけでもないのにお腹がゆるくなることがあります。

これは、フルーツに含まれる特定の成分に腸のぜん動を過剰にしたり便の水分を増やしてしまう性質があるためです。

次に挙げるフルーツは、人によっては食べた後におなかがゆるくなる可能性があります。

下痢を起こしやすいフルーツ

  • 柑橘類
  • いちご
  • 梨・さくらんぼ
  • パイナップル・キウイフルーツ
  • すいか・メロン
  • 桃・プルーン・すもも

フルーツは赤ちゃんの離乳食やジュース、高齢者向けの消化の良い食事にもよく使われる体にやさしい食品です。健康のためには1日に200g(リンゴ1個分の重さ)のフルーツを食べることも勧められています。

体調を崩した時の栄養補給にもフルーツを選ぶことも多いでしょう。しかしお腹の調子が良くない時に、うっかり下痢しやすいフルーツを選んでしまっては意味がありません。

それぞれのフルーツがなぜ下痢をしやすいのか原因をチェックしておきましょう。

柑橘類はクエン酸の酸っぱさが下痢の原因に

レモン、みかん、グレープフルーツなどの柑橘類は、下痢をしやすいフルーツです。

柑橘類は酸味のもととなるクエン酸が多く含まれています。クエン酸の酸っぱさが胃腸を刺激して胃腸の動きを活発にするのですが、酸は刺激が強いために緩下作用(便をゆるくする作用)がはたらき、人によっては食べた後にお腹が痛くなって下痢をしてしまうことがあります。

特に胃の弱い人は、空腹時に柑橘類を食べると胃を荒らして胃痛や消化不良を起こしやすくなるので、食べる場合は食後にするのが安心です。

柑橘類の果実や筋に含まれる「不溶性食物繊維」も消化されずに腸へ届き、腸を刺激する作用があります。腸のぜん動が促進され、便意をもよおしやすくなるので下痢の時に柑橘類を食べるのはやめましょう。

また、柑橘類の果皮に含まれる芳香成分にはリラックス効果があるのですが、緩下作用もあるため香りを嗅いだり果実と一緒に食べたりしても便意をもよおしてしまう可能性があります。

下痢の時はNGです。柑橘類で作った果汁や市販のジュース、みかんの缶詰も良くありません。

いちごはキシリトールとクエン酸が下痢を起こす

誰からも好かれビタミンCがたっぷりのいちごは、ヘルシーなフルーツの代表格です。しかし、いちごも下痢をしやすい要素をいくつか持っているので、食べ過ぎた時に下痢をしてしまう人が意外と多いようです。

いちごに含まれる成分で下痢を起こしているのはクエン酸と「キシリトール」です。

どの品種のいちごもクエン酸が多く含まれ、柑橘類と同様に食べ過ぎると緩下作用がはたらきやすくなります。さらに、いちごに豊富に含まれるキシリトールにも比較的強い緩下作用があります。

キシリトールは甘味料や歯を強くするガムの成分としておなじみですよね。キシリトールは、植物に含まれる炭水化物が還元してできる天然甘味料で、このような仕組みで作られる糖類を「糖アルコール」といいます。

糖アルコールは砂糖のような甘さを持ちながら低カロリーで、キシリトールは虫歯を作るミュータンス菌のエサにならないことから、歯の健康を守る甘味料として食品添加物に使われています。

キシリトールは安全性の高い成分ですが、糖アルコールは消化されず腸でも吸収されないため、浸透圧性下痢を起こしやすい性質があります。

キシリトールを配合した製品にも注意が表示してあるように、キシリトールの入った物を一度にたくさん食べるとお腹がゆるくなる可能性があります。

いちごを食べた後にお腹がゆるくなるようなら次回からは食べる量を控えるようにしてみましょう。

梨・さくらんぼに含まれるソルビトールには緩下作用がある

梨・さくらんぼなどバラ科のフルーツには「ソルビトール」という糖アルコールが多く含まれています。そのため食べ過ぎるとお腹がゆるくなる可能性があります。

下痢をしやすい人が梨やさくらんぼを食べる時はお腹の調子に注意しましょう。

特に冷やした梨の食べ過ぎには注意が必要です。梨は水分がとても多いので胃腸が冷えて消化不良を起こし、下痢をしやすくなってしまいます。下痢の時に梨を食べるのは控えたほうが良いでしょう。

さくらんぼは小さいので一度に大量に食べる機会は少ないと思いますが、下痢の時は気をつけて食べたいですね。

ちなみに、ソルビトールの甘さは砂糖の約60%で爽やかな甘さがあり、砂糖よりカロリーが低いため、ぶどう糖から人工的に生成された甘味料としてお菓子やダイエット食品にも用いられています。

