健康生活TOP 糖尿病 低GI値食品を食べる女性が糖尿病に?GI値でダイエットを見直そう

低GI値食品を食べる女性が糖尿病に?GI値でダイエットを見直そう

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GIと言う指数について、もうダイエットや健康食品では普通に使われる用語になりました。Glycemic Index、つまり血糖指数と言う意味です。

この指数は、ある食べ物について、血糖値を上昇させる効果がどれくらいあるかを、ブドウ糖を基準にして数値化したものです。

GIは研究ごとに異なった数値が出る可能性がある

GIと言うのは、ブドウ糖を50グラム摂った時の血糖値の上がり方をグラフにして、血糖の上がった分のグラフの面積を基準にとります。

次にGIを決定する食物を50グラム摂った時の血糖値の変化についても同じように面積を求めます。ブドウ糖を100とした時、その食物のグラフが描く面積がGIなのです。

ですので、GIを決定するための被験者の体質や体調、対象となる食べ物の状態によってある程度変動すると言う性質を持っています。

お砂糖のGIは意外に低い

大まかな分類として、GIが55以下のものを低GI、70以上のものを高GIと呼んでいて、その間は中GI食品となります。

このGIについてはオーストラリアのシドニー大学が世界中の研究をデータベース化して公開してくれているので、興味のある人はブックマークしておかれても良いかもしれませんね。

検索は英語でしかできないのがちょっと不便ですが、私たちが普段興味のあるものについては、英語で書けることも多いんじゃないでしょうか。

シドニー大学グリセミックインデックス・データベース検索
シドニー大学のgi値検索サイトトップページ

例えば、このサイトの左側の”Food name”と書いてある検索窓にchocolateと入れて検索してみましょう。プルダウンは”contains”のままで良いですよ。結構びっくりする数字が出てきます。

チョコレートは低GI食品だったんですね。実はこれにはからくりがあるのですが、そのことは後程お話ししましょう。

もう一つはお砂糖です。このサイトで検索すると、GIは58から65くらいの数値が出てきます。ちょっと意外かもしれませんが、お砂糖自体は中GI食品なのです。

お砂糖はショ糖(スクロース)と言う二糖類を主成分とする甘味料です。ショ糖はブドウ糖と果糖が1分子ずつ結びついた物質で、小腸で分解されて吸収されます。

この時、ブドウ糖の部分は基準値として測定されているブドウ糖と同じものですから、同じだけ血糖値を押し上げる効果があります。つまり50gのお砂糖のうち25gはブドウ糖として血糖値を上げるため、この部分のGIは50です。

一方、果糖はそのままでは血糖値を上げません。肝臓でブドウ糖に変換されて血糖値を上げることになります。また、その時の空腹具合に応じて、肝臓で果糖がブドウ糖に作り替えられる割合が異なると言う現象もあります。

果糖からブドウ糖への変換効率は10%~60%程度だと言われていますから、GIにすれば5~30くらいの範囲です。これを先のブドウ糖の分に加えると、ショ糖のGIは55~80の間くらいになるはずですし、実際に測定された数値もこの範囲に収まっていますね。

お砂糖のショ糖含有率は、最も低い黒砂糖で80~90%(日本食品標準成分表2015年版(七訂)では89.7%)、最も高い白双糖(白ザラメ)で99.95%です。このため、当然黒砂糖の場合GI/GLは低くなります。

