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長期の便秘にマグネシウムは危険!腎臓は正常でも副作用が

女性薬

お医者様で処方される便秘薬の中でも比較的効き目が穏やかで副作用も少ないとされていることから、高齢者にも良く使われている酸化マグネシウム。カマグやカマと言う符牒で呼ばれることも多いようです。

商品名としては「マグミット」「マグラックス」が有名ですが、古典的な薬なので「酸化マグネシウム」と言うストレートなものもあります。いくら副作用が少ないと言っても、そこはお薬のことですから注意は必要です。

日本でよく処方されるお薬ベスト10の常連とも言われる酸化マグネシウムの、正しい使い方と注意について見て行きましょう。

そして、本当に便秘に効果のあるものとは・・・?

便秘薬は癖になる?漫然と使うと量がエスカレートする理由

酸化マグネシウムに限らず、すべての便秘薬は癖になると言います。使い始めた当初はいいのですが、だんだん身体が慣れてきて同じ量では効かなくなるのです。

その結果、どんどん服用量が増えて大きな副作用に見舞われたり、結局薬が効かずに別の薬や浣腸に頼ることにもなりかねません。

副作用の少なさが裏目に出る酸化マグネシウム

この習慣性は酸化マグネシウムのような「機械的下剤」よりも、一般的に市販されている便秘薬に多い、腸を直接刺激する「刺激性下剤」で起こりやすいものではあります。

しかし、もともと副作用が少なく、効き目もそれほど激しくない酸化マグネシウムの場合、効き目に不満を感じたりして、ついつい余計に飲んだりすることもあるようですね。

お医者さんや薬剤師さんは厳しく禁じていることですが、多い目に入手した酸化マグネシウムの便秘薬を取り置いて、便秘がきつい時には指示量の何倍も飲む人は珍しくないようです。

副作用が少ないから安心して飲むようにと言う指導を受けた人の中には、副作用がないならどれだけ飲んでも大丈夫と思っちゃう人もいるようです。

でも、これは大変危険なことですので、処方されたお薬を指示通り以外の飲み方をすることは絶対にやめましょうね。

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副作用の少ない酸化マグネシウムでも使わない方が良い人がいる

もちろん酸化マグネシウムもお薬ですから、慎重投与対象者と言う人は存在します。しかし使用禁忌(絶対に投与してはいけない人)と言うのはありません。

慎重に投与しなければならない、言い換えれば「慎重に飲まなくてはいけない人」と言うのは次の通りです。

  • 腎障害のある患者
  • 心機能障害のある患者
  • 下痢のある患者
  • 高マグネシウム血症の患者
  • 高齢者

高齢者については2015年10月の「使用上の注意」改定時に追加されました。

下痢をしている人が下剤であるこの薬を使うことはないでしょう。血液中のマグネシウムが多すぎる人も、一般名にマグネシウムと書かれていれば使わないと思います。

それでも「常識で判断せよ」ではなく、きちんと表示することが日本での医薬品の安全性を高めているのですから、使用上の注意は徒や疎かにしてはならない物なのです。

腎臓に病気のある人には危険がある酸化マグネシウム

そして、腎障害のある人と言うのは重要なポイントの一つです。腎臓の機能が衰えると様々な老廃物が血液中に残りやすくなります。その結果、マグネシウムも多くなってしまい、高マグネシウム血症を引き起こすというわけです。

高Mg血症をきたす原因は低Mg血症をきたす原因ほど多くはない。多くは腎機能低下とMgの過剰負荷である。特に、腎不全患者へのMg含有薬剤の投与や高Mg透析液で血液透析を施行した場合である。

つまり、様々な理由はあるものの、「腎機能低下によってマグネシウムが排泄できなくなった」、「マグネシウムを摂りすぎた」の二つが高マグネシウム血症の主要な原因だということです。

