健康生活TOP 白内障 術後に合併症の恐れもあり!白内障の手術後も受診は続けていこう

術後に合併症の恐れもあり!白内障の手術後も受診は続けていこう

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白内障は歳をとると誰でもがなってしまう病気です。ただその進行は緩やかで、病気になっても急に見えなくなったりすることはありません。経過をみて日常生活が不便に感じられるようになったならば手術をすることになります。

最近の白内障の手術は患者さんへの負担も少なくなり、入院しないで日帰りで行われることも多くなってきています。ただし技術が進歩したからといって、合併症が全く起きないと言うわけではありません。

白内障の手術後に起こる合併症にはどのようなものがあるのでしょうか。

80歳以上はほぼ全員!?水晶体が白く濁る白内障という病気

まず、白内障について簡単に説明しておきます。

白内障とは、眼の中の「水晶体」という部分が白く濁ってしまう病気です。水晶体とは、カメラにとってのレンズのような役割をしている部分になります。

通常、瞳孔(瞳)から入った光は水晶体によって屈折、ピント調節されて眼の奥の網膜に画像を映します。その画像は視神経と通って脳へと伝わり、そこで初めて「ものを見た」と認識できるようになります。

しかし水晶体が濁ってしまうと、入ってきた光はうまく通れなくなります。正常な時のように屈折できず、光は散乱してしまって網膜にはっきりとした画像を映すことができなくなるのです。

これが白内障です。網膜に映る画像ははっきりせずぼやけたものになるため、目の前のものはかすんで見えてしまいます。

水晶体が濁ってしまうのは老化にともなう現象であり、つまり白内障は歳をとれば誰でもなってしまう病気です。早い人では40歳代から始まり、歳をとるにつれて患者も増え、80歳以上ではほぼ全員が白内障になっているとされます。

紫外線やタバコは、白内障になりやすくなる原因と考えられています。糖尿病の人も白内障を進行させやすいとされます。また男性よりも更年期以降の女性のほうが発症しやすいようです。

白内障になるとこのような症状が現れます。

  • 眼がかすむ、ぼやける
  • 視力が落ちる
  • まぶしく感じる
  • ものが二重、三重に見える
  • 暗いところで、以前よりも見えにくくなる
  • 一時的によく見えるようになり、その後視力低下していく

白内障は緩やかに進行していく病気のため、症状が出てきても自分では気づかないということもよくあります。老眼だと思ってしまうこともあるようです。

白内障と診断されても、すぐに手術をする必要はありません。視力低下がひどく日常生活が不便になってきてから、手術を検討するようになります。

その手術も以前にに比べると体への負担は軽く、いろいろな条件が合えば日帰りで行うこともできるようになっています。

手術後すぐだとこんな違和感が!ほとんどは数日から数週間で落ち着くけれど・・・?

白内障の手術をしたすぐ直後には、今までと見えかたが全く変わってしまうために多少の違和感は出てしまいます。例えば明るい場所では非常にまぶしく感じるようになります。今までは濁った水晶体を通った光を見ていたのですが、その水晶体がきれいになり光の通りがよくなったためにまぶしく感じるようになってしまったのです。

ものが白っぽかったり青みがかって見えたりすることもあります。これも今までは水晶体が濁っていたために眼に入りにくかった青い波長の光が、水晶体がきれいになったことで眼に入るようになって起きる現象です。

他に視野の中心がピンクに見えるようになることもあります。これは手術のときに使われた強い光が残像となってしまっているために起きています。

このように手術後には今までと見えかたが変わって違和感が出てしまうこともあるのです。だたしほとんどの場合には数日から数週間もすれば落ち着いてきますので、心配はいりません。

目がおかしい!異常に素早く気づくため白内障手術後に起こる合併症を知っておこう

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手術後しばらくすれば気にならなくなる症状がほとんどですが、まれにすぐに治療を始めなくてはいけないような合併症が現れることもあります。その危険性は合併症によっても違ってきます。白内障手術後の合併症には以下のようなものがあります。

