健康生活TOP 脳梗塞 女性の脳梗塞を飲み物で予防!それは清涼飲料水を飲まないこと?

女性の脳梗塞を飲み物で予防!それは清涼飲料水を飲まないこと?

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清涼飲料水、皆さんは良くお飲みになりますか?糖分が多くて体に悪いと言ったイメージから避けている人がいるかと思えば、大好きなので、なくては生きていけないっていう人もおられます。

この清涼飲料水と循環器疾患(心筋梗塞・脳出血・脳梗塞)のリスクについてのデータを見ながら、どのように清涼飲料水と付き合ってゆくのが良いかを考えてみましょう。

ソフトドリンク?ジュース?清涼飲料水にはどんなものがあるのか

実は、厳密に言えば清涼飲料水とは「アルコール飲料ではなく、乳製品・乳酸菌飲料でもない物」と言うことになります。ですから、その条件を満たすことだけで言えば、お茶も水も清涼飲料水です。

しかし、私たちが普通に清涼飲料水と言えば、缶やペットボトルに詰められた、甘味と香りが付けられたソフトドリンクですよね。この調査もアンケートによる部分が大きいので、そうしたものと考えればいいのじゃないかと思います。

清涼飲料水が身体に悪いと言うことは既に常識?

ペットボトル症候群と言う名前、お聞きになったことがあるんじゃないでしょうか。大量の清涼飲料水を習慣的に摂ることによって起こる急性の糖尿病で、清涼飲料水ケトーシスと呼ばれることもありますね。

これは、手軽に大量の糖分を摂れてしまう清涼飲料水を普段からよく飲んでいた人が、例えば暑い日やのどの渇くようなものを食べた後などのきっかけで、さらに多く清涼飲料水を飲んだ時などに起こります。

急性の糖尿病ですから、普通の糖尿病と同じように口が渇くと言う症状が出ます。そこで、さらに甘い飲み物を摂ってしまい悪循環にはまるわけですね。運が悪いと、糖尿病性昏睡から死に至ることすらある病気です。

ちょっとジュースを飲み過ぎたからと言って、死んじゃったらつまらないですよね。でも、決して無視できない程度の頻度で起こっているようですね。多くは肥満気味の若者の男性に多いと聞いています。

清涼飲料水をどの程度飲めばこうした症状が起こるのでしょうか。

コーラやジュース類の多くは約10%の糖を含んでいます。缶コーヒーの砂糖の量は8~10%が普通です。清涼飲料水ケトーシスを起こした人は,糖を含む清涼飲料水を1日に平均2,200ml飲んでいました。200g以上の糖を摂っていたことになります。

2.2リットルと言うことは、炭酸飲料の大型ペットボトル1.5本分くらいですね。非常識な量と言えば言えるのでしょうけれど、若い人なら決して飲めない量ではありません。注意が必要ですね。

一方、今回の話題では40歳から59歳を対象にしているので、こうした多量の飲用は含んでいないと考えて良いでしょう。せいぜい500mLペットボトル1本までと考えればいいと思います。

清涼飲料水を飲むと身体に悪影響がある?ない?

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およそ4万人の中年男女を約18年間追跡して得られた統計データでは、少なくとも、一部のパターンを除いては清涼飲料水は循環器疾患に影響を及ぼさなかったようです。

暑い季節には、脱水症状による脳梗塞を予防するため、スポーツドリンクが良いと言う話も夏場にはよく紹介されます。

スポーツドリンクも「甘い味と香りがついた清涼飲料水」です。ですので、スポーツドリンクが脳梗塞予防には役に立たないのかどうか気になるところですね。

実は、清涼飲料水による影響があった一部のパターンとは、女性においての脳梗塞の発症リスクでした。ほぼ毎日清涼飲料水を飲む女性は、明らかに脳梗塞のリスクが上がっていたのです。

心筋梗塞に関する影響は見られなかった

男女ともデータのばらつきはあったものの、心筋梗塞に代表される虚血性心疾患に関するリスクと清涼飲料水の飲用頻度の間には、統計的に意味のある影響は見られませんでした。

ほとんど飲まないと言う人のリスクを1とした場合、女性で週に1~2回飲む人のリスクは0.96、3~4回飲む人は1.52、ほぼ毎日飲む人は0.88でした。

3~4回のところでリスクが高まっていますが、データのばらつきが多かったのでしょう、偶然ではないと考えられる確かさを持った差のことを示す「有意差」とは認められていません。

