健康生活TOP がん 大腸がん患者の生存率の最新研究!生存率向上に役立つ生活習慣

大腸がん患者の生存率の最新研究!生存率向上に役立つ生活習慣

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大腸がんは最近になって患う人が急増しており、日本人では胃がんを抜いて肺がんに次ぐ第2位になりました。

また、子宮がん、卵巣がん、乳がんを患った人は大腸がんのリスクが高まると言う事もあるせいか、現在女性のがん死の原因としてトップになっています。

このようにじわじわとその猛威をふるいだした大腸がんについて、最新の研究結果といっしょに少し勉強してみませんか?

他人事、そう思わずに!

検査でわかる大腸がん

大腸がんは家系の影響と言う要素も持っており、比較的健康な食生活を送っている人でも、両親が大腸がんを患ったという人では、かなり高い確率で大腸がんを発症するようです。

特に50代以下での発症、多発性大腸がんの場合、家系の影響が大きいと考えられています。

一方、大腸がんは検便で簡単に異常が発見でき、早期発見で治療すれば完全治癒の可能性が大きいがんでもあります。

ですから不幸にして発症してしまっても、早いうちであれば間に合いますよと強く言えるがんでしょう。

大腸がんの一次検査である検便は数百円で受けられますし、苦痛はゼロですから、怖がらずに受けましょうね。

他の記事でご覧になった人へ

この記事で紹介する「新しい研究による、大腸がん患者の生存率向上」の論文はアメリカのものですので、日本語に翻訳されて紹介されるときにちょっと誤解が生まれているのを見かけます。

英語の論文を直訳して「転移性大腸がん」としているのが多いのですが、転移性と言うと、普通は他の臓器にできたがんから転移してきたものを指します。

しかし、この論文で示しているのは「既にほかの臓器へ転移している大腸がん」のことですので、意味が逆なんですね。

先に書いたように、女性特有のがんから大腸がんのリスクが高まると言う事実があるので、今回紹介する生活習慣は男性には関係ないと勘違いされるかもしれません。

しかし、実際に今回紹介するのは「他の臓器へ転移するほど進んでしまったがん」の生存率向上のことなんです。ですので男女共用ですから、男性も読んでくださいね。

大腸がん患者の生存率を上げるビタミンD

その進行した、あるいは再発した大腸がんを患った人の生存率を上げる物質とはビタミンDです。

ビタミンDと言えば骨を作るビタミンとして有名ですよね。

血中濃度別の生存率比較

さて、この研究では進行したがんの患者さん1000人余りを様々な要素で分析したとあります。その中で、血液中のビタミンD濃度が生存率に大きな影響を出していたことが分かったそうです。

まず、血液中のビタミンD濃度を5段階に分けてグループ化しました。

もちろん皆さん抗がん剤治療その他、いろんな条件の違いもありますから、それらによる統計上の誤差を修正して死亡する危険の比率(ハザード比)を割り出したそうです。

一番ビタミンDの濃度が低かったグループの死亡危険を100とした場合、

  • 2番目に濃度が低いグループ:83
  • 3番目に濃度が低いグループ:81
  • 4番目に濃度が低いグループ:79
  • 最も濃度が高いグループ :65

と、一番たくさんビタミンDを血液中に持っていたグループでは死亡する危険性が35%も少なくなっています。

無増悪生存率

ただ死んでいないだけと言う、医学の都合的な生存率の数値が批判を浴びることが多くなってきた昨今、この「無増悪生存率」は重要な指標であると言えるでしょう。

読んで字のごとくですが、病気が悪くならずに生き残っている人の割合のことですね。場合によってはQOL(Quality of Life:人生の品質)の維持向上を含む概念かもしれません。

単なる生存率の時と同じように他の条件を加味して増悪・死亡のハザード比が示されています。

  • 最も濃度が低いグループ :100
  • 2番目に濃度が低いグループ:99
  • 3番目に濃度が低いグループ:84
  • 4番目に濃度が低いグループ:83
  • 最も濃度が高いグループ :79

