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認知症予防にも!高齢者向けのゲームで脳と体を活性化する方法

友人とトランプゲームを楽しむ高齢女性

歳をとると物忘れが増えます。新しいことを覚えにくくなったり、今まで出来ていたはずのことが突然わからなくなったりすることもあるでしょう。

けれど、誰もが「自分はいつまでもしっかりしていたい」と思うことでしょう。心も体も健康を保ち、自分のことは自分で管理ができるように自立しておきたいと思うものです。

認知機能の低下を防止しいつまでも元気に過ごすためには、日々をただ漫然と怠惰にすごしてしまってはいけません。しっかりと活動をして、脳や体に適切な刺激を与えてあげることが重要になります。

高齢者や認知症の方の活動には、ゲームに楽しく参加することがお勧めです。

ゲームがお勧めな理由は、高齢者や認知症患者の特徴にある

活動にゲームをお勧めする理由は、加齢による身体的・精神的な変化や、認知症の方によく見られる特徴にあります。

まずは高齢者の心身にあらわれやすい現象や、認知症の方によくみられる特徴について見てみましょう。

加齢による変化とは?高齢者の身体的・精神的特徴

高齢になると、特別な疾患を持っているわけでなくてもいろいろなことが困難になっていきます。まずそのことについて知っておきましょう。

  • 機敏に動くことができなくなり、動作が緩慢になる
  • バランスが悪くなり、とっさの時に手足が出ない
  • 関節の動きが固くなり、転びやすくなる
  • 体力が落ち、持続力・持久力がなくなる
  • 老眼や白内障などで目が見えにくくなり、耳も遠くなる
  • 忘れっぽくなり、新しいことが覚えにくくなる
  • 集中力がなくなり、気が散りやすくなる

これらのことは加齢によって誰にでも起こりうる変化であり、特別なことではありません。

若い頃には支障なくできていたことが、加齢によってこのような変化を感じるようになると、だんだんと取り組むこと自体が億劫に感じるようになっていきます。

たとえば、パッチワークでキルトをつくることを趣味としていた方は、目が悪くなって糸を見ることが難しくなり、指の感覚や動きが鈍くなって針を持つことが億劫になりがちです。

釣りを趣味としていた方は、釣り場まで行ったり荷物を持って移動したりすることが難しくなります。また、釣り針にちいさなエサをつけたり、長い時間をじっと座ってまったりすることが大変になってきます。

老化による体の変化は、今まで楽しかったはずの趣味活動までも、億劫で面倒なものに変えてしまうことがあるのです。

認知症を発症された方によく見られる特徴

高齢になるにつれ、さまざまな困難が見られることはご理解いただけたでしょう。

ですが、認知症を発症された高齢者にとってはさらにいくつかの特徴が見られるようになります。一般的に高齢者によく見られる特徴よりも、その対応方法に留意しておく必要があります。

アルツハイマー型や脳血管性認知症、レビー小体型認知症など、認知症のタイプによって、あらわれやすい特徴は異なります。あらわれる症状に応じて対応することが重要です。

感情の起伏が激しくなったり、怒りっぽくなる
感情の抑えがきかなくなって、突然怒り出したり、声を荒げたり、泣き出したりすることがあります。認知症治療のための薬にも、そういった副作用があらわれるものもあります。
今まで何をしていたのか、忘れてしまう
短期記憶が欠如してしまうのは、多くの認知症について見られる症状です。動作の途中で、これから何をすればよかったのか、忘れてしまう場合もあります。今までしていたことを途中で放棄してしまったり、最後までやることができなかったりします。
つじつまが合わなくなり、言葉での意思の疎通が難しくなる
短期記憶の欠如とも関係がありますが、今まで何を話していたのか忘れてしまい、おなじ話を何度も繰り返したり、自分勝手な話を突然始めたり、作り話をしてしまったりします。
起こっていることを理解できず、誰かのせいにしてしまう
自分にとって望ましくないことが起こったとき、その原因が理解できず、誰かのせいにしてしまうことがあります。その原因が自分にあったとしても、自分のせいだと認めることができず、被害的になってしまうことも多く見られます。

加齢による心身の変化についても、認知症による変化についても、今までと同じように物事に取り組むことが難しくなるという点では同じです。

老化による心身の衰えや認知症の進行防止のためには、他人と交流しながらいろいろなことに取り組み、活動することが大切です。

ですが、体がつらくなったり認知症の症状が出始めたりすると、それがだんだんと億劫に感じるようになってきます。

そのときの状態に応じて楽しめる活動を心身に過剰な負担とならないように、適度に取り入れていくことが大切なのです。

ゲームは子供だけのものじゃない。ゲームならではの特長とは?

