健康生活TOP 糖尿病 糖尿病の薬に寿命を伸ばす効果が!患者の方が長生きできる?

糖尿病の薬に寿命を伸ばす効果が!患者の方が長生きできる?

古今東西、不老不死のお薬と言う存在は伝説的であり夢の存在であり、様々な物語を紡いできたアイテムです。しかし、現在となってはそれが不可能なことは判っています。

でも、例えば寿命を20%ほど延ばせるお薬と言うならどうでしょう。実は2016年からアメリカでそのお薬の大規模テストが始まるのです。

でもそのお薬って副作用が怖いんじゃ?って思うのも賢明な人なら当然です。しかし寿命を延ばす効果自体が副作用だとしたらどうでしょう。

有名な毛生え薬のミノキシジルは高血圧の、フィナステリドは前立腺肥大のお薬の副作用として発毛作用が発見されましたよね。

果たしてその実態は…?

長寿薬は糖尿病治療薬の副作用として発見された

糖尿病の患者さんは、そうでない人に比べて平均で8年程度短命であることが知られていました。そこで、お薬をどのように使っていると、そうしたリスクを減らせるかについての大規模研究がイギリスで行われたのです。

対象が18万人にも及んだその研究の結果、あるお薬を飲んでいた患者さんたちは、別のお薬を飲んでいた人たちはもちろん、糖尿病でない人たちよりも長生きだったことが判ったのです。

最初は動脈硬化を抑えることが長生きの原因だと思われていた

初期の研究では、このお薬は他のお薬に比べて、最も一般的な動脈硬化である「アテローム性動脈硬化」を持つ人の死亡リスクを大きく下げることが、短命になるリスクを防いでいると考えられていました。

その後の研究でも、糖尿病治療薬でもう一つのメジャーな製品より、心血管にトラブルが発生する率を大きく下げることがわかっていました。

しかし、そうしたデータの蓄積が進むにつれ「どうやらこの薬には積極的に寿命を延ばす効果があるのではないか」と言う風に考えられるようになってきたのです。

確かに、「この薬を使っていたら、糖尿病患者でも普通の人と同じだけ長生きできる」のであれば、ただの優秀な治療薬と言うことになるのですが、「健康な人より長生きできる」と言うのはただ事じゃないですよね。

そこで、来年からアメリカで健康なボランティアを募って、寿命への影響を調べることになったそうです。

夢の長寿薬、完成するのが楽しみですね。もちろん副作用などの調査も行われるでしょう。

でもこれまでに実績のあるお薬だけに、既に知られている副作用だけで終わる可能性も高そうです。

元は薬草成分だったそのお薬の名は「メトホルミン」

このお薬を処方されている糖尿病患者の人もおられるでしょう。実は私もその一人です。しかし日本ではこのお薬よりも、商品名「アマリール」や、そのジェネリックである「グリメピリド」錠などのSU剤と呼ばれるお薬の方が多く処方されているようです。

しかし、私はSU剤の「二次無効」と言う状態に陥ってから、ドクターと交渉してこのメトホルミン塩酸塩のみの治療薬にしてもらっています。もう長く使っているので、長生きできるとの情報は、もちろん後から知った話です。

メトホルミン塩酸塩はジェネリックも多いので安価で助かる

metformin

メトホルミン塩酸塩は、日本では大日本住友製薬の「メトグルコ」が先発医薬品です。もう歴史のある薬なのでジェネリックも多く、日本国内でも9社から出ています。

いずれも「メトホルミン塩酸塩錠250/500mgMT[メーカー名略号]」と言う商品名です。メーカーを見てみましょう、カッコ内は略号で、社名から株式会社などの法人格は省略しています。

  • 第一三共エスファ(DSEP)
  • 日本ジェネリック(JG)
  • 辰巳化学(TCK)
  • トーアエイヨー(TE)
  • 三和化学研究所(三和)
  • ニプロ(ニプロ)
  • ファイザー(ファイザー)
  • 東和薬品(トーワ)
  • 日医工(日医工)

