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引越しうつ病に要注意!新居で元気に暮らすための心の持ち方とは

引っ越しする女性

期待を胸に新居に引越してきたのに、なぜだか毎日憂うつで辛い…それはもしかしたら「引越しうつ」になっているのかもしれません。

実は、引越しはうつ病を引き起こしやすいイベントのひとつなのです。特に女性に起こりやすいといわれます。

引越しうつを防いで新居で元気に暮らすためには、どのような気の持ち方で引越しにのぞめばよいのでしょうか。

こんな症状にご注意!女性に多い引越しうつとは

「引越しうつ」は、引越しが終わって1~2か月後に起こりやすいうつ病の一種。特に女性に多く見られます。

引越し前から引越し直後にかけては、新生活への対応に追われて気が張っているので、アクティブに振る舞うことができます。しかし、引越しして少し落ち着いた頃になると、引越しのストレスが一気に出て突然に発症してしまうのです。

引越しうつにかかると、次のような症状が起こりやすくなります。

  • 不眠になる(寝つけなかったり、早朝に目が覚めたりする)
  • 憂欝な気持ちが続く
  • ボーッとすることが多くなる
  • 毎日の炊事や買い物が億劫になる
  • 掃除や片付けをあまりしなくなる
  • ボーッとすることが多くなる
  • 笑顔が少なくなる
  • 涙もろくなる
  • 家の中に引きこもりがちになる
  • 食欲が低下する
  • おしゃれに興味がなくなる
  • 体のあちこちが痛む

引越しうつは通常のうつ病と同じで、抑うつや無気力、自律神経の不調による体の痛みなどが起こります。また主婦の場合はまず家事全般の滞りが目立つようになります。

うつの症状が出ても「引越しの疲れが出ただけ」と思って見過ごしがちですが、そのまま放置していると悪化することがあるので注意が必要です。

引越しという環境の変化が大きなストレスに

引越しでうつ病になってしまうのは、引越しという「環境の変化」が私達にとって大きなストレスになるためです。

うつ病のきっかけは、死別、リストラ、いじめなどショックを受けるような出来事ばかりではありません。うつ病の多くは、環境の変化によるストレスが原因です。また、結婚や昇給、マイホームの購入といった嬉しいはずの環境の変化もうつの原因になりやすいのです。

悲しみや苦しみだけでなくプレッシャーや秩序の変化もストレスになってしまうのですね。

ストレスで神経伝達物質が減少

世の中は避けられないストレスだらけなのですが、日常の些細なストレスならすぐに立ち直ったり忘れたりすることができて、病気になることはありません。

それは、私達の心と体に弾力性があって、多少のストレスを受けても跳ね返すことで健康な状態が保てるからです。生物学用語では、このような作用を「ホメオスタシス=生体恒常性」とも言います。

私達がストレスを受けるとホメオスタシスがはたらいて、ストレスから体を守るために副腎皮質から「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。

コルチゾールは免疫を高めたり炎症をしずめたりする良い作用を持っていますが、分泌のバランスが崩れると体に悪い作用をもたらすこともあります。

大きなストレスを受け続けた時には、コルチゾールの悪い一面によって脳の血流が変化し、やる気を出す「ノルアドレナリン」や情緒を安定させる「セロトニン」といった神経伝達物質の分泌量がるのでうつ病が起こりやすくなってしまうのです。
女性が引越し後、情緒不安定になったり家事やおしゃれをする気がなったりするのも、ノルアドレナリンやセロトニンが少なくなっていることが原因、と考えればなんだか納得できますね。

引越しうつになりやすいタイプの人がいる

誰でも引越しによって大きなストレスを受けてしまうのですが、誰もが調子を崩すわけではありません。

引越しうつになりやすいのは、次に挙げるタイプの人です。

  • 完璧主義
  • 責任感が強い
  • 掃除や片付けが済まないと気が済まない
  • 専業主婦・無職・育児中・在宅で仕事をしているなど、家にいることが多い

引越し作業が進まないことでイライラしたり自分を責めたりしやすい人、社会に出る機会が少ない人はストレスが溜まりやすいので、注意が必要です。

疲労、孤独…引越しが大きなストレスになってしまう理由

なぜ引越しがそれほど大きなストレスになってしまうのか、引越しに伴うストレス要素を1つずつ振り返ってみましょう。

住み慣れた環境を離れる寂しさ

住み慣れた街や親しい人から離れるので誰でも寂しくなりますよね。特に新しい環境になかなかなじめない時は、前に住んでいた環境が無性に恋しくなることがあります。

引越しの作業で忙しい時は物思いにふける暇がないので、寂しさに襲われることはありませんが、新しい生活が少し落ち着いてくると、住んでいた環境のことを思い出す事が増えてきてしまいます。

