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高齢者の体温は若者と違う!体温の性質を知り健康管理サポートを

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ヒトの肉体は、残念ながら加齢によってあらゆる機能が低下していってしまいます。

そのひとつに「体温調節機能」があるのですが、外見の衰えや加齢特有の病気のような目立つ現象ではないので、高齢者は体温の性質が若い時と異なっていることは、あまり知られていないかもしれません。

高齢者の体温の性質を理解していれば、体温調節のトラブルによる病気や事故を防ぐことができます。ここでは高齢者の体温の特徴について説明していきます。

若い時とはこんなに違う?高齢者の体温の性質

高齢者になると若い時よりも体温が低下します。これは加齢によって、神経や代謝などさまざまな生理機能が低下することで起こっているとも考えられています。
 
ヒトの平熱は乳児で最も高く、年齢が上がるにつれて徐々に低下していきます。青年期に体温の低下は止まるのですが、高齢者になると再び体温が低下します。だいたい高齢者のほうが平熱は0.2℃前後低い傾向がみられます。

また平熱が低くなるだけでなく、次のような体温調節機能の変化もみられるようになります。

暑さや寒さに鈍くなってくる

高齢者は、暑さや寒さの感じ方が若い人よりも鈍いのも特徴です。ですから、若者が暑過ぎる、寒過ぎると感じるような気温の中にいても、高齢者は快適な温度だと思って過ごしている場合もあります。

発熱しにくくなる

高齢者は病気にかかっても、若い時より発熱しにくくなります。そのため、熱が37℃台でそれほど高くないように見えても実は重症に陥っている、という場合も少なくありません。

1日の体温リズムが変わって来る

ヒトの体温は常に変動しており、睡眠中に低くなり日中に高くなるというリズムを毎日繰り返しています。

この体温のリズムは加齢と共に少しずつ前にずれていき、朝方に体温の上がり始めるのが早くなり、夜は体温が下がりにくくなっていきます。

私達の体は、体温が下がると眠くなり、体温が上がると目が覚めやすくなる仕組みになっているため、高齢者は朝が早く夜は眠りが浅くなりがちなのです。

汗をかきにくくなる

ヒトの体は暑くなると体温調節機能が自律的にはたらき、皮膚の血流を増やしたり汗を分泌させたりして体表から熱を発散させようとします。

しかし高齢者になると、血液量が減ったり、体温調節機能が低下して暑くなっても汗が出にくくなったりして、体に熱がこもりやすくなってしまうのです。

体が冷えやすくなる

逆に寒い時、ヒトの体は皮膚の血流を減らして体温が奪われるのを防ぐはたらきが自律的に行われるのですが、高齢者の体はその反応も低下しているため、寒くても皮膚の血流を減らすことができず、体が冷えやすくなってしまうのです。

高齢者の体温機能が低下することで起こりやすい病気

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そして上記のように体温機能が変化している高齢者は、若い人に比べさまざまな不調や病気が起こりやすくなっています。

発熱に気付かずに重病の発見が遅れる

若い人は感染症などを起こすと高熱が出て、すぐに病気だと気付くことができるのですが、高齢者は病気にかかっていても、検温すると平熱や微熱であることが多いので、病人と判断されにくい場合があります。

また高齢者はもともとの平熱が低いため、37℃以下でも本人にとっては発熱した状態ということもあります。

インフルエンザや肺炎といった、高齢者の命に関わりやすい病気でも、微熱しか出ない場合があるので、高齢者に接する機会のある人は、高齢者が発熱しにくいことを理解して日々の体調をチェックしていきましょう。

夜の眠りが浅くなりやすい

1日の体温のリズムが変化して夜の眠りがどうしても浅くなってしまうため、夜中に目が覚めやすくなったり、トイレの回数が増えたりしてしまいます。

体温リズムの変化は自然な生理現象なので、夜の睡眠不足を感じても日中に昼寝で補えば、快適に過ごすことができるようになります。

ただし昼寝をし過ぎると昼と夜が逆になってしまうので、昼寝は3時までに30分ほどにとどめ、夜に少しでもぐっすり眠れるように日中の活動量を増やし、適度に疲労することをおすすめします。

重い熱中症にかかりやすい

ニュースでもよく取り上げられているように、毎年夏になると熱中症で病院に搬送されたり死亡したりする高齢者が多くなっています。

熱中症自体はむしろ若くて健康な人にも多く、若い人は労働やスポーツ時の軽度の熱中症、高齢者は室内でも起こる重度の熱中症が多いといった違いがあります。高齢者の熱中症を起こしたり、重度になるまで気づかなかったりするのは、

  • 暑さに気付きにくい
  • 汗が出にくい
  • 喉の渇きを感じにくく脱水に陥りやすい
  • 加齢により体の抵抗力が落ちている
  • エアコンを使わない

など、複数の理由が重なることが多いためです。また一人暮らしの高齢者は、熱中症対策がおろそかになりがちなことも影響します。

高齢者の熱中症を防ぐために、なるべく周囲が高齢者の体調をこまめにチェックし、部屋の室温と湿度を調節してあげたり水分補給を促してあげたりしましょう。

低体温症

高齢者は寒さに鈍く適応しにくいため、寒い所にいると体温の低下が進みやすく「低体温症」を引き起こすことがあるのです。

通常の低体温症は、雪山で遭難するなど非常に気温の低い所で起こりやすいものですが、高齢者は冬の室内にいるだけで低体温症を引き起こすこともあります。症状は

  • 顔面蒼白
  • 動作や話し方がゆっくりになる
  • 意識がもうろうとする

などで、体温が下がり続けると心臓発作や肝機能障害などを起こして死に至る可能性も出てきます。

本人の気づかないまま進行しやすい病気です。高齢者の低体温症を防ぐには、暖かい服装をさせたり適度に暖房を使ったりして体の保温を心がけることが必要です。

もし身の周りの高齢者が低体温症になってしまったら、毛布で保温してあげ、すぐに救急車を呼んでください。

高齢者の体温の性質をふまえ健康管理のサポートを

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このように、高齢者の体温機能調節が低下するために起こるトラブルは、容易に起こりやすく命に関わることも多いため、周囲の人は日頃から高齢者の体温と体調をチェックしてあげる必要があります。高齢者には、

  • 寒さ暑さに合わせた服装・室温の調整をサポートしてあげること
  • 若い時とは違う現在の平熱を把握しておくこと
  • 規則正しい生活によって体の抵抗力も高めておくこと
  • 特に熱中症には注意し水分補給も促してあげること
  • 高熱がなくても体調がいつもと違う時はすぐに受診させること

といった健康管理のサポートを行い、少しでも快適で健康に過ごせるようにしてあげましょう。

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