健康生活TOP 下痢

早く止めたい!さまざまな原因で起こる下痢の治し方・予防法

急に起こる下痢、止まらない下痢は苦痛を伴います。下痢は誰もが日常的に経験するお腹のトラブルですが、そもそも排便は生理的な反応のため、我慢できないところがさらに辛いですよね。

下痢は一刻も早く止めたいもの。しかし下痢といってもどれも同じではなく、タイプ、原因にはさまざまで、それぞれ対処法も異なります。対処法を間違えると下痢が悪化したり回復が遅れたりして大変です。

下痢の特徴をきちんと理解し、いざという時には適切な対処をしましょう。このカテゴリでは下痢の起こるメカニズム、下痢のタイプや原因、下痢の治し方と予防法について説明しています。

どのような便を下痢と呼ぶ?下痢と正常な便の違いは

水分の多い便が出ること、または排便のたびにそのような便が出ることを下痢と言います。

どれくらい水分が多い便を下痢というのでしょう。

通常の便に含まれる水分の量は70~80%で適度な硬さがありますが、下痢は水分が80%以上含まれ固形の状態が保てなくなります。

便の状態を診断する時に使われる指標「ブリストル便性状スケール」では便の硬さを7段階に分類します。

ブリストル便性状スケールによると、正常な便は

  • やや硬めのソーセージ(バナナ)状の便
  • 柔らかなソーセージ(バナナ)状の便
  • 半分固形で柔らかい軟便

とされ、下痢は境界のないドロドロの泥状便、液状の水様便とされています。

下痢が起こるメカニズム

便の水分量は、胃から送られてきた内容物が腸を通過する時間と関係しています。

食事をすると、胃に入った食べ物は十二指腸、小腸を通過して約10時間で大腸のS字結腸まで送られます。

胃・十二指腸で消化された食べ物はドロドロに溶かされ、小腸である程度の水分を吸収されますが、それでもS字結腸に到達した時にはまだ水分を十分に含んでいるのでほぼ液体で、消化液や食べ物のカスを含んで2リットルくらいの量があります。

内容物は大腸をゆっくり通過し、その途中で少しずつ大腸に水分が吸収されて次第に固まっていきます。正常な便は、排便される時に適度な硬さの便になっています。

一方、なんらかの原因で内容物の通過するスピードが速くなると、大腸へ水分が十分に吸収されず、便の水分量が増えて下痢になります。また大腸から粘液などの水分が過剰に分泌される場合も下痢が起こります。

正常な範囲の排便は、食後24~72時間後くらいで起こります。しかし水様便は大腸を通過する時間が短いので食後10時間くらいで排泄にいたります。

原因・メカニズムがそれぞれ異なる下痢のタイプ

下痢には

  • 浸透性下痢
  • 分泌性下痢
  • 滲出性下痢
  • 薬の副作用で起こる薬剤性の下痢

があり、それぞれ下痢の起こるメカニズムが異なります。

下痢のタイプ:浸透圧性下痢

浸透圧性下痢は、腸内の浸透圧が高くなるために、腸から水分が吸収されず便の水分が多くなってしまうタイプの下痢です。

浸透圧とは、物質が水分を取り込もうとする力のこと。腸は浸透圧の異なる物質が入ってくると腸と浸透圧を同じにしようとはたらき、水分を調整します。

浸透圧の高い食べ物が含まれた内容物が腸に送られてきた場合、腸が内容物の水分を吸収して便を固めるのではなく逆に腸から水分が引き出されてしまうので、腸内の水分量が多くなり、下痢になってしまいます。

下痢のタイプ:分泌性下痢

分泌性下痢は、腸から分泌される粘液が増えるため、便の水分が多くなる下痢です。腸に入ってきた最近の出す毒素が粘膜に炎症が起こすことが原因です。

下痢のタイプ:滲出性下痢

滲出性下痢は、腸の粘膜から滲出する血液や血漿によって便の水分が増えるために起こる下痢です。

腸の疾患が原因で起こります。

下痢のタイプ:運動亢進性下痢

運動亢進性下痢は、腸のぜん動運動の異常が原因で起こる下痢です。便を押し出すぜん動運動が活発になり過ぎるため、腸に水分を吸収させることができず、水分の多い便が排泄されます。