と、やはり一番たくさんビタミンDを血液中に持っていたグループで、病気が悪くなる危険性が21%少なくなっています。

ビタミンDは食べ物から摂ろう

ビタミンDは紫外線を浴びれば皮膚で合成できるところから、昔は「日光浴してればビタミンDを摂る必要はない」なんて言われたこともあります。

しかしこれは間違いで、やはり皮膚で作られるだけでは十分な量を得られません。もちろん日光に当たることも重要ですが、生活パターンや地域性を考えれば一律にどうこうとは言えないですよね。

D2とD3

実はビタミンDにも、ビタミンBと同じように数字をくっつけて種類分けされています。

ただ、ビタミンD1は分類の仕方に誤りがあったため、現在有効なのはビタミンD2とビタミンD3の二つです。

大雑把に言うとビタミンD2は植物性、ビタミンD3は動物性で、人間ではビタミンD3が重要だとも言われますが、いろんな研究の中ではあまりビタミンDの種類までは気にしてないみたいですね。

ビタミンDは魚ときのこに多く含まれる!

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ビタミンD2はきのこに多く含まれています。特に白きくらげの含有量が圧倒的ですね。

一方、ビタミンD3は魚に多いです。あん肝とかしらす干し、酒盗なんかに多いようですが、加工品ではなく生の魚の場合、青魚やサケに多く含まれています。

とは言え、含有量は圧倒的に魚の方が多いので、ビタミンD全体で見る場合には「魚を食べましょう」と言う事になります。

日光からも取ろう

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先にお話しした通り、ビタミンDは皮膚で合成できます。原料はコレステロール、エネルギーはドルノ線と呼ばれるUVBに分類される紫外線です。

UVBですから赤焼けの原因でシミ・ソバカスを作ってくれる方ですね。しわや老化の原因のUVAではありません。

日光の量

午前遅くから午後早めの時間に、男性ならショートパンツだけで、女性ならビキニでの日光浴が推奨されています。背中とお腹のどちらかで良いので、ベアバックであればワンピースでも良いかもですね。

地域差があるので一概には言えませんが、時間は南の方の地方なら5~10分、寒いところなら30~40分、最低でも週に2回以上。良く晴れた日が基準のようで、日焼け止めはNGです。

でも、これってあんまり実際的じゃありませんよね。平日なら仕事をしている人が多いでしょうし、週に2回と言う事は土日が雨や曇りならアウトってことです。

ですから、せめて手足やお顔だけでも、できるだけに陽に当たりましょうねってことになりますが、ビタミンDを皮膚で合成するには同時に日焼けを覚悟しなくちゃならないってことにもなります。

だからどうしても食べ物からの摂取と言う事に繋がるだろうと思います。

なぜビタミンDががんに効く?

いくつかの理由は推定されていますが、その中で一番大きいのは血管新生を抑制すると言う働きでしょう。

他にも理由は推定されていますが、健康な細胞に悪影響がなく、もっともがん細胞に対して効果的だと思われるビタミンDの働きです。

自前で栄養を確保

がんは、後からできてきたものなので、がんの組織に栄養を供給してくれる血管があまりありません。

そのため従来あった血管を枝分かれさせて、がんの部分に栄養を送り込む新しい血管を作ってしまうのです。

そしてビタミンDはその血管新生を抑制する効果があるんですね。

血管の新生が抑制されると、がんの部分に充分な栄養が行かなくなるため、がんの悪化する速度が遅くなったり、がん自体が小さくなったりして行くと言うわけです。

サプリはどうでしょう

もともと日本ではビタミンAとの混合成分を期待された肝油程度しか売られていなかったビタミンDサプリですが、最近ではちらほら見るようになってきましたね。

アメリカでは欠乏症防止のために良く売られているようです。また、動物性・植物性にこだわってビタミンD2、D3を明記して販売している例もあるようです。

ビタミンDサプリの危険性

日本で売られている比較的低用量のビタミンDサプリは、だいたい25μgを一日分としているようです。それでもこれは摂取目安量を大きく超え、一日上限量の半分に相当します。

摂取目安量とは、ほとんどの人が良好な栄養状態を維持するのに十分な量と言う意味で厚生労働省が発表している量です。

一日上限量とは、毎日摂取しても、ほとんどの人が過剰摂取による健康障害を起こすことのない栄養素摂取量の最大限の量です。

一方、アメリカの有名メーカー製のものを見ると、25μgのものもありますが、多いものでは日本の一日上限量の5倍に相当する250μgと言うとんでもないものもあります。