特に黒砂糖は5~8%の水分(日本食品標準成分表2015年版(七訂)では5%)を含んでいますから、その分は全く血糖値を上げません。

GIは血糖値への影響について必ずしも正確とは言えない

先にお話ししたように、GIは血糖値の変動が描くグラフの面積の比率で決められます。そこで、まずは判りやすいように簡略化したグラフを見て頂きましょう。

血糖値の変動グラフ

このグラフには基準になるブドウ糖と、食品A・Bの3つのグラフが掻かれています。さて、このAとB、どちらがGIが高いでしょう。実は同じなんですね。

まずは基準のブドウ糖のグラフを見てみます。

ブドウ糖による血糖値の変動グラフ

このように、1.6時間後に元の血糖値に戻っていますが、ピーク値ではブドウ糖を摂る前より100mg/dL血糖値が上昇しています。

これに対して、食品Aを摂った場合です。

食品Aによる血糖値の変動グラフ

こちらはブドウ糖と同じようにピーク値は100mg/dL、元の値より上昇していますが、1時間後に元に戻っています。

次は食品Bについてのグラフです。

食品Bによる血糖値の変動グラフ

こちらはピーク値は食品を摂る前より最大でも50mg/dLしか上がっていませんが、血糖値が元に戻るのに2時間かかっています。

この結果、食品Aと食品Bについて、血糖値を押し上げている面積は同じと言う事になるのです。

この数値をブドウ糖の数値で割って100を掛けるとGIが求められます。この場合は50÷80×100ですから、食品AとBのGIは62.5と言う事になります。

しかし、この2つの食品が糖尿病の予防改善やダイエットにおいて同じ意味を持つと考えるのは、直感的におかしいような気がしますね。

GIと言うのは、炭水化物の摂り過ぎに注意を喚起する目的で作られた、簡略化された指数ですので、どうしてもひずみが出てくるのはやむを得ないことなのです。

実際、スーパーに行っても「低GI」と言う言葉が食品パッケージに書かれているのを良く見かけますね。

炭水化物への反応は女性と男性で異なる

JPHCコホート研究では、炭水化物摂取が少ない女性では明らかに糖尿病リスクが下がっていたのに対して、男性ではその傾向が見られませんでした。

特に男性では最も炭水化物を摂った群と、最も少なかった群のリスクが同じで、中間層では少しリスクが上がっています。一方、女性でははっきりとした差が現れました。

(JPHCコホート研究:Japan Public Health Center-based prospective sutudy・保健所をベースとしてデータを集める大規模な前向き研究)

炭水化物の質や他の栄養素との関係

研究開始から5年後に行ったアンケート調査の結果を用いて、三大栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質)の摂取量により、低炭水化物スコアを算出しました。

このスコアを5つのグループに分類し、その後5年間の糖尿病発症(男性691人、女性500人)との関連を調べました。糖尿病の発症は、研究開始10年後に行った自記式調査で、上記追跡期間内に糖尿病と診断されたことがある場合としました。  

その結果、女性では低炭水化物スコアが高い(炭水化物の摂取が少なく、たんぱく質および脂質の摂取が多い)ほど糖尿病発症のリスクが低下する傾向が認められ、スコアが最も低い群に比べ最も高い群では糖尿病のリスクが約4割低下していました。

一方、男性では低炭水化物スコアと糖尿病発症との関連はみられませんでした。

このように、男女で明らかな差が見られたと言うわけです。しかし、ここで問題になるのが「炭水化物」としてひっくるめた表現ですね。炭水化物の中にはもちろん甘味料としてのブドウ糖や砂糖が含まれています。

甘味料の他、主食としてのご飯やパン、麺類なども含まれている一方で、野菜・果物や海藻にたくさん含まれているペクチンやアルギン酸、βグルカンなどの食物繊維も炭水化物なのです。

こと血糖値に関しては互いに正反対の働きを持つ糖質(でんぷんや糖類)と食物繊維をひとくくりにしていることから誤差の生じる余地があったと言えるでしょう。

GIで炭水化物を見比べると意外な結果が出た

この研究もJPHC Studyのものです。ここでは、食べた食品のGIの傾向と脂質をどのくらい摂っているかと言う事についても比較対象のターゲットになっています。

このグラフでは、脂肪の摂取量が少なく、食べた食品のGIが最も低いグループを基準値として1.00のリスクがあるとしています。それに対して他の群がどの程度のリスクになるかのグラフです。

男性の糖尿病のリスクグラフ

このように、男性ではGIを中心に見た場合でも、それほど大きなリスク差は表れません。強いて言えば、脂肪を良く摂っていてGI低めの食事をしている人は糖尿病リスクが低くなると言う感じですね。

また、全体として右肩上がり、つまりGIが高くなると糖尿病リスクが高くなると言う傾向があるようです。

女性の糖尿病のリスクグラフ

一方、女性では全く異なる結果になりました。低GI食品を摂っていて、脂肪の摂取量が少ないと言う人が最も糖尿病リスクが高くなっているのです。そして、むしろGIが高い方が糖尿病リスクが減っています。

それに対して、脂肪を良く摂っている人では男性の場合と同じように、低GIの食事をしている人のリスクが低くなっています。

女性はカロリーの内容、男性は総カロリーに注目すべき

こうしたデータから読み取れることとして、女性の場合カロリーの絶対値が良くコントロールできている場合でも、その内容に注目するべきだと言う事が考えられます。

まず、体重のコントロールを行う際に一番に考えるのが脂肪を減らすと言う事です。アトウォーターの換算係数によると、炭水化物とたんぱく質が1gあたり4kcalなのに対して、脂質は1gあたり9kcalの熱量があるので、効率が良いわけです。