なお、下の2社は250mg錠だけの製造です。薬価は先行医薬品250mg/500mgが10.2円/19円であるのに対して、ジェネリックの9.9円/10.4円ですね。先行医薬品としてもそれほど高価ではありません。良く処方されるSU剤と比べても、半額程度と言えるでしょう。

中世から民間薬として使われていた薬草の有効成分

もともと中東が原産の”Galega officinalis”(和名:ガレガソウ)には糖尿病を改善する効果があるとして、民間薬として使われていたそうです。実際には効果も高かったものの、人間には毒性があったため、近代になってから有効成分の抽出が行われました。

ところが、いまでも海外の健康食品やハーブティーにはこの”Galega officinalis”が配合されている例があります。毒性についての懸念がありますので、アンチエイジングや血糖関連のサプリやハーブティを海外から求められる際は成分に注意して下さい。

ガレガソウが入っているハーブティーやサプリには毒性がある可能性が否定できません。ガレガソウの英語での表示名は、学名である”Galega officinalis”の他、次のようなものがありますので、よく注意して思わぬ健康被害に遭わないようにして下さいね。

  • galega
  • goat’s-rue
  • French lilac
  • Italian fitch
  • professor-weed

最初のガレガソウ抽出物の糖尿病治療薬は1920年代に造られたと言いますから90年から100年近い歴史があるわけですね。しかし、その後インスリンが薬として利用できるようになり、さらにインスリンアナログの開発もあって下火になりました。

また、最初のお薬、フェンホルミンは乳酸アシドーシスと言う危険な副作用が見られたため、その部分を改善したお薬が作られました。現段階での最終的な製品がメトホルミンと言うわけです。

ガレガソウの原産地である中東でも糖尿病は多い

これは中東に住んでいる友人から教えてもらった話なのですが、中東の女性には糖尿病の人が大変多いそうです。日本人の感覚で食事の席に臨むと、ショックを受けるぐらい良く食べるし、糖質の摂取量もすごいと言うことです。

友人によると、既に糖尿病で姉を亡くし、本人も腎臓移植を受け、脚もダメになったと言うレベルの女性がいるそうです。その人は片足の切断手術を受けた後も、私の友人の数倍の量を食べ、甘いお茶を飲み、デザートもきれいに平らげるとか。

さらに、その子供さんは日本人の平均的な子供の数倍の糖類を取っているだろうと言ってますね。

今は豊かになった中東ですから、食べるものも良いものが多いのでしょう。しかし、古い文化を伝えている国ほど「太ることを良しとする」文化を持っていることが多いんじゃないかと思います。

日本でも、太ることを肥満って言いますよね。肥え満つるわけですから、これは褒め言葉以外の何物でもありません。一方、痩せると言うのは「やまいだれ」に老人と言う意味の文字の組み合わせです。どうみても悪口ですよね。

とは言うものの、幸い現在の日本では、健康と体重の関係が比較的正しく理解されているようです。

食べ物が少なく飢饉が普通にあった昔は、太っていることこそステータス、肥満体こそが美しさの目安だったと言うことですかね。

でも、その頃から糖尿病も存在してたんですね~。

糖尿病治療を受けている人に少しアドバイスを

先にお話しした通り、日本ではSU剤(スルホニルウレア剤)が最も良く処方される糖尿病治療薬だそうです。このお薬は直接膵臓に働きかけてインスリンの分泌を促しますから、短期的には効果の強いお薬です。

しかし、ある程度使っていると効かなくなってくることがあるんです。もともと糖尿病の治療は一生ものの長期戦ですから、薬を飲んでいても血糖値が改善しなくなってくると、治療を投げ出す人も少なくないそうです。

でも、漫然と病院に通うのではなく、自分から治療に対して積極的に関与してゆく姿勢を持ってみませんか。上手く行くと長生きできるかもしれませんよ。

コンプライアンスとアドヒアランスと言う二つの概念

コンプライアンスと言うのはビジネスでも良く使う用語ですね。「遵法」と訳されることが多いですが、本来は「準拠」と言う意味です。これが医療になると「医者の言うことを聞くこと」と言う意味で使われます。

