健康生活TOP 認知症 【高齢者の認知症予防】毎日楽しみながらどこでもできる指体操

【高齢者の認知症予防】毎日楽しみながらどこでもできる指体操

高齢者の方は特に、認知症になるのを予防したいという気持ちが強いと思います。そんな場合に今回紹介する「指先運動」を日常の中で行っていくことをおすすめします。

実は手や指先は脳内に通じる領域が非常に広いので、指先を動かすことで脳の広範囲の活性化に役立ちます。

指先体操とは、指をゲームのようにルール通りに動かしたり、左右の指を別々の動きをしたりなど、指をいろんなパターンで動かすことにより脳へ刺激を与え、認認知症を予防する簡単な体操です。

外に出なくても座ったままでできるので高齢者の方、足腰の不自由な方にも楽しく試していただけると思います。

65歳以上の方の4人に1人が認知症に!?それでも何の対策もしない76%の人々

現在50~70代の意識調査では脳の働きに老化を感じている91%の中で、それについて何か対策を行ってる方は24%しかいらっしゃいませんでした。

認知症予防に効果的なのはとにかく脳を使うことです。そのために指を動かすことはとても有効になります。これからこの記事では、指先体操がなぜ認知症に効果的なのか、指先運動の方法など詳しく紹介しますね。

厚生労働省研究班の調査では、65歳以上の高齢者で認知症を患っている方は推計15%、2012年時点では約462万人にまでのぼっていることが明らかになっています。

さらに認知症の予備6軍である軽度認知障害(MCI)と判断された高齢者は約400万人も存在することから65歳以上の方の4人に1人が認知症かその予備軍であるという事になります。

さらに厚生労働省は2015年1月、2025年には認知症患者は現在の約1.5倍となる700万人を超え、65歳以上の高齢者のうち5人に1人は認知症を発症してしまう計算となります。

軽度認知障害(MCI)患者と合わせると約1,300万人ですので65歳以上の方の3人に1人は認知症かその予備軍になってしまうということになります。

また認知症専門医の中には軽度認知障害(MCI)の数はもっと多いはずであるという声も多く上がっています。

手を動かして脳の活性化!認知症予防の指先体操を紹介

ではさっそく認知症予防に効果的な「指先体操」を紹介します。

普段する指先の動きとは少々異なる動きもあるのではじめは難しく感じるかもしれませんが、指体操の効果は完璧にやりきることにあるのではありません。

試行錯誤している時間に脳が刺激されるところに効果がありますので、上手にできなくても少しずつ練習して上達していきましょう。

紹介した指先体操の中から、まずはできそうなものや興味がわくものからはじめてみましょう。

【指折り体操】

  1. 両手をパーに広げ、「1」と数え親指を折り曲げます
  2. 「2」と数え、人差し指を折り曲げます
  3. 「5」まで数えグーの形になったら次は「6」と数えながら小指を立てます
  4. 1.2と同じように「7」と数えながら薬指を立てます
  5. そのやり方で「10」まで数えます。数え終わり手がはじめのパーの形に戻っていれば成功です

この体操は一番簡単なものです。指を曲げるときはリズムよくしっかり曲げ伸ばしするようにしてください。これができたら次は両手同時に行ったり、片手だけ指を遅らせて行うと難易度が上がりますので試してみましょう。

【指つまみ体操】

  1. 親指と人差し指で布をつまみます
  2. 親指と中指で布をつまみます
  3. 親指と薬指で布をつまみます
  4. 親指と小指で布をつまみます
  5. 小指までいったら、次は薬指、中指と戻っていき布をつまみます

【倍速指曲げ体操】

上記の指折り体操のように左右の手の指を同時に折り曲げ数を数えるのは簡単ですが、次は左手が倍速で数える方法を紹介します。

右手と左手で指を1本ずらして数をかぞえながら指を折り曲げていきます。声を出してかぞえましょう。右手は親指から、左手は親指は折り曲げて人差し指からスタートします。

  1. 「1」と数えながら右手親指と左手人差し指を折り曲げます
  2. 「2」で右手人差し指と左手中指を折り曲げます
  3. 同じように「3」で右手中指と左手薬指を折り曲げます
  4. 「10」まで数え終わると指はスタート時の状態に戻ります

簡単そうに見えるかもしれませんが、両手同時に行うのと比べると難易度は高くなります。また慣れてきたらスピードを早くしてみたり、左右の手の指のずれを2本、3本と大きくして言っても効果的です。

【指先マラソン】

  1. 右手の人差し指と左手の親指、右手の親指と左手の人差し指をそれぞれ合わせます(長方形になります)
  2. 右手親指と左手人差し指を離し、それぞれを反対の方向に回転させて再度その指を合わせます(長方形になります)
  3. それを30~60秒ほど繰り返します
【指先くるくる体操】