薬剤性の下痢

薬の中には副作用の一症状として下痢を起こすものがあります。下痢の副作用がある薬では抗生物質、抗がん剤、プロトンポンプ阻害薬(PPI)などが有名です。

細菌を殺菌する抗生物質や胃酸の分泌を抑制するPPIは、体に必要な腸内細菌叢のバランスを乱します。すると一時的に腸内環境が不安定になることが原因で下痢が起こります。

抗がん剤の中には、自律神経の障害や腸の炎症によって下痢をもたらすものがあります。

薬の服用を始めて1~2週間以内に急性の下痢が起こることが多く、症状は一時的で薬の服用を中止すればおさまるものもあります。

しかし重度の下痢を起こし脱水症などの合併症を起こすものもあるので、下痢をしたらすぐ医師か薬剤師に相談することが必要です。

▼関連記事
下痢が慢性化する原因は小腸の細菌!食生活に組み込む兵糧攻め法
あなたの下痢は大丈夫!?下痢の症状を伴う4つの恐ろしい病気
抗菌薬関連下痢症には乳酸菌は効果なし?

暴飲暴食、食中毒、そしてがん…下痢の原因

下痢の原因は多彩です。生活習慣や疾患による腸の炎症で下痢が起こります。

浸透圧性下痢によるもの

暴飲暴食
暴飲暴食は胃腸に負担をかけ、消化不良を起こします。消化の良くない状態で送られた内容物は、腸で水分が吸収されないまま通過し下痢を起こします。

特に大量飲酒すると、アルコールの刺激によって消化不良を起こしたり腸のぜん動が速くなったりして下痢しやすくなります。

刺激の強い冷たい物や辛い物、消化に時間のかかる油の多い物も良くありません。

下剤の作用
下剤は浸透圧の高い薬剤を用いることで硬い便に水分を取り込み、排便をスムーズにさせる効果があります。

ただし、下剤の使用量が多過ぎたり過度に使用を繰り返したりすると下痢をしやすくなります。

人工甘味料
糖アルコール系の人工甘味料は、腸で吸収されず腸内の浸透圧を高める作用があります。そのため、人工甘味料を大量に摂取すると便に水分が取り込まれて下痢をしやすくなります。

糖アルコール系の人工甘味料には、ガムや清涼菓子などに用いられるキシリトール、ソルビトールなどがあります。

牛乳
日本人に多い「乳糖不耐症」の人は、牛乳に含まれる乳糖(ラクトース)を消化する酵素「ラクターゼ」が少ない体質のため、牛乳を飲んだ時に腸から乳糖が吸収されず下痢を引き起こします。

また牛乳アレルギーのある人が牛乳を飲むと下痢をする場合もあります。

分泌性下痢によるもの

感染性胃腸炎は、食事を通して胃腸炎を起こす細菌やウイルスに感染して発症する病気、いわゆる食中毒です。細菌やウイルスに感染すると急性の下痢を引き起こします。

ウイルス性胃腸炎
ウイルス性胃腸炎を引き起こす主なウイルスには、ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなどがあります。

ウイルス性胃腸炎を起こすウイルスの特徴

ウイルス名 潜伏期間 流行期 主な感染経路
ノロウイルス 1~2日 11~3月 汚染された食品や食器
感染者の便や吐しゃ物
井戸水
ノロウイルス 1~3日 3~4月 汚染された食品や食器
感染者の便や吐しゃ物
アデノウイルス 2~3日 一年中 感染者の便や吐しゃ物

どのウイルスも乳幼児で胃腸炎が起こりやすく、下痢、嘔吐、腹痛、発熱などの症状を引き起こします。

細菌性胃腸炎
細菌性胃腸炎を起こす主な細菌には、腸炎ビブリオ、カンピロバクター、サルモネラ、病原性大腸菌(腸管出血性大腸菌など)があります。

細菌性胃腸炎を起こす細菌の特徴

流行期 潜伏期間 流行期 主な感染経路
腸炎ビブリオ 8~24時間 5~9月 汚染された生の魚介類
カンピロバクター 2~3日 4~8月 汚染された生の肉
二次汚染した食品
サルモネラ 6時間~3日 6~10月 汚染された卵・肉
腸管出血性大腸菌 4~8日 6~10月 汚染された牛肉
二次汚染した食品
井戸水