しかし、カロリーを落とすことを目的に脂質を減らそうとして、肉類を減らしてしまったのでは同時にたんぱく質も大幅に足りなくなってしまいます。

さらに低GIのものを食べると血糖値の上がり方が遅くなるので、絶対的なカロリー不足になります。そこで身体は必要な血糖値とカロリーを確保するため、体内にある脂肪と筋肉を分解して糖とケトン体に変えます。

これで必要なエネルギーと血糖値は確保できますが、問題は筋肉が減ってしまっていることですね。この後から食事で栄養が入ってきた場合、筋肉が減っているので消費するカロリーが少なくなっているためエネルギーが余ります。

たんぱく質を構成しているアミノ酸は身体の修復に使われますが、余った分は排泄されるか、中性脂肪に再構成されて蓄積されます。

糖質は肝臓でグリコーゲンとして蓄積されますが、その容量はそれほど多くないので、残りは全部中性脂肪になります。脂質は余剰分は全部中性脂肪になって身体に溜まるのです。

そうなると、体脂肪が増えることでインスリンが効きにくくなり、血糖値の上昇を招きます。つまり糖尿病の入り口に立ってしまっていると言う事ですね。

先に引用で示した「高炭水化物・低脂質・低たんぱく質」の食生活が糖尿病を招きやすいと言うのはこうしたことからなのです。

ですので、女性の場合は特に

  • 肉類
  • 魚介類
  • 牛乳

をしっかり摂って、たんぱく質の不足を招かないようにすると同時に、健康な量の脂質もためらわずに摂るようにしましょう。

悪い食事の例として言えば、肉や魚を避け、野菜や海藻類にノンオイルドレッシングを大量にかけて食べ、乳類は低脂肪乳を使い、デザートには植物性油脂(マーガリン・ショートニング・ファットスプレッドなど)を使った物を食べると言うようなメニューです。

全体のカロリーは意識する必要がありますが、同時に肉・魚・卵・牛乳(加工乳ではなく「牛乳」と表示されているもの)・チーズ・ヨーグルトなどは、最低でも一種類、毎食欠かさず食卓に乗せることがポイントになります。そして、適度な運動もお忘れなく。

男性の場合は総カロリーだけを意識しておけば、おそらくたんぱく質の量は足りているでしょう。男性の糖尿病は肥満によるものが多いのではないかと考えます。

ですので、メニューについては油を使った揚げ物や炒め物などの料理を控えた方が良いかもしれませんね。

お酒はカロリーの問題より、中性脂肪を量産してくれると言う性質があるので、インスリン抵抗性の元になります。お酒は控えておいた方が無難ですね。

GLを活用して炭水化物のコントロールを行う

GIの弱点は「低GIの食品であってもたくさん食べれば血糖値が上がる」と言う事です。かと言って、何でも50gと言うのは現実的じゃありませんよね。

そこで考え出されたのがGL(Glycemic Load)、つまり血糖負荷と言う指数です。

GLは一食分の量を加味して決められた数値

GLはGIに一食分の量と言う数値を加味して示された数値です。ですので、同じ一食分を摂るなら、何を食べるのが血糖値に対する負荷が少ないかを選ぶことができるのです。

先に紹介したシドニー大学データベースのGI値の検索では、GIと同時に一食分の量、さらにGLも示されるようになっています。一例を見てみましょう、今夜の主食の参考になるかも知れませんよ。

主食の種類 GI 一食分の量 GL
ごはん 72 180g 30
うどん 62 180g 30
そば 46 180g 22
春雨 39 180g 18
スパゲッティ 42 180g 20
マカロニ 48 180g 23
食パン
(6枚切り1枚)
70 67g 23
全粒パン 62 67g 16
クロワッサン
(全バター)
46 63g 12

残念ながらラーメンの麺はデータベースにありませんでした。また、これは調味料は入っていない数値です。麺類のつゆやパンに塗るスプレッドは含まれていません。

クロワッサンは三日月と言う意味ですが、実は三日月形とひし形の2種類があります。ひし形のものが全バターで、両端が曲がった三日月形のものはマーガリンで作られているんですよ。

食物繊維が多い食品はGI/GLも低くなり糖尿病予防に有効

白米のご飯より玄米や五穀米ご飯、白いパンより全粒粉パンやライ麦パンのほうが食物繊維が多く、血糖値の上昇が緩やかであることは。皆さん何となく感じ取っておられることと思います。