水に溶ける時に熱を吸収する性質によってひんやりした食感があるのも特徴で、キャンディや清涼菓子にも配合されています。やはり清涼菓子も食べ過ぎるとお腹がゆるくなるので気をつけてください。

クエン酸と酵素が下痢を起こすパイナップル・キウイフルーツ

パイナップルとキウイフルーツも胃を荒らして消化不良から下痢を悪化させてしまう可能性があります。

パイナップルやキウイフルーツは、クエン酸やリンゴ酸が多く含まれ酸が強いので、胃が刺激を受けやすくなります。

またキウイフルーツにはアクチニジン、パイナップルにはブロメラインなどたんぱく質を溶かす消化酵素が豊富に含まれ、胃の粘膜が荒れやすくなります。

ただし、肉を食べると消化不良を起こして胃もたれしやすい人は、デザートにパイナップルやキウイを食べると酵素が肉の消化を促進し、胃もたれや消化不良による下痢を防ぐ効果も期待できます。

食前に食べると、酸や消化酵素が胃を荒らして腹痛が起こりやすくなるので、お腹の弱い人は食事中か食後に食べましょう。

加熱して食べれば酵素が消失するので、パイナップルやキウイフルーツが好きな人は炒め物に入れたりソースにして火を通したものを食べるのもおすすめです。

水分が多く食べ過ぎると下痢しやすくなるスイカ・メロン

ウリ科のスイカやメロンは食べ過ぎるとお腹を冷やして消化不良が起こりやすくなります。下痢をしている時に食べるなら、ほんの一口だけにしておきましょう。

ウリ科の野菜や果物は水分が多いので、冷やしてから食べると胃腸が冷えやすくなります。

またメロンやスイカに豊富に含まれるカリウムには、発汗作用を促進して体温を下げる作用があるので、食べ過ぎると体が冷えて自律神経のバランスが乱れ、腸のはたらきが悪くなってしまう場合もあります。

しかし、カリウムは体のミネラルバランスを保つために欠かせない栄養素で、発汗によって失われてしまうため、カリウムを効率良く補給できるスイカやメロンは、夏におすすめのフルーツともいえます。ガブガブと一度にたくさん食べるのはやめておきたいですね。

夏は暑さで自律神経のバランスが乱れ、どうしても腸の機能が低下しやすいので、なるべく食事からは温かい物をとって胃腸を温めるようにして食後のデザートにスイカやメロンを適量食べるようにするのがおすすめです。

ちなみにメロンにも糖アルコールのエリスリトールが含まれていますが、エリスリトールはほかの糖アルコールと異なり小腸で吸収されやすいので、下痢の原因にはなりません。

整腸作用もあり少量なら下痢の心配が少ない桃・プルーン・すもも

桃・プルーン・すももは、整腸作用があるので、食べ過ぎなければあまり下痢の心配がいらないフルーツです。

豊富に含まれる水溶性食物繊維の「ペクチン」には、便の水分を調節する作用があり、下痢をしている時には便の水分を吸収して便を硬くし、便秘の時には逆に便に水分を含ませて便を柔らかくする整腸作用があります。

ただし桃・プルーン・すももはバラ科のフルーツでソルビトールが多く含まれているため、人によっては緩下作用がはたらいてしまう場合もあります。

下痢をしている時は、少し食べるだけなら整腸作用が期待できますが、食べ過ぎると下痢が悪化する可能性があるので、様子を見ながら少しずつ食べることをおすすめします。

不溶性食物繊維も含むプルーン、キシリトールも多いすももは特に緩下作用が高いので、便秘の人は毎日食べることをおすすめします。

下痢を起こしにくいフルーツはリンゴとバナナ

フルーツそのものは水分が多く冷たい状態で生食することが多いため、胃腸を冷やして下痢をしやすい食べ物ともいえます。今回紹介したように緩下作用のある物もいくつか存在しています。

しかし中にはお腹にやさしいフルーツもあります。それはリンゴとバナナです。下痢をしやすい人や下痢をしている人は、お腹の調子を見ながらリンゴやバナナを食べると良いでしょう。

リンゴがお腹にやさしい理由

リンゴはバラ科の植物なので、緩下作用を持つソルビトールが含まれています。リンゴを切った時に内側に蜜が入っていることがありますね。この甘い蜜もソルビトールです。

ただしリンゴはほかのフルーツに比べて水分が少なく、さらに下痢の水分を吸収して便を固めるペクチンが多く含まれているので食べても下痢をしにくく、下痢をしている時でもよく噛んだりすりおろしたりして食べれば、下痢が悪化することはありません。

