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脱水状態が認知症の原因に!正しい水分補給法と摂取量で予防

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あなたは、認知症と聞いていったいどのようなことを想像しますか?一昔前は「ボケ」や「痴呆症」などといわれていましたが、差別用語にも該当することから、認知症という言葉が新しく誕生しました。

2015年に厚生労働省から発表された認知症患者は推計200万人ともいわれています。これは近い将来、高齢者の約1割が認知症と診断されることを意味しています。

決して他人事ではない認知症。そんな認知症を予防できる方法として、毎日摂取する水分が大きくカギを握っていたのです。

認知症の治療や対策に水分の重要性が注目されてきた

多くの人が認知症にはかかりたくないと思っている事でしょう。そんな中、ちょっとした物忘れでも自分を認知症だと疑ってしまう人が多いようです。

テレビなどの認知症に関する情報が増えている一方で、すこし認知症に対して過剰反応しているのが現代社会です。

認知症対策の薬はまだ開発の途上、今出ている薬は認知症の進行を遅らせる物しか有りません。

つまりかかってしまったら手の施しようが無く、家族はその介護で振り回される様になる・・・というイメージが強い病気なのです。

厚生労働省から発表された認知症患者数は、まさに高齢化社会を反映しているデータそのものです。

人間は誰でも平等に年齢を重ねていきます。加齢はけしてさけることはできません。年齢を重ねていくにつれて、認知症と診断される人、はたまた認知症とは全く無縁で、イキイキと生活をしていらっしゃる方も実にたくさん存在しています。

ここの大きな違いって、いったいどのようなことなのでしょうか?

水分を控えることで認知症につながってしまう?

認知症の治療は脳の細胞を活性化させることに重点が置かれており、その為の治療薬が日々開発されています。

しかし、新しい薬が開発されているのですが、なかなか決め手が無いようです。脳だけにターゲットを絞った治療法では限界が有るのかもしれません。

そこで水・運動・食事・排泄などの生活習慣を見直す事で、認知症を解消していこうと言う考えが生まれてきました。

そして認知症の予防には水分が大切であることが分かってきたのです。

水分の大切さは頭では理解できていても、日頃の忙しさからなかなか実行にはうつせない、そんな方もたくさんいらっしゃるのではないかと思います。

仕事をしているとなかなかトイレにもいけないから水分を控えている人、トイレが近くなるのが嫌だから水分を控えている人…など、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

理由は人それぞれですが、水分を控えることで認知症につながってしまうことを考えれば、嫌でも水分を摂取しますよね。だからといって、むやみやたらに水分をたくさん摂取すれば良いというわけではありません。

認知症予防の鍵は上手な水分補給がにぎっていた!水分と脳の深い関係

水分補給の必要性を頭で理解はしていても、なかなか実行にはうつせない…でもダメですし、かといってむやみやたらに水分補給をしても全く効果がありませんので、ここはぜひ頭に入れておきましょう。

認知症と脱水の関係

認知症と診断された方以外でも、高齢者の多くは脱水傾向にあるといわれています。

脱水になると意識状態に変化が現れます。意識レベルが低下することで、認知機能に支障が及び、認知症が悪化してしまうケースが多いともいわれています。

夏の時期は、各地域で熱中症対策が強く叫ばれていますが、これは認知症とも深くつながっていたのです。

熱中症も身体から水分が失われることで、ボーッとしたりする軽いもうろう状態に陥っていきます。ここで水分補給をしないと、意識レベルの低下につながり、ひいては生命の危険にも及んできます。

意識レベルが低下することは認知機能が衰え、認知症が悪化してしまうことにもなるのです。

1日1,500mlの水分補給が大切

なぜ1日に1,500mlの水分補給が必要なのでしょうか?この1,500という数字について、成人における1日の水分バランスを、in・out形式で説明しましょう。

1日あたり身体に入る水分の量(in):合計900~1,300ml

エネルギー変換に必要とされる水分の量 200~300ml
食事から摂取される水分の量 700~1,000ml

1日あたり身体から出る水分の量(out):合計2,400~2,800ml

尿として排泄される水分の量 1,500ml
汗など不感蒸泄によって失われる水分の量 700~1,000ml
排便で必要とされる水分の量 200~300ml

よって上記から1日に不足する水分の量は1,500mlとなります。500mlのペットボトル3本分ですね。

上記はあくまでも一つの指標となりますが、このことからも1日における水分が不足していることが一目で分かります。とくに夏の時期になると、身体から奪われる水分の量も相当なものとなりますので、これ以上に水分が不足してくることになります。

