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ゴロゴロ喉が鳴る病気!?喘鳴(ぜんめい)の原因と改善方法

喉に違和感を覚える女性

「ゴロゴロ」「ヒューヒュー」「ゼイゼイ」…これは嵐が荒れ狂う音ではなく人間が出す音なのですが、いったい何の音だと思いますか?

実は全て「呼吸音」であり、鼻や口で呼吸する時に出る音なのです。「えーそんな音出してないよ!」と言われてしまいそうですが、確かに健康な人はこのような音を出すことはありません。

しかしよく思い出してみて下さい。皆さんの周りにも定期的にこのような音を出して呼吸をしている人がいるはずです。そしてその呼吸はある病気によってもたらされた症状の一部でもあるのです。

このように「喘鳴(ぜんめい)」は気管に問題がある状態で出る音で、呼吸に何らかの障害があることを示しています。苦しい喘鳴の原因と改善方法について紹介します。

喉が鳴る喘鳴(ぜんめい)って何?その症状がでるメカニズムとは

本来呼吸とは音のするものではなく、近づいて聞いてみても「スースー」と小さな音が聞こえるにすぎません。しかし、気道に問題が生じると「ヒューヒュー」「ゼイゼイ」などの音が聞こえるようになります。

喘鳴とはいったいどのような原因で出る症状なのでしょう。

喘鳴は気管の口笛と同じ原理だった

皆さんは口笛を吹くことがありますか?昔はよく口笛を吹きながら歩いている人を見かけましたが、最近ではめっきりそのような姿を見ることがなくなりました。まぁ口笛はあまり上品なものではないとの認識から、学校や家庭で禁止することもあるので仕方がないですね。

そもそも口笛はなぜ鳴るのでしょうか?それは口の形を変えて息を吹くことで、空気を集約してノイズを発生させて音にするのです。また音の高低は口腔内(ほっぺた)の形や大きさによって調整するようです。

口笛と言っても擬似的に乱気流を起こしノイズを発生させるのですから、なかなか大掛かりな原理になっていますね。

このように音は空気の流れによって空気同士がぶつかることで発生します。楽器でもその原理は使われており、管楽器の多くは空気のぶつかりを利用しています。

それでは喘鳴はどうでしょう。前述した通り喘鳴には「ゴロゴロ」「ヒューヒュー」など様々な音があります。言葉で書くとイメージが湧かないかもしれませんが、その音も人によっては高低が見られるようです。

ここまで説明するともう気がついたかもしれませんね。喘鳴とは「気管が何らかの障害で形が変わり、呼吸によって口笛のように自然に音が出てしまう」状態を言います。そう喘鳴は気管の病気がもたらす症状の一つなのです。

喘鳴は気管が細くなることが主な原因

通常の呼吸では気管や気管支に十分な太さがあるために、空気はスムーズに流れて気管内で気流の乱れが生じることはありません。例えばホースを咥えて「ふっ~っ」と息を思いっきり吐いても音が出ることはありませんよね。

気管も同じで通常であればどんなに強く呼吸をしても途中で音がなることはないのです。しかし、気管の途中に細い部分がある場合はそこで気流の乱れ(乱気流みたいなもの)が起きて、喘鳴音となって外に聞こえてしまうのです。

空気の流れは一方通行ではなく、「吸って」「吐いて」の双方向です。つまり乱気流は双方向で起こることから更に気流を乱して音がなる要因にもなります。

喘鳴は気管の異常によって起こる笛のような現象だったのです。

ゴロゴロ喉が鳴る喘鳴は痰の排出に問題が

「ヒューヒュー」聞こえる喘鳴は気管が細くなるのが原因ですが、「ゴロゴロ」聞こえる喘鳴ではどうでしょうか?私は笛などの楽器で「ゴロゴロ」奏でるものを見たことがありません。空気のノイズで鳴る音でもないようです。

人間には体内に入り込んだ外敵(細菌、ウイルスなど)を排除するために「免疫」を持っていますが、その中には喉に入り込んだ異物を分泌物で包んで外に排出する作用があります。

「痰」を汚いと表現する人がいますが、実はこれこそが喉に付着した異物を包み込んで外に排出させる物質であり免疫作用の一つになります。しかしただ単に包み込むだけで痰を排出することはできませんよね。

そこで人間は「咳」をすることで、喉に溜まった痰を口に送り込み排出を促進させるのです。風邪などの感染症で痰や咳が出るのは、喉に付着した異物を排出させるための免疫作用とも言えるのです。

しかし、中には咳が出ない状態で痰が作られることがあります。これも喘鳴の原因です。痰が溜まっているにも関わらず排出ができなくなると、喉が「ゴロゴロ」となりまるでうがいをしたような音が聞こえてきます。

喉に溜まった液状の物質(痰)が振動してそのような音を出していたのです。

喘鳴は気管が細まることで発症します。気管が細くなることは肺に送られる空気の量も減ることを意味しています。

食事などで空気を飲み込んでしまう呑気症候群により、ゲップが出やすくなり喉が鳴っているように感じることもありますが、これはまた別の原理ですよ。

喘鳴の原因となる病気、様々な呼吸器系の疾患

喘鳴はあくまで症状であって病気本体ではありません。しかしながら喘鳴は隠れた病気を見つけるサインとしても使えることから、喘鳴とそれを引き起こす病気との関係を理解することも大切です。