  1. 両手の指先をすべてつけます
  2. 親指だけ離してクルクルと5~10回回します
  3. 終わったら次は反対方向にクルクルと5~10回回します
  4. 親指同士をつけ、人差し指を離して同じように回します
  5. その後中指、薬指、小指も同じように回します
【ジャンケン体操】

  1. 歩くときのように左右の腕を振りながらジャンケンします。
  2. その時、振っている腕を前に出したときにチョキ、後ろに振るときにパーなど、前に降り出した手が勝つようにします。

両手で行うひとりジャンケンに慣れたら次は前に出した手が負けるようにしたり、ルールを変えて行ってみることもおすすめです。

なるべく動きが中断しないよう、歩くリズムに合わせて行うようにしましょう。

簡単なものから少し難しい指先体操を紹介しました。考えて試行錯誤しながら工夫をする、この過程が脳の活性化につながります。自宅はもちろん、どこででも取り組むことができるので、場所も問いませんよ。

1日5分程度でOK!継続が大切

指先体操は最初はできなくても心配ありません。簡単にできるものより多少難しくて苦労するくらいの指先体操の方が脳の活性化には効果を発揮しします。

右手は左の脳、左手は右の脳で制御されているので左右の脳が同時に働きコミュニケーションをとることで指先体操ができます。

また時間としては1日5分もできれば理想的です。指先体操を行うのは場所も問わず気付いたらできます。慣れないあいだはなかなかうまくいかず苦労するかも知れませんが、継続することが大切です。

ゆっくりでも正しい指の動きを意識すること、それを繰り返すことによりしだいにはじめはできなかった指先運動ができるようになれば心地よい達成感も感じます。

指先体操の最中、指の曲げ伸ばしで動きにくい指があっても、毎日継続することでどの指もスムーズに動くようになっていきます。それは脳に刺激を与え神経細胞が活性化している証拠です。

初級、中級、上級に挑戦!物を使って挑戦する指の運動

初級、中級、上級とそれぞれレベル分けにしてご紹介していきます。初級編からでも「やってみると実はけっこう難しいな」と思えるものをとりあげてみました。

それは、簡単すぎるものはすでに身体が覚えてしまっていて、脳からの命令がなくても自然とできてしまうものでは意味がないからです。重要なのは脳への刺激です。それも楽しいと思える刺激が一番なのです。

また、ただ漠然と作業するだけで成果が目に見えてないことよりも「できた!」と達成感があるものが最適です。

ご紹介する中からまずはできそうなもの、そして自分の興味がわくものからとりかかってみましょう。

指先運動(初級編)

初級編はコタツに入りながら、テレビを見ながらでも誰でもゆっくりとできるものをご紹介します。

【箸で豆つかみ】

用意するも

  • 1.箸(割り箸の方が簡単)
  • 2.皿を二枚
  • 3.豆

1枚のお皿に豆を入れて、一粒一粒を箸でつかんでもう1枚の皿に移していきましょう。単調な運動ですが、やってみると箸で豆をつかむには指先の繊細な動きが必要です。

慣れてきたら、どのくらい速く正確にできるのかタイムを測って記録していきましょう。昨日よりも今日の方が速くできれば、もっと頑張ろうとやる気が出てきます。

他の家族と同時にやって競争してみるのもさらに楽しくて良いかもしれませんね。

【ジグゾーパズル】

ジグゾーパズルは誰も簡単に楽しくできる遊びです。お店にいけばありとあらゆる柄のパズルが並んでいます。また大きさも自由に選べますから、最初はピースの数が少ないものから初めて、じょじょに大きな絵柄に挑戦していくと良いでしょう。

ジグゾーパズルのピースは合っていなければはまりません。カチッとはまり、絵柄が揃っていくのはとても気持ちが良いものです。

そして何といってもできあがった時の達成感があります。気にいったものは額に入れて飾れば楽しみが広がるでしょう。

【折り紙】

たかが折り紙、されど折り紙です。まずは誰でも知っている簡単なものから初めてみましょう。できるようになれば、さらに色んなものに挑戦してみましょう。

本屋さんに行けば折り紙の本がありますし、意外とその奥の深さに驚かされるはずです。

また他の家族と一緒に折ることで楽しく続けることができます。できあがった折り紙は台紙に貼って飾るなどして楽しみを広げてみましょう。

指先運動(中級編)

中級編は指先の運動に脳への刺激もさらに深めたものをご紹介していきます。

【写経】

「文字を書く」という動きは脳の活性化にとても効果的です。書いているうちに、もっと上手に綺麗に書きたい!という欲求も生まれてきます。とくに写経は書く文字の意味もとても深いものがありますから考えながら書くとさらに効果的です。