腸の粘膜に感染した細菌が毒素を出して粘膜に炎症を起こし、下痢、腹痛、発熱、嘔吐を伴います。ウイルス性胃腸炎に比べ、下痢が重症化しやすいのが特徴です。

滲出性下痢によるもの

滲出性下痢は、潰瘍性大腸炎、クローン病などの炎症性疾患で起こります。

潰瘍性大腸炎
潰瘍性大腸炎は腸の粘膜にびらん・潰瘍が生じ、炎症によって下痢や下血、腹痛を伴う指定難病です。

徐々に進行し、患部が広がっていきます。原因ははっきり分かっておらず、薬物療法を中心に炎症を抑えていく治療が必要になります。

国内の患者数は10万人に100人くらいいるといわれ、我が国の指定難病の中でも発症率が高い病気の一つになっています。患者数は年々増加しており、20代で発症しやすいのが特徴です。

クローン病
クローン病は、腸を中心に消化器官に潰瘍が起こり、それによって下痢や下血、腹痛を伴う指定難病です。特定の原因ははっきり分かっておらず、病状に合わせて食事療法や薬物療法などで炎症を改善していく治療が行われます。

国内の患者数は年々増加しており、患者数は10万人に30人くらいいるといわれます。10~20代で発症しやすく、どちらかというと男性で発症しやすい傾向があります。

大腸がん
大腸がんは、大腸の粘膜に悪性腫瘍ができる病気で、初期にはほとんど自覚症状がありません。ただし進行すると、下痢と便秘を繰り返す、便が細くなる、腹痛、血便などの症状が起こるようになります。

疑わしい症状のある場合は、胃腸科、消化器科などを受診して検査を受けましょう。

運動亢進性下痢によるもの

腸以外の器官の疾患が原因で腸の機能に異常が起こっても下痢をしてしまう場合があります。

甲状腺機能亢進症
甲状腺機能症は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されるため全身にさまざまな症状が起こる内分泌系の病気です。

甲状腺ホルモンは新陳代謝を促進させる作用があるため、この病気にかかるとあらゆる機能が亢進し過ぎて腸はぜん動運動が活発になり、腹痛のない軟便や下痢が起こりやすくなります。

他に、食欲があるのに体重が減少する、疲れやすくなる、暑がりになる、震えや動悸がする…など新陳代謝が活発になるために起こる症状を伴います。

甲状腺機能症の主な治療法は甲状腺ホルモンの分泌を抑える薬の服用です。アイソト-プ療法や外科手術を行うこともあります。

過敏性腸症候群(IBS)
過敏性腸症候群(IBS)は、検査をしても異常が見つからないのに下痢や腹痛が慢性的に起こる病気です。

IBSには下痢型、便秘型、下痢と便秘の交互型の3タイプがあり、下痢型のIBSは男性に起こりやすい傾向があります。

主な原因はストレスで、腹痛と下痢にお腹の膨満感、お腹がゴロゴロ鳴る症状、不安や抑うつを伴いやすいのが特徴です。

病院で検査をして体に異常のないことを確認した上で、生活習慣や食生活の改善を中心に薬物療法や心理療法を用いて症状を緩和していきます。

糖尿病性神経障害
糖尿病性神経障害は、糖尿病に数多く起こる合併症のひとつで、毛細血管の血流阻害や糖の蓄積によって神経がダメージを受ける状態のことです。

消化や腸のぜん動をつかさどる自律神経の障害によって、下痢や便秘が起こりやすくなります。

アミロイドーシス
アミロイドーシスは、臓器に「アミロイド」という繊維状のたんぱく質が蓄積して機能障害を起こす病気です。

全身またはさまざまな臓器で起こり、よく知られているものに、脳で起こるアルツハイマー型認知症があります。また全身性アミロイドーシスは難病にも指定されています。

全身にアミロイドーシスが起こるとさまざまな症状があらわれるようになり、消化器官にアミロイドーシスを起こすと、ひどい便秘と下痢の繰り返しや吐き気・嘔吐などの症状がみられるようになります。