これは、人によって、健康状態によっては直ちに健康被害に繋がりかねない高用量と言えるかもしれませんね。

ビタミンDは摂り過ぎによる過剰症が心配される脂溶性ビタミンです。

食べ物からで充分です

まず、最初に紹介したアメリカでの大腸がん患者の調査では、やはりサプリで摂っている人の血中濃度は高かったようですが、そうではない人でも不足していない人は少なくなかったようです。

ビタミンD濃度が低い人には北の方に住んでいる人(日光にあまり当たらない人)、肥満、運動不足の要素がありました。ですから、サプリで摂らないと不足するとは言い切れないのです。

ましてや私たち日本人はビタミンDを多く含む魚を食べる習慣がありますからね。例えばイワシの丸干し2匹分で、ほぼ一日上限量のビタミンDが摂れます。

ちょっと高価ですが、あん肝、50グラム分(生の時の重さ)を鍋にでも入れて食べれば一日上限量を軽く突破します。あるいはサバ缶1個分で、日本製サプリの一日分くらいは摂れます。

このように日本人の食卓において入手しやすい食品にはたくさん含まれていますが、肉類にはほとんど含まれていません。

そのため、肉類中心になった日本人の食卓事情は、日光に当たらない生活とも相まって、最近ではビタミンDの摂取不足がちょっと問題になっているようですね。

予防効果

大腸がんの患者に効果があるのはいいけれど、そもそも大腸がんを予防する効果はないのかと言う疑問は当然だと思います。

今のところ、確実に効果があると言うところまでは来ていませんが、おそらく効果があるだろうと推定されてはいます。

大腸がんのリスクファクターは家系的なものだけでなく、飲酒・喫煙・加工肉の摂取・肥満・加齢などがあります。

また、インスリンが作られる際の余剰物質や油の消化に関わる胆汁酸の二次生成物も大腸がんの原因とされています。

石鹸の原理

石鹸は水に溶けて川に流れると、川の生物にとって毒になります。

しかし、石鹸がカルシウムなどに結びついた金属石鹸(石鹸かす)は水に溶けないため毒ではなくなるのです。

ビタミンDは骨のビタミンと言われるくらいカルシウムとはつながりの深いものなので、カルシウムと胆汁酸を反応させて無毒化しているのではないかと言う意見もあるのです。

かなりこじつけっぽい意見ですが、実は別の研究でマグネシウムをよく摂る男性では大腸がんが少ないと言う事も見つかっているのです。マグネシウムも石鹸かすを作る金属なんですよ。

生活習慣病の予防と合わせて

魚を食べましょうと言う事は、もうずいぶん前から言われています。

これまでは特に肉の摂り過ぎを防いで動脈硬化を予防したり、ω3脂肪酸のDHAやEPAの効果による記憶力向上・認知症予防などに焦点が当たってきました。

しかし、ここにきて大腸がんによる死亡を減らす効果や、もしかすると予防する効果があるかもしれないとわかってきたわけです。

これは、ますます魚を食べなきゃいけませんね。

若い人向けが効果的

でも、特に若い人の場合、魚では物足りなく感じるかもしれませんが、実は良い事があるんです。

例えばDHAやEPAは脂肪酸ですので、油の多い部分にたくさん含まれています。ビタミンDは脂溶性ビタミンなのでやはり油の多い魚が良いんですね。

鯖や鮭なら若い人でも喜んでもらえるんじゃないでしょうか。鯖寿司とかしめさば、スモークサーモン、回転ずしなどで人気の洋風調理されたサーモンなどはこうした目的にピッタリですよ。

鰯はイマイチでも、カタクチイワシの小さいヤツ、つまり「ちりめんじゃこ」なら醤油やマヨネーズなどで味付けしておにぎりの具にもなってます。

と言う事で、若い人にも満足してもらえる、こってり系の魚をどんどん食べて、大腸がんをも防ぐことのできる食生活を取り入れましょう。

おいしく健康になれるのです。ちょっと続けてみませんか?

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