高マグネシウム血症は直ちに生命にかかわる危険な症状

マグネシウムは人体の中で4番目に多く含まれるミネラルです。神経伝達に重要な役割を持っているため、多すぎても少なすぎても身体にトラブルが起こります。

ですので、マグネシウム製剤である酸化マグネシウムを常用するということは、特に使用量が多い便秘症の治療薬として使われるときに危険性が高くなります。

高マグネシウム血症がもたらす危険な副作用

血液検査の数値で正常とされるマグネシウムの量は、1.8~2.4mg/dLと比較的狭い幅ですが、腎臓病やマグネシウム製剤の使用がない限り高くなる方はレアケースです。

そして、正常値の2倍程度から様々な症状が現れ始めます。

血液中のマグネシウム量 現れる症状
4.9mg/dL以上
  • 悪心・嘔吐
  • 起立性低血圧
  • 徐脈
  • 皮膚潮紅
  • 筋力低下
  • 傾眠
  • 全身倦怠感
  • 無気力
  • 腱反射の減弱 など
6.1~12.2mg/dL 心電図に異常が現れる
9.7mg/dL以上
  • 腱反射消失
  • 随意筋麻
  • 嚥下障害
  • 房室ブロック
  • 低血圧 など
18.2mg/dL以上
  • 昏睡
  • 呼吸筋麻痺
  • 血圧低下
  • 心停止 など

高い値では、かなり怖い症状が示されていますね。しかし、実際にこうした副作用が報告されるようになって、お薬の添付文書が改訂されたという事実もあるのです。

実際に、この酸化マグネシウム製剤を処方されている人は2015年10月以降、次のようなコメントの入った注意書きを受け取っておられるでしょう。

次のような症状がみられましたら「高マグネシウム血症」の可能性がありますので、このおくすりの服用をやめてすぐにこの紙又はこのおくすりをもって、医療機関を受診してください。

高マグネシウム血症の初期症状:吐き気、嘔吐、立ちくらみ、めまい、脈が遅くなる、皮膚が赤くなる、力が入りにくくなる、体がだるい、傾眠(眠気でぼんやりする、うとうとする)

お手元にありますか?こうした注意書きをよく読まずに捨てちゃう人も多いかとは思いますが、この紙は捨てちゃだめです。書いてある通り、副作用が出たらこの紙を持って病院に行きましょう。

高マグネシウム血症の症状は診断が難しい

先に紹介した高マグネシウム血症の症状を見て下さい。軽いものでは吐き気やめまい、体のだるさなど。重くなってきても嚥下障害、呼吸不全や心不全など、特徴的と言える症状がないのです。

ですから、ほかの病気との見分けが困難ですが、一方で重症である場合一刻を争う症状でもありますね。ですので、先にお話しした「酸化マグネシウムを使っている」と言う申告が重要になるのです。

2015年10月改定の添付文書から判る最も注意すべきこと

高齢者薬

先に紹介した通り、添付文書で注意して投与しなければならない対象に追加されたのが高齢者です。これは高齢者で重い副作用が多く出たことによるものです。

一方、使用上の注意で特に注意すべきこととして書かれたのは次の点です。

  • 便秘症の患者には特に注意が必要
  • 必要最小限の使用にとどめること
  • 長期投与又は高齢者へ投与する場合には定期的に血清マグネシウム濃度を測定するなど特に注意すること。

最初の項目は、酸化マグネシウム自体は胃潰瘍などの場合の制酸剤や、尿路結石の予防として使われることもあるためです。便秘薬としての使用指定量が最も多いからでしょう。

次の項目が重要だと思われます。老親の時のことを思い出してみると、副作用の少ないお薬ですので、とりあえず一日最大量を出しておいて「便秘の時に飲んで下さいね」と言った処方が多かったように思います。

お医者さんにお薬をせがむことはやめましょう

これは私の個人的な意見ですが、そのような場合漫然と毎日飲んだり、逆に不要だった時の分を取り置いて、便秘の時に何倍も飲むようなことをする人が、特に年配者の場合、意外に多いんじゃないでしょうか。

今回添付文書の改訂により、お医者様から処方される酸化マグネシウム製剤は少し減ると思います。そんな時、「今まで通り出してください」と強くお願いするのはやめましょう。

お医者さんは患者さんの体調を見て必要なだけお薬を出しているわけです。お薬を減らされたとしたら、それは必要がないと判断された、あるいは副作用の危険性を下げるべきだと判断されたと言うことです。

特に年配者に多いのですが、お薬をあまり出さないお医者さんは評判が悪いと聞きます。しかし、お薬を出すお医者さんが良いとか、逆に薬に頼らせないお医者さんが良いとか言うわけじゃありません。

患者さんごとに必要な量を見極めて、適切な量を出してくださるお医者さんがいいお医者さんだと思いますし、適切な量を判断するのもお医者さんのお仕事です。

若者も危険!さらに頑固な便秘の場合や牛乳を多く飲む人も!?