人は体内の総水分量の1~2%が欠乏すると意識障害を起こし始め、さらに3%の欠乏は血液循環を悪化させます。

脱水によって認知機能の低下が起こり、認知症が悪化してしまうことは、紛れもなく事実なのです。

若い人の場合は、体内に水分を抱え込む筋肉が発達しています。その為水分を体内に蓄えておくことが可能です。

しかし高齢者になると、筋力が衰え水分を体内に蓄える力が弱くなります。それだけに高齢者はまめな水分補給が不可欠なのです。

また、逆に水分の過剰摂取は水中毒に陥ります。水中毒は一種の中毒症状です。水中毒は全身のけいれんが出現して、重症化すると生命の危険にも及んでしまうため、くれぐれも水の飲みすぎには注意していく必要があるのです。

水分補給の理想のタイミングは?起床時と就寝前の水分補給を忘れずに

では、水分はいつ飲むことが理想なのでしょうか?

のどの渇きを感じたら、こまめに水分補給をすることは大切ですが、高齢者はのどの渇きを自覚することに無頓着になっていきます。そのためにも、意識して起床時と就寝前の水分補給につとめていくことが、ある意味理想的であるといわれています。

人間は寝ている間、身体から大量の水分が失われます。コップ1杯分くらいに相当するくらいの水分が失われることからも、就寝前後の水分補給と、起床時の水分補給が必然的に必要になってくるのです。

水分は電解質を含む飲料水がベスト

水分補給の必要性が理解できたところで、単に水だけを摂取していても全く効果のない場合もあります。それは、身体から失われる水分と同じ水分を補給しなければ、せっかくの水分補給も全くの無意味になってしまうということです。

上記のin・outチェックでもご紹介いたしましたが、身体から出ていく尿量や不感蒸泄の量は相当なものとなっていましたね。これは単に水分だけを指しているのではありません。

身体から奪われる水分の中には、人間が生きていく上で必要不可欠な電解質も同時に奪われていきます。そう水分摂取には電解質を含んだ水分が必要になってくるのです。

電解質が不足した状態は、意識状態にも変化が出てきますし、全身状態が悪化してしまうことにもつながります。入院している患者様に点滴を行う際にも、補液には必ず電解質が含まれていますよね。補液1本にもそのような意味があるのです。

このように電解質不足は、脳障害や心臓にも支障が及んでしまう危険性があります。水分補給の際には、電解質を含んだ水分を意識していくと良いかと思います。

水分補給は生命の源

認知症をはじめ、身体の水分不足はさまざまなトラブルを引き起こすことが分かりました。

のどの渇きを感じたら、電解質を含んだ水分補給が大切になってきますが、のどの渇きを感じた時点で、すでに身体の水分が不足しているという危険信号でもあります。だからこそ、危険信号となる前にこまめな水分補給が必要となってくるのです。

まさに水分補給は、生命を維持する源ともいえるのです。

生活習慣の見直しと水分補給で認知症への不安とオサラバ!

