健康生活TOP 皮膚炎 湿疹・かゆみは洗いすぎが原因!日本人に多い乾燥性皮膚炎の予防

湿疹・かゆみは洗いすぎが原因!日本人に多い乾燥性皮膚炎の予防

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体を清潔に保つことは、いうまでもなく健康を保つ基本の1つですね。でも国際的な統計をみると、日本人は少し潔癖すぎる傾向があるようです。

体を清潔にしようとすればするほど皮膚病が起こりやすくなったり、悪化したりするということがあるのです。清潔すぎることで起こる乾燥性皮膚炎についてご紹介します。

日本人の多くは洗いすぎ!?欧米と日本の驚くべき違い

皆さんも、よほどの病気でもしない限り、毎日お風呂に入っているかシャワーを浴びていると思います。お風呂に入れば体を洗うのは当然でしょう・・・と思っているのは実は日本人くらいなんです。

人によっても異なりますが、欧米人のほとんどは湯船にはつからず、シャワーだけを浴びるのが習慣のようで、石鹸やシャンプーもほとんど使わず、シャワーのお湯で軽く汗を流す程度だそうです。

では欧米人は体を全く洗わないのかというと、せいぜい週に1回くらいは体をしっかり洗うという人が大半のようです。国によって気候や湿度が異なるとしても、毎日お風呂でゴシゴシと体を洗う、というようなことは世界的にみても少ないのです。

洗いすぎの何が悪いのか?洗いすぎることによって起こる皮膚の問題

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欧米の習慣がどうであっても、石鹸を泡立ててゴシゴシと体を洗わないと気持ち悪い、という人の声が聞こえてきそうですが、洗いすぎの何が問題なのでしょうか?

洗いすぎることによる問題は2つあり、1つは体に必要な皮脂をとりすぎてしまうこと。もう1つは、皮膚の細菌叢(さいきんそう)のバランスを崩してしまうということです。

では、この2つの点は皮膚にどのような影響を与えるというのでしょうか?

1.皮脂の落としすぎ

人の皮膚は3層の構造になっていて、外からの刺激や細菌のような異物から体を守るようにできています。その3層構造の中でも特に重要な働きをしているのが、一番外側にあるのが角質層です。

本来角質層の細胞は、きめ細かく隙間ができないように整然と集まって、バリアーのように働いています。角質層がバリアーのように働くことで、外からの異物を防いだり、皮膚の内側にある水分が蒸発しないようにしているわけです。

そして、その角質層の細胞がきめ細かく整いバリアーを作るためには、どうしても皮脂が必要なのです。

皮膚の表面に十分な皮脂があることで、初めて角質層の細胞が整うことができ、さらに皮膚の表面から水分が蒸発しないように皮膚の水分量を保ち、皮膚のバリアー機能を高めているのが皮脂というわけなのです。

ですから皮脂を落としすぎてしまうと、異物の侵入や外からの刺激を受けやすくなり、水分も蒸発しやすくなるので、肌のバリアー機能が低下して皮膚の病気にもかかりやすくなってしまうのです。

2.細菌叢のバランスを崩す

続いて細菌叢のバランスについて説明します。私たちの皮膚の表面には目には見えませんが多くの細菌が住んでいます。細菌といっても病気の原因となるばい菌のようなものではなく、皮膚や体にとって必要な細菌です。これを常在菌といいます。

常在菌は皮脂を分解してパルミチン酸やステアリン酸という酸を作ります。皮脂が分解してできるこれらの酸は、皮膚の表面を弱酸性に保つことで、外からの異物が体内に入り込まないようにしています。

また空気中には様々なウイルスや細菌、カビなどが漂っていますが、空気中にいるだけではやがて死んでしまうので、人や動物の皮膚にくっついて栄養を取ろうとします。

ここで常在菌も皮膚にある栄養を取って生きていますから、外からくる外敵を栄養を取り合う戦いを始めるのです。もちろん先住民である常在菌の圧勝です。

こうした細菌叢という細菌のバランスが保たれることによって初めて、皮膚のバリアー機能が保たれるという仕組みになっているのです。

このように皮膚を洗いすぎて、皮脂や細菌叢をなくしてしまうことも、外敵から皮膚を守るバリアー機能を壊してしまうことになるので、その結果として皮膚病やアレルギーなどが起こりやすくなるのです。

皮脂が少なくなり発症する乾燥性皮膚炎は思い皮膚病にもつながる!

さて体の洗いすぎで皮膚のバリアー機能が損なわれると、具体的にどのような病気が起こりやすいのでしょうか?皮膚の病気といっても様々なのですが、皮脂が少なくなることで誰もが起こしやすい病気の1つに乾燥性皮膚炎という病気があります。

この病気は、皮脂が不足するため、肌がカサカサに乾燥したり、粉を吹いたりするような肌の状態になります。さらに湿疹のような赤いポツポツができてかゆくなったりします。皮脂が少なく乾燥しやすい腕や脚、背中などに多く発症します。

乾燥性皮膚炎自体は重い病気というわけではありませんが、何度もいうように皮膚のバリアー機能が失われている状態なので、そのままにしておけば、さらに症状が進行して、重い皮膚病につながることもあります。

この病気は肌から危険信号のサインが出ている状態だと認識することが大切です。

ポイントをおさえた正しい体の洗い方で皮膚を病気から優しく守ろう!

