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老人性難聴は認知症の原因に!早めの補聴器で脳と心を守ろう

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認知症は脳が刺激を受けなくなることが大きな原因です。老人性難聴になってしまうと、外部からの刺激が減ってしまい、それが認知症のリスクを高めます。

そのため、認知症の予防のひとつとして早めの補聴器が有効的なのです。

欲求を妨げないことが認知症を防ぐ重要なカギ

脳はつねに刺激を求めています。それはすなわち欲求です。この欲求を満たすことが脳の細胞を強化するための欠かせない要素なのです。高齢者になるとなぜ認知症になるリスクが高くなるのか?それは欲求の激減だと思います。

脳は思考、理解、感情、記憶、聴覚、視覚など、それぞれを違う場所で感じとります。しかし使わない場所は衰えてしまいます。そのため、つねに多くの刺激を受けることが脳のすみずみを元気に働かせ続ける重要なポイントになるのです。

しかし、高齢になると身体的な能力の衰えから、どうしても動くことが億劫になりますよね。また、思考や理解も長年の固定概念に縛り付けられます。

そのため、新たに何かをしようと動いたり、発想したりする欲求も激減します。もちろん、テレビを見たり、本を読んだりすることも欲求による刺激に入りますが、脳にとって最適な刺激はなによりも他人とのコミュニケーションです。

ですが、年をとることで発症する老人性難聴になると「聞こえの悪さ」から、どうしても他人とのコミュニケーションがとり辛くなります。それがひっこみ思案につながり、孤独になり、それゆえ欲求も減り、脳への刺激も激減する原因になります。

老人性難聴には補聴器が有効です。欲求を妨げずに、脳への刺激を維持するためにも、早めに補聴器を使い、人とのコミュニケーションを快適に維持することは認知症を防ぐ重要なカギとなるのです。

老人性難聴の原因と生活の支障にまで及ぶ症状

では、どうして高齢になると聞こえが悪くなってしまうのでしょうか?耳の老化は40代から始まるといわれていますが、それが顕著に現れ始めるのは60代からです。ではその原因と症状を詳しくみていきましょう。

原因

耳の聞こえが悪くなるのは以下の2つの点が大きな原因となります。

  1. 音をひろうアンテナの細胞の機能低下
  2. 脳へ音を伝える神経の機能低下

耳が聞こえる仕組みは、まず音によって震えた振動が耳の中に入り鼓膜を振動させることで始まります。鼓膜の振動は増幅され内耳の中にある蝸牛(かぎゅう)と呼ばれる所で電気信号に変換されて神経を通して脳へと伝えられます。

そこでやっと音として認識することができます。しかし高齢になると蝸牛の中にある音をひろうアンテナの有毛細胞が減少し、その機能が低下します。また電気信号化された音を脳に伝える聴覚神経の機能も低下します。

これらの機能が低下することに加えて、高齢になると以下の要因も加わります。

  • 高血圧
  • 糖尿病などの疾患
  • 薬の服用

高齢になると誰でも血圧は上昇します。それは加齢により弾力が衰えていく血管でも体のすみずみまで血液を流そうとするからです。また高齢になると糖尿病をはじめ、なんらかの疾患を抱えることも多く、薬を服用する機会も増えます。

これらはどうしても難聴を早めてしまう要因となってしまうのです。

症状とそれにともなう生活上の支障

症状としては、まず一般的に高い音から聞こえが悪くなっていきます。たとえば、携帯電話の呼び出し音、炊飯器の音、体温計の音など、ピー!ピピピ!といった高音が聞こえにくくなることが老人性難聴の初期症状からはっきりと現れ始めます。

また老人性難聴の特徴として、片方ずつからではなく、両耳が同時に発症することが多くあります。老人性難聴になると実際の音は聞こえるのですが、こもったような感じになり、それを言葉として聞きとりにくくなってしまうのです。

とくに、カ行、サ行、ハ行の発音の聞こえが悪くなる傾向があります。このように高い音や言葉の発音が正確に聞こえなくなると、生活の中でさまざまな支障が起こるようになっていきます。

