健康生活TOP 風邪 風邪の引き始めは葛根湯、は間違い!?症状ごとの正しい対策とは

風邪の引き始めは葛根湯、は間違い!?症状ごとの正しい対策とは

あたたかい飲み物を飲む風邪をひいた女性

風邪の引き始めの症状が現れた時、葛根湯(かっこんとう)を飲むとよい、温めるとよいと言われます。病院でも、炎症症状を抑え、体温を上げてウイルスを撃退すると重宝され、さかんに処方されるようになりました。

しかし、どんな風邪にも効果があるわけではありません。寒気がない場合、喉が渇いて痛い場合は、別の方法が効果を発揮します。

東洋医学では、六綱弁証といって表裏・寒熱・虚実によって証が立てられ、その状態によって使う薬、使うツボ、鍼にするかお灸にするかなど、対処法が違ってきます。

今回、風邪のひき始めに見られるいくつかの風邪のタイプそれぞれの、症状の特徴、家でできる効果の高い対処法について解説します。

葛根湯の効果とは?ぞくぞくする寒気を伴う風邪の対処法

葛根湯
風邪の初期のぞくぞくと寒気を伴う頭痛や鼻水、肩や首のコリなどの症状に効果がある漢方薬です。

東洋医学でいうと、風邪の初期は表証といい、葛根湯は、表寒実の風邪によく効くのです。寒気を伴うもの、透明な水っぽい鼻水は冷え(寒邪)によるものです。また、皮膚の毛穴が閉じ、汗が出ない状態を「実」と言います。

葛根湯を飲むことで体が温まり発汗してきます。また、筋肉を柔らかくなることで、肩こりや頭痛も改善に導かれます。

葛根湯の代わりに手軽にできる対処法

葛根湯の効果は、体温を上げて免疫力を上げ、冷えのために閉じていた毛穴を開き発汗させて症状を和らげることです。

背中の上方にある風門というツボのあたりは、風邪の引き始めにぞくぞくと寒気を感じるところです。

風門ツボの位置

この風門の部位をドライヤーで温めると、葛根湯に近い効果が現れ、体が温まり発汗してきます。

温かいショウガ湯やくず湯などでも代用できます。葛根湯の成分にショウガやくずは、葛根湯にも入っており、飲むと体が温まって発汗してきます。

じとじと発汗している風邪には桂枝湯(けいしとう)

葛根湯の適応症状とほぼ同じですが、毛穴が開いてじとじとと発汗している状態にある場合は、東洋医学では表寒虚と言われます。

この場合、葛根湯で発汗させてはまずいわけで、葛根湯から葛根と麻黄を除いた処方になります。

桂枝湯の代わりに手軽にできる対処法

この場合、風門を中心に首の付け根から肩甲骨の下まで、二つ折りにしたタオルをドライヤーで温めたものをシャツの下に入れます。汗ばんできたら、タオルを取り換えまた温めます。

風門ツボの位置とタオルを置く位置

数回、タオルを交換するうちに症状が緩和されてくることが多いです。

寒気が強く、節々が痛く発熱がある場合は麻黄湯(まおうとう)

風邪の引き始めで、寒気がひどく発熱し、咳が出る、加えて関節が痛くなり汗が出ないのは、麻黄湯の適応となります。

麻黄が葛根湯の2倍入っており、体を温めて発汗させる作用が強いです。熱の出る風邪によいといわれますが、寒気を伴った発熱のある場合によく効きます。

麻黄湯の代わりにできるツボ刺激

この場合は、手の甲側、人差し指と親指の付け根の交わる所にある合谷という有名なツボを刺激します。

合谷ツボの位置

人差し指で押さえて痛みが強い側の合谷に、爪楊枝を少し痛みを感じる程度に当てて圧を加えます。3、4呼吸したら、息を吐きながら爪楊枝を離します。

合谷は風邪の特効穴と言われますが、刺激の仕方でいろいろなタイプの風に合わせることができる優れたツボです。

口の渇きを伴う喉の痛み、発熱には銀翹散(ぎんぎょうさん)

風邪が、喉の痛みやイガイガから始まる場合、表寒型ではなく、表熱型の風邪であることが多いです。喉の痛みや咳には葛根湯はあまり効きません

葛根湯は寒気が伴う冷え風邪の薬です。いくら風邪の引きはじめでも、表熱の風邪には合わないので注意が必要です。

表熱型の風の場合、表熱の熱が上部にとどまることで、喉の痛み、鼻が乾く、頭痛といった症状をひきおこします。また熱により水分が失われることで口渇がおこります。

この場合は、銀翹散(ぎんぎょうさん)がよく効きます。聞きなれない漢方薬ですが、一般の薬局でエキス剤が販売されています。上半身の熱を冷まし、痛みや炎症を鎮め、発汗させる作用があります。

また、喉の渇きを潤し痛みを和らげる働きもあります。うがいをするようにして、ゆっくりと口に含ませてから服用するのがポイントです。

銀翹散の代わりにできるツボ刺激

手の小指の甲側、爪の外側の際の少沢いうツボを刺激します。

少沢ツボの位置

人差し指で押さえて痛みが強い側の少沢に、爪楊枝を痛みを感じる程度に強く当てて圧を加え素早く離します。

少し過激な方法ですが、ライターの炎で消毒した縫い針の尖端で少沢を軽く突き、数滴血を出します。喉の熱さましの効果が現れて即効的に効きます。ただし、消毒はしっかりしてください。

また、はちみつをなめるのも、このタイプの風邪には有効です。

風邪のタイプにより、漢方薬やツボを使い分けるのが必要

同じく風邪の症状といえども、悪寒があり鼻水が出る「表寒型」と喉の痛み、口の渇き、発熱がある「表熱型」に分けられます。

葛根湯、合谷穴、風門穴へのツボ刺激など、表寒型の対処法が有名ですが、表熱タイプには効果がありませんので、この場合は銀翹散、少沢穴へのツボ刺激を試してみてください。

その使い分けをすることで、風邪をこじらせることなく、早期に回復に導けるのです。

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