健康生活TOP 糖尿病 メリッサに知られざる効果!ハーブとして食べるだけで糖尿を予防

メリッサに知られざる効果!ハーブとして食べるだけで糖尿を予防

メリッサとクッキー

メリッサ…レモンバームとも呼ばれるおなじみのハーブですね。シソ科の育てやすいハーブとして、夏のプランターに植えている方も多いでしょう。

メリッサは気分を落ち着かせるハーブティやアロマオイルとして良く知られていますが、この健康生活の中でもご紹介したようにPMS(月経前症候群)への効果も知られています。
PMS改善にメリッサがいい!不眠症にも有効なハーブの効果

そして今回ご紹介するのは、なんと糖尿病まで予防してしまうと言う効果なんです。昔々にはけっこう万能薬的に使われたと言うメリッサですが、本当に万能薬なのかもしれませんね。

注目された効果は2つ!第一の効果は糖質の吸収を阻害すること

さて、糖尿病の予防効果と言うのにはいくつかあるのですが、メジャーなものは2つ。1つは体脂肪を抑える、つまり肥満防止によってインスリン抵抗性を減らすと言う物があります。

そして、もう1つは糖質の吸収を抑えることによって、血糖値の急上昇を防ぎインスリンの追加分泌の必要性を減らすことで膵臓への負担を軽くして、膵臓の疲弊による糖尿病を招かないようにすることです。

血糖値の急激な上下変動によって内分泌系に大きな負担がかかる

血糖値が急上昇すると膵臓のランゲルハンス島にあるβ(ベータ)細胞からインスリンと言うホルモンが大量に分泌されます。ホルモンを大量に分泌させると、分泌細胞に負荷がかかりますね。

また、急上昇した血糖に合わせてインスリンが出るのは良いんですが、効き目のタイミングがずれて反応性低血糖が起こることもあります。食後にひどく眠くなったりするあの現象です。

そうなると今度は同じ膵臓のランゲルハンス島からα(アルファ)細胞によってグルカゴンと言うホルモンが放出され、血糖値を上昇させます。

さらに、まだよく判っていないことも多いのですが、インスリンとグルカゴンはソマトスタチンと言うホルモンによって分泌をコントロールされています。

そうなってくると、ソマトスタチンを分泌している、同じランゲルハンス島内にあるδ(デルタ)細胞にも負荷がかかるかもしれません。

つまり、血糖値が急上昇すると言う現象が、身体にとって大きな負担になると言うことは間違いありません。一方、血糖値の上昇はエネルギーとしての栄養の取り込みには必要なことです。

ですので、緩やかに上昇するように糖質を摂ることが身体に負担を掛けない、良い食事のとり方と言えるのです。

ランゲルハンス島は筋肉じゃありませんから、ガンガン負荷を掛けて鍛えれば膵臓がマッチョになるなんてことはあり得ません。

負荷がかかり過ぎれば分泌細胞は機能を停止し、さらには死滅してしまうのです。

メリッサは糖質の吸収をゆっくりにさせる働きを持っている

私たちが普段食べている物のうち、食物繊維以外の炭水化物は糖質と呼ばれています。この糖質にはさまざまな種類がありますが、基本的に構成最小単位の単糖類にまで分解されないと吸収できません。

主な単糖類には次のようなものがあります。

  • グルコース(ブドウ糖)
  • フルクトース(果糖)
  • ガラクトース(脳糖)

実際には30種類以上ありますし、近ごろ希少糖として有名になったプシコースもフルクトースの仲間の単糖類です。

しかし、私たちが普段口にする単糖は、ほとんどがこの3つですし、乳糖を除けば上の2つで全部まかなえると言っても過言ではありません。

例えば、ご飯やパンに含まれるでんぷんの構成基本単位はグルコースだけです。ですので、消化吸収する時は、すべてグルコースに分解されて吸収されるのです。

分解図

このように、アミラーゼやαグルコシターゼと言う消化酵素が働いて吸収できるグルコースにまで分解しているわけです。人間の腸の粘膜には5種類のαグルコシターゼが確認されています。

マルターゼ
マルトース(麦芽糖)を分解
スクラーゼ
スクロース(ショ糖)を分解
グルコアミラーゼ
でんぷんを直接ブドウ糖まで分解
デキストリナーゼ
デキストリン(低分子量多糖類)を分解
α2アミラーゼ
膵臓から分泌されるアミラーゼ
メリッサの中にはルテオリンと言うフラボノイドや、αグルコシターゼを吸着する樹脂成分が含まれていました。この他、カフェ酸やロズマリン酸と言う物質も含まれています。

これまではカフェ酸やロズマリン酸にαグルコシターゼ阻害活性があると考えられていたのですが、この実験ではその2つにその能力は認められませんでした。

ですので、樹脂成分にその働きがあるものと考えられています。いずれにせよ、メリッサは優れたαグルコシターゼ阻害作用、つまり血糖値の急上昇を上手く抑えて緩やかにしてくれる作用を持っている事が判りました。

