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気になる独特の口臭や体臭…それは糖尿病が原因かもしれません

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口臭や体臭はあらゆる病気のシグナルの時があります。糖尿病も例外ではありません。

口臭や体臭が変わってきて気になりだしたら、臭いを隠すことよりも、まず原因を探ることが大切です。

口臭や体臭は体調を知るためのシグナル!気になる臭いの原因を探れ

日本人はもともとあまり体臭がない民族です。ですから周りも自分自身も臭いに関してはとても敏感なところがありますよね。しかし臭いというのは誰でも少なからずあるもので、それを気にしすぎると精神的にも良くありません。

しかし、中には気にしなければならない臭いもあります。それは何らかの病気が原因となっている場合です。口臭や体臭はじつは体調を知る上ですごくわかりやすいリトマス試験紙のようなものなのです。

医学が現代のように進んでいなかった昔は、患者さんの口臭や体臭から病気かどうかを診断していた嗅診とよばれる診断方法がありました。実際に、口臭や体臭が独特な臭いになる病気はたくさんあります。また臭いの種類も病気によってさまざまです。

糖尿病の場合ですと一般的に甘酸っぱい臭いになると言われていますよね。臭いというのは最初に第三者の方が先に気づきやすいものであり、意外と本人はなかなかわかりにくいものです。

ですが、もしあなたが自分自身でも「あれ?なんだか体臭が甘酸っぱい?」と感じていきたら要注意です。放っておかず、糖尿病なのかどうか?それとも別の病気が潜んでいるのか?その原因を探らなければいけません。

体臭の原因は汗や皮脂に含まれてしまう糖尿病独特の成分

健康な人でも体臭はあります。その原因は汗や皮脂。皮膚には汗を出して熱を逃がし、体温を調整する役割の汗腺と、皮脂を出して皮膚に潤いを与える役割の皮脂腺があります。

誰にでもある体臭は、汗腺から排出された汗が皮膚に常在している細菌に分解された時に発生します。また皮脂腺から出た皮脂は空気に触れると酸化するため、この皮脂が過剰に出すぎてしまうとそれがいわゆる加齢臭などの原因となります。

糖尿病をはじめ、病気が潜んでいる場合もこの汗や皮脂が原因であることは同じです。しかし一般的な体臭とは違う独特な臭いがするのはなぜでしょうか?それは汗や皮脂に健康な時にはない別の成分が含まれてしまうからなのです。

その別の成分が何なのかを知るには、まず基本として、糖尿病とはどのような病気なのかをしっかりと理解しておきましょう。

まずはなぜ糖尿病になるのか?糖尿病になるメカニズムと体臭の関係

今では全国に950万人、予備軍を合わせるとじつに2050万人もいる糖尿病。それは現代ならではの生活習慣と食生活が大きく影響を及ぼしています。

血糖値が上がる

糖尿病になったことがない人でも、糖尿病といえば「血糖値が高くなる」ということは聞いたことがあると思います。ですが、その血糖値とは具体的に何の値なのでしょう。

血糖値とは、血液中にあるブトウ糖の量です。ブドウ糖とは食べ物をエネルギーに変換した物質です。私たちは食べた物を消化することでブトウ糖を作り出し、そのブドウ糖が血液に乗って、体中の細胞へと届けられることで活動力を得ています。

ですが、糖尿病になってしまうと、血糖値が上がってしまう・・つまり血液中にブドウ糖があふれてしまうのです。なぜそんなことになってしまうのでしょうか?その大きな原因はインスリンの低下です。

唯一、血糖を下げるホルモン

インスリンとは私たちの体の中で、唯一、血糖を下げてくれるホルモンです。ちなみにそれに対して血糖を上げるホルモンは5種類もあります。なぜこんなに大きな差があるのでしょうか?これは人間の体がもともと飢餓タイプだということです。

血糖が下がってしまうということは、体中の細胞にエネルギーが運ばれないということですから、それはつまり死を意味します。

人類は誕生してから常に飢餓との戦いでした。そんな状況に耐えるために、血糖を上げるホルモンはたくさんあるのに対して、下げるホルモンは、唯一、インスリンだけなのです。

95%が食べ過ぎや運動不足などの生活習慣が原因の糖尿病はまさに現代の代表的な病気といってよいでしょう。

インスリンが作用しない

糖尿病になると、インスリンが正常に作用しなくなります。インスリンは血糖値が上がりすぎないようにする働きの他に血液のブドウ糖を体中の細胞に運んだり、脂肪やグリコーゲンなどにかえて蓄えておくという重要な働きもあります。

つまり血液中のブドウ糖をコントロールしているわけです。しかしそのインスリンが正常に作用しないとなると、体中にエネルギーを届けることができません。困った体はどうするのでしょうか?