こうした精製度の低い食品を利用することで、血糖値の上昇抑制のみならず、便通の改善や脂肪の吸収阻害などによって肥満を防止する効果も期待できます。つまりインスリンの効きを良くしてくれると言う事ですね。

無理に不味いものを食べる必要はない

例えば100%玄米のご飯より、七分搗きのお米のご飯や発芽玄米を混ぜ込んだご飯の方が食べやすいですね。また、全粒粉パンでも、挽きぐるみの全粒粉より、精白小麦粉に後から胚芽や表皮を混入したグラハム粉の方が口当たりが良くて美味しいです。

良くある誤解なのですが、精白した穀物が身体に悪いと言う事は全くありません。身体に良い成分が減ってしまっていると言うだけなのです。

血糖値が上がりやすいのも、精白した穀物の血糖値を上げる力が強いのではなく、血糖値上昇を抑える力を持つ食物繊維が減ってしまっていると言う事なのです。

ですから、少しでもそうしたものを補うために、雑穀などを混ぜているわけですね。ですから、精白した穀類だけを食べるよりは、たとえ1%でも雑穀が入っていると、その分だけ食物繊維の効果が期待できると考えて良いのです。

不味いものを無理して食べる必要はありません。それよりは美味しいものを食べつつ、量をコントロールした方がお得ですね。その中に、雑穀や全粒穀物を混ぜて行くのが長続きのコツです。

どんなに健康に良いものでも、一生食べ続けられないのであれば、三日坊主と同じです。

たんぱく質や脂質も穀物には含まれている

先に挙げたさまざまな主食類ですが、例えばそばやうどん、スパゲッティなどは乾麺がありますね。これを見比べてみましょう。

食品 炭水化物 たんぱく質 脂質 食物繊維 ミネラル
うどん 71.9g 8.5g 1.1g 2.4g 5.0g
そば 66.7g 14.0g 2.3g 3.7g 3.0g
スパゲッティ 73.9g 12.2g 1.9g 2.7g 0.8g

このように、うどんに比べるとそばの場合食物繊維とたんぱく質、脂質が多くなっています。良く知られている通り、食物繊維と脂質は糖質の吸収を抑えるので血糖値の上昇が抑制されます。

しかし、良く見るとスパゲッティの方がそばより食物繊維もたんぱく質も脂質も少ないのに、GI/GLで見た場合スパゲッティの方が血糖値が上昇しにくいようです。これはなぜでしょう。

具体的な研究データがあるわけではないので推論になりますが、いくつかのことが考えられます。

まず、スパゲッティに使われるデュラム小麦の特性です。デュラム小麦の胚乳は非常に硬く、ガラス質と呼ばれる構造を持っているため粉に挽く場合でも粗挽きにして使われます。

乾麺の場合、その粉をしっかりとした麺にするため、真空状態で練ると言う加工を行います。これが消化吸収を遅くする要因になるかも知れません。

さらに、デュラム小麦にはパン小麦より多くのアミロースが含まれているため、レジスタントスターチの量が多くなっている可能性があります。レジスタントスターチは、働きとしては食物繊維ですが、栄養成分分析では食物繊維には含まれません。

このような理由からパスタは低GI食品と言う事になるのです。また、実際に食べる場面でも、ほとんどの場合オリーブオイルを絡めますから、さらに糖質の吸収は遅くなるでしょう。

うどんやそばでも天ぷらそばやきつねうどんなど油を含むものもありますから、そうしたものを上手く利用するのがポイントになるかも知れませんね。

米の麺は良いかもしれない

米粉を使った麺と言えば中国のビーフンとベトナムのフォーが有名ですね。いずれもインディカ米を原料としているので、アミロースが多めになるためレジスタントスターチの効果が出て、GI/GLはやや低めでうどんとそばの中間ぐらいです。

どちらもお肉や魚、野菜と共に調理されるので、栄養バランス的にも血糖値の上がり難さの点でも好ましい主食だと言えるでしょう。

近年、日本国内でも「あみちゃんまい」や「越のかおり」などの製麺用ハイアミロース米が開発されています。海外では品種記号IR42が有名ですね。これで作られた米粉麺のGI/GLは41/18と、そばより低GIで春雨に近くなっています。