つまり、お医者様から出された薬を指示通りに飲んだり、生活習慣を改めたりすることが「コンプライアンス」であるわけです。

しかし、慢性病になると思うように治療効果が表れなかったり、病院の対応などから医療関係者に対して不信感を持ったりして、患者側が言うことを聞かないことも少なくありません。

これまでは、「言うことを聞かない奴が悪い」と言うコンプライアンス意識が医療機関側に強かったので、患者との意識のすれ違いやぶつかり合いが起こりやすく、結果として治療が上手く行かなくなっていました。

最近では、医療機関側の「上から命令する医者」と言う姿勢の反省に立って、患者自身が治療方針の策定に積極的に参加することで、患者が納得して治療に専念すると言う方向に舵が切られつつあります。

もちろん患者は専門家ではありませんから、お医者様に充分な情報を貰ったうえで判断し、治療方針の策定に関わる必要があります。それでも、医療機関がそうした姿勢を取り始めたと言うことは、情報も得られやすくなっているでしょう。

この患者が積極的に参加する治療方針を策定し、それに基づく治療を受けると言う考え方をアドヒアランスと言います。きっと、これからの主流になるでしょう。

アドヒアランスの考え方で自分が飲むお薬も相談してみよう

先ほどお話しした、SU剤の効きが悪くなる現象ですが「二次無効」と呼ばれています。もともと膵臓を刺激してインスリンを強制的に出させているので、長期間続けると膵臓が疲れてしまってインスリンを分泌できなくなるんですね。

それでも薬の量を増やして無理やり分泌させようとすると、本当に膵臓がダメになって、インスリン注射しか方法がなくなるかもしれません。

こうした時に、お医者様がSU剤の量を増やそうとされた場合、SU剤の代わりにメトホルミンを使うとか、SU剤の量はそのままにメトホルミンを追加するとか、そういった方法を相談してみるのがアドヒアランスです。

メトホルミンは膵臓に働きかけるお薬ではありません。ですので、SU剤のように膵臓を疲れさせてしまう事がないんですね。

自分の身体だからこそ自分で治療方針を立ててそれに従いましょう。なんだか、夏休み初めの宿題の計画みたいですね。

でもこれにはドクターと言う助け舟があるので、きっと簡単でしょう。

糖尿病の飲み薬は種類が多い!生活習慣の改善と並行して利用を

糖尿病で治療を受けている人の多くは飲み薬を使っておられると思います。糖尿病の治療には、食事療法や運動療法、インスリンなどの自己注射と言う治療法もありますが、最も利用されているのが飲み薬でしょう。

本来は食事や運動と並行してお薬を利用するべきなのですが、なかなか「お薬飲んでるからOK」って考えてしまう人が多いようです。しかも、そのお薬ですら飲み忘れたり面倒になったりと言う人も少なくないとか。

