健康生活TOP うつ病 うつ病は誤診が多い!種類別の症状を見極めて正しく理解しよう

うつ病は誤診が多い!種類別の症状を見極めて正しく理解しよう

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うつ病には誤診が多くあります。医師は症状のみを見て診断するしかなく、症状は本人やご家族から聞くしかありません。診断の根拠としては、とても原始的ですよね…

うつ病には幾通りもの種類があります。その種類によってはまったく違う薬の処方や治療法を行わなくてなりません。しかし、症状が似ているものが多いうえ、うつ病の患者本人は自身の症状を正確に伝えにくい状態にあります。

この状況は誤診を生じさせやすい状況です。とはいえ誤診は、長期化もしくは重症化を招いてしまう可能性が非常に高く、放置はできません。

まずはご自分や周囲の方も、そのうつ病がどんなうつ病なのかを確認する必要があります。

うつ病の診断の現状は正確か…?誤診が多くなってしまう理由

全世界的にうつ病は毎年増加している一方で、うつ病に対する研究も日々進歩しています。しかし、残念ながら日本は、うつ病に対する対応が他のうつ病先進国と比べると遅い状況です。

現在、日本のうつ病の主たる診断基準は、WHO(世界保健機関)の「ICD-10」と、米国精神医学会の「DCM- IV」の2つです。

これらの基準は研究を重ね作成されたものですが、本人やご家族への『問診のみ』による診断であり、物理的証拠を提示できるものではありません。

脳科学の研究が進んだ現在では、うつ病は脳の生理学的病気であり、医療機器を使えば視覚で確認できることが分かり始めています。しかし、まだ精神科の医療現場で活用されるまでにはいたっていません。

それに対しうつ病は、思考力を鈍らせ判断力を著しく低下させる病気です。うつ病の本人が自分の状況を正確に伝えることは困難なのです。

正確に伝えることが困難な状況にある人に問診して、病気を判断している。この状況が誤診を生む要因となり、今だ、誤診が多い状況を作り続けています

自分をはじめ、家族や周囲の人がうつ病を正確に知ることが大切!

うつ病の種類(表出する症状)によって対処方がそれぞれ違います。薬さえ違うのです。現在安全が問題視されている向精神薬も、本来の効用にあった使用方であれば概ね効果があります。正しい診断であれば、治療もスムーズなのです。

正しい診断のためには、誤診を医師の問題とするだけではなく、ご本人や周囲の方がご本人の症状を正確に伝えることも重要になってきます。そのためには、さまざまなうつ病の種類や症状を知ることが必要です。

参考のために、うつ病の種類とその特徴をご紹介します。まずは『知る』ことが的確な治療の一歩と考え、参考にしていただきたく思います。

まだうつ病かどうかも分からないが心配…、という方もぜひご自分の症状をご確認ください。

うつ病の種類を知ろう!うつ病の基礎となる「うつ病エピソード」

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あまり見かけないうつ病も、言葉としてよく使われるうつ病の呼び方もあげました。ぜひ、ご自身の症状とご比較ください。知りたいうつ病の種類をお調べいただく際にもご利用いただけます。

