健康生活TOP 脱水症 冬の乾燥や頭痛は危険な脱水症状かも!冬のかくれ脱水で起こる症状

冬の乾燥や頭痛は危険な脱水症状かも!冬のかくれ脱水で起こる症状

あたたかい飲み物を飲む女性

脱水症と言えば夏のイメージが強いですが、実は秋冬も脱水症が起こりやすい季節であることはご存じですか?

冬に起こる脱水症の一歩手前の状態である「かくれ脱水」はわかりにくい症状のためなかなか本人も周囲の方も気付かず対策をとるまでに時間がかかります。

しかし脱水症を防ぐにはこのかくれ脱水の時点で異変に気付き、対処したいものです。寒く汗もかかない時期にまさか脱水症などになるわけがないという油断も、冬のかくれ脱水の原因の1つです。

冬は夏のようにわかりやすく汗をかいたりノドが渇かないので気付きにくいですが、冬も皮膚や呼吸などから知らず知らずのうちに体の水分が蒸発しています。

はじめはなんとなく体調不良、肌の乾燥などが気になる程度ですが、進行すると脳梗塞や心筋梗塞などの原因となることもあります。

今回はそんな怖い「かくれ脱水」について詳しく紹介しています。

疲労感や手足の冷え、集中力低下など…冬のかくれ脱水の症状

だんだん涼しくなった秋以降に多く発症する「かくれ脱水」ですがこれは夏の脱水症状とは違い、ノドが乾いたり汗をかいたりすることはしません。

一見なんとなく体調不良という症状からあらわれることが多いのでまさか自分が冬に脱水症状を起こしているとは気付きにくいのです。

自覚がないうちに体の水分が奪われ、水分不足になってしまうかくれ脱水は、そのまま気付かずに放置しておくと冬にも関わらず熱中症に陥ってしまう可能性もあります。

下記の症状があればかくれ脱水を疑いましょう。特に子どもやお年寄りは自分では気付きにくいので周囲の方がこれらのサインを見逃さないことが大切になります。

  • 強い疲労感があり、休んでも回復しない
  • 重ダルイ頭痛を感じる
  • 夜に熟睡できていないため昼間に眠くなる
  • 肌が乾燥しており、弾力がない
  • トイレの回数が減り、量も少ない
  • 尿が黄色い
  • 口の中がネバネバし、食べ物が飲み込みにくい
  • 手足が冷たい
  • 爪を押し、元のピンク色に戻るまでに3秒以上かかる
  • 足がむくむ
  • 以前より便秘ぎみになった
  • 体がだるい
  • 集中力・やる気・気力などの低下
  • よく足がつる
  • めまいやたちくらみがする
  • 食欲がなくなる

このような症状が出たらかくれ脱水になっている可能性があります。気付いたらすぐに水分補給を行いましょう。最後のめまいやたちくらみ、食欲低下まであらわれるようであればかなり脱水が進んでいる可能性があります。

体内の水分量が少なくなると血液濃度が上がりドロドロになります。すると血行が悪くなり手足など末端まで血液が行きわたらず冷えを感じる原因になります。トイレに行く回数も減り老廃物もうまく排出されません。

さらに重度になるとドロドロの血液の中で血の固まり(血栓)ができ、脳梗塞や心筋梗塞など命に関わる病気につながる恐れもあります。

夏の脱水症状との違い

かくれ脱水も脱水なのだから、夏場の脱水症状と対策や注意点も同じだろうと考えてはいけません。このふたつ、どんな違いがあるのか比較してみましょう。

1.冬は汗をかかないので気付きにくい
冬は夏のように見た目に汗をかきません。汗をかいていれば「水分が体から出ていった」実感がありますので水分補給を行うと思いますが、冬はそのようなことがありません。

夏ほど目立ちませんので気付きにくいですが、実は冬も汗はかいていますし、皮膚や呼吸からもじわじわと水分は失われています。

2.冬は屋外より屋内での脱水に注意
夏はエアコンで涼しい室内よりも屋外での脱水が多いですが、冬はその逆になります。暖房器具はより空気を乾燥させますので、エアコンで部屋を暖めたりこたつに入ったりすると同時に乾燥も始まります。冬は屋内で温まっているときほど脱水に注意が必要です。
3.保湿下着などでの体温の上げすぎ
冬は体温を保つ温かい下着などが気持ちよく便利ですが、速乾効果のあるものだと汗をかいてもすぐに乾きサラッとしてしまうのでより汗をかいたことに気付きにくくなります。体温を高く保つことでよりいっそう体内の水分も失われてしまうので注意が必要です。

冬のかくれ脱水の原因とは?乾燥の季節は注意!