主な治療法はアミロイドーシスの産生を抑える薬物療法です。アミロイドのワクチン療法を開発している段階なので、将来は予防や治療が可能な病気になるのかもしれません。

▼関連記事
突然の下痢を抑える対処法と下痢になりやすい人の生活の特徴
牛乳アレルギーの赤ちゃんが下痢。薬を飲ませる前に成分を確認して!

薬は?受診は?家庭でのケアは…適切な下痢の治し方とは

下痢をしたらどのように対処すれば良いのでしょうか。

薬は使うべき?

下痢用の薬には下痢止め(止瀉薬)と整腸剤があります。

下痢の対処法を大きく分けると、下痢を止めずに出してしまったほうが良いケースと早く下痢を止めたほうが良いケースがあります。

下痢を出してしまったほうが良いのは、感染性胃腸炎です。便と一緒に細菌やウイルスをどんどん排出することで回復を促進させます。

むやみに下痢止めを使うと、細菌やウイルスが腸内に残って下痢が長引いてしまいます。下痢は自然に止まるのを待つのが一番ですが、市販薬や病院で処方する抗菌剤で細菌を駆除したほうが良い場合もあります。

薬を使って下痢を早く止めたほうが良いケースは、非感染性で脱水症や衰弱が心配されるような回数の多い下痢です。また、トイレに行けない時に緊張やストレスで起こった下痢を止めたい時も下痢止めが役立ちます。

「薬で下痢を止めてはいけない」という間違った情報が広がっています。

中には食中毒など腸内にある毒素や異物を早く取り除くために腸のぜん動運動
を止めない方が良いケースもあります。

体力の消耗、脱水などでより危険な状態を招く可能性があるので、必要に応じて薬も適切に使うことが大切です。

(「下痢の正しい対処法」日本臨床内科医会 より)

家庭で下痢止めを使ってよいかどうか迷う場合は、薬剤師や医師に相談することをおすすめします。

▼関連記事
下痢止めは飲まない方が良い!?下痢に関する5つの豆知識
下痢に正露丸、は現代的ではない?正露丸の効果と下痢の正しい対処法
下痢の症状には薬を飲まないほうがいい?下痢に効く整腸の仕方

急性の下痢と慢性の下痢について

下痢には 急に起こる急性のものとしばらく続く慢性のものがあります。

急性の下痢
急性の下痢は、急に下痢が始まり1日に数回~数10回の排便が起こる状態です。ほとんどは、暴飲暴食による消化不良、感染性胃腸炎が原因です。

消化不良による下痢は腸の機能が回復すると下痢がおさまります。また感染性の下痢は炎症を起こす細菌やウイルスが便と一緒に排出され、体内にいなくなると下痢が自然におさまります。

急性の下痢は、数日~2週間以内におさまることがほとんどです。下痢や腹痛があってもしばらくして下痢やほかの症状が消え体調が回復するケースは心配ありません。

一方、下痢や嘔吐による脱水症状、高熱、強い腹痛、血便などの重い症状のある場合は、手当てが遅れると衰弱を招き合併症を引き起こす可能性も出てくるので、すぐ受診して治療を受ける必要があります。

慢性の下痢
慢性の下痢は1日の下痢の回数は数回と少ないものの、下痢が3週間以上続く状態のことをいいます。

下痢が長く続く原因はさまざまで、過敏性腸症候群、腸の疾患、腸の機能に異常をきたす疾患の可能性が考えられます。

急性の下痢ほど激しい症状を伴わないことが多いのですが、下痢が長く続く場合は受診して原因を特定し、下痢の原因となっている疾患の治療を始める必要があります。

症状ごとに対処法をチェック

どのような症状があれば受診を急ぐのか、またはあまり心配いらないのか、下痢の状態や下痢に伴う症状の特徴からある程度判断できるようにしておくと、いざという時に安心です。