うつ病(大うつ病)エピソードとは、「2週間以上続くとうつ病である」と診断される深刻な抑うつ状態の基準をいいます。さまざまなうつ病の核となるものです。

DSM- IVの基準では、「抑うつ気分」と「興味・喜びの喪失」の2つが主要症状で、どちらかが必須となります。

(1)抑うつ気分
本人が抑うつを訴え、周囲から見ても抑うつであることが分かる状態

(2)興味・喜びの消失
直近(2週間)のほぼすべての活動において、興味や喜びを感じられない

(3)食事や体重の変化
最近食欲が著しく減衰、もしくは増加している。または、食事の制限をしていないのに、体重が著しく増加する。

(4)睡眠
最近の睡眠が著しく不眠、もしくは過眠となる

(5)活動状態
周囲から見て、本人の最近の活動状態が遅く感じたり、不安を感じたりする

(6)疲労感
最近、著しい疲労感を感じる

(7)罪悪感

  • 根拠の無い心配や罪悪感を感じており、周囲から見ると抑うつである
  • 「自分なんて価値がない」などと考えるようになるなど、自尊心が低下している

(8)集中力
最近の日常活動において、意思決定がおっくうで、集中力を欠いている

(9)自殺念慮・希死念慮
本人は自分の死を願い(希死念慮)、自殺願望(自殺念慮)、もしくは自殺未遂を訴えている

大うつ病(単極性うつ病)

もっとも一般的なうつ病のことです。マスコミや本、ネットなどでうつ病と呼ぶのはこの大うつ病です。

大うつ病の“大”は英語のMajor(一般)の訳。野球のメジャーリーグを大リーグと呼ぶのと一緒です。単極性というのは双極性障害(躁うつ病)に対する呼び方で、躁うつは“躁”と“うつ“の双極があるのに対し、うつ病は単極だけという意味です。

《特徴的な症状:精神面》

  • 憂鬱で悲観的
  • 感情がなくなる
  • 希望が持てない
  • 急に泣く
  • 罪の意識に襲われる
  • 無力感や無価値感に襲われる
  • 自殺念慮
  • 集中力・記憶力が鈍る、など

《特徴的な症状:身体面》

  • 自律神経失調状態(頭痛・めまい・吐き気・頻尿・しびれ・冷や汗・便秘/下痢)
  • 倦怠感
  • 動悸
  • 摂食障害(過食・食欲不振)
  • 睡眠障害(過眠・不眠)
  • 性欲減退/月経異常

などが2週間以上続く

メランコリー型うつ病

大うつ病の中でもっとも多いうつ病。一般的に言われるうつ病は、細かく言えばこのうつ病になります。『メランコリー』とは落ち込んだ気分のことを言います。メランコリー型を生じやすい性格が特徴としてあげられます。

《性格的な特徴》

  • まじめで律儀
  • 周りへの気配りがある
  • 仕事熱心
  • 責任感が強い
  • 問題なども自分が背負い込む
  • 頑固
  • 自分を責めやすい
  • うつ病であることを隠したがる

など

軽症うつ病(小うつ病)

大うつ病の軽症なもの。うつ病の80090%がこの軽症うつ病と言われています。うつ病として深刻化まではしていませんが、長期に渡ります。仕事を休職するほどではありません。

しかし、重症化することも多いので、けして軽視してはいけません。

病院で軽症うつ病と診察され、医師の指示にしたがって治療しているのに、重症化することもあるのです。残念ながら、医師でさえ軽視することがあります。深刻化してくる前に、しっかりと医師と話し合い、適切な治療や休養を取ってください。

小うつ病とは、大うつ病の軽症のものを言いますので、軽症うつ病と同じとします。

中等度うつ

軽症うつ病が重くなり、心情的にも身体的にもさらに辛くなります。社会参加や仕事、家庭などでの活動が困難になります。休職や退職なども必要です。比較的気分が良い時は、外に出ることもできます。

重度うつ

うつ病の症状が非常に重くなり、何をするのも困難になります。寝たきりなどになるケースもあり、現実感が無くなることもあります。

四六時中こころが休まる時間がなく、強烈な苦しみに襲われます。自殺念慮が非常に強くなることがありますが、自殺をするエネルギーさえもありません(自殺は比較的体力がある回復期に生じるケースが多い)。

※この重度のうつ病を大うつ病と呼ぶケースもあります。

気分変調性障害(神経症性うつ病)

抑うつ症状は軽いが、長期間続くもの。軽症うつ病(少うつ病)が2年以上続いた場合、この診断がされます。症状はうつ病と似ています。

通常のうつ病は、周囲から見ても分かりやすい特徴があります。しかし、気分変調性障害は周囲からは分かりにくく、本人の苦しみを理解し難いことが特徴です。本人が1人で抱え込んでしまいます。以前は神経性症うつ病と呼ばれていました。