日本の夏は世界と比べても湿度は高いですが、秋から冬にかけて気温が下がると同時に一気に空気は乾燥してしまいます。脱水症といえば夏に起こるものというイメージがありますが、実は同じくらい秋から冬にかけても多いのです。

ではなぜ汗をかくわけでもないその時期に脱水症になってしまうのか説明します。

冬は乾燥する季節だから

冬のかくれ脱水が起こる一番の理由は、冬になると外気が乾燥するからです。特に比較的雪が少ない太平洋側は乾燥しています。通常、快適な湿度は50~60%とされていますが、冬には50%を下回ることが少なくありません。

気候が乾燥し湿度が下げると自覚のないままに失われる水分量が増えます。皮膚・粘膜から全体の約80%、呼吸で残りの約20%の水分が知らず知らずのうちに失われています。

女性の方ですと秋冬は特にお肌の乾燥を気にして保湿を心がけている方も多いと思いますがそれと同様に、もしくはそれ以上に体内も乾燥している可能性があります。

夏と比べて水分補給をしない傾向にあるから

夏は汗をかいたりノドが乾いたりするので自然と水分補給をしています。しかし冬になると油断してしまいこまめな水分補給をしなくなるためどうしても無頓着になってしまいます。

体を冷やしたくない、トイレが近くなるのがいやだという理由からなるべく飲まないようにする方もいらっしゃるようです

しかし先ほども書いたように、目に見えなくても皮膚や呼吸から水分は失われていますし、汗のかわりに目に見えない「乾燥」として常に体の水分は奪われています。なので実は夏も秋も、体に必要な水分量はほとんど変わりません。

夏と同じくらい水分補給に気を配らないと冬であってもこのような脱水症を起こしてしまうのです。

冬は屋外以上に室内が乾燥している

意外と冬の室内は屋外以上に湿度が下がりやすい環境になります。屋外に比べると10~20%も湿度が低く、したがって室内の方がより自覚のないまま体から水分が失われているということになります。

室内で湿度がこれほどまで低下する原因はその住環境にあります。

暖房器具の使用
エアコン、こたつ、ストーブなど暖房器具を使うことで屋内の湿度は低下します。また外気との温度差が大きくなるので結露ができやすいですが、それを避けるために加湿器を使用しないとなると室内は乾燥し続けることになります。
住まいの気密性の向上
昔の日本の家に比べると現在は気密性が高いので、暖房器具で乾燥した室内の空気を外に出したり外気の空気を入れ少しでも加湿する機会が減少しています。
畳の部屋の減少
現在の住環境の傾向として、畳の部屋は大幅に減少しています。天然の畳は適度に水分を出し入れしてくれるので湿度を保つ働きをします。現在の家に多い人工畳やフローリングの床ではそのような機能がありません。

風邪などのウイルス感染に下痢・おう吐

冬場は夏より風邪をひいてしまう方が多くなります。風邪やインフルエンザなどウイルス感染が原因で下痢やおう吐が起こることがありますが、そうなると一瞬にして体から水分がどんどん排出させカラカラの状態になってしまいます。

このように体調を崩しやすい季節はそれが原因で知らないうちに水分が大量に失われている場合があります。

かくれ脱水の対処法!経口補水液を取り入れよう!

脱水が進んでいる場合は、普通の水だけでは不十分になります。そんなときには「経口補水液」を積極的に取り入れましょう。

「経口補水液」とは

普通の水やお茶でも単なる水分補給はできますが、体が必要とする電解質、ブドウ糖やナトリウムを含んでいないので脱水症状が完全に治ることはありません。

経口補水液とは、体に必要な塩分や糖、ナトリウムなどの電解質などが人間の体液のバランスと同じように入っている飲料のことを言います。

よくコンビニなどで売っている一般的なスポーツドリンクより塩分が多く、糖分は少なく作られていますが、このバランスこそが体内へ水分を効率よく吸収させるポイントになります。