通常の便と同じ色の泥状便または水様便
暴飲暴食による消化不良、ストレスや冷えによる胃腸の機能低下が原因で下痢が起こっている可能性があります。受診を急ぐ必要のない下痢です。
吐き気・嘔吐がある
吐き気や嘔吐を伴うことが多い下痢に感染性胃腸炎があります。下痢と嘔吐の回数が激しく、あまり水分がとれなかったりぐったりしている場合は、すぐ受診します。
発熱がある
重症の感染性胃腸炎を起こしている時に発熱が起こりやすいので、すぐに受診して治療を受けます。
便に粘液が混じる
下痢を繰り返すと腸の粘膜に炎症が起こり、分泌された粘液が便に混ざる場合があります。

消化不良、腸の機能が低下による一時的な下痢で粘液が混じりやすくなりますが、腸の疾患が原因になっている可能性もあるので、粘液の混じった下痢や腹痛が長く続く場合は病院で検査を受けることがのぞましいです。

黒っぽい下痢が出る
黒っぽいタール状の便は、上部消化管(胃・十二指腸・食道)からの出血が原因だと考えられるので受診が必要です。
赤い血の混じった下痢、赤い下痢が出る
赤い血の混じった便、赤い便が出た場合は、大腸から出血が起こっています。腸管出血性大腸菌感染症、コレラなどの感染症、炎症性腸疾患の可能性が高いので、すぐに受診が必要です。

ごく少量なら肛門からの出血(痔)の可能性もあります。

白い下痢が出る
米のとぎ汁のような水様便は、乳幼児のロタウイルス感染症の特徴的な症状です。またコレラでも白い下痢が出ます。すぐ受診が必要です。
激しい下痢
腸の炎症が強い場合、重い感染性胃腸炎では激しい下痢の起こることがあります。すぐ受診して治療を受けなければなりません。
同じ食事をした人も下痢をしている
同じ食事を食べた人がウイルスや細菌に感染し、集団で感染性胃腸炎を起こしている可能性が高いです。受診して原因を特定しましょう。
乳幼児、高齢者の下痢
乳幼児や高齢者は体の機能や抵抗力が弱く下痢が重症化しやすいので、下痢をしたら早めに受診して治療を受けることがのぞましいです。特に下痢や嘔吐で起こる脱水症に注意が必要です。

▼関連記事
早く治すにはなるべく止めてはいけない下痢。子供の下痢は要注意です

市販薬にはどんな種類がある?

下痢をした時は家庭で市販薬を使って下痢を止めることが多いかと思います。下痢用の薬にはいくつかのタイプがあり、それぞれ作用が異なります。

大きく分けると、下痢の症状を改善する下痢止め(止瀉薬)と腸内環境を改善させる整腸剤があります。

薬のタイプ 薬の効き方 主な有効成分
細菌を殺菌する 炎症を起こす有害な菌を駆除して下痢を止める 日局木クレオソート
アクリノール
塩化ベルベリン
腸のぜん動を抑制する ストレスで起こる腸の過剰なぜん動を抑制して下痢を止める ロペラミド塩酸塩
収れんする 収れん作用により腸粘膜を保護して下痢を止める タンニン酸
整腸剤 腸内環境を整え腸の機能を高める 乳酸菌

下痢を直接しずめてくれるのは下痢止めですが、受診が必要な下痢には適していません。整腸薬は炎症をしずめる作用を持たないかわり、どの下痢にも安心して使えます。

▼関連記事
下痢止めは飲まない方が良い!?下痢に関する5つの豆知識
下痢に正露丸、は現代的ではない?正露丸の効果と下痢の正しい対処法
下痢の症状には薬を飲まないほうがいい?下痢に効く整腸の仕方