《特徴》

  • 社会や家庭への不適応感や罪責感
  • さまざまな刺激に過敏
  • 社会や人に対する怒り
  • ひきこもり
  • 始まりがはっきりしない
  • 他の精神疾患との併発が多い

精神病性うつ病

重度うつ病には、妄想や幻覚をともなうケースがあります。これを精神病性うつ病と呼びます。妄想では、罪悪感、貧困、自責の念、切迫感が含まれ、幻覚では視覚のみではなく、幻聴や幻臭(汚物や肉の腐敗臭)などがあります。

さらに重度になってくると、『混迷』まで進行するケースがあります。

季節性うつ病(季節性情動障害)

季節性情動障害(SAD)とも言われ、有名なものでは『冬季うつ』があります。特定の季節にうつ病が発症します。

症状には、季節によって特徴があり、冬季では過眠・過食(炭水化物や甘いもの)、夏型は食欲低下や不眠が特徴です。他の季節になると回復することも特徴の1つ。原因は、まだ有力な説はありません。

春夏秋冬だけではなく、梅雨時期のうつ病もあります。

女性ホルモン系うつ病(月経前症候群[PMD]、月経前不快気分障害[PMDD]、産後うつ、更年期うつ)

米国の調査では、女性は男性よりうつ病にかかりやすいと言われています。原因の決定打はありませんが、女性ホルモンの関係が有力視されています。

さらに現在、社会進出は男性並になりはじめたうえ、結婚、出産、子育てのライフイベントも男性より重いのです。

(1) 月経前症候群[PMD]・月経前不快気分障害[PMDD]

うつ病とは異なりますが、月経の数日前から、腰痛、腹痛、吐き気、などに加えイライラ、不安、過眠などが生じることがあり、これを月経前症候群[PMD]と言います。

これが重く、生活に支障をきたすほどになり、長期化した場合、月経前不快気分障害[PMDD]と呼ばれ、うつ病性障害に属します。

(2) 産後うつ

産後1ヶ月程度で、うつ病と似たような症状が発症することがあります。これを『産後うつ』と呼びます。出産後のホルモンバランスの乱れにより発症すると考えられています。

この問題とも言える特徴は、赤ちゃんの鳴き声にもイライラしてしまうことです。そのことで自分を責め、苦しむことが多くあります。これは、病気の症状の1つであり、自分を責める必要はありません。

3ヶ月01年で回復しますが、しっかりと治療をしなければ、大うつ病に発展するケースがあります。決して軽視しないでください。

(3)更年期うつ(退行期うつ病・閉経期うつ病・初老型うつ病)

更年期に生じるうつを更年期うつと呼びます。更年期はホルモン変調により体調が不調になるばかりではなく、子どもたちの独立や夫の定年など、環境にも大きな変化が起こります。それら変化の重なりが原因と言われています。

退行期うつ病(更年期うつ病・閉経期うつ病・初老期うつ病)

女性は更年期うつ病での特徴と同じなので、この項では、男性中心に説明します。

退行期は、男性にとって社会的責任が最も高くなる年代でもあります。そのようなストレスに対し、能力が低下していくストレス、周囲から孤立するストレス、世代交代によるストレス、老化に対するストレスなどが生じます。

以前は真面目で几帳面、こだわりタイプの人がかかりやすいと言われていましたが、現在では誰でもかかりうるとされていて注意が必要です。

初期は元気を装う特徴があり、周囲の人が気づかず深刻化してしまう可能性があります。強い自己否定があるので、こころの中は荒みきってしまいます。周囲の人達とのきずなが大切です。