  • 銀行や病院などで名前を呼ばれても気づかない、または間違えてしまう。
  • 携帯電話がかかってきても気づかない
  • 車のクラクションの音に気づかない

これらのことは、自宅から外に出ていくことに不安を抱く大きな原因となってしまいます。

老人性難聴が及ぼす影響とそれに対する気づかい

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老人性難聴は思っている以上に心に深く影響を及ぼしていきます。そのことを考えた気づかいと思いやりの心が必要となってきます。では老人性難聴に実際になった時の不安と、それに対する気づかいの方法をみていきましょう。

老人性難聴による心の不安

  • 電話に出たくない、かけたくない
  • 友人を訪ねたり、近所の人に話しかけたりできない
  • 町内の会合やイベントに参加したくない
  • テレビの音が聞こえず、家族と一緒に楽しめない
  • テレビの音を大きくしてしてしまい、家族に嫌がられる
  • 何度も聞き返すと相手が嫌がるため、聞こえているフリをしてしまう
  • 何度も聞き返すと相手が大声になり早口になり怒られているように感じる

このように聞こえの悪さは徐々に精神に負担をかけていきます。そして悪化していくほど、会話が面倒になる、会話をしたくない・・・とひきこもりから、うつの状態になる可能性があるのです。

周りの家族の気づかい方

では、老人性難聴の高齢者がいる家族はどのように気づかいをしてあげれば良いのでしょうか?

  • 周囲に雑音があれば、それを小さくして話しかける
  • 顔をしっかりと向けて目を見て話しかける
  • ゆっくりと、そしてハッキリと話しかける
  • 理解できたことがわかってから話を続ける
  • 理解できてない時は別の言い方に変える

老人性難聴は決して音そのものが聞こえないわけではありません。それを言葉として聞き取りにくくなっているわけですから、むやみに大きな声を耳元で出してしまえば音だけが響いてしまい、嫌がられてしまいます。また威圧感も与えてしまいます。

私たちは相手が発する言葉だけで内容を理解しているわけではありません。相手の目や口の動きなどの表情からも察することができるようにできてます。そのことを忘れないように本人の立場になって話しかけてあげることが大切です。

症状が出たら補聴器購入の前に耳鼻咽喉科を受診すること

耳の聞こえが悪くなると、それを改善させるために「音を大きくするための方法」を安易に考えがちです。そのため、近くにスピーカーを置いてみたり、通販で補聴器を購入したりしてしまいがちです。

しかし、まってください。その前にまず耳鼻咽喉科を受診することが重要です。なぜならば、老人性難聴だと思っていたら、他のことが原因で耳の聞こえが悪くなっていることも多々あるからです。とくに多い原因が耳垢栓塞(じこうせんそく)です。

耳の垢が詰まって起こる耳垢栓塞

耳垢栓塞とは、なんらかの原因で耳垢が出すぎてしまったり、また耳垢を奥へ押し込んでしまい詰まってしまうことが原因で起こります。じつは難聴だと思って耳鼻咽喉科にいってもこの耳垢栓塞が原因であることが多いのです。

耳垢栓塞は耳の垢を掃除しすぎることでも起こります。それは耳垢にはじつは外部からの細菌の侵入を防ぐという重要な役割を持っているため、過度に掃除をしすぎて綺麗にしてしまうと返って感染し、中耳炎を起こす原因となります。

また綿棒での掃除方法もよくありません。綿棒の届く範囲だけが綺麗になっただけで、耳垢は奥へと押し込まれてしまうことになります。一般的に耳垢栓塞は初めは無症状のことが多いのですが、症状が進むと以下の症状が現れます。

  • 耳の閉鎖感
  • 耳鳴り
  • 耳の痛み
  • 音が聞こえにくい

このような症状は、片方だけの耳に症状が出ることがほとんどで、老人性難聴のように両耳同時ではないという特徴があります。治療方法は耳垢を柔らかくする薬を使ったあと、耳垢を吸入管などで除去してもらいます。

