健康生活TOP うつ病 うつ状態を改善するマインドフルネスの方法!日常に取り入れるには

うつ状態を改善するマインドフルネスの方法!日常に取り入れるには

日常生活において、つらかった体験や失敗したこと、嫌な思いをしたことなどを、何度も思い出してしまうことはありませんか?

この状態が続くと、いつまでも不安に感じてしまったり、緊張が持続することで、ストレスが持続し、気持ちが疲れてしまったりして、うつ状態になる可能性があります。

ここでは、「マインドフルネス」に基づき、私たちが現代社会の中で忘れがちな「今に意識を向ける」ことで、気持ちを安定させるための実践例についてご紹介します。

マインドフルネスとは?うつ病の再発予防に使用される認知療法

「マインドフルネス」は、それに基づく瞑想法や呼吸法としてテレビなどで紹介され、近年話題となっています。また、マインドフルネスを行うことでの有効性や安全性についての研究もすすめられています。

特に注目されているのが、うつ病の再発予防のための認知療法「マインドフルネス認知療法」(MBCT:Mindfulness-Based CognitiveTherapy)です。

当初はうつ病の再発予防のために開発されたプログラムですが、現在ではうつ病の再発予防にとどまらず、ポジティブな感情を増やしネガティブな感情を減らしてくれる、恐怖や不安といった感情をコントロールするといった様々な面での効果が実証されています。

その応用範囲は年々拡大しており、専門的には

  • 不眠症
  • 社会恐怖症
  • 不安障害
  • パニック障害
  • うつ
  • がん患者

のためのMBCTが有効とされています。

また心理学だけでなく、医療・教育・産業などといった様々な分野で、活用されていくことになりそうです。今後も展開の可能性に富むプログラムといえますね。

このように、「マインドフルネス」は多岐に渡る意味を持つようになりました。しかし、ここでは、仏教における「サティー(念)」の英語訳であるマインドフルネスの本来の意味に基づき、ご説明していきます。

マインドフルネスの「今に意識を向ける」という考え方

私たちひとりひとりには、今を生きる喜びを感じることや、生きることによって幸せをはぐくむ力を持っています。それを、2600年以上も前に、お釈迦様(ブッダ)が「マインドフルネス ~気づく力、念~」と呼び、提唱してきました。

お釈迦様は私たちのいちばんの幸せの条件として、自分や他人の周りで起こっていることに対して、常に意識を向け、それに気づいていることだと言っています。

「念」という漢字は「今の心」と書きます。つまり、これが「今に意識を向ける」ということを、表しているのです。

仏教の教えの基本にある「無常・苦・無我」の考え方

仏教の教えの基本には、「無常(むじょう)・苦(く)・無我(むが)」というものがあります。

この教えは仏教においてとても重要です。いわゆる「悟り」と呼ばれるものは、この「無常・苦・無我」を悟ることだと言われています。

  • 無常・・・森羅万象の全ては「常に変化」している
  • 苦・・・森羅万象は苦である
  • 無我・・・森羅万象の全てには「永遠に固定されたもの(我)は無い」
人は誰でも恐れや不安な気持ちになる時があります。過去の嫌なことを色々と思い出しては、悩んでしまう時があります。

しかし、それは人にとって本来自然におこることです。なぜなら「全ての物事は常に変化していて一定ではなく(無常)」、「全てのものには永遠不滅の実在もない(無我)」からです。

そして自分の努力ではどうすることもできない「変化している一切のものは苦である(苦)」と思い詰めていってしまいます。

しかし、生きることすべてが「苦」なのでしょうか。もちろん「楽」しいことも、たくさんあります。「人生 楽ありゃ 苦もあるさ!」と気持ちの上では分かっているけれど、辛いことに執着していると、次第にすべてが苦しく感じてしまいます。

そして結果的に、うつ状態へと移行してしまうのです。

だからこそ、「今に意識を向ける」。一瞬一瞬の体験に集中することを大切にして、それを実行することが「無常・苦・無我」を受け入れていくことにつながるのです。

「今に意識を向ける」には?