《特徴》

強い自己否定

  • 自分は存在価値がない
  • 自分に対する不信

自閉思考

  • 世の中に対し負い目を感じる
  • 世間が怖い
  • 世間とは無関係

妄想/被害妄想

  • 自分は罪深い/取り返しのつかない過ちを犯した
  • 貧困
  • 妄想レベルの自己否定
  • 幻覚/錯覚
  • 身体にはもう生命力がない

病識の欠如

病気を隠し、健康を装う

自殺念慮

重い時は抗うつ薬が効きにくい

仮面うつ病

仮面うつ病の『仮面』とは、うつ病なのにうつ病のように見えないため、まるで仮面をかぶっているという意味です。身体症状の方が目立ってしまい、精神面の症状に気づきにくいのです。

自律神経失調症にとても良く似ていますが、仮面うつ病はしっかり診断していくと精神面にもうつ病の特徴が現れています。本人が気づいていないというだけです。

微笑みうつ病

軽度うつ期に生じるうつ病です。ふだんはニコニコと微笑みを浮かべていますが、その内面では典型的なうつ病に陥っています。

周囲への気配りがあり、真面目な性格の人が多いため、心配をかけたくない、みんなと上手くやりたいと一生懸命なのです。しかし、深刻化していくとやはり無表情へ変わっていきます。そうなる前に対処が必要です。

自殺念慮がある場合、注意が必要です!自殺を実行するエネルギーがまだ十分にあります。

難治性うつ病(反復性うつ病)

難治性うつ病とは、治りにくく長期化するうつ病を言います。

定義としては複数あるのですが、診断や薬の処方が的確にも関わらず、向精神薬が効かない、改善が見られない、その状態がおよそ102ヶ月以上続いた場合は、難治性と判断されます。何度も再発を繰り返します。

難治性うつ病には、認知行動療法やマインドフルネスなどが効果的とされています。であるなら、そもそも薬のみで治療をしていた場合、診断や薬が適切でも難治者が出るとも言えます。

心因性うつ病

心因性とは性格や環境が要因となったもの全体を言います。

内因性うつ病

現在は使用されていない分類です。心因性でも外因性でもないものを言います。内面から勝手にうつ病になったとの判断で、分かりにくく信用し難いものです。現在では、しっかり診断する技術があれば、なんらかの要因がみつかります。

外因性うつ病

脳の病気(アルツハイマー型認知症など)、身体の病気(甲状腺機能低下症など)、薬剤(副腎皮質ステロイドなど)などが要因となったものです。

破壊的気分調節不全障害(子どものうつ病)

これは、通常抱えているストレス要因に対する不満の爆発であり、重度で反復することが特徴です。イライラ,怒り,悲しみなどが常に続きます。

この障害は、安易に診断される『児童期双極性障害』の濫用を防ぐために設けられたもののようです。うつ病に属する扱いになります。

《特徴》

  • 6歳以上で、10歳前に発症
  • 週3回程度の激しいかんしゃく(歳に相応しない)
  • 悲しい、イライラ、怒りが毎日続く
  • 少なくても1年以上継続する
  • 場所に関係なく症状が出て、周囲からも認知できる

非定型(新型[現代型]・逃避型・ディスチミア型)うつ病

なにかと世間に攻撃を受けやすい非定型。マスコミ等では新型うつ病と呼ばれています。最近は、ようやく非定型うつ病になる人の背景が注目されはじめました。

機能不全家庭などで育ち、虐待、または過度な甘やかしを受けているケースが多く、これらの家庭で育つと、未成熟に育ち、パーソナリティ障害を持つことが多々あります。

こころに深い傷を持っているのです。そこに適応障害などが加わることで発症に至ることがあります。本人たちの幼少期からの苦しみは、想像以上に深いものがあります。

《特徴》

  • 責任ある立場に立ちたがらない
  • 問題は他人のせいにしたがる
  • うつ病の原因も周囲のせいにする
  • 嫌と感じる時にうつ病の症状が出るが、好きなことには出ない
  • 気分の波が大きい
  • うつ病であることを公言する