バナナがお腹にやさしい理由

バナナも、下痢についてあまり神経質にならずに食べられるフルーツといえます。

バナナは水分が少なく酸味が少ないので胃腸に負担をかけることがなく、柔らかいので消化が良く下痢をしている時の栄養補給に適しています。

ただし酵素や不溶性食物繊維が含まれているので、人によっては食べ過ぎるとお腹がゆるくなってしまうかもしれません。食べるなら一度に1本くらいまでにしておきましょう。

また熟しているバナナは消化が良いのですが、あまり熟れていないものを食べるとやはりお腹の調子が悪くなってしまう可能性もあります。

バナナは皮にシュガースポットと呼ばれる黒い斑点が出てから食べましょう。シュガースポットはバナナが完熟している目印です。

ドライフルーツも食べ過ぎるとお腹がゆるくなることがある

ミネラルと食物繊維がギュッと詰まったドライフルーツは美容と健康に良いとして注目を浴びるようになっています。

ドライフルーツは水分が少ないので下痢の心配もなさそうに見えますが、生のフルーツの含まれていたソルビトールやキシリトールが濃縮されて大量に含まれているので、食べ過ぎるとお腹がゆるくなる可能性があります。

「果物の女王」と呼ばれ人気の高いマンゴーも、ドライマンゴーだと不溶性食物繊維が多くなり腸を刺激しやすいので、下痢をしやすい人は食べ過ぎに注意が必要です。

ドライフルーツは糖分も多くカロリーも高いので、食べるならば1日に大さじ1~2杯くらいにしておくことをおすすめします。

下痢の時の水分補給にフルーツジュースは適さない

ジュースはどうでしょうか。生のフルーツと同様にフルーツジュースも緩下作用があり、実は下痢をしている時に飲むのはおすすめできないのです。

子供や高齢者は免疫力が弱いので食中毒による下痢を起こしやすく、下痢をしている時は脱水に注意してこまめな水分補給が必要になります。

しかし、子供が下痢をしてぐったりしている時に「子供が喜ぶ」「糖分やビタミンが補給できる」とジュースを飲ませるのはあまり良くありません。

下痢をしている時の水分補給は、体に吸収されやすい経口補水液かスポーツドリンクを少しずつ飲ませるのが最も有効です。

市販のフルーツジュースは糖分が多すぎて小腸から吸収されにくいので、水分補給に適していません。

子どもが急性胃腸炎で下痢症状が見られるとき、100%フルーツジュース(100%果汁)は水分補給の飲料としては適していません。

フルーツジュースの炭水化物(糖質)の濃度は、11g/100mlから16g/100ml以上です。このフルーツジュースの炭水化物(糖質)の濃度は、急性胃腸炎で下痢症状が見られるようなときの小腸の吸収能力を超えていて下痢症状をひどくする可能性があります。

たとえば、こどもが急性胃腸炎で下痢症状が見られるときについてWHO(世界保健機関)・UNICEF(ユニセフ:国連国際児童緊急基金)が推奨している飲料(経口補液)のグルコース(ブドウ糖)の濃度は、1.35g/100mlです。

またフルーツジュースは果汁が濃縮されて、緩下作用を持つソルビトールが大量に含まれている場合もあります。整腸作用のあるリンゴも100%ジュースになるとソルビトールが多くなるので、下痢の時はごくごく飲むのは避けてください。

お腹の調子を確認しながら相性の良いフルーツを食べましょう

フルーツと胃腸の相性は人によって異なるので、同じフルーツを食べて何ともない人もいれば少し食べただけで下痢をしてしまう人が出てきてしまいます。

基本的にフルーツは体にやさしい食品なので、食物アレルギーや腸の疾患がある人を除き、神経質に下痢を恐れる必要はありません。

また「○○を食べると必ず下痢をする」「下痢を防ぐには1日に○g以上食べてはいけない」といったルールもありません。

下痢をしやすい人でも全く食べないようにする必要はありませんが、フルーツを食べる時には、食後のお腹の調子を確認しながら少しずつ食べるようにするのが安心です。

フルーツにはビタミン、ミネラル、食物繊維といった現代人に不足しがちな栄養素と体の調子を整えるポリフェノールがたっぷり含まれています。

「トイレに行きたくなると困るから食べるのは控えようかな。」と、美容や健康に良いフルーツを敬遠してしまうのはもったいないことです。自分と相性の良いフルーツを選んで、毎日不足しないよう上手に食べるようにしたいですね。

キャラクター紹介
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