認知症の改善に水分は重要ですが、他にも運動・食事・排泄なども大切な要素です。適切な水分補給は適切な排泄にもつながります。

高齢者の排便の問題は殆どが便秘との事。水分の十分な補給は便秘の対策にもなります。そして栄養バランスの良い食事、咀嚼は脳への良い刺激になります。

そして適度な運動。これらは健康の為に良い事として年齢問わず言われている事ですね。しかし高齢者にとっては意識しなければ忘れがちになる事です。

認知症は治らない病気では無く、生活習慣を見直す事で十分改善が可能です。脳の断面図写真を見せられて悲観にくれる事は無いと思います。

認知症が不安なら、まず水分補給を意識してください。そして日ごろの生活習慣を少し見直してみてください。

今日本だけでなく、世界中の人が認知症ノイローゼの様な状態です。認知症は治す薬が存在しない不治の病と思い込んでいます。

しかしそこまで恐れる必要は無いのではないでしょうか。水分を摂り生活を見直す事で、この病気と渡り合っていこうではありませんか。

高齢者だけの病気じゃない!認知症の4種類

では最後に、認知症の分類についてと、もし認知症になってしまったら、ということに少し触れておきます。

認知症といってもさまざまなタイプの認知症があり、出現する症状にかなりの違いがあります。代表とする認知症は以下4つのタイプに分類されています。

アルツハイマー型認知症

代表とする症状は記憶障害にあります。ゆっくり進行しますが、残念ながら完治はしません。特効薬が色々とありますが、そのどれもが病気を治すお薬ではありません。症状の進行を抑えることにあります。

中には病気を認識できない方も非常に多く、なかなか病院受診につながらないケースも多々あります。

早期にお薬を飲むことで、症状の進行を抑えることができるため、日常生活に支障をきたすことはありません。しかし中には、奇異な行動(夜間徘徊など)をとってしまい、警察沙汰になってしまうケースもけして珍しくありません。

脳血管性認知症

こちらは脳梗塞や脳出血によって、引き起こされる認知症になります。

前述したアルツハイマー型認知症は神経細胞が広い範囲で侵されますが、こちらの脳血管性認知症は、障害された部分と正常な部分が入り混ざっている状態です。

正常な部分も残っているためできることもありますが、一方でできないこともある、いわゆる「まだら」症状が出現します。主な症状として、記憶障害をはじめ、無気力や無関心などがあります。

レビー小体型認知症

こちらのレビー小体型認知症は、前述した認知症に比べると患者数はさほど多くはありません。しかし、認知症の研究が進むにつれて比較的多い病気であることが分かってきました。

主な症状として幻覚や幻視といった、精神科的な症状を呈します。通常では見えないものが見えたり、聞こえないものが聞こえてきたりと、少々厄介な病気ともいえるでしょう。

また、症状の変化が非常に激しいことも大きな特徴になります。1日のうちに多彩な症状が出現しては、まるっきり別人となってしまう、そんなケースもあるのです。

若年性認知症

認知症はけして高齢者だけではありません。

若年性認知症という病名は、字のごとく若い方が認知症になってしまうことです。若いうちに脳卒中などに罹患してしまうと発生するケースがありますが、一概に原因がこれのみだとは断定はできません。

また若年性認知症は、日頃の生活習慣が大きく影響します。健康診断で生活習慣病と診断されている方は、特に注意をしていきましょう。

暴飲暴食をはじめ、喫煙習慣や運動不足からくる肥満、過渡の飲酒、蓄積されたストレスなど、今一度見直していきましょう。

もし認知症になってしまったら?認知症の対応

認知症と診断されてしまった場合の対応について、いくつかご紹介しておきましょう。

あなたの大切なご家族だからこそ、できることとできないことなどそれぞれあるかと思います。家族だけではどうにもできないこともたくさんあります。

家族だけで頑張り過ぎずに、そのためのサポート期間である行政機関などを考慮していくことも、一つのポイントになってくるのではないかと思います。

対応のポイントその1

認知症と診断されても、気持ちが通じ合える仲間がほしいという気持ちや、人様にはなるべく迷惑をかけたくない、という気持ちは永遠に持ち続けているものです。

どんなに記憶があいまいになっても、社会のために役に立ちたいという気持ちを、けして踏みにじることなどしてはいけません。これは認知症という病気に自ら進んで立ち向かおうとする姿であり、また前向きに生きていこうとする意欲の源でもあります。

このようなご本人の姿にも、私たちはきちんと耳を傾けていく必要があります。

そのためにも、積極的に他者と触れ合う時間をもうけて、外界の刺激を取り入れていくことが必要になってきます。デイサービスやデイケアなどを上手に利用することができると、本人にとっても良い意味で刺激を受けることができるのではないでしょうか。

対応のポイントその2

認知症と診断されても、長年つちかってきた特技や能力はそのまま保持されています。ついさっきまでのことはすぐに忘れてしまっても、何十年もかけてつちかってきた特技や能力は、案外身に付いているものです。

このような面に視点をおいて対応していくと、認知症知らずで、案外普段どおりの日常生活が送れるのではないでしょうか?