春雨も豆類のでんぷんで作られているため、アミロースの含有量が高いものですのでGI/GLが大変低くなっているんですね。

ですから、コーンスターチを多く含む中国の安価なビーフンや、馬鈴薯でんぷんで作られた春雨などは高GI/GL食品と言う事になりかねませんので、原材料表示には注意しましょう。

パスタにはもう一つ良いことがあるんです。デュラム小麦にはβクリプトキサンチンなどのキサントフィルが多く含まれているのです。これの色がパスタの黄色になっているんですよ。

キサントフィルはβカロテンの仲間で、優れた抗酸化作用を持ちますが、動物は体内で合成できないので植物から摂る必要があるのです。

低GIのからくりに注意しよう

別の記事でも紹介しましたが、低GI甘味料として有名なアガベシロップは、一方で異性化糖(果糖ぶどう糖液糖や高果糖液糖)などと全く同じリスクを持っているのです。

また、ココナッツシュガーも人気ですが、基本的にはアガベシロップと同じリスクがあります。さらに宣伝広告で比較されている数値は、白砂糖のGIを100以上にしていることから見ても、ありえない無茶苦茶さでした。

シドニー大学のデータベースで検索したところ、白砂糖のGIが60前後なのに対してココナッツシュガーは54と、1割ほど低くなっているだけです。もちろんその差の分だけ高果糖のリスクは出ているでしょう。

アガベシロップについて詳しくは別の記事をご覧ください。
低GI天然甘味料アガベシロップは逆に糖尿病を起こす可能性も

チョコレートは観測範囲外で血糖値が上がる

GIと言うのは、食品を摂ってから2時間後までの血糖値変動をグラフ化して比較した数値です。と言う事は、2時間後に血糖値が下がりきっていない場合でもそこまでの変動だけで決まる指数ですので、誤差が生じてきます。

特に脂質の多い食べ物の場合、糖質の吸収が遅れたり、胃の通過時間が長くかかったりして血糖値の上昇にも復帰にも時間がかかるのです。例えば、油分の多い料理を食べた時などは、げっぷで感じられるように、結構時間か過ぎてから後でも胃に残っていることがあるんですね。

言い方は悪いですが、チョコレートも油で砂糖を練ったようなお菓子ですから、まさにこれに当てはまります。

血糖値を上昇させる糖質は小腸で吸収されます。ですので、胃を通過していない食べ物は、血糖値的に見た場合「まだ食べていない糖質」と言う事になるのです。

ですから、GI/GLだけで判断することは少々リスクを伴います。次の記事に詳しいのでご覧ください。
【拡張GI】脂肪で上昇が遅れる食後血糖値変動を見落とすな

腹持ちの良し悪しは炭水化物の性質だけでは決まらない

よく腹持ちの良い食べ物と悪い食べ物と言う比較が行われていますが、これは一概に決めつけることに無理があると言わざるを得ません。ごはんとそばのどちらが腹持ちが良いと聞かれても、それは一緒に食べるもの次第ですよね。

ごはんもそばも、滅多にそれだけを食べることはしません。ですので、むしろ腹持ちの良しあしはおかずによって決まると言っても過言ではないでしょう。

また、全く同じ献立であっても、食べる順番によって血糖値変動が変化することから腹持ちについても変わってきます。強いて言うなら、

食物繊維

脂質・たんぱく質

糖質

の順で食べるのが腹持ちを良くするコツだと言えるでしょう。

つまり、食物繊維によって腸が膨らんだと言う刺激を迷走神経経由で脳に伝えさせて、満腹中枢から摂食行動の抑制と言う反射を引き出すと同時に、食物繊維を腸の中で構えさせておきます。

そこにたんぱく質と脂質が送り込まれてくることで、たんぱく質は分解されて吸収されますが、脂質は分解されて一部が食物繊維に取り込まれ吸収されにくくなります。

最後に糖質が送り込まれてくると、食物繊維と脂質によって吸収がゆっくりと行われつつ、血糖値も徐々に上昇してゆきます。血糖値が上昇してくるとインスリンが分泌されて、さらに満腹中枢への刺激が発生します。

このようにして、血糖値の急上昇と急降下を引き起こさないことが、「腹持ちが良い」と言う状態を作ってくれるのです。

GIの高い低いよりも、このような組み合わせと順番の妙によるものの方が腹持ちのよい、しかも余計なカロリーを摂らないメニューが作れると言うわけなのです。

GIと言う数値だけに振り回されてはいけません。あくまでこうした数値はいくつもあるデータの一つとして参考にするのが正しい使い方なのです。
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