まず水分補給が大切!下痢をした時に家庭で行うケア

下痢をしたら、炎症を早くしずめ体力を回復させるために適切なケアを行っていきます。

下痢をした時のケア:体を安静にして腸を休める

下痢が続く時は体の負担を抑えるため、なるべく安静にして過ごします。

腸の機能を早く回復させるため腸も休ませることが必要です。下痢が止まるまでは、消化の良い物だけを食べるようにします。

消化が良い食べ物とは、消化に時間がかからず胃腸に負担をかけない、炭水化物やすじの少ない物です。消化を助けるため、水分が多くて柔らかく、温かい状態で調理します。

下痢をした時におすすめの食べ物・飲み物

  • おかゆ
  • 軟らかく煮たうどん
  • 豆腐
  • 白身魚
  • 半熟卵
  • バナナ
  • プリン
  • すりおろしたりんご
  • スープ
  • 味噌汁

おかゆは消化が良く、効率良くエネルギーが補給できるメニューです。スープやみそ汁は下痢で失われたナトリウムが、バナナやりんごはカリウムが補給できます。下痢が回復してきたらヨーグルトを食べるのも良いでしょう。

消化の悪い物、胃腸に刺激を与える物は下痢がおさまるまで食べないようにします。

下痢をした時に避ける食べ物・飲み物

  • 生野菜
  • 海藻
  • 脂肪の多い食事
  • 刺激の強いもの(ニンニク・生姜・炭酸飲料・コーヒー)

特に小さな子どもは消化機能が未熟なので、下痢をしている時に食物繊維の多い野菜は避けましょう。

下痢をした時のケア:こまめに水分補給する

下痢は水分を多く含むため、下痢が続くと必要以上に体の水分と電解質(ミネラル)が出ていってしまい、脱水症を引き起こす可能性があります。特に乳幼児と高齢者は重い脱水症に陥ることもあるので注意が必要です。

下痢をしている時は、必ず水分補給をしっかり行います。ただし、一度にたくさん飲むと胃腸に負担をかけて下痢を悪化させてしまうので、一口ずつこまめに飲むようにします。

下痢をしている時には水分と電解質、エネルギーのもととなる糖分が摂取できるスポーツ飲料や経口補水液を飲むのがおすすめです。または麦茶、番茶、白湯を飲みます。いずれも冷たいと下痢が悪化するので常温で飲みましょう。

下痢をした乳幼児の水分補給に果汁やジュースはおすすめできません。フルーツの酸味は腸を刺激するので、お子さんが喜んで飲むようでも控えるようにしましょう。

▼関連記事
下痢嘔吐した乳幼児の水分補給方法にスポーツドリンクでもOK?

家庭で数日間ケアをして下痢が改善されない場合は受診して病院の治療に切り替えましょう。下痢が悪化した場合はすぐ受診してくださいね。

下痢しやすい人は日頃から意識しよう!下痢の予防法

下痢をしやすい人、乳幼児や高齢者のいる家庭は下痢しないよう普段から予防対策を意識しましょう。

下痢の予防対策:規則正しい食生活を心がける

暴飲暴食が体に良くないことは言うまでもありません。下痢の多くは暴飲暴食や消化不良で起こっています。規則正し食生活を心がけ、胃腸に負担がかからないようにしましょう。

下痢をしやすい人は、刺激の強い食べ物・飲み物を避けて消化が良い食事をとりましょう。

下痢を起こしやすい食べ物・飲み物

  • 辛い物
  • 油の多い物
  • アルコール
  • コーヒー
  • 炭酸飲料
  • すじの多い物
  • 冷たい物
  • 人工甘味料
  • フルーツ(適量なら問題ない)

牛乳は脂肪分や乳糖が下痢の原因になりやすいのですが、発酵させたヨーグルトは消化が良く乳糖も分解が進んでいるので下痢予防におすすめです。腸内環境を整える乳酸菌も摂取できます。毎日食べると良いでしょう。

▼関連記事
下痢の原因は食べ物にもあった!下痢になりやすい食べ物8つ
ヘルシーだけど選び方に注意!下痢を起こしやすい果物の種類とその理由
腸を気にせずに飲みたい!この対策でアルコールによる下痢を防ぐ
どうして夏はお腹をこわしやすい?夏に起きる下痢の原因と対策とは