血糖コントロールが悪いと長寿の可能性のある薬がもらえなくなる

糖尿病そのものに対する治療薬として処方される飲み薬は全部で6種類です。それぞれに長所欠点がありますが、血糖値の推移が悪いとお薬の種類や量は増えてきます。

そして、お薬には副作用と言う問題もありますから、本当はできるだけ飲まない方が良いと言うことも確かです。

しかし、せっかく長寿に役立つ可能性のあるお薬を飲めるのであれば、どうしても糖尿病のお薬が必要ならそれだけを処方してもらうことはできるのでしょうか。

答えは「できる」です。しかし、それはこのお薬だけで充分血糖コントロールができる程度には、生活習慣を正しくしておかなくてはなりません。

そうでないと、もっとたくさんの種類のお薬が出たり、最悪の場合このお薬も打ち切ってインスリンの自己注射と言う方向になることもあるのです。

お薬で対処できるかどうかも糖尿病の進み方による

糖尿病の飲み薬には処方する順番と言う物があります。ですので、病院でいきなり「糖尿なら長生きできる薬を下さい」と言っても処方してもらえません。

健康診断や、他の病気などの血液検査の機会に糖尿病を指摘された場合、まずは食事療法と運動療法を指導されます。通常の場合、栄養士さんによる栄養指導があるでしょう。

一方、例えばHbA1cが10%を超えているような重篤な糖尿病であった場合、飲み薬を飛ばしていきなりインスリンの自己注射に行くこともあります。

これは基準があるのかどうかは判りませんが、だいたい7%を超えているぐらいだと、栄養指導などに加えて最初から飲み薬が出るようですね。

あなたはどのお薬を処方されていますか

SU剤、ミチグリニド・カルシウム剤

最初に処方されるお薬はスルホニルウレア剤(SU剤)が多いようです。メジャーな先行医薬品の商品名は「アマリール」、ジェネリックは「グリメピリドOD錠」です。

膵臓に働きかけてインスリンの分泌を促しますが、先にお話ししたように膵臓に負担を掛けるので、効かなくなってしまう現象も存在します。

このお薬の代わりに非常に短時間でインスリンを出させるけれど、短時間で効き目が切れる「グルファスト」(一般名:ミチグリニド・カルシウム)が処方されることもあります。ジェネリックはありません。

このお薬で充分な効果が出なかった場合、今回話題のメトホルミンが追加処方されるでしょう。お医者様によっては最初からメトホルミンを処方されることもありますし、世界的にはむしろその方が一般的です。

αグルコシターゼ阻害薬
メトホルミンやSU剤の代わりに、あるいはメトホルミンやSU剤と並行して処方されるお薬にαグルコシターゼ阻害薬があります。

このお薬は小腸での糖質の吸収を抑えることで血糖値の上昇を抑えるものですが、小腸で糖質が吸収されないと言うことは、食物繊維やレジスタントスターチ、キシリトールなどの糖アルコールを大量に摂った時と同じ現象が起こります。

つまりお腹が張って下痢をしやすくなり、とても大量のおならが出ます。身体に対する副作用と言うより、社会生活に対する副作用と言った方が良いかもしれませんね。

アクトス、ピオグリタゾンOD錠
これらのお薬のどれもに効果が不足していた場合、メジャーな先行医薬品の商品名「アクトス」が処方されると思います。ジェネリックは「ピオグリタゾンOD錠」です。

これも膵臓に働きかけるお薬ではありません。インスリン抵抗性を下げるお薬なのですが、副作用として「太る」と言うことがあります。同じようにインスリン抵抗性を下げるお薬のメトホルミンは体重減少効果も持っているのとは対照的ですね。

DPP-4阻害薬
その他、比較的新しい薬として選択的DPP-4阻害薬があります。インスリンの分泌を促すホルモンが分解されるのを防ぐお薬で、血糖値が高い時にだけ効くと言う便利なものです。

ただ、効き目は比較的穏やかなので他のお薬との併用が多いようですね。先行医薬品の商品名は「ジャヌビア」・「グラクティブ」で、まだジェネリックはありません。

SGLT2阻害薬
尿中に捨てられる糖分を再吸収しないようにする、SGLT2阻害薬と言う物も存在します。今のところ、一番新しい糖尿病用の飲み薬です。

大変な種類ですね。こんな複雑だと自分のお薬が判らなくなっちゃいそうですね…。

でも、しっかり把握して少しでも種類を減らせるようにしましょう。

実際問題として糖尿病でお薬から完全に脱出できるケースは少ない

糖尿病の治療を受けておられる皆さんは、どのようにお感じでしょう。生活習慣を見直すことでお薬をゼロにできそうでしょうか。

多くの方は、ゼロにできるのではなく、仕事が忙しいとか効き目がないとかいう言い訳を準備して、自主的にお薬をゼロにしちゃってませんか?

糖尿病は確実に身体を蝕みます。一方で適正な血糖値を保っていることができれば、糖尿病は病気じゃないと言っても良いでしょう。

ですので、肝臓をはじめとした他の臓器にできるだけ負担を掛けることなく、最小限のお薬と生活習慣の見直しできっちりコントロールすることに、もう一度チャレンジしてみませんか。

キャラクター紹介
ページ上部に戻る