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高齢者でもうつになる!認知症との違いを正しく理解し改善しよう

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現代では老若男女、関係なくうつ病になる人が増加してきました。

しかし高齢者のうつ病は認知症と誤解されやすいために見逃される傾向にあります。まずは認知症との違いをしっかり把握しておきましょう。

うつ病の場合は心の問題が原因ですから、なぜ症状が出てしまうのかを探ることで解決策を見つけだすことができます。

認知症だと決め付けてしまう前に、今回の記事を読んで思い当たることがないか確認してみましょう。

うつ病にはうつ病の、認知症には認知症の治療がある

うつ病は心の病であって、認知症とは違います。まずこの違いをしっかり認識しておきましょう。認知症は老化による脳の神経細胞の衰えによって物忘れなどが起こります。ですから認知症には認知症の治療法があります。

しかし認知症とうつ病の症状はとてもよく似ているために、本人も周りの家族も誤解しやすくなるのです。うつ病だと自覚することはとても辛いことです。ですが、まずはしっかりと問題と向き合うことで改善の第一歩が始まります。

認知症は身体の病気

まずは認知症がどのようなものなのか特徴をあげてみましょう。

  • 老化による脳細胞の衰えで発症する
  • 物忘れがひどくなる
  • 機嫌が良くなったり悪くなったりする
  • 心は比較的、楽観的である
  • 24時間関係なく症状がでる

認知症とは脳の細胞の衰えが原因であるために、うつ病よりもくっきりはっきりとその症状が強くあらわれます。たとえば物忘れに対しても、「お昼に何を食べたかな?」ではなく、食べたこと自体を忘れてしまうのが認知症です。

またうつ病のように心が落ち込み、時には自殺願望までわき上がるのに対して、認知症はそれほどの深刻さはありません。症状も、うつ病は決まった時間帯にひどくなりやすいのに対して、認知症は24時間いつでも症状があらわます。

うつ病は心の病気

では次にうつ病について詳しくみていきましょう。うつ病と認知症との大きな違いは何らかのきっかけがあって発症する例が多いということです。

そして一度、発症してしまうと急激に進行するのも、進行速度が遅い認知症と大きく異なる点です。ではどんなことがきっかけとなるのでしょうか。

  • 配偶者、友人と死別をした
  • 高齢になってから引越しをした
  • 子供が家を出て、夫婦だけの暮らしになった
  • 老化による身体的な衰えで外に出なくなった
  • 仕事をやめたあと、することが何もなくなった
  • 年金生活に入り経済的に不安になった
  • なかなか治らない病気の不安
  • 子供たちの離婚など、子供の家庭環境の心配

上記のようなことが高齢者のうつ病の多くを発症するきっかけとなります。ではそれらは具体的にどうしてうつ病にまで発展してしまうのでしょうか?

孤独

高齢者にとって配偶者や友人との死別がもっとも心に悲しみを落としてしまうきっかけとなります。仕方のないことですが自分が高齢になれば周りの家族、友人も高齢になります。ですから高齢になっていくたびに大切な人との死別は避けられません。

ひと昔前でしたら日本の家族は世代問わず一緒に暮らしていましたが、今では世代別が主になってしまい核家族が増加してしまいました。そして以前でしたら高齢になっての避けられない大切な人の死別があっても周りの家族に助けられました。

たとえ長年連れ添った配偶者が亡くなったとしても一緒に暮らす孫の笑顔を見れば、悲しみを乗り越えて、未来の希望を見つけることができました。

しかし大切な人を失い、一人きりの生活になってしまうと時として悲しみの中から抜け出せなくなる場合があります。このように現代では超高齢化社会となっても、核家族が増加したために多くの高齢者が「孤独」を感じているのではないでしょうか?

環境の変化

高齢になってからの環境の変化は、若い人達が想像する以上に大きく負担がかかるものです。たとえば病院で入院中に部屋が変わってしまっただけでその変化に対応することができず、いきなりうつ状態になってしまうお年寄りもいるくらいです。

また良かれと思ってした同居であっても、お年寄りの方が新しい環境に引越していく場合は注意しなければいけません。とくに形だけの同居はよけいにお年寄りを孤独にしてしまうことがあります。

誰でもそうですが、とくに高齢になると住み慣れた場所から離れるのはとても寂しいものです。古くから付き合いのあるご近所さんや、馴染みのあるお店や地域との繋がりなど・・それらと高齢になってから切り離されてしまうのは辛いものです。

このようにたとえ同居という形であっても、結果的にはうつ病となる最大の原因の「孤独」をさらに増してしまうことになりかねません。それほど環境の変化というのは高齢者にとって大きく負担がかかるものだということです。

身体の衰え

老化による身体の衰えは高齢者の行動範囲をグッと狭めてしまうことになります。若い人でも身体の体調が優れない時は外出したくありませんよね?それと同じことです。高齢になるとどうしても足腰が弱まってしまいます。

気軽に散歩しようにも、「横断歩道が青のうちに渡りきれるだろうか」「外で尿失禁してしまったらどうしようか」などなど、若い人では考えもしない悩みが高齢者になると身体的な衰えから不安として襲ってくるようになります。

このような不安が積み重なり、しだいに外出するのが億劫となってきてしまいます。またなかなか治らない病気に対しても身体的な衰えに対して不安を増加させる要因となります。じつは高齢者の病気の多くが老化という自然現象です。

しかし日本では医療費が安いために何かと病院に気軽に行く傾向があり、どの病院も高齢者でいっぱいです。このように老化による自然な衰えなのに、病名をつけてしまうことで、治らない病気に対する不安がムダに広がってしまう傾向があります。