実際、動物実験ではメリッサの抽出液を投与した群では、投与なしの群に対して、砂糖水を飲ませた時の血糖値上昇が大幅に抑えられています。(1時間値 投与なし・約150mg/dL上昇:投与あり・約30mg/dL上昇)

同じ内容をグァバ茶でも対照実験として行っていましたが、それに比べてもよく血糖上昇が抑えられていました。(1時間値 グァバ茶投与あり:約50mg/dL上昇)

第二の効果は優れたラジカル捕捉能力

ラジカルと言うのは「寿命が短く、他の物質と反応しやすい、化学反応における中間的な位置付けの物質」のことです。

しかし、多くの場合「スーパーオキシドアニオンラジカル」と「ヒドロキシルラジカル」、つまり活性酸素のうち反応性の高い二つを指すことがほとんどです。

これを捕捉すると言うことは、活性酸素を取り除く能力がある、すなわち優れた抗酸化作用を持っていると言うことになります。

活性酸素は糖尿病合併症に影響している

まだ活性酸素と糖尿病との間にはっきりした関係が確認されているわけではありませんが、糖尿病を発病した人の合併症リスクには活性酸素が関わっていることが見つかっています。

いずれにせよ余分な活性酸素は身体にとって不要で有害なものですから、除去できるに越したことはありません。でも、活性酸素は免疫細胞が利用して、外敵をやっつけるのに使っている道具でもあることは知っておいて下さいね。

シソ科のハーブはラジカル捕捉能力が高い

東海学園大学などの研究グループが行った実験では、「柑橘系の香りを持つハーブ」と言う、香りに注目した品種横断型の対象選びが行われています。面白い着目点ですね。

対照基準として選ばれたのは柑橘系ではありませんが、多くの実験などでラジカル捕捉能力が高かったペパーミントが使われています。実験に使われたハーブや加工調整品は次の通りです。

  • メリッサ
  • レモンタイム
  • レモンバーベナ
  • レモングラス
  • レモンピール
  • オレンジブロッサム
  • オレンジピール(ビター)
  • オレンジピール(スイート)

この中で比較基準になったペパーミントよりラジカル捕捉能力が高かったのはメリッサとレモンタイムだけです。ペパーミントを含めて、3つともシソ科であるところは注目に値するかもしれません。

一方、州立マサチューセッツ大学とテキサス州立大学の研究グループはシソ科の植物に焦点を当てて、糖尿病と高血圧に対する効果を調べました。その中にはラジカル捕捉能力も含まれています。

  • ローズマリー3品種
  • メリッサ
  • セージ
  • チョコレートミント
  • オレガノ

これらはすべて優れたラジカル捕捉能力を示しましたが、特に能力が高かったのはオレガノ、続いてメリッサでした。

このように、比較対象を変えてもメリッサの優れたラジカル捕捉能力、すなわち抗酸化能力には目を見張るものがあります。

なぜローズマリーだけ3品種も使っていながらバジルやラベンダーを使わなかったのは謎です。

日本人的にはシソも入れてほしかったですね~。

注目すべきメリッサのバランスの良さ!そして見えてくるシソの可能性

オレガノピザ

このようにメリッサには糖尿病を予防してくれる効果と、優れた抗酸化作用が期待できると言う事が判りました。でも、アメリカの研究ではオレガノの方が抗酸化能力が上でした。

ではオレガノの方が良いのでしょうか。そのあたりをちょっと見てみましょう。

αグルコシターゼ阻害活性もオレガノの方が上だが…

アメリカの研究チームのデータを見ると、メリッサは優れた効果を持っているものの、あと少しと言うところで抗酸化能力もαグルコシターゼ阻害能力もオレガノより低いのです。

ではメリッサよりもオレガノの方が良いのかと言うことになりますよね。でも、ここでちょっと問題になるのは香りの強さなんです。オレガノと言えばピザスパイスの中心になるもので非常に香りが強いです。

流儀にもよりますが、オレガノのハーブティーを淹れる場合、メリッサのハーブティの半分から2/3程度のハーブで淹れることが多いのです。そうなると有効成分の量はメリッサの方が濃くなりますね。

実験では同じ量のハーブから淹れたハーブティを使ってますので、効果が変わってくる可能性は大です。ですので、やはりメリッサをお勧めしたいところですね。

オレガノはピザやトマト料理にたっぷり振りかけて楽しみましょう。

メリッサは高血圧まで軽減する可能性がある

アメリカの方の研究では、アンジオテンシン変換酵素阻害能力と言うのもデータとして集めています。これは、アンジオテンシンIと言うポリペプチドを、血圧を上げる働きを持っているアンジオテンシンIIに変換する酵素の働きを防ぐ能力です。