そして、飲む頻度とリスクの間に、飲む頻度が高いほどリスクが高くなったり低くなったりと言う、一定の傾向と言うのも見られませんでした。

男性においては週に1~2回の人で0.85、週に3~4回の人で0.85、ほぼ毎日の人で1.04と、全く影響がないと言って間違いない数値でした。

脳出血に対する影響も見られなかった

同じく、ほとんど飲まない人のリスクを1として見ます。女性週に1~2回で1.09、3~4回で1.13、ほぼ毎日飲む人で0.70でした。

一方男性はと言うと、週に1~2回で1.02、3~4回で1.03、ほぼ毎日飲む人で0.77です。このデータはごらんのとおり、男女差がほとんど見られません。

3~4回の人まではごくわずかにリスクが上がり、毎日飲む人になると減っています。しかし。これもまた統計的に有意の差ではなかったようです。

女性は清涼飲料水をよく飲むと脳梗塞のリスクが上がる

今回の研究で、唯一有意差が現れたのが、女性で毎日清涼飲料水を飲む人でした。そのリスクはほとんど飲まない人を1とした時、1.83となり、データのばらつきを考慮に入れても明らかに意味のある数値になりました。

一方、週に3~4回の人までは1.1前後と、それほど大きく変動はしていなかったのです。つまり、清涼飲料水を毎日飲むことがリスクにつながったと見て良いでしょう。

それに対して、男性では有意差こそ見られなかったものの、傾向として清涼飲料水をよく飲む人ほどリスクが減る傾向にあったのです。

週に1~2回で0.85、週に3~4回で0.68、ほぼ毎日で0.75です。全く不思議な現象ですが、統計的にこうした傾向が見て取れました。

残念ながらなぜ男女差が現れたのかはわかっていません

研究グループも、なぜ男女差が現れたのかについていくつかの推論を立てていますが、これと言った結論は得られなかったようです。

いずれにせよ、ある程度の傾向は見られたとは言え、有意差があったのは女性の脳梗塞だけですので、清涼飲料水は控えた方が良いのかもしれません。

清涼飲料水が脳梗塞のリスクを上げる理由の可能性

清涼飲料水を多く飲むことによって上昇する可能性がある血中物質には次のようなものがあります。

  • 血糖
  • 尿酸
  • メチルグリオキサール
  • 中性脂肪
  • LDL-c(悪玉コレステロール)
血糖値が上がると血管内皮を痛めつけますので、脳梗塞のリスクは上がるでしょう。一方、尿酸と言えば痛風のイメージですよね、これは脳梗塞に悪さをするのでしょうか。

実は、尿酸単独で脳梗塞などの因子になり得るかどうかは議論のあるところなんですが、少なくとも高尿酸血症が血管障害と関係するのは確実だとされています。

メチルグリオキサールは、糖化最終産物・AGEsができる直前の前駆物質で、糖尿病患者の血中濃度を測ることによって血管障害を予測することができるとされる毒性物質です。マヌカハニーの殺菌成分でもありますね。

中性脂肪やLDL-cは言うまでもなく動脈硬化の原因になりますので脳梗塞を引き起こしても不思議ではありません。

しかし、これらの物質は心筋梗塞や脳出血の原因物質にもなり得るだけに、なぜ脳梗塞にだけ特異的に表れたのかは謎です。

なぜ男女差が現れたのかについても統計上の意味しか分からない

糖分を多く摂ると他の栄養として摂られた炭水化物や脂質の代謝が、女性において悪くなる可能性も論じられてはいますが、詳しくは判らないそうです。

しかし、この日本の研究に先立って行われた欧米の研究でも、女性に対してリスクを高める傾向は見られたそうなので、何らかの原因は存在しているのでしょう。

一方、普段から不摂生などが祟って脳卒中のハイリスク群であることを指摘された男性たちが、健康を慮って清涼飲料水の飲用を控えていたので、もともとリスクの少ない人が多く飲んだのではないかと言うことを指摘する声もあるようです。

もともと日本人は清涼飲料水の摂取量が少ない?