写経は鉛筆やボールペンでもかまいませんが、おすすめはやはり毛筆です。手軽に筆ペンから初めてみると良いでしょう。慣れてくれば次はぜひ毛筆に墨をつけて書いてみてください。毛筆は筆ペンとはまったく違います。

紙にペン先を置いて安定させることができませんし、繊細なちから加減ひとつで太くもなり細くもなってしまいます。最初は上手に書けませんが慣れてくれば「とめ、払い」などが綺麗に表現できるようになり、気づけばすごく集中力を使っています。

【絵画】

「絵を描く」というのも誰でもできて、そしてとても奥が深い趣味です。

まずは簡単に色鉛筆から初めてみましょう。題材は何でもかまいません。自分から題材を見つけるのが苦手な人は「ぬり絵」も良いでしょう。

ぬり絵といっても奥が深く、慣れてくれば色を独自なものに変えてみたり、また陰影をつけたりすることでドンドン上達していきます。思っている以上に色鉛筆はとても繊細な表現ができるので楽しみが広がるでしょう。

また筆者が個人的に一番おすすめしたいのは「絵てがみ」です。「絵を描く」となると誰でも「上手に描きたい!」と思うものですよね?しかし絵てがみの世界では「下手でいい、下手がいい」というのが基本なので上手く書く必要はありません。

筆の持ち方も通常の持ち方ではなく、筆の上の方をつまむように持ちます。これはあえて不自由なもち方をすることで「上手に描きたい」という意識を消すわけです。絵てがみに失敗は存在しません。自由に思いのまま描いてみましょう。

【パソコンでタイピング】

筆者の両親(ふたりとも70代)が実際にやっている予防策です。高齢者にパソコンは難しいのではないかと思われがちですが実際はそんなこともありません。

しかしパソコンを使うにはキーの配列を覚えて打ち込んでいく必要があります。

筆者の両親はあえて、ひらがな変換にはせずにローマ字変換でやりはじめました。キー配列を覚える際にとても役に立っているのがネットで無料でできるタイピング練習です。ゲーム方式になっているので音楽もあり、とても楽しくやっています。

また最初は指一本だったのが、気づけばきちんと指定された指使いで両手で打ち込むようになり驚きました。打ち終わったあとにレベル評価されるため、「少しでも成績を上げてやろう!」とやる気が出て楽しいようです。

筆者自身が両親にパソコンを貸してあげてみて思ったのですが、やはりディスクトップよりもコタツでゆっくりできるノートパソコンが良いみたいです。家族でワイワイと競い合うこともできますし、ぜひ試してみてください。

指先運動(上級編)

上級編は指先と、さらに脳を多く使う運動をご紹介します。

【ソロバン】

昔ながらの計算機であるソロバンです。ソロバンは数字の計算を、指で珠をはじいて行います。パチパチと珠をはじいて計算していくことはとても気持ちが良いものです。

本屋にいっても計算プリント集はありますが、まずはインターネットで手軽に問題集を手に入れてみましょう。簡単な初級編からあるので初心者でも活用できます。また読み上げ用のCDもあるので上達してくればぜひ挑戦してみてください。

【楽器演奏】

楽器演奏は認知症予防には一番効果的だと思います。それは楽譜を読んで、なおかつ演奏するというのは指の位置と、音の位置を合わせる作業に脳をフル回転させるからです。

楽器といってもギターなどの弦楽器からピアノなどの鍵盤楽器がありますよね。どの楽器も素晴らしいのですが、筆者が高齢者におすすめしたいのはピアノです。ギターでも良いのですが、ギターは上手に弦を押さえなければ正しい音が出ません。

ですがピアノは指で鍵盤をたたけば、誰でもドならドの音が綺麗に出すことができます。高齢者の中にはピアノを弾いてみたくても「今さら始めるのは恥ずかしい」と敬遠されてしまう人がたくさんいるようです。

しかし今は「おとなのピアノ教室」などがとても盛況です。実際、筆者の母も72才ですがピアノ教室に通っています。ピアノというと騒音問題が気になるところですが、最近は電子ピアノが主流ですから音量は調節できるのでその心配はありません。

また値段も1万円前後で本格的な61鍵盤のキーボードが購入できます。キーボードならばコタツに置いて弾くこともできますよね。またたとえ初めは上手に弾くことができなくてもキーボードの中にあらかじめ練習用の曲が入っています。

なかには鍵盤が光って、抑える場所を教えてくれる初歩的なキーボードもあります。指一本からでもゆっくり初めて、音を奏でてみませんか?慣れてくれば両手でゆっくりでも曲が演奏できるようになります。

