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便秘にはドクダミ?それともツルドクダミ?副作用が怖い取り違え

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ドクダミ。乾燥した葉をお茶のようにして飲む民間薬が有名ですね。十薬(じゅうやく)と呼ばれています。漢方薬ではありませんが、日本薬局方には掲載のある生薬原料としての植物です。

ツルドクダミは漢方薬として何首烏(かしゅう)の名で用いられる薬草です。さて、良く似た名前のこの二つはどんな関係にあって、それぞれどのような効果効能を持つのでしょうか。

安全性が高いドクダミとはどんなものか?便秘や尿量減少に用いられるドクダミのお話

日本ではお薬として用いられますが、中国南部からベトナムにかけては食品や調味料として用いられることが多いですね。

正直ちょっと癖が強いですが、慣れると病みつきって感じもあります。つまり、普通の食用ハーブとして用いることができるほど安全性は高いです。

臭いと取るか香りと取るか

ドクダミと言うとあの独特の強烈な臭いが思い浮かぶでしょう。しかし、あの臭いをハーブの個性的な香りとして楽しんでいるのが東南アジアの料理なんです。

ベトナムでは生春巻きに入れる香草として、ミントの葉とドクダミの葉は必須ですね。また魚料理にも仕上げに生の葉っぱを入れることが良くあるようです。

中国でも東南アジアに近い地方の料理、四川料理の強烈に辛い焼魚に、たっぷりのドクダミの葉っぱが一緒に焼かれていたりもします。これがまた意外に旨いんですよ。

別のハーブですが、コリアンダー(クミンのような:ギリシャ語発祥の英語)=パクチー(パセリとチーズの野菜:タイ語)=香菜(シャンツァイ:中国語)=カメムシソウ(日本語)のように、同じものでも国によって香りの感じ方に違いがあるものです。

ドクダミは日本ではあまり食用にはしませんよね。また中国でも北の方では食べませんし、ヨーロッパには分布していないようです。ですから、ドクダミが薫り高い香草であっても不思議ではありません。

ポピュラーなのはお茶

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ドクダミを開花時期に合わせて刈り取り、天日乾燥したものがドクダミ茶、つまり十薬です。一部で高カリウム血症の副作用が唱えられていますが、どうやら実際の副作用報告ではなく理論的な懸念のようです。

ドクダミにはカリウムが高濃度で含まれているため、腎機能が低下している人には確かに危険性があるかもしれません。ですので、高齢者の場合ちょっと注意が必要かもしれませんね。

ドクダミのカリウム含有量ですが、公的な情報はありませんでしたが、おおまかな数値として乾燥した十薬で、同じく乾物の昆布やわかめと同レベルのようです。カリウムを減らすよう指導されている人は摂ってはいけないレベルでしょう。

我が家では、私が産まれる前から祖母が毎年十薬を干していました。そして、聞けば離乳食レベルの時から私も飲まされていたそうです。そして、高校に入るくらいまでの14~5年程度、毎日十薬を飲まされていました。

だから、何か良い事があったのかと言うと…わかりません。物心つく前から飲んでいたんですから当たり前ですよね。でも、副作用に出会ったこともないので、結構安全なんじゃないかと思います。

十の効果があるから十薬

昔の民間薬にありがちな傾向ですが、万能薬的な効果効能を期待されていたのでしょう、だから十薬と言うネーミングが行われたようですね。

考えてみれば、まだ薬効成分の研究が不充分だった時代に、目立った副作用もなく体調を改善してくれる煎じ薬と言うのは、万能薬とされても不自然ではなかったと思います。

現在では便秘に対する緩下剤、尿量減少に対する利尿剤としての効果が期待され、用いられているようです。

同類や仲間の少ない植物

参考までに、ドクダミはドクダミ科ドクダミ属ドクダミ種と言う、1属1種の植物です。同じドクダミ科にはハンゲショウ属と言うのがあって、それには2種類の植物が分類されています。

ハンゲショウは、七十二候の一つで夏至の末候「半夏生(はんげしょう)」の頃(7月の最初の頃)に、葉っぱの片面だけが白く変色するドクダミに良く似た草です。寺社の庭園で見られることも多いですね。

ハンゲショウには特に薬効はありません。生薬の半夏(はんげ)とは全く異なる植物です。

ツルドクダミは逆に危険性が高い!使用を避けたいその理由

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ツルドクダミの根っこは漢方で何首烏(かしゅう)と呼ばれる生薬です。便秘の改善、白髪の改善、滋養強壮が主な効能ですね。こちらは日本薬局方への記載はありません。

日本国内でも海外でも、このツルドクダミが原因の健康被害が多く報告されていて、副作用の危険性が高い生薬と言う扱いになっているようです。

配合薬としては日本にも

漢方薬は、大抵一つの生薬ではなく複数の原料をブレンドした処方に名前が付けられています。例えば風邪薬でよく知られる葛根湯(かっこんとう)は、葛根(クズの根)だけで作られているのではありません。