また耳垢栓塞の他にも、耳鳴りなどは以下の原因も考えられます。

外耳・中耳の病気
耳垢、外耳の異物(虫など)、中耳炎など。

内耳の病気
老人性難聴、騒音性難聴、突発性難聴、メニエール病など。
耳鳴りのきっかけは内耳の障害が圧倒的に多いといわれます。

中枢(脳)の病気
聴神経腫瘍、脳血管障害、脳腫瘍など。

全身の病気
高血圧、糖尿病、顎関節症など。

その他
ストレス、過労、不眠、二日酔いなど。

このように耳の不快な症状の原因は多種多様です。老人性難聴だと決め付けてしまう前に、まずは耳鼻咽喉科を受診しましょう。また補聴器を購入するにしても、先に耳鼻咽喉科を受診することが重要です。

補聴器は通販ではなく必ず診察のあと専門店で購入する

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補聴器をただ単に音を大きくする装置だと思っていませんか?実際は違います。快適な補聴器を選ぶためにも、正しい補聴器の選び方と理由をくわしくみていきましょう。

通販の補聴器はただの集音器

今ではネット通販などで安い価格の補聴器を簡単に手に入れることができます。しかし、その多くが、使っても不快であり、役に立たず、本人も嫌がって付けないようになってしまいます。それはネット通販などで手に入る補聴器は補聴器ではないからです。

それはただ、単に音を大きくするための集音器であり、構造も簡単なため、値段も安いのです。本当の補聴器は値段も高いため、ついつい安い通販の集音器を試したくなりますが、それでは逆に難聴を悪化させてしまう原因になりかねません。

まずは耳鼻咽喉科を受診

先に紹介したように老人性難聴だと思っていても、じつは耳垢栓塞だったということもあるので、まずは必ず耳鼻咽喉科を受診してください。耳鼻咽喉科では聴力について詳しく検査が行われます。

  • 純音聴力検査(純粋な音が聞こえるか)
  • 語音聴力検査(言葉が聞き取れるか)
  • 耳音響反射(内耳(蝸牛)の働きはどうか
  • 聴性脳幹反応(中枢神経の働きはどうか)

補聴器は立派な医療器具です。これらの検査をした上で、補聴器が必要かどうかの診断が出ます。また難聴のレベルによっては身体障害者の適応となり補聴器の補助金が出ることもあり、その場合には耳鼻咽喉科の医師の診断書を提出しなければいけません。

信用できる専門店で購入する

耳鼻咽喉科で詳しく検査をしてもらったあとは、信用できる専門店を紹介してもらいましょう。難聴は人によりその聞こえの悪さが異なります。どの高さの周波数の音が聞こえが悪いのかを個人に合わせて調整しなければいけません。

また補聴器は飛躍的に進歩してきています。周りの騒音をカットしたり、テレビなどの音を補聴器が感知して鮮明に聞こえるように音を大きくしたりなど、とても使いやすく、快適なものが増えてきました。

ですが、補聴器の購入はできれば試聴できるお店を選ぶのがおすすめです。補聴器を実際に使うのは生活の場です。静かな場所とは違い、いろんな騒音が入り込みます。ですから、実際に試して使ってみて快適な補聴器を選ぶことが重要です。

認知症の最高の予防は常に欲求を持ち続け成長させること

認知症のリスクを下げるためにも「たかが耳の聞こえぐらい」と思わないようにしましょう。難聴は人間の欲求を妨げる大きな原因になるからです。

「~がしたい!」「~さんに会いたい!」このような生きている上での欲求をつねに持ち続けることが脳を刺激することになり、そして高齢になってもさらに成長を促す原動力となります。

また周りの家族も優しく、思いやりをもって接してあげてみてください。誰でも高齢になれば耳の聞こえは悪くなるものです。「自分もそうなるのだ」という気持ちを忘れずに、老人性難聴の高齢者には接してあげてください。

老人性難聴の高齢者が無口になった場合、本人が以前から好きだったこと、興味をもっていたことを絡めて話しかけてあげてみてください。誰でも自分の好きな話題には耳の聞こえが良くなるものです。それをきっかけに会話の回数と量が増えるようになるでしょう。

そして、補聴器を上手に使い、できるだけ本人が周りとのコミュニケーションを快適に受け取れる環境を考え、認知症の予防に役立ててみてください。

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