何もすることがない

この「何もすることがない」という、うつ病はとくに女性よりも男性に多くみられます。それはなぜでしょうか?仕事は定年退職により終わりを迎えますが、家事炊事には定年退職というものはありません。

家事炊事のほとんどを妻がしている場合、女性側はすることが毎日あり、たとえ仕事をやめた老後でもすることはたくさんあります。しかし仕事ばかりしていた男性の場合、定年退職後はなにもすることがなくなってしまいます。

この「何もすることがない」というのはとても辛い状況です。周りから見ると、「それならば家事炊事を手伝えば良いのに」と思いがちですが、長年まじめに仕事一筋できていた男性ほど、なかなか台所に立つことは難しいものです。

また仕事をすることで家庭内での自分の存在感に自信を持っていた人ほど、プライドが邪魔してしまい「今さら家事炊事は手伝えない」となりがちです。しかし他に何もすることがない・・と時間をもてあますようになってしまうのです。

毎日を忙しくしている周りからはそのような気持ちまでは理解できないため、ゴロゴロしているお年寄りを見ると気楽に思えますが、本人としてはこのような「なにもすることがない」状況はじょじょに心に負担をを重ねていくことがあります。

その他の不安

老後になると、若い時と違い、自分の時間が多くもてるようになります。そういった時間的な余裕が、今まで抱えていた問題や、高齢になったことでおこるさまざま問題に対して大きな心配や不安を増大する原因にもなります。

実際に、どんなに子供が大きくなろうが、親にとっては子供はいつまでたっても子供です。子供や孫の家庭環境や健康には、自分のことよりも不安として大きくのしかかるようになります。

また年金生活に入ることで収入はグッと減りますから、それによる経済的な不安も大きくのしかかるようになります。

高齢者がなかなかお金を使わなくなってしまう理由は、高齢でありながらも将来に対する不安、病気に対する不安、そして周りの家族に対する不安が積み重なっていることも原因のひとつでしょう。

しかしこのような状況でも、高齢者によっては、これらさまざまな不安を乗り越えることができる人たちもいますが、ご紹介してきたきっかけが複数、重なることでうつ病に繋がってしまうことがあるのです。

あなたの、家族のための、うつ病対策

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若い人と同じように高齢者のうつ病も原因は違ってもその症状は変わりません。その症状の多くが無気力、無表情になり、やる気が出なくなっていきます。また高齢であるがゆえに人生に対するあきらめも若い人たちよりも強くでてきてしまいます。

では、自分が、そして家族がうつ病だとわかった時、どのように対策をしていけばよいのでしょうか?

本人の対策法

あなた本人の場合はまず自分がどうしてうつ病に陥ってしまっているのかハッキリと原因を見極めることから始まります。

お年寄りになると大きく分けて二つのタイプに別れます。ひとつは「心の角がとれて丸くなるタイプ」。そしてもうひとつは「心の角が増え、とげとげしくなるタイプ」

今まで生きてきたさまざまな経験の中で、受け止め方が常に前向き思考だった人は、ドンドン心の角はとれていくものです。なぜならば心の角というものはもともと必要がないとわかってくるからではないでしょうか?

一番大切なのは自分の気持ちです。それは老若男女同じです。そしてどうすれば自分が楽しく生きられるのかは自分だけにしかわかりません。

ですから、筆者にはこの記事で「ここをこうすればうつ病が治りますよ」という具体的なことを書くことができません。それはたとえ高齢者であっても自分自身で見つけるしかないからです。

でもひとつ言えるのは、「自分の気持ちを大切にするということは、周りにきちんと言葉に出して伝える」ということでもあると思うのです。

まずはどういう理由で悩んでいるのか、誰かに話してみてください。自分の中に閉じこもらないで、まずは言葉にすること。

心の角はもう必要ありません。心を丸くして楽になってみて下さい。

周りの対策法

うつ病の高齢者がいる家族はどのような対策法をとればよいのでしょうか?まずは無理に理解してあげようとは思わない下さい。無理に理解してあげようとすると本人も家族もイライラする原因となります。

まずは話を聞いてあげることが一番です。意味のわからない内容であってもうなづいて聞いてあげましょう。

また身体的衰えのために何かを我慢しているようでしたら積極的にサポートしてあげてください。

介護施設のデイサービスも本人の気持ちを最優先に配慮しながら、利用できそうならば積極的に活用しましょう。デイサービスにいくことで新たな出会いなどがあり、家にひきこもっているよりもたくさんの刺激があります。

また音楽、絵、アロマなどのうつ病にとても良い効果のあるレクリエーションを受けることによって、新しい楽しみや生きがいを見つけるきっかけになるかもしれません。

薬は控えて

うつ病は病院に通っての薬物療法が一般的ですが、あまりおすすめできません。うつ病の薬は症状が悪化するだけでなく、逆に副作用により薬の種類や量が増えてしまう恐れがあるからです。

かといって病院に行かない方がよい、というわけではなく、信頼できる医師ならば相談することでうつ病が改善されることもあります。病院を受診するのならば薬にはあまり頼らない方向で上手に利用してください。

うつ病改善は認知症予防になる

ご紹介してきたようにうつ病と認知症は違います。しかしうつ病が認知症に繋がることは多々あります。認知症の原因である脳の神経細胞を衰えさせないようにするにはとにかく使うことです。

子供心を忘れずにいつまでも物事に興味を持ち続け、脳にほど良い刺激を与える続けることが認知症の予防にも繋がります。周りの家族のためよりも何よりも自分自身のために生きてみませんか?

下手なわがままと上手なわがままは違います。もっと自分の気持ちを素直に出して周りにうまくに甘えてみましょう。

そして見守る家族側は、いずれ自分たちもたどる道なのですから、ぜひ大きな心でうつ病に悩む高齢者の家族を支えてあげてみてください。

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