音楽は老若男女、誰にとっても気持ちを楽しくさせてくれ、そして豊かにしてくれます。大好きだった曲のメロディが自分の指で出せることは聴くことの何倍もの楽しみを広げてくれます。

なぜ効くのか?認知症予防に効果的な指先運動

指先をこまめに動かすことにより脳が活性化するという説は多方面から説かれています。指先は繊細な動きをすることも多いため、神経細胞が集まっています。

手や指は「第二の脳」と呼ばれるほど脳につながる神経が多く、手指を動かすことで脳にたくさんの刺激を与えることができます。脳内には指先の動きに通じる領域がとても広くあるので指先の体操をすると脳の広範囲の活性化につながるのです。

それを活用した予防法に「指先運動」というものがあります。指先を動かすことで、

  • 「前頭前野」・・・記憶を司る大脳
  • 「運動野」・・・体全体へ運動命令を出す脳の部分
  • 「頭頂葉」・・・位置情報を見分ける脳の部分

など広い領域で活動が活発化するのです。

その中でも一番広い領域を使っているのは親指、次に人差し指です。

普段意識して使わない指先を複雑に動かしたり、左右の手を別々に動かしたりなど意識的に動かすことで脳は活性化し、認知症の予防に効果があります。

そのうえ指先運動のいいところは、指先さえあれば思いついたときちょっとした時間にできてしまう手軽さと高齢の方でも簡単に行えるところです。

足腰が弱ってしまい外へ出るのが大変な方は家の中でもできるので、寒さも暑さも関係なくゆっくり楽しみながら行うことができます。

指先の体操はとても簡単なものから少し複雑なものまでたくさんの種類が存在します。
実際やってみて簡単すぎると感じる指先体操は意味がありません。それらは脳からの命令がなくても自然とできてしまうレベルのものだからです。

その場合は左右の指のずらす指の数を2、3本とずらすなどして自分にとって一番いい難易度を探してください。試行錯誤して、何度か間違えてしまうくらいだとより脳に刺激があり神経細胞の増加につながります。

一番重要なのは脳への刺激です。さらにただ義務のように作業するだけよりも、できたときに達成感があるものならより効果的です。

ですが逆にいきなり難しい指先体操をしてかえってストレスを抱えてしまっては困るので、いきなり難易度の高い指先体操を行うのはやめましょう。

指先を特に意識せず日常を過ごしてきた方は、紹介した「指の曲げ伸ばし体操」など簡単なものから行い徐々に難しい指先体操にレベルアップしていくのがいいでしょう。

複雑になればなるほどそのぶん脳の活性化が期待できます。

また、歌いながらや音楽に合わせて指を動かしたり、早口言葉を言いながらなど脳の別方向からの刺激を合わせて行うのもおすすめです。指先体操には特に決まりはないので、自分で新しい指先体操を考えることも良さそうですね。

認知症は気付かないうちにゆっくりと進行していきます。「最近もの忘れがひどい」、「今までなら普通にできていたことが難しいと感じるようになってきた」、など気付きもしにくいちょっとした変化からはじまります。

そして「食べたことを覚えていない」「別人のように急に怒り出すようになった」という明らかな変化まで段階を経て進行していきます。

こうしてはっきりと認知症を疑いはじめた時にはかなり症状が進んでいる傾向があります。ですので今このとき、正常だと認識しているうちから認知症予防を実践していくことが大切です。

しかし症状が進んでしまっている場合にも指先体操は効果がありますので、義務としてではなく、楽しくゲームをする感覚で続けていきましょう。

指先体操で脳を活性化させよう!

普段小さな作業をせず普通に生きている方に指先体操はとても有効な方法です。ゲーム感覚で行えるので毎日の習慣にして楽しく行うことが理想的です。家族でコミュニケーションをとりながら毎日の習慣にするのもいいでしょう。

家族に高齢者がいらっしゃる家庭ではぜひ簡単な指先体操からはじめて一緒に行うのも楽しそうですね。

楽しいことはすぐに始めたいですよね。早速できることからしてみませんか?まずは何といっても「やってみる!」ことです。

また高齢者がいる家族の方はぜひ、指先運動ができる楽しみのきっかけを与えてみてあげてください。たとえばジグゾーパズルを買ってきて「おばあちゃん!一緒にしてみない?」と目の前で実際にやりながら誘ってあげてはどうでしょうか。

そこから会話が生まれれば、指先と同じく脳の刺激を良くする豊かな表情が溢れて、さらに認知症の予防に繋がります。

ぜひ今日から指先を使って楽しみながら脳を活性化できる時間を過ごしてみてください。

キャラクター紹介
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