経口補水液はドラッグストアで良質な物が安価で販売されていますし、厚生労働省にも認可されている信用できる飲料です。

電解質濃度が高く糖質濃度が低く作られていますので飲んだ感じは少ししょっぱく、通常あまり味としておいしい飲み物ではありませんが、脱水症状を起こしている時には飲みやすくまたはおいしく感じることもあります。

それによりある程度自分の体の水分量の状態を把握することができます。

経口補水液はどんな時に飲むのか

経口補水液は軽度から中程度までの脱水症状を起こしている場合に有効に働きます。
軽い頭痛や微熱などの症状が出たり乾燥を感じたりしたときに飲むことで、かくれ脱水の悪化を予防することができます。

その他、風邪やインフルエンザなどのウイルス感染を起こし、発熱、また下痢やおう吐を繰り返すと脱水状態を引き起こしてしまいます。

そんなときに補給するのならただの水よりも、ブドウ糖の濃度や塩分濃度が吸収しやすいように調整されている経口補水液がおすすめです。

下痢やおう吐で上からも下からも水分を一気に排出してしまい、失われた水分や塩分を手軽に効率よく補給することができます。

また特にお年寄りの食事量不足や過度の発汗による脱水症状にも適しています。

経口補水液の飲み方

経口補水液の飲み方の注意点はゆっくり飲むこと。イメージとしては点滴をしているような感じで、1時間で500ml程度を目安として飲みましょう。

脱水症状が起きている場合はおいしく飲めると思いますので、薄めたり甘さを加えたりジュースなどと混ぜて飲むのは避け、経口補水液そのままで摂取しましょう。表は年ごとの適量です。

学童~成人(高齢者含む) 500~1000ml/1日
幼児 300~600ml/1日
乳児 体重1kgあたり30~50ml/1日

経口補水液の作り方

ドラックストアでも販売しているますが、自宅でも簡単に手作りすることができます。材料はどこの家庭にもあるものばかりなので覚えておくと便利です。

<用意するもの> 

  • 水1l
  • 砂糖(上白糖)20~40g
  • 塩3g
  • レモン(あれば)少々

これらの材料を合わせ、味の調整としてレモンがあれば絞って下さい。

※家庭で作る経口補水液は簡易型であり、市販のものより炭水化物が多く脱水時に不足しているカリウムはほとんど摂ることができません。あくまで上記の手作り経口補水液は緊急時の対処として考えて下さい。

※成分バランスが大切なのでそれぞれの分量は正確に計って下さい。

※家庭で手作りした経口補水液はどうしても雑菌の混入が心配なので、作ったらその日のうちに飲みましょう。

ウイルス感染による下痢やおう吐からくる脱水症状の場合は、失われた電解質(カリウムなど)を含んでいる市販の経口補水液を飲むことをおすすめします。

かくれ脱水は高齢者に多い

高齢者の方は、自分も周囲も気付かないうちに脱水症状を起こしていることがとても多いです。実際、高齢者介護施設では約3割の方がかくれ脱水だという統計もあります。

高齢者にかくれ脱水が多い理由3つ

  • 高齢になるほど体内の水分量が低下する
  • 食事量の少なさ
  • 水分補給をしないようにしている

高齢者にかくれ脱水が多い理由の1つ目は、高齢になるほど体内の水分量が低下することが上げられます。もともと体内の水分量が少ないので普段より少し多く汗をかいたり、湿度が低い環境になるとそれだけでも簡単に脱水症を起こしてしまいます。

二つ目は食事量の少なさです。通常、水分は飲み物からだけでなく食べ物からも摂取します。しかし年を重ねるとだんだん食も細くなり自然と食べる量が減少するため、同時に水分の摂取量も減少します。

三つ目は水分補給をしないようにしていること。どういうことかというと、冬はただでさえトイレが近くなるのでなるべく水分補給をしないという方もいらっしゃるということです。

ノドが乾いてから飲む、としても夏ほど汗をかかないのでなかなかノドが乾いたと自覚するまでに時間がかかります。冬も水分が体からどんどん蒸発していっていることを知らずに自ら脱水症リスクを上げていることになります。

その他、肝臓機能が低下しており水分や塩分の調整がうまくいっていない点や、持病によっては脱水状態との区別がつきにくく対応が遅れがちになってしまう点などが上げられます。