眼内炎

2000~5000人に1人くらいの割合でしか起きない非常にまれな合併症ですが、治療を始めるのが遅れてしまうと失明の可能性もある危険な合併症になります。

細菌感染によって起こるもので、手術後の数日の間に発症することが多くなります。ただ数ヶ月経ってから発症してしまうケースもあります。手術直後には何の問題もなく見えるようになってきて症状も安定していると思われていても、3~7日くらいたったころに急に視力が下がってしまいます。

そして激しい痛みが出たり、眼がひどく充血してしまったりし、そのまま様子をみていれば失明してしまう危険があります。

できるだけ早く医師の診察を受けるようにしてください。手術後は眼のまわりを清潔に保っておくようにし、汚れた手で目のまわりを触ったりしないようにしましょう。

手術後には点眼薬を処方されますが、必ず指示通りに使っていくようにしてください。点眼の際にはしっかり手洗いもしましょう。

後発白内障

10人に1~2人くらいの割合で起きる、白内障手術後の合併症としては比較的多く見られるものになります。

手術後数ヶ月から数年経ったころに起きてしまいます。これは無事に手術を終えたあと数ヶ月以上も経ってから、また手術の前のように眼がかすんだりして視力が落ちてきてしまう症状です。

このような症状が現れたときにはレーザーを使った手術をしますが、これは外来で数時間で終わる手術です。痛みもなくその日のうちに終わり、次の日からは視力も回復して普通の生活ができるようになります。

そして一度この治療をすれば、もう再発の心配はありません。この視力低下は眼内レンズをいれている水晶体の袋(後嚢)の部分が濁ってしまったために起きています。この濁った部分をレーザーで焼き切ることで症状は改善させられます。

気をつけていただきたいのは、眼がかすんでしまう可能性のある病気は後発白内障以外にもあるということです。後発白内障だと思っていたら実は他の病気だったということもあります。

眼がかすんだり視力が落ちてきたしまったときには、後発白内障だろうと放っておかないですぐに受診するようにしてください。何が原因なのか、きちんと検査をしてから診断をしなくてはいけません。

飛蚊症

視野の中に小さく黒い点状のものが飛んでいるように見える症状です。これは白内障の手術前にも見えていたはずなのですが、水晶体が濁っているために気づいていなかったものです。

近視や老化によって眼の中には小さな混濁が生じてしまいます。手術前には水晶体が濁っていたために黒い点状のものが飛んでいてもわからなかったのですが、手術をして水晶体の濁りがなくなると目の前がクリアになり、逆に見えるようになってしまったのです

ただし飛蚊症は網膜剥離の前兆としても現れる症状です。そのためこのような症状が現れたときには、念のためにきちんと検査をするようにしてください。

網膜剥離

手術後の検査で網膜剥離が見つかることがまれにあります。もしも見つかった場合には、それ以上悪化してしまわないようにすぐ治療をする必要があります。

この網膜剥離の原因が白内障の手術をしたことにあるのか、それとも手術とは関係なく起きてしまっているのかについてはよくわかっていません。

糖尿病網膜症

もともと糖尿病網膜症の症状があった方は、白内障の手術後に進行しやすくなることがあります。手術後にはきちんと検査をしていくようにしてください。糖尿病だけどまだ網膜症の症状は発症していないという方も、念のため定期的な検査は欠かさないようにしてください。

また一番大切なことは血糖値を安定させておくことです。忘れないようにしてください。

眼内レンズの度数のズレ

手術によって眼の中に埋め込む眼内レンズの度数は、手術前のいろいろな検査の結果から計算をして決めています。ただ眼の状態などによっては誤差が大きく出てしまい、予測していた度数から大きくズレてしまうこともあります。

このようなときには眼内レンズを入れ替えたりすることで適切な度数にすることができます。

この他にも手術後に起きてしまう合併症はいろいろとあります。手術が終わってすぐに異常が現れることもありますが、数年かたってからということもあります。

もしも合併症が起きてしまっても、早期に発見してすぐに治療を進めていけば悪化させてしまうことなく治ります。異常に早く気づくためにも、手術後も定期的に受診を続けることは大切です。

そして何となくいつもと見えかたが違うなどといったことが出てきたときには、すぐに医師の診察を受けるようにしてくださいね。

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