下痢の予防対策:食中毒を防ぐ

感染性胃腸炎の主な感染経路は、ウイルスや細菌の付着した食品や調理器具です。調理に従事する人は、食品や調理器具の衛生管理をしっかり行いましょう。

  • 調理の前には石鹸で丁寧に手を洗う
  • 冷蔵が必要な食品は冷蔵庫で適切に保存する
  • 魚、肉は十分に加熱する
  • 抵抗力が低下している時は生ものを食べないようにする
  • 調理器具はしっかり洗浄し、こまめに消毒する
  • 賞味期限・消費期限を守って食べる

また、感染性胃腸炎が流行している時は感染者を介してタオル、ドアノブ、手すりなどからウイルスや細菌が周りの人に感染しやすくなるので、感染性胃腸炎にかかった人や周りにいる人は石鹸を使ってしっかり手洗いをします。

▼関連記事
毎日1400人が命を落とす下痢。正しい手洗いで予防しましょう。
こまめな水分補給で下痢に!原因は水筒で繁殖した雑菌だった

下痢の予防対策:定期検診を受ける

定期検診を受けて体調管理をしっかり行います。大腸がんは初期のステージⅠで治療をすれば5年生存率が90%を超える、比較的予後の良好ながんです。病気は早期発見に努めましょう。

下痢の予防対策:ストレスを溜めないようにする

腸は「第2の脳」と呼ばれる繊細な機能を持つ臓器です。そのためストレスを感じると自律神経がすぐ反応して便意が起こりやすくなります。

ストレスによる下痢を防ぐには、なるべく心の平穏を保つことが大切です。ネガティブな思考を避け、ストレス解消を見つけてなるべくストレスが溜まらないようにしましょう。

スポーツを楽しむのも良いでしょう。適度な運動はストレスを発散させ、腸のぜん動をつかさどる自律神経のはたらきを安定させる効果があります。

脳と腸は相関性があり、逆に腸に不調があると脳がストレスを感じて不安や抑うつの感情を起こすと言われます。

過敏性腸症候群の人は、ストレスで下痢が起こりやすく、病気によって起こるストレスがさらに症状が悪化する悪循環に陥りやすいので、ストレスのコントロールが大切です。

ゆっくり休息する時間をとる、睡眠をきちんととる、趣味を見つけるなどして、ストレスと上手につき合っていきたいですね。

外出先でトイレの不安がある人は、下痢止めを携帯したり下痢止めのツボを覚えておいたりすると、リラックスして外出できると思いますよ。

▼関連記事
急な下痢も安心!電車の中でも使える下痢止めのツボ5つ
ヤバいと思ったら自分で押そう!ストレス性の下痢はツボ指圧で対処
急な下痢に効くツボ!3つのツボで下痢にさようなら!
本屋でトイレに行きたくなる、青木まりこ現象に科学的根拠はあるの?

下痢の予防対策:旅行中の下痢に注意

旅行中は環境が変わるためにお腹の調子が悪くなることがあります。また、下痢はストレス、普段と異なる食生活が胃腸にかける負担、食中毒が原因で起こりやすくなります。

旅先で具合が悪くなると大変です。旅行には薬を携帯したり、衛生状態の良くない地域に渡航する場合は予め飲食店の情報をチェックしておいたり、口にする物をよく選んで食べたりして感染性胃腸炎を予防します。

特に海外では、日本でほとんど発生しないような食中毒を経験する可能性もあります。ご注意を。

▼関連記事
海外旅行で起きる下痢には要注意!旅行者下痢症への正しい対処法
海外旅行から帰国後の下痢…その原因は日本での”ささいな癖”!

下痢は体と心が発するSOS!もっと腸の健康に目を向けよう

誰にでもよくあるちょっとした下痢から命に関わるような重篤な下痢まで、さまざまな種類の下痢があり、それぞれ対処法が異なることを理解していただけたかと思います。

いずれにしても下痢は体や心が発するSOSともいえる現象なので、下痢をしたら原因を見極め、原因を解決することが重要です。

普段はあまり腸のありがたみを意識しないことが多いものですが、腸は健康のためにたくさんの重要な役割を担っている場所です。健康のバロメーターである排便がいつも正常な状態に保てるよう、もっと腸の健康に目を向けていきたいですね。

新着記事はこちらになります!気になる記事は要チェック!

キャラクター紹介
ページ上部に戻る