この傾向は、仕事をして社会に出ることの多い女性よりも家庭にいる専業主婦や育児中の母親に多いようです。

引越し作業の疲労

引越し作業も大きな負担です。引越しが決まったら限られた時間内に退居と入居の手続きを全てこなさなければなりません。

引越し荷物の梱包と荷ほどき、転居の各種手続きなどしなければならない作業が山のようにありますが、引越し時は気持がたかぶっているため、あまり疲れが感じられません。そのため、本当はもう心身が疲れているのにオーバーワークになってしまいがちです。

その蓄積された疲労は、引越しの片づけが落ち着いて気が緩んだ時にどっと出やすいため、引越しから少し経った頃に引越しうつが起こりやすいのです。

新しい生活に対する不安感

誰でも最初は新しい生活に不安を感じるものですが、新しい生活に対する不安が大きい人は引越しうつになりやすく、夜に寝つけなかったり早朝に目が覚めやすかったりする傾向があります。

また主婦は、自身の不安に加え「子供の転校先になじめるかどうか」など家族の悩みも加わります。

慣れない環境でのストレス

新しい環境はそれまで住んでいた環境と何もかもが違います。

お店や病院までの道順、駅や停留所の場所、ゴミの出し方のルールなど、一から覚え直しをしなければならないことがたくさんあり、調べたり覚えるだけでもどっと疲れてしまいますね。1人暮らしの女性は、新居や家の周りのセキュリティにも神経を使います。

さらに新しい土地の方言や風習が違うとカルチャーショックも大きく、主婦は地元の人とのお付き合いの仕方も勉強しなければならず、かなり気を使うことになります。

知り合いのいない孤独感・疎外感

慣れない土地には身近な話し相手や相談相手になる人がいないため、不安感や孤独感が生じます。誰でも最初は知り合いがいなくて当たり前なのですが、主婦には近所づきあいの輪やママ友のグループから浮いている疎外感も生じてしまいます。

男女とも「自分だけ独りぼっち」はストレスになりますが、特に女性は男性より人間関係の悩みに強いストレスを感じやすいため、孤独感や疎外感から悪いことばかり考えてうつ病に進んでしまうことも少なくありません。

中でも、専業主婦・育児中の母親などは家の中にいて社会とのつながりが少ないため、その傾向が強くなりがちです。

会社に通勤している夫や幼稚園・学校に通っている子供は仲間ができやすく新しい環境になじむのが早いのため、専業主婦は自分だけいつまでも独りぼっちで置いて行かれたような焦りも感じやすくなります。

専業主婦の引越しうつには「白壁症候群」という別名があるほど、専業主婦は引越しでうつになりやすいのです。

白壁とは新居の部屋の壁のこと。名前は、家の中しか居場所のない主婦が疲れや孤独感から引越しうつを引き起こし、白壁をボンヤリと見つめている症状に由来しています。

引越しには、このようにたくさんのストレス要素があるのです。最初は気が張っているので自分でも気づきにくいのですが、新しい環境での生活は毎日が不安や緊張の連続なのです…。

特に、主婦は引越しでストレスを受けやすいのですね。

ストレスに負けない!新居で元気に暮らすための気の持ち方

引越しについて振り返ってみると、思いのほか精神的なストレスのかさむイベントだということが改めて分かります。

しかし、せっかく新天地に来たのですから楽しまないともったいないですよね。新しい環境でもストレスに負けず元気に暮らせるよう、心の持ち方を考えてみましょう。

引越し作業は頑張りすぎない

引越し作業は、予め無理のないスケジュールを組んでゆっくり進めます。

引越しが決まったらスケジュール表を作って、時間の配分を考えながら自分の無理のないペースで、荷物の梱包と荷ほどき、転居の手続きのスケジュール割り振りします。

作業を計画的に進めればオーバーワークにもなりにくく、またスケジュール表をチェックすることで作業の漏れも防げるので安心です。

引越しが決まってから新居で荷ほどきが終わるまでは、特に気が張っていて自分の疲れや眠気の状態がわからないため、いくらでも作業ができるような錯覚に陥ります。早く片付けたい気持ちを抑え、あえて休憩を入れるように注意しましょう。

引越しの片づけは優先順位を決めて進めていく

引越し作業の優先順位を決め、必要な用事や急ぎの用事だけ先に片付けます。急ぐ必要のない作業後回しにして、あまり必要のない作業は省略します。

特に主婦にとって、新居での引越しの片付けは大きな負担になりやすいので、1~2ヶ月をめどにゆっくりと作業を進めていきます。時間がなければ、季節ものや滅多に使わないものの荷ほどきは、それ以降でもかまいません。

無駄な作業は思い切って省略することも大切です。特に、うつ病にかかると判断力や作業効率が低下し、作業が多いといつまでも終わらなくなってしまい、自分を責める気持ちが出てきてうつ病が悪化するので、注意が必要です。