欧米の研究では、虚血性心疾患に対しても清涼飲料水の悪影響があると言うデータが集まっているそうです。この差については、やはり肥満者が少ない日本人の体格が影響しているとも考えられます。

また、欧米では日本より多くの清涼飲料水が消費されていますので、その総量が影響したことは考えられるでしょう。

さらに糖質の摂り過ぎによる代謝異常は、日本人においては虚血性心疾患より脳卒中に現れやすいと言う傾向も指摘されています。

いずれにせよ、近年こうした飲料の摂取量は増えていますので、日本のみならずアジアとして見た場合でも注意が必要だと研究グループはまとめています。

>清涼飲料水は2日に1回がベストかも!人工甘味料を使ったゼロカロリー飲料も考えよう

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この研究データの解釈を見ていると、やはり原因を糖分に求めているような気がします。しかし、最近ではゼロカロリー飲料も少なくありませんよね。

人工甘味料についても賛否両論がありますが、こうした部分にまで細かく分析はされていませんので、少し考えてみましょう。

人工甘味料に毒性はないと考えて差し支えない

まず。世の中でいろいろと言われている人工甘味料ですが、もちろんノーリスクではない物の、毒物でもありません。

例えばお砂糖を出発原料として造られるスクラロースと言う人工甘味料を見てみましょう。もちろんカロリーはゼロです。スクラロースはお砂糖の600倍ほどの甘味を持っています。

例えば、先にお話しした通り清涼飲料水にはおよそ10%のお砂糖が含まれていますので、ペットボトル1本でおよそ50gです。これをスクラロースに置き換えたとしたら83mgほどで間に合うことになるんですね。

このわずかな量では、万が一青酸カリやヒ素並みの毒性があったとしても致死量には至りません。もちろんマイクログラム単位の致死量を持つ、テトロドトキシン(フグ毒)やボツリヌストキシンほど強力なものは別ですが。

一方、慢性毒性と言う意味で考えた場合、例えば一生摂り続けても大丈夫なヒ素の量の150倍くらいになりますが、そもそもスクラロースは食品として認められたものですので、たとえ150分の1であってもヒ素のような毒性があるはずがありません。

だからと言ってどんどん摂りましょうと言えるものでもない

人工甘味料自体が直接インスリンの追加分泌を促したり血糖値を上げたりすると言う報道があったことがありましたが、これは誤報だったようです。

人工甘味料を摂る習慣を持っていると、同時に摂った糖質が代謝されにくくなることがある事が判ったため、そのように報道されてしまったらしいですね。

間接的にではあるにせよ、血糖値を上げる手伝いをしているので、完全な誤報とは言い切れません。ですので、カロリーゼロの人工甘味料だからいくら飲んでも良いと言うことにはならない訳です。

清涼飲料水は2日に1回がいいのかも

やや逆の傾向が見られた男性の脳梗塞を含めて、清涼飲料水と循環器疾患のリスクの間には、女性の脳梗塞以外統計的に意味のある差は出てこなかったわけです。

そうなってくると、「清涼飲料水を飲まないとリスクが上がる」と言う部分がないことになりますから、40歳以上の中年層では清涼飲料水は飲まない方が良いと言うことになりますね。

そして、女性の脳梗塞でも、週に3~4回までの人ではリスクが上がっていません。と言うことになると2日に1回くらいなら全く問題なさそうですよね。

無糖飲料や乳飲料・野菜飲料を上手く利用しよう

一方、毎日どころか1日に2~3回飲みたい人もいるでしょう。必ずしも糖質だけが脳梗塞発症を押し上げているわけではないでしょうが、そうした人の場合、甘くない飲料を利用すると言うのが一つの解決策になるかもしれません。

お茶やミネラルウォーターも良いですし、味のついていない炭酸水も応用範囲が広くていいですよ。

野菜由来の糖分や乳糖は含まれますが、野菜飲料や乳飲料などを清涼飲料水として取り入れるのも、悪いアイデアではありません。

熱中症予防のスポーツドリンクはどうしよう

最初にお話しした熱中症予防のスポーツドリンクは、自作すると言う方法もあります。経口補水液も良いのですが、やはり糖分は気になりますね。約4%の糖分を含んでいます。

既に脱水が起こっている時など、吸収効率を最大にする必要がある場合はその程度の糖分が必要でしょう。しかし、脱水症状を予防すると言う意味なら吸収効率を多少犠牲にしても、糖分を抑えた方が良いと思います。

ですので、海塩(いわゆる粗塩)3グラムを1リットルの水に溶かして、レモン果汁でも入れて香りと味を調え、酢角を取る意味で10~20グラムの砂糖を入れるのが良いでしょう。

傷みやすいので必ず冷蔵庫に保管、一定のタイミングで捨てて下さい。それはもったいないと思う時は、すぐに飲まない分は、製氷皿に入れて凍らせておくと言う手もありますよ。

統計では結果が得られたけれど、いろいろ判らないことも多いです。しかし、意外に脳梗塞を招いているのは、食生活に無頓着なライフスタイルかもしれませんから、まずは飲み物から見直してみませんか。

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