大阪の救命救急センターでは複数の30代の患者さんが報告されています。いずれも1か月以上の長期連用者だったということです。

脳性まひで施設に入所されていた患者さんは、ショック状態で入院されたものの、便秘薬をやめてお薬による治療で1週間余りで回復されています。

しかし、呼吸停止状態で入院された女性は手術・人工肛門・血液透析と、回復までに1年半近くかかられたということです。

頑固な便秘の場合腎臓に異常がなくても危険性がある

頑固な便秘になるということは、お薬もそれだけ長く腸の中にとどまるということになります。酸化マグネシウムは水分の大腸での吸収を遅らせることで、便秘で固くなった便を柔らかくする働きがあります。

一方、もともとそれほど体には吸収されないマグネシウムなのですが、頑固な便秘でお薬自体が長く腸に留まることで吸収量が増えてしまうことがあるんです。それによって高マグネシウム血症が引き起こされます。

先に紹介した通り、便秘薬として使う場合はほかの用途より多く処方されることとも相まって、注意が必要になるのです。若い人の場合腸の吸収能力も年配の方よりは高いですしね。

ですから、特に若い方では「腎臓に病気のない方」に対して「最大使用量以内の投与」であっても、漫然と長期に使用することは危険だとわかってきたのです。

意外な伏兵・ミルク-アルカリ症候群

そこまで多い量の牛乳類を飲む人は少ないと思いますが、スポーツやボディビル、そのほかの理由で1日に1リットル以上の牛乳・低脂肪乳・無脂肪乳を飲む人は、酸化マグネシウム製剤を使うと危険な場合があります。

ミルク-アルカリ症候群とは、たくさんの牛乳をアルカリと一緒に摂った場合、カルシウムの取り込みが進みすぎて体内から余剰分の廃棄が追い付かず、高カルシウム血症を引き起こす症状のことです。

そしてもちろん制酸剤として使われるわけですから、酸化マグネシウムもアルカリ性なんですね。実際、飽和溶液でpH10程度と言うことですのでしっかりアルカリ性です。

このため、酸化マグネシウムでもミルク-アルカリ症候群が発生し、その場合、高マグネシウム血症を招くことも知られていますので注意してください。

もし、牛乳類を毎日1リットル以上飲んでいる人が、便秘で受診したり薬店で市販薬を求めたりする際には、お医者さまや薬剤師さんにかならずそのことを報告して相談しましょう。

酸化マグネシウムは市販の便秘薬にも使われている

実は、酸化マグネシウムは市販の便秘薬としても販売されています。しかもいずれの製品も、最も簡単に購入できる第3類医薬品の指定です。

長年副作用が少なく、刺激の弱い便秘薬として使われ続けた実績が、市販薬としての敷居も下げているようですね。

市販薬でも内容量は処方箋薬と同じ最大量

ネット上でも購入できる第3類医薬品ですが、まだ添付文書の改訂は行われていないようです。高齢者に関する注意書きの追加は見られませんでした。

一方、もともと市販薬は長期連用について制止する表現が含まれていますから、1週間以上症状の改善が見られない場合は受診するよう促す表現がありました。

しかし、もっと刺激の強い一般的な便秘薬でも、効かないから規定量以上に飲んでいると豪語する女性もたまにお見掛けします。

それだけに、酸化マグネシウムのような低刺激性の便秘薬だと安心して大量服用されるのではないかと心配になりますね。

皆さん!ご自分の健康や生命を守るために、お薬は使用上の注意をよく読んで、正しい服用量と服用方法を守って使用して下さいね。

決まりには何事にも理由があるのです。

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