加齢による心身の衰えや認知機能の低下を防止するためには、適度に活動をすることが大切です。体操やウォーキングなどの単純な運動も良いですが、ゲームが特にお勧めなことには理由があります。

ゲームというと子供向けのように聞こえてしまうかもしれません。が、一口にゲームといっても実に幅広いジャンルのものがあります。

高齢者や認知症の方の特徴を踏まえたうえで、ゲームの特長について見てみましょう。

ゲームの特長:楽しく取り組める

ゲームは基本的に、楽しむことを目的としています。持久力がなくて集中力が途切れやすくても、楽しく取り組めることであれば不思議と長く続けられるものです。

また、一回あたりのプレイが短い時間で終わるので、記憶の持続や疲れの問題も少なくて済みます。

ゲームの特長:好みに合わせて、いろいろな活動が選択できる

文系の方もいれば、理系の方もいます。体を動かすのが好きな方もいれば、頭を働かせるのが得意な方もいるでしょう。

いろいろな種類のゲームがあるので、好みにあったものを選んで取り組むことができます。

ゲームの特長:馴染みのある動作や経験を活用できる

既存のルールを使用したゲームもありますが、新しくルールを決めた創作ゲームで遊ぶこともできます。

まったく新しいことに取り組むのが苦手な方でも、いままでの知識や経験を生かしたゲームを考えれば、気楽に取り組むことができます。

ゲームの特長:他人とのコミュニケーションができる

ただおしゃべりを楽しむことは意外と難しく、話題が見つからなかったり、気後れしてしまったりしがちです。

ですが、そこに「ゲームを楽しむ」という目的があれば、一緒に楽しむ仲間たちとコミュニケーションがとりやすくなります。

これらの特長が、高齢者の活動にゲームをお勧めする理由です。ここに挙げたものはほんの一例で、ゲームには他にもさまざまな長所がありますが、楽しんで取り組めるというのが最大の利点でしょう。

高齢者にお勧めのゲームはたくさん!良さそうなものを選んで

どんなゲームでも、ただじっと大人しく過ごしているよりは、ずっと良いです。けれど、せっかくこれから始めようと思うのなら、より効果的なものを選びたいものですね。

ここでは、特に高齢者に好まれているものや、活動としてお勧めのゲームをご紹介します。

高齢者にお勧めのゲーム:囲碁・将棋

高齢者のなかでも、特に男性に根強い人気を誇っています。まだ娯楽が少なかった時代にはポピュラーな趣味でもあったので、経験のある方も多いのでしょう。

囲碁や将棋は頭脳戦ですから、当然頭を使います。ですがそれ以外にも、ちいさな駒を進めるためには指先を使います。末梢神経が集まる指先を使うことは、体にとって良い刺激になります。

勝敗やルールの無視などでトラブルになりがちなので、周囲がうまくフォローしてあげましょう。

高齢者にお勧めのゲーム:トランプ

誰にでも馴染みの深いゲームです。囲碁・将棋と同じように、頭と手先を使います。対戦相手がいるという点でも、似ていますね。

トランプは老若男女を問わず、さまざまな遊び方で楽しまれているゲームなので、幅広い年代と交流ができるという利点があります。子供や孫を交え、家族みんなで楽しみやすいゲームです。

高齢者にお勧めのゲーム:コグニサイズ

国立研究開発法人 国立長寿医療研究センターから提唱されている運動です。

コグニサイズの目的は、運動で体の健康を促すと同時に、脳の活動を活発にする機会を増やし、認知症の発症を遅延させることです。

具体的な運動は決まってはいません。ただ、「少し間違えてしまう程度の難易度で、息が軽く弾む程度の全身運動をしながら取り組めるもの」という規定があります。

曲に合わせて歌を歌いながら、歌に合わせた振りつけで体を動かしたり、果物の名前を一つ一つ言いながら、リズムに合わせて決まったステップを踏んだりすることも、コグニサイズの一種です。

間違えても構わないので、楽しんで取り組むことが大切とされています。その点で、これもゲームの一種といえるでしょう。

高齢者にお勧めのゲーム:テレビゲーム

家庭用のゲーム機でできるゲームでも、幅広い年齢層を対象としたゲームソフトが販売されています。体のバランス能力を鍛えるものや、体力をつけることを目的とした運動系のもの、パズルゲームや計算などの頭を使うものもあります。

対戦相手を必要としないのが利点のひとつで、ひとりでも、いつでも好きな時に取り組めます。ゲーム機がなくても、スマートフォンや携帯電話で遊べるものもあるので、手軽に始めることができます。

そのほかにも、介護認定が受けられる状態であれば、デイサービスやデイケアなどの介護保険サービスを利用することができます。

レクリエーションとしてゲームをおこなっていることが多いので、興味があれば、市の相談窓口などに問い合わせをしてみましょう。

注意が必要なのは、介護保険は「使いたいから使える」というものではない点です。「介護保険のサービスを利用することが必要だ」と認められた状態の方でなければ、介護保険は利用できません。また、利用については所定の手続きを取ることが必要です。

楽しく生き生きと取り組むことが大切

高齢者が生き生きと過ごすために、ゲームが有効だということはお分かりいただけたでしょうか。高齢者に限らず、誰の人生にとっても娯楽というものは大切な要素です。

ただし、大切なのはゲームをさせることではありません。楽しんで活動に取り組めることが重要なのです。

「脳や体の機能を保つのにゲームが有効だから、ゲームをさせなくては」と考えてしまっては、楽しむどころか重荷になってしまいます。

長い人生を生きるためには、楽しみが必要です。それが体の機能を維持するために役立つとなれば、ぜひ取り入れていきたいものですね。

生き生きと人生を過ごすための手段のひとつとして、ゲームに興じてみるのも良いのではないでしょうか。

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