このように高齢者が脱水を起こしやすい要因が多いですが、本人はなかなか気付くことができません。ですので周囲の方がお年寄りは脱水を起こしやすいことを理解し、常に様子を見て高齢者のコンディションに注意してあげることが大切です。

下記のポイントに当てはまる場合は脱水状態の可能性が高いです。

<脱水状態の可能性が高い高齢者の様子>

  • 設定温度28度以上の室内に長時間いる
  • 直射日光の当たる部屋にいる
  • 部屋の風通しが悪い
  • 水分摂取量が少ない
  • 痰がからんだ咳をする
  • 脇の下が湿っていない
  • 食欲低下
  • 元気がない
  • 微熱(37℃)が続く
  • 血圧が低い
  • 舌の赤みが強く、亀裂が入っている
  • 手足が冷たい

いつもと比べて上記の項目が2つ以上当てはまる場合は経口補水液を飲んでみましょう。それでも改善が見られない場合は医師に相談しましょう。

こまめな水分補給が第一!かくれ脱水予防法

  • こまめに水分をとる(ノドが渇いたと感じる前に定期的に)
  • 水分補給は水が一番良く、カフェインの含まれていないものが適切
  • 部屋の換気もしつつ部屋の加湿を保つ
  • 食事からも水分の補給を意識する

かくれ脱水の予防法としてはこまめに水分をとる、まずはこれが基本です。つまりノドが渇いたと感じてから飲むのではなく乾く前に飲むということです。冬は特にトイレが近くなるのが嫌だと言ってあまり飲み物を摂らないという方もいらっしゃいますが、それは危険な考えです。

ノドが渇いたと感じた時点ですでに体は脱水気味の状態になっていますので、冬だからと油断せず渇く前から定期的に水分補給することが大切です。

肌の乾燥が気になるときは体内の水分が足りていないというサインです。肌の乾燥対策と同じように体内の水分補給にも気を配りましょう。

寝ている間はどうしても水分補給できないので脳梗塞や心筋梗塞を起こす危険性が高まりますが、寝る前に白湯を飲んだり、トイレに起きたらついでにお水を一杯飲んだりすることを心がけるだけで違いますよ。

またお酒を飲んだ後も脱水症状になりやすいので、飲んでいる最中や帰った後もできるだけ水分を多く摂るように心がけましょう。

予防法としての水分補給には水が一番です。飲まないよりはましですが、紅茶や日本茶、コーヒーなどはカフェインが多く含まれていますので利尿作用が強く、せっかく摂った水分を外に出してしまいます。カフェインの含まれていないもので水分補給を行いましょう。

こまめに水分を摂る基本的な予防法に加え、部屋の湿度を保つことも大切です。そのためには

  • 加湿器の設置
  • 観葉植物を置いて水をやる
  • 室内に濡れタオルや洗濯物を干す
  • 暖房を28度以下に設定する

などの方法があります。

その他、こまめな換気も部屋の湿度を上げるのに役立ちます。冬は寒いので窓を開けるのは辛いと思われるかも知れませんが外の空気は室内よりも10~20%ほど湿度が高いのでだいたい2~3時間に1回、5分のペースで換気を行うといいでしょう。

できれば湿度計を設置し、常に部屋の湿度を50~60%に保つように心がけましょう。

最後に食事からの水分補給です。水分は飲み物だけでなく食事からも補給されます。特に小松菜やほうれん草などの緑黄色野菜は水分とミネラル(電解質)が豊富なのでおすすめです。また季節の果物も水分たっぷりでビタミン類も豊富なので積極的に食べましょう。

夏の脱水症より気付きにくいからこそ注意しよう!

冬のかくれ脱水、いかがでしたか?静かにしのびよるこの脱水を見逃すことはさまざまな体調不良、さらには命に関わる事態につながる可能性があります。

冬のかくれ脱水は、症状がわかりにくくなかなか本人でさえ気付きません。ですのでなんとなくの体調が悪い、で終わらせてそのまま放置されている方も多いと思います。

しかし早めの対策をしないと本格的な脱水症になる危険性が高まります。

この記事を読んで自分の体調に思い当たることがある方はぜひ今日からこまめに水分補給などをしてかくれ脱水対策を始めてほしいと思います。

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