つまり、血圧を上げる働きのある物質が作られるのを防いでいるわけですね。この効果を持つお薬は実際に高血圧の治療で広く用いられています。

先にリストしたものの内、この効果を持っていたのはローズマリーのうちの一つとメリッサ、そしてオレガノです。しかし、オレガノはそれほど高い能力ではなく、メリッサはまた2番手とは言え1位のローズマリーと大差ない成績でした。

つまり、メリッサは全方面について優等生であると言うことが言えそうですね。

シソにも高血糖防止作用がある

日本の近畿大学などの研究グループによる研究では、ロズマリン酸と言う物質に着目して、シソ抽出液のαグルコシターゼ阻害作用を分析したものがあります。

その結果、シソには優れた血糖上昇抑制作用があったのです。やはりシソも同じような効果が期待できそうですね。しかし、先の東海学園大学の研究では、ロズマリン酸にはαグルコシターゼ阻害活性は認められていません。

一方、東海学園大学の研究でその活性が高いとみられたのは樹脂成分でした。同じシソ科ですのでシソにもそうした樹脂成分のある可能性は高いですね。ですのでシソ自体に血糖上昇抑制効果があるのは間違いないでしょう。

αグルコシターゼ阻害作用はなくてもロズマリン酸には強い抗酸化活性がありますので、シソにも抗酸化能力を期待してもいいでしょう。特に赤紫蘇にはアントシアニン系色素のシソニンがありますので良さそうですね。

シソには独特の香りがありますが、あの成分の一部が変化したペリラルチンと言う物質はタバコの香りづけに使われる香料です。実は砂糖の2000倍もの甘みを持つ甘味料でもありますが、現在は使用できません。

戦時中に紫蘇糖の名前で代用糖として使われていたものの甘味成分だそうですが、紫蘇糖自体が毒性を理由に戦後使用禁止になっています。どんな毒性があるのか、それとも戦後の「有毒性食品検索ブーム」で消されたものなのか…。

現在の技術で無毒にできる天然の糖であるなら、その高甘味度から見て、糖尿病対策の甘味料として使えそうな気もします。今後の研究に期待したいところです。

メリッサは本当に優秀なハーブなのです!

シソについてはまだまだ研究の結果を待たなければなりませんね。

私はシソの風味が大好きなので良い結果を期待してソワソワしています…

メリッサをお菓子や料理に使ってみよう

ハーブティーも良いですが、乾燥したものを使うのであれば料理やお菓子に入れると言うのも良いですね。

東海学園大学などの研究グループは単に効果を見るだけでなく、お菓子や料理に入れて美味しいかどうかというテストも行っています。不味ければ誰も食べませんから、これは良い研究だと思います。

クッキーに入れるなら僅差で葉っぱよりお茶で粉を練った方が高評価

この実験では、何も入れないクッキーに対して、メリッサの葉を小麦粉300gに対して5g入れたものと、葉は入れずに、水の代わりにハーブティーでこねたものの2種類を作って対比しました。

被験者は管理栄養士を目指している大学生とその先生たちです。味の評価を数値化するのには慣れているでしょう。

その結果、味と香りは葉っぱを入れた物の方が、見た目と後味はハーブティーで作ったものの方が上になっています。総合評価では僅差でハーブティーが1位、葉っぱを入れたものが2位になっています。

しかし、良く見てみると葉っぱを入れたものについては「見た目の悪さが致命的」と言えるほど評価が低いんですね。ですから、味と香りが充分に高いので、見た目は二の次でもいいんじゃないかと思います。

美味しくて健康に良い方がお得ですもんね。

メリッサで炊き込みご飯を作ると言う冒険

この実験のタイトルだけを見た時「チャレンジャーだな」って思いました。でも、考えてみれば「ゆかりご飯」の遠縁の親戚ぐらいにはなるのかなとも言えますね。

(抜粋)

米重量に対してレモンバーム2%、固形コンソメ4%を添加して炊飯して、米飯Aを作製した。

米重量に対してレモンバーム2%、固形コンソメ4%、バター2%、鶏肉33%、にんじん20%、みりん2%、しょうゆ3.3%、酒3.3%を添加して炊飯し、米飯Bを作製した。

米飯Aは外観評価が悪かったが、他項目はほぼ良好であった。米飯Bは、すべての項目で評価が良好であった。米飯Bは米飯Aに食具材を加えることで彩りもよくなり、香りも緩和され食欲増進につながることが期待できた。

具材の添加や調味により、おいしく摂取できるレモンバーム入り炊き込み米飯を提示することができた。

コンソメを使った洋風炊き込みご飯なんですね。これなら美味しそうです。糖尿病の改善の食事にメニューを増やすため、私も一度作ってみることにします。予防目的を含めて、皆さんもいかがですか。

キャラクター紹介
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