麻黄、シナモン、甘草、生姜、なつめ、シャクヤクをブレンドして葛根湯と言う風邪薬になっているのです。

それと同じように、漢方製剤として当帰飲子(とうきいんし)と言うお薬には何首烏が配合されています。医薬品として売られていますので、エキス製剤ですね。

ある大手製薬メーカーのものを見ると、重量配分で7.5%程度の何首烏を含んだ生薬群から抽出したとありました。

かゆみ止めに配合

さて、この当帰飲子ですが、効果効能は湿疹や皮膚炎のかゆみを改善するものです。ですので、何首烏自体の直接効果は何が期待されているのかはちょっと判りません。

便秘はお肌にもよくないですから、そのあたりかも知れませんね。

ツルドクダミの法的取扱い

まず、ツルドクダミのサプリ・医薬品としての扱いですが、塊根(太った根っこ)は「専ら医薬品として使用される成分本質 (原材料) 」です。つまり医薬品にしか配合できません。

一方、葉と茎は「医薬品的効果効能を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)」 ですので、効き目を表示しなければサプリや健康食品として販売できます。

これって、なかなか微妙ですよね。漢方生薬の何首烏はもともとツルドクダミの塊根を乾燥したものですから、扱いも成分も医薬品ですので間違えることはないでしょう。

しかし、海外からの輸入品だったりした場合、ツルドクダミと書いてあっても、どの部位を使っているかまでは判らないケースが少なくありません。ですので、意外に法令違反のものもあるかもしれませんね。

そして副作用ですが、これらも海外からの情報はツルドクダミとしてしか表記されていないケースがほとんどなので、どの部位が原因で発生したかが判りません。

危険な副作用情報

副作用の大半は肝臓の障害です。急性肝炎もあれば薬剤性肝障害と言う診断もあります。胆汁が詰まる事で発生する、胆汁うっ滞性肝炎と言う診断もありましたが、これは薬剤が原因で起こることもあるようですね。

B型肝炎ウイルスキャリアだった女性が、ダイエットサプリとして他のハーブなどとの合剤であるものを6週間服用した結果、黄疸などの症状を発症、その後、生体肝移植を受けたと言う例もありました。

このような重大な副作用が多数報告されたため、2006年にはイギリス保健省の医薬品・医療製品規制庁から、その後2008年には世界保健機関・WHOからも使用に対して注意を払うよう勧告が出ています。

サプリは避けましょう

このような状況ですので、ツルドクダミの摂取は避けておくのが賢明だと思います。医薬品として漢方製剤の当帰飲子などに配合されたものは、医薬品メーカーが副作用をコントロールしているでしょう。

しかし、そもそも植物のどの部分を使っているかもわからないサプリは危険だと思いますね。

さて、そこで知っておくべきはツルドクダミがどのように表記されているかです。日本製品ならツルドクダミの名が明記されているはずですのですぐにわかるでしょう。

また万が一、何首烏と言う名前がサプリに表記されていたら、これは医薬品医療機器等法違反です…滅多にないと思いますが。

それよりも問題なのは海外製品のサプリですね。日本でも海外製品はごく普通に売っていますから注意が必要です。一部の例を挙げてみましょう。

  • Polygonum multiflorum(学名です)
  • Chinese knotweed(knotweedは蓼と言う意味です)
  • Flowery knotweed
  • He Shou Wu(何首烏の中国普通話読みです)
  • FoTi(中国広東語から来た言葉だそうです)

こうした成分が書かれていた場合、それはツルドクダミですので避けたほうが安全ですね。

外用薬としてはどうなのか

何首烏と言う名前ですが、中国語で「彼は最初の黒に(戻った)」くらいの意味なんです。つまり、育毛養毛効果が最初にあったんじゃないかと思われますね。

実際、海外のサプリでは育毛剤的な効果を期待した内服用のものも少なくありません。

そのせいでしょうか、外用薬としての育毛剤にカシュウエキスが使われていることは、国産品でも結構あるようです。もちろん製薬会社が作っているわけですから法的な問題はないでしょう。

しかし、外用で効果があるんでしょうか。残念ながら公的な情報としては効果効能についても副作用についても、全く情報が見当たりませんでした。

日本の医薬品メーカーが医薬部外品として出している養毛剤なら、多分副作用についてはそれほど心配ないと思います。

それ以外の場合はやはり敬遠しておいた方が安全でしょうね。

ドクダミではなくイタドリの仲間

ツルドクダミと言う名前ですが、実はドクダミ科の植物ではありません。葉っぱの形が良く似ていて、蔓性の植物だからそう呼ばれているだけなんですよ。

ツルドクダミはタデ科イタドリ属の植物です。イタドリも別の理由からですが食べ過ぎると害があるんですよね。このお話はまた別の機会にでも。

軍配は十薬に上がる!ドクダミ茶でスッキリ便秘改善

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このように、ツルドクダミ:何首烏にはかなりのリスクが付きまといますし、公的な機関から危険情報が出るくらいですので服用は避けておいた方が良いでしょう。

ですので、便秘改善に乗用するのであればドクダミ茶=十薬をお使いになるのがお勧めです。冷やしても結構いけますよ。

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