不安を抱え込んでいる時は、「今」ではなく「過去」や「未来」に飛んでいってしまっています。

何かの焦りや不安、迷い、怒りなどにより、心が落ち着かなくなってしまった時は、できるだけ「今」に意識を戻し、そうした執着を手放すことができたら安心が得られます。

お釈迦様が提唱する「無常・苦・無我」に基づく「今に意識を向ける」ために行うことは、以下のとおりです。

「今に意識を向ける」には

  • 一瞬一瞬の体験に意図的に注意を向け、それを続けること。
  • 今の瞬間の体験に対して心を開き、そして、そのままにしておくこと。
  • 人生における体験は主観的で、一過性であることを覚えておくこと。

つまりは、今の体験においては、見るものは見ただけ、聞くものは聞いただけ、感じたものは感じただけ、考えたことは考えただけで留まらせ、それ以上の先のことは考えない。それが「今に意識を向ける」ということです。

しかし、やはり言葉だけでは難しく感じますね。それでは、これらを具体的に行うにはどうしたら良いのかをご説明していきます。

日常生活における「今に意識を向ける」実践例

今を生きていることを感じ、そこに気持ちを集中していくために、日常生活で何気なく意識しながら、簡単にできる実践例です。

実践例①:歩く時

「右・左・右…」と、足の裏の感覚に意識(気づき)を向けながらも、同時に周囲のことも見渡し、注意を促します。

実践例②:食べる時

食事をする時に、できるだけゆっくりと口に運び、それを口に入れる時の動作、口に入った時の感覚、のどを通る感覚、おなかに入っていった感覚を感じ取る。

また同時に、「美味しいから、もっと食べたい」「食べたら太るのではないか」といった考えが浮かんでいるのに気がついたら、静かに感覚に注意を戻します。

実践例③:家事をしている時

たとえば、皿洗いをしている時には、お皿を洗うという作業に集中して、他のことは考えないようにする。もし他の考えが浮かんでいるのに気づいたら、お皿を洗っていることを実感するようにして、注意を戻します。

「今に意識を向ける」ための瞑想法

日常生活動作で実践するものだけでなく、訓練に近い「今に意識を向ける」瞑想法もあるので、ご紹介します。

1.背筋を伸ばして、両肩を結ぶ線がまっすぐになるように座り、目を閉じる

椅子に座り、楽な姿勢を取ります。「背筋が伸びてその他の体の力は抜けている」状態になりましょう。

2.呼吸をあるがままに感じる

自然な呼吸に意識を向けます。意識して深呼吸などをしないようにします。そして呼吸に沿って、お腹や胸がふくらんだり縮んだりする感覚に注意を向けます。そして、次第に身体全体で呼吸をするようにし、「今の瞬間」を捉えるように注意を促します。

3.部屋全体にも注意を向けて、あるがままに感じ取る

自分を取り巻く部屋の空気の動き、温度、広さなどを感じ、さらに外側の空間にも(部屋の外の音などに対しても)気を配っていきます。何か雑念が出てきたことに気づいたら、その雑念を手放すようにし、今に注意を戻します。

何度も雑念を思い浮かべてしまう時は、その考えを川に流すイメージを持つと良いと言われます。

思い浮かんだ嫌なことを、流れる川に乗せてしまうのです。それはだんだんと下流へと流れていくわけですが、再び浮かび上がってくることもあります。それをまた川に流して、追いかけないようにする(今に意識を戻す)考え方です。

4.瞑想を終了する

まぶたの裏に注意を向け、そっと目を開けていきます。伸びをしたり、身体をさすったりして、普段の自分に戻ります。

日常で簡単にできるものから、瞑想法まで、「今に意識を向ける」方法は色々とあります。まずはできそうなものから、始めてみましょう。

悩んでいるのは自分だけではない!ゆううつな時間がもったいないですよ

マインドフルネスという言葉が色々なところで使われているということは、過去や未来の自分に恐れや不安を感じているのは、自分だけではないことが分かります。

失敗したこと、嫌だったこと、悔しかったことなどを思い出し、また同じようなことが起こるのではないかと心配になることはよくあります。しかし、そうしたことを考えている時間は無駄で、未来のことは誰にも分かりません。

むしろ、未来をより良くできるのは、自分自身です。この先に不安を感じるかもしれませんが、行動していくことは大事です。頑張り過ぎず、出来ることから始めてみましょう。

人は急には変われません。しかし、少しずつ意識を変えていくことによって、時間の流れとともに、自然と過去を手放すことができます。未来がより良いものになるように、自分の足でしっかりと地を踏みしめながら、一歩ずつ進んでいきましょう。

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