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では乾燥性皮膚炎のような病気を防ぐために、体を正しく洗うには、どのようにすれば良いのでしょうか?

毎日洗うのは部分的に

石鹸やボディーソープを泡立てて毎日全身を洗うのは洗いすぎです。季節や住む場所にもよりますが、元々日本は世界的に見ればそれほど高温多湿という気候ではありません。どちらかといえば、乾燥する気候なのです。

ですから毎日お風呂に入るな、とはいいませんが、石鹸やボディソープを使って全身をくまなく洗うことは肌のことを考えれば控えたほうが良いといえます。

そうはいっても、長年続けてきた習慣をすぐに変えるというのは、ちょっと・・という人もいると思います。

それならば、体で皮脂が多く分泌される部分を部分的に洗うようにするという方法がベターです。人の体で皮脂が多く出る部分を上げてみましょう。

  • 顔(特に額から鼻筋にかけてのTゾーンの部分)
  • 胸の真ん中(食道から胃に通じるあたり)
  • ワキの下
  • 背中の肩甲骨の間のあたり

差し当たり洗う部分はこのくらいです。洗い方は石鹸を軽くつけてお湯で流す程度で十分です。たったこれだけ?という人がいるかもしれませんが、今までの洗い方が過剰だったので、そう感じるかもしれませんが、これで十分なんです。

足の裏はどうする?

では、足の裏はどうすればよいの?という人疑問が沸いてくるかもしれません。確かに足は臭いが気になるし、かかとの角質ケアなんかはどうすればいいのか難しいかもしれません。

実は足の裏には皮脂腺はほとんどなく、その代わりに汗腺がたくさんあります。その理由は諸説ありますが、足の裏に皮脂腺があると、歩く時に滑ったりして歩きにくくなるからではないかと考えられています。

皮脂腺が少ないということは、バリア機能が働かず、その上、汗が多く分泌されるのですから、蒸れることも多く、雑菌やカビが繁殖しやすくなります。例えば水虫がなかなか治らないのには、こうした要因も関わっています。

足の裏と手の表面は唯一の例外で、ここだけは、毎日しっかり洗うようにして下さい。ただし足の表側や手の甲はあまりゴシゴシと洗うと皮膚が傷ついて逆効果になるので、優しく丁寧に洗うように注意して下さい。

ボディソープより固形石鹸で

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皆さんはお風呂で体を洗うとき、石鹸を使うでしょうか?それともボディソープでしょうか?石鹸系メーカーの出荷量から判断しても、若い人を中心にボディソープを使っているという人が多いのではないかと思います。

ボディソープは泡立ちもよく、好きな香りが選べたりするので人気がありますね。でも、肌のことを考えると、実はボディソープよりも石鹸で体を洗うようにしたほうが良いのです。

では、石鹸よりもボディソープを使ったほうが良い理由をあげてみましょう。

① ボディーソープの主成分には界面活性剤が使われていることが多く、肌への刺激が強すぎる。あえて例えれば、食器洗い用の洗剤で体を洗っているようなもの。

② ボディーソープのほとんどは、プッシュタイプで液剤が出るので、つい量を多く使ってしまうことが多い。

③ 一方で固形石鹸の場合は、主成分が脂肪酸ナトリウムなので、肌への刺激が少ない上、使う量を調節しやすい分、部分洗いにも適している。

こうした理由から考えても、ボディーソープよりも固形の石鹸を使ったほうが肌にとっては良いと考えられます。だだし今ではボディソープでも低刺激タイプのものも多く販売されているので、理屈さえ押さえておけば、使いやすいほうで構いません。

タオルの素材にも注意

皮膚病を予防するために、肝心なことをもう1つ。それはタオルの素材です。はてさて、皆さんはどのようなタオルをお使いでしょうか?タオルといっても、使う場所によっても色々ありますよね。

キッチンで使うタオル、トイレ用のタオル、体を洗うタオル、体をふくタオル・・と使うシーンによって分けているという方も多いと思います。

体を洗うためのタオルで一番お奨めしたいのは、木綿のタオルです。それもできるだけ薄手のもの。温泉旅館などでもらえる、薄い手ぬぐいのようなタオルをイメージしてもらえば分かりやすいかもしれません。

ナイロンのタオルでゴシゴシと体を洗ってきた人にとっては、物足りない感じがするかもしれませんが、肌のことを考えれば、薄い木綿のタオルがベストです。

スポンジでやさしく体を洗ってるけど、スポンジではダメ?という人もいるでしょう。柔らかい素材という点ではスポンジも同じようなものだと考えられるかもしれませんが、スポンジの多くはナイロンでできています。

ナイロン製のスポンジはポリエステルが肌への刺激となることや、ナイロンの素材自体が硬いので、やさしく洗っているとしても、肌の表面にはキズがつきやすいというデメリットがあるので、あまりお奨めできません。

できるだけ、柔らかい木綿のタオルを使うようにしたほうが肌のためには良いのです。

お風呂の習慣は、長い間の習慣なので、すぐには変えられないかもしれません。ですが、年齢を重ねるごとに皮膚は乾燥して、肌のバリア機能は衰えていきます。皮膚炎を予防するためにも、お風呂の習慣を少し見直してみたらどうでしょうか?

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