例えば職業が大工さんであった場合には、認知症と診断されても、日曜大工などがスムーズにこなせたりするのではないでしょうか?

お料理が得意であった場合には、料理の面でかなでた特技が発揮されたりする場合もあることでしょう。また、スポーツが得意であった場合には、運動の面で重宝されたりするのではないかと思います。

長年つちかってきた特技は、認知症になっても十分に発揮することができるのです。

対応のポイントその3

認知症と診断されると、どうしても失った能力ばかりに視点がいくようになってしまいます。これは仕方のないことですが、失った能力ばかりに目を向けるのではなく、今残っている能力にきちんと目がいくように対応していきましょう。

今ある能力に目を向けることは、ポイントその2にもつながっています。ちょっと視点を変えるだけでも、案外気持ちが楽になることもありますよ。

対応のポイントその4

そして、これからの可能性をけして諦めないことです。

心理の世界では、人間は生きているかぎり一生をかけて成長していくものである、といわれています。生命があるかぎり、認知症と診断されても、その人自身にはたくさんの可能性が残っています。

介護をするご家族側の苦労も相当なものですが、可能性を諦めないで、根気強く関わっていくことは、認知症のご本人に対する最大の支援ではないかと思います。そんな温かい支援は、家族だからこそできるのではないでしょうか?

そんな温かい支援は、認知症のご本人には必ず伝わっています。そういう意味においても、介護をする際の何気ない会話そのものが、その人自身の可能性に強くつながっているのだと思います。

認知症に役立つ行政機関

家族が認知症になってしまったら、家族だけでは対応しきれない場合も少なからず出てきます。けして慌てずに、まずは下記にご紹介する相談窓口を頼ってみるのはいかがでしょうか?

地域包括支援センター

全国各地の各市区町村に設置されています。介護の相談などを担当しています。

「地域包括支援センター 〇〇(都道府県名など)」で検索してみてください。

市区町村の介護保険担当窓口

各市町村によっても、その名称は実にさまざまです。介護保険課、高齢福祉課、長寿介護課など。介護保険をはじめ、そのほかの相談にも対応してくれます。

認知症疾患医療センター

認知症の研究が進むにつれて、認知症疾患医療センターが脚光をあびています。各都道府県や政令指定都市の指定する病院内に設置されています。

近年、認知症は一般科の病院から精神科の病院へ移行しています。そういう意味においては、精神科の病院に認知症疾患医療センターが設置されていることが多くなっています。認知症の鑑別診断や、医療機関への紹介など随時対応しています。

保健所

各都道府県や政令指定都市にあります。直接保健所に来所して相談をするケースや、電話相談や訪問相談などを行っています。

精神保健福祉センター

こちらの精神保健福祉センターも、各都道府県や政令指定都市にあります。心の健康相談をメインに担当しています。

民生委員

民生委員は厚生労働大臣から嘱託されたボランティアの方です。困っている方々のSOSを聞き、支援や援助につなげてくれます。気軽に声をかけてみましょう。

認知症の家族会

家族会は全国各地に設置されています。お住まいの地域から認知症の家族会を探し、気軽に利用してみましょう。介護に疲れたあなたの心を癒し、オアシスになることでしょう。

認知症予防財団・認知症110番

認知症専用の電話回線による無料相談を随時行っています。

0120-654-874(月・木のみ10時~15時、祝日除く)

若年性認知症コールセンター

65歳未満の認知症について、無料で相談にのってくれます。

0800-100-2707(月~土、10時~15時、祝日、年末年始除く)

認知症は本人だけの問題ではない…認知症の告知について

認知症の告知については、賛否両論です。告知をしても、本人が認知症の病気と向き合わないかぎり、正しい治療法が得られません。

基本的には本人のことは、本人に知らせる権利があります。告知をするかしないかは、これから治療をスタートしていく上で、とても大切なポイントにもなります。

認知症は本人だけの問題ではありません。本人を含む家族全体、そしてその家族を支える環境やさまざまな資源など、きちんとした受け皿が整って、初めて告知の意味があるのだと思います。

告知の有無については、本人と家族がベストな体制となるように、対応していく必要があるのです。

キャラクター紹介
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