誰かに手伝ってもらう

引越しの作業量はかなり多いので一人でこなすのは大変です。休日などを利用して家族や友人に手伝ってもらいましょう。

引越し業者のプランを選ぶ時に、梱包から荷解き・家電の接続など作業を全てお任せするパックを選ぶのもひとつの手です。

部屋作りを楽しむ

引越しは、一から自分好みの部屋作りを楽しむチャンスと考えるのもひとつの手です。部屋が片付いてでかまわないので、コーディネイトのプランを考えたりお店のインテリアを見てまわったりしてゆっくりと部屋作りを楽しむと良いでしょう。

新居に花を飾る

新居に花を飾るのもおすすめ。花には癒し効果があるのです。研究によって、花のある部屋と花のない部屋ではリラックス度が異なることも分かっています。

花のある部屋で過ごす人は、ストレス時に高まる交感神経の活動が25%抑えられる一方、リラックス時に高まる副交感神経の活動が29%高まることがわかっており、花の癒し効果が医学的にも証明されています。

行きつけのお店を見つける

新しい環境に来た時は、最初は誰でも知り合いがいません。まずは、出かけて生活圏の中に顔なじみを作りましょう。

美容院、カフェ、商店街のお店など近所のお店に通ってお気に入りのお店を見つけます。人と挨拶を交わしたり軽い世間話をすることで、孤独感や寂しさを回避することができます。

ご近所さんに声をかける

引越し挨拶をしたり、外でご近所さんに会った時に声をかけたりして、近所に知り合いを増やしていきます。

人間は誰でも知らない人に警戒心を抱くのが自然なので、互いに知らない人同士のままだとご近所さんとぎくしゃくしたままになってしまいます。また、引越して来た人がどんな人か分からないと、地元の人から警戒されやすいものです。

そこで「不審な者ではない。仲良くしたい。」という気持ちが伝わるよう、引越してきた人のほうからご近所さんに明るく挨拶していくと受け入れられやすくなり、近所での疎外感に悩むことがなくなります。

趣味の合う顔見知りを増やす

趣味ができたり友達が増えたりすると、新しい環境での生活が楽しくなります。

習い事を始めたり、スポーツジムに通ったりして、胸痛の趣味を持つ友達を少しずつ増やしてみましょう。

焦って気の合わないママ友を作ろうとしない

幼稚園や小学校に通っている子供のいる母親は、引越し先でのママ友作りも悩みの種となります。

すでにグループが出来上がっているので「早くママ友を作らなければ」と意気込んでしまうかもしれませんが、焦ると気の合わないママ友のいるグループに入ってしまうことも多く、精神的なストレスが倍増してしまいます。

子供つながりの付き合いは、楽しい反面トラブルも起こりやすいので、無理にママ友を作る必要はありません。自然に気の合うママ友が見つかるのを待ったり、PTA以外の友達と気兼ねなく付き合うのがおすすめです。

新しい土地の良い所を満喫する

知らない土地に来たならば休日には家から出て、その土地にある良いところを探索してみましょう。素敵な観光名所やグルメスポットが見つかるはずです。

その土地に楽しい思い出や愛着が増えると、新しい環境の居心地も良くなっていきます。

うつ症状が2週間以上続く場合は受診を

ただし、1日中うつ症状がある状態が2週間以上続く場合は引越しうつの治療が必要です。心療内科か精神科を受診することをおすすめします。

引越しうつは自分で気付きにくく、主婦は心の不調より家事の滞りに症状が出やすいので、治療の開始は遅れがちです。

しかし引越しうつは通常のうつ病と同じで、重度に進んだ場合には自殺を考え始めることもあるので、引越し後の不調には注意しなければなりません。

できれば家族や知り合いが異変に気付いて、休養や受診を勧めてあげることがのぞましいです。

また、離れた所に引越した家族や友達とメールや電話でやり取りしていて、以前と様子が変わったと思ったらその人は引越しうつを起こしている可能性もあるので、声かけをしてあげてください。

引越しうつは通常のうつ病と同じく、薬物療法とカウンセリング、休養で次第に回復していきます。

また発症の原因が環境の変化とわかっているので、適切な治療を受け、時間と共に新しい環境に慣れていけば次第に症状はおさまっていきます。

引越し後は誰でも不安…焦らず新しい環境に慣れていきましょう

引越し後は誰でも不安と期待でいっぱいです。しかししばらく経つと新しい環境に慣れて「引越し当初の辛さは何だったの?」と笑って振り返ることができるものです。

早く新しい環境に慣れようとするほど、心と体が追い付かなくなってストレスが溜まりやすくなってしまい良くありません。焦らずに新しい環境にゆっくり慣れていきましょう。

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