以下の呼び方は、それぞれ特徴の捉え方が違いますが、非定型を呼ぶものと考えても良いものです。

  • 退却神経症
  • 未熟型うつ病
  • 逃避型抑うつ
  • 現代型うつ病
  • ディスチミア親和型
  • 非うつ病性うつ病
  • 境界性うつ病
  • 自己愛性うつ病

躁うつ病

現在、躁うつ病はうつ病とは違う病気として分類されていますが、症状にうつ状態が含まれているうえ、うつ病との誤診も多いことから取り上げます。双極性障害とも呼ばれます。

躁はハイの状態で、うつはローの状態と言えます。この躁病とうつ病とが繰り返し襲ってくるものです。うつ状態の場合は基本的なうつ病と同じような状態です。躁の時は躁病といいます。躁病のエピドードは以下です。

《躁病エピソード》

  • 自尊心肥大・誇大性
  • 睡眠欲求の減少(眠らないでいられる)
  • 言語心拍・多弁(しゃべりだすと止まらない)
  • 観念奔逸(考えが次から次へと浮かび、話題がころころ変わる)
  • 注意散漫
  • 目標指向性の活動の増加、焦燥
  • 快楽的活動への熱中

脳科学から見たうつ病の種類

脳科学からのうつ病へのアプローチを非常に早い段階から行い、2万件前後の莫大なデータを所持するダニエル・G・エイメン医学博士(エイメン・クリニック)が、脳科学的見地からうつ病の分類をしています。非常に参考になるので、ご紹介します。

  • 純粋不安型
  • 純粋うつ型
  • 不安・うつ混合型
  • 過集中型不安・うつ
  • 周期性型不安・うつ
  • 側頭葉型不安・うつ
  • 注意散漫型不安・うつ

これらの分類は、それぞれの治療法がしっかりと確立され、大きな実績を上げています。それぞれの説明に入る前に、うつ病と関係の深い脳部位をご紹介します。ぜひ、ご自分やご家族の症状と比較してみてください。

《脳とうつ病症状との関係》

(1)基底核
全身の緊張やリラックスに関わる。活発になりすぎると、落ち着かず、不安になり、緊張状態になる。逆に不活発になると、動作や行動が遅くなり、意欲がわかなくなる。

(2)深部辺縁系
感情の脳。原始的な脳。活動が過剰になると、不安感が暴走し、ネガティブになり、落ち込む。食欲や睡眠に障害が生じる。

(3)前帯状回
帯状回と前頭葉の一部。複数の可能性などを考え、認知の柔軟さや注意の切り替えなどを行う。発想を選びそちらにギアチェンジを行う。

活動が過多になると、ひとつの考えに執着し離れられなくなる。常に不安の状態にあるのは、前帯状回と深部辺縁系が活動過多になっている状態。

(4)側頭葉
気分の安定、感情のコントロール、記憶にかかわる。この部位の活動が鈍くなると、理由の無い恐怖を感じたり、パニックが起こったりすることがある。感情のコントロールができなくなり、他人や自分に攻撃的になることがある。

自分に攻撃的になってしまった場合が自殺念慮である。不吉・邪悪なイメージが浮かぶこともある。

(5)前頭葉
理性や理論、計画、統制の部位。もっとも進化した場所。ここの働きが鈍くなると、他の部位のコントロールができなくなり、不安や恐怖に繰り返し襲われる。今まで出来ていたことができなくなり、意識の集中ができず、判断が軽率になる。

純粋不安型

基底核の活動が過剰になった時に生じます。気分が落ち着かず、不安や緊張に襲われます。なにもないのにビクビクしています。感情もテンションもいっぱいいっぱいの状態。最悪の状態を想像してしまいます。