ここで糖尿病の甘酸っぱくなってしまう体臭の原因が登場します。

臭いの元は甘酸っぱい臭いのケトン体!私たちの体にどのように作用するのか

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インスリンの異常により、ブドウ糖をエネルギー源として使えなくなった体は肝臓でエネルギーの変わりとなる体脂肪を分解しはじめます。この分解作業でケトン体とよばれる物質が発生します。

このケトン体にはアセトンという物質が含まれており、性質として、甘酸っぱい臭い、果物の腐った臭いを持っているのです。糖尿病になると、この臭いをもったケトン体が、尿、そして汗などから身体の外に排出されるようになります。

これが糖尿病の独特な甘酸っぱい体臭の原因となってしまうのです。ちなみに過度なダイエットでも、身体は足りないエネルギーを同じように体脂肪を分解して得るため、ケトン体が発生し、糖尿病の時と同じ体臭がすることがあります。

ケトン体は悪い?

このように独特の体臭の元になってしまうケトン体ですが、私たちの身体にとって悪い作用ばかりするわけではありません。実際に、小児てんかんの発作の治療法としてケトン食が用いられています。

ケトン食はそのほとんどが脂質でできていて、ブドウ糖の代わりとして身体のエネルギーを補ってくれるわけです。

また最近ではケトン体ダイエットというものもあります。これは普段の食事の中からご飯やパンなどの炭水化物を減らすことによって、血液中のブドウ糖をなくして、かわりにケトン体で体脂肪を分解してエネルギーにかえるというものです。

しかし、このケトン体ダイエットはやり方を正しく実行しなければならず、安易な気持ちで始めると、低血糖状態により健康面で大きなリスクが伴うこともあります。ケトン体はこのように良い面と悪い面の両方をもった成分であるといえるでしょう。

糖尿病で口臭が変わるのはなぜ?糖尿病と歯周病の関係

糖尿病になると、独特の甘酸っぱい臭いがするのは体臭や尿だけではありません。もちとん個人差はありますが、口臭も変わる可能性が大きくあります。

それは、インスリンの機能不足によりケトン体が発生することで、身体の外から排出される経路は肺を通して呼気からも出ていくからです。そのため、吐く息からもケトン臭、つまり甘酸っぱい臭いになってしまうことがあります。

また、さらに口臭の大きな原因となるのが歯周病です。では、この歯周病と糖尿病の関係について詳しくみていきましょう。

唾液が減少

糖尿病になると約30%の人がドライマウスといって口が渇いてしまう現象がおこります。唾液は成人で1日にペットボトル1本分(1.5リットル)も出ます。しかし糖尿病になると尿がたくさん排出されるようになり、その分、唾液が減少します。

唾液は食べ物の消化を助けるだけではありません。口の中を抗菌したり、自浄する働きもあります。このため、唾液が減ると、口の中が不衛生となり歯周病の原因になってしまいます。この歯周病が口臭の原因になることはいうまでもありません。

糖尿病の3大合併症は神経障害、網膜症、腎症です。さらに心疾患、脳卒中とあり、そして6番目の合併症が歯周病なのです。

ブドウ糖の増加

糖尿病になると血糖値が上がります。唾液や歯肉からの分泌液で口の中は潤っていますが、じつはこれらの液体の元は血液です。ですから、血糖値が上がるということは、唾液や歯肉の分泌液の糖度も上がり、この糖が細菌の栄養源となります。

このように糖度の高い口の中というのは歯周病菌が繁殖するのに適した環境になってしまうのです。

血行不良

糖尿病が進行していくと、身体の末端である毛細血管にまで十分な血液が巡らなくなります。このため、歯肉にも栄養が届かなくなり、またキズがついたりしても修復する力が衰えてしまいます。

コラーゲン不足

歯肉の主要成分はコラーゲンです。糖尿病により血糖値が高くなってしまうと、このコラーゲンの生成機能が低下してしまうため、歯肉がもろくなり、破壊が進み、歯周病を悪化させてしまいます。

まずは気づくことが大切!糖尿病の疑いがないか簡単にチェックしてみよう

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このように、口臭や体臭は糖尿病の大きな特徴です。まず大切なのは定期的に検診を受けることですが、口臭や体臭の違いからでも異常に気づくことは可能です。さらに、口臭や体臭の他に以下のことがあてはまっていたら要注意です。

  • おじ・おばまでの近親者に糖尿病の人がいる
  • 太っている
  • 40才以上
  • 運動後ではないのによくのどが渇く
  • 一度の排尿の量が多い
  • よくだるくなる
  • 体重が減少した
  • ストレスがたまりやすい
  • 運動不足

これらの症状があてはまる場合は、一度、病院で診てもらうことをおすすめします。糖尿病は合併症が怖い病気です。とくに心疾患には気をつけなければいけません。心筋梗塞などは前兆らしきものがなく突然、発症することがあるからです。

このような大きな合併症につながる糖尿病を早期発見し、治療を少しでも早く始める、もしくは観察していくことはとても大切です。

また口臭や体臭が独特な臭いに変わるのは糖尿病だけではありません。気になる人は一度、病院で調べてもらいましょう。”

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