身体的症状でも、頭痛、腹痛、動悸、息切れ、筋肉痛などが生じます。パニック発作が起こることもあり、人に会わず、人の争いを避け、将来を絶望視する傾向もあります。

全般不安障害や各種恐怖症などの疾患も。この純粋不安型にあてはまります。

純粋うつ型

深部辺縁系が活動過多になって生じるうつ病。一般的なうつ病で大うつ病や気分変調性障害もこの分類に入ります。

憂鬱、悲観的、活動が楽しくない、よく泣く、無気力、無価値観、自殺念慮、エネルギーの低下など。

不安・うつ混合型

基底核と深部辺縁系が活動過多になります。このタイプのうつは、純粋不安型と純粋うつ型の両方の症状を持っています。

過集中型不安・うつ

前帯状回や深部辺縁系(あるいは両方)の活動が過多になります。前帯状回は活動が過多になると、ひとつの考えに執着してしまったり、止めたいのに止められない行動を繰り返したりします。

前帯状回と基底核の活動過多が重なると、心配が何度も繰り返し襲います。深部辺縁系の活動過多とも重なると、ネガティブな発想がこびりついて離れません。

強迫性障害や、恐怖症、摂食障害、外傷後ストレス障害(PTSD)などとも関係が深いものです。

周期性型不安・うつ

基底核、もしくは深部辺縁系、ときにはその両方の一部に、局地的で異常な活動過多が生じると起こるうつです。

中でも中枢体が暴走を起こした場合、しばらく脳全体を乗っ取ってしまいます。静まるまでは、感情が痙攣をしているような状態になり、本人によるコントロールができなくなるほどです。

躁うつ病(双極性障害)、循環気質、月経前不快気分障害(PMDD)や、パニック発作にも深い関係があります。

側頭葉型不安・うつ

基底核、もしくは深部辺縁系、あるいは両方が活動過多なうえに、側頭葉の活動過多・過少が重なって生じるうつです。

物覚えが悪くなり、怒りを抑えられなくなり、機嫌がころころ変わります。視覚、聴覚などに錯覚が生じ、ネガティブで恐怖、邪悪な発想などに付きまとわれることがあります。

この状況にある人は、人の発言を悪意に解釈する傾向があり、コミュニケーションでは空気を読めません。軽い妄想を感じることもあれば、理由もなくパニック、恐怖に襲われます。

さらに、デジャヴュを何度も生じたり、信仰に取り憑かれたようになったりすることもあります。そして共通して言えることが、攻撃的になることで、他人に向くこともあれば、自分に向くこともあります。

注意散漫型不安・うつ

基底核、または深部辺縁系、もしくは両方が活動過多のうえ、前前頭皮質の活動が低下し生じるうつです。

前前頭皮質の活動が足りない場合、うっかりミス、すぐ気が散る、常に退屈を感じる、やりかけで放置する、思いつきに流されるなどの行動が見られます。

これは注意多動性障害(ADHD)と深い関連があります。注意多動性障害(ADHD)は発達障害なので、幼いころから発症します。しかも慢性のものばかりです。

注意多動性障害なのか、うつ病なのかの判断は困難です。一般的には幼いころから生じているものは注意多動性障害(ADHD)、もっと年齢が進んで生じるものは、うつ病との区別をしますが、重複している場合もあります。

うつ病の種類が判明した場合は医師と相談!きちんと伝えることが大切

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自分の症状があてはまると感じたうつ病の種類と実際の診断が違う場合、遠慮なく医師にご相談ください。伝えきれていない症状がある場合、すぐにお伝え下さい!診断が変わるかもしれませんし、変わらないかもしれません。

自分の正確なうつ病の種類が判明したら、そのうつ病の適切な治療方法を医師と共に行ってください。

残念ながら、医師に相談しても納得のできる答えが帰ってこない、相手にされないなどにより、医師に対する信頼を失うケースもあります。その場合は周囲の方の手を借りて信頼できる医師をお探しください。

自らうつ病を知ることは回復への早道です。うつ病のご本人は、体調が良く意欲がある時に、周囲の方はご本人の代わりに、ぜひこのリストを活かしていただけると幸いです。

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