気管支炎は喘鳴が起きる代表的病気

冬場に多く見られる風邪は病気の名称ではなく、ウイルスや細菌による上気道の感染症です。説明した通り上気道は「鼻腔」「咽頭」「喉頭」なので、ここで起きる感染症を「上気道炎(風邪)」と言います。

そしてウイルスや細菌が下気道に入り込んで感染症引き起こしたら「下気道炎(気管支炎)」と呼ぶのです。

気管支炎は入り込んだウイルスや細菌によって気管や気管支に炎症が起きることで、炎症による腫れで気管は細くなり喘鳴の原因となります。

肺の断面図からみる気管支に炎症が起きている図

気管が細くなることは喘鳴だけでなく、実際に空気の流れが阻害されることで酸素量も低下して「呼吸困難」などの症状をもたらします。気管支炎が発症すると呼吸が早く荒くなるのは、気管が狭くなることで取り込む空気が減少し、酸素が不足してしまうことが理由です。

喘鳴は気管支炎だけでなく肺炎でも

通常の風邪であれば、感染は鼻や喉の上気道に留まり、そこに炎症をもたらすことで「喉の痛み」「咳」「鼻水」「発熱」「悪寒」などの症状の原因となります。

しかし、気管支炎では感染自体が上気道から更に下気道に進行した症状であり、「風邪の悪化」した症状と考えても過言はありません。

しかし一概に気管支炎と言ってもその炎症した部分によって症状にも違いがあり、太い気管に炎症がある場合は息を吸った時に音が鳴り、細い気管支(細気管支)に炎症がある場合には吸っても吐いても喘鳴が聞こえます。

気管は気管支に分岐して更に細気管支となり肺につながります。したがって炎症を起こす場所が肺に近いほど重症化しやすい傾向があり、肺に感染が広がることで「肺炎」の原因にもなるのです。

つまり喘鳴は気管や気管支の炎症だけが問題なのではなく、最悪では肺炎の症状である可能性もあることを理解して下さい。

一般的に喘鳴を伴う気管支炎のことを「喘鳴性気管支炎」と呼びますが、炎症を起こしている場所によって重症度や対処方法にも違いが出ると言うことです。

アレルギーが原因の気管支喘息も喘鳴の原因

近年大人の喘息が増加傾向にあるそうです。喘息とは慢性的な気道の炎症により、気管が細く過敏になっている状態の病気で、発作が起きると呼吸に障害が出てしまいます。

喘息患者は普段の状態でも気管に軽い炎症を起こして狭くなっています。このように慢性的に炎症を起こしている細胞は、とても過敏になっており、少しの刺激(アレルギー物質)にも過剰に反応してしまう特徴があるのです。

例えば部屋の空気中には「ダニの死骸」「ハウスダスト」「タバコの煙」などが漂っていますが、健康な人では特に過剰な反応は起こりません。しかし、喘息患者の気管では過剰なアレルギー反応を起こしてしまい、炎症を悪化させて気管をより狭くしてしまいます。

「喘息発作」は普段から狭くなった気管がより狭くなることで、空気の流れを阻害して呼吸に支障が出る状態で、いくら息をしても肺に空気が入りにくくなります。そして呼吸困難となり「ゼイゼイ」のような喘鳴と共に荒い呼吸になるのです。

気管支喘息が悪化すると発作時以外も気管が狭くなるので、喘息発作が発症した時はもちろんのこと、普段の呼吸においても軽い喘鳴が見られることがあります。

「花粉」「PM2.5」一般的なアレルギー症状でも喘鳴が!

喘息はアレルギー体質が悪化した症状の一つですが、喘息以外のアレルギー症状においても喘鳴の症状が出ることがあります。

春の風物詩ともなった花粉症は「鼻水」「充血」などの原因になりますが、人によっては気管に入り込むことで炎症を起こして喘鳴を引き起こすことがあります。最近話題のPM2.5や黄砂においても同様のアレルギー反応を見ることができます。

またタバコの副流煙や排気ガスなどの科学物質でも気道に炎症が起きることがあるので、喘鳴の症状が現れたら生活環境を見直すことも大切です。

食物アレルギーでは喘鳴がショック症状のサインに

近年日本では食物アレルギーを持つ子供が増加しています。食物アレルギーには「乳製品」「小麦」「そば」「エビ、カニ」「卵」…があり、これらを食べることで「蕁麻疹」「呼吸器症状」「消化器症状」などのアレルギー症状が発症します。

食物アレルギーで特に注意しなくてはいけないのが「アナフィラキシーショック」であり、呼吸困難になり血圧も低下して意識不明状態に陥ることもあります。死亡するケースも多いことから、食物アレルギーでのショック症状には注意が必要です。

食べ物を食べた後に息苦しく喘鳴が聞こえる場合は、アナフィラキシーショックが起こるサインかもしれません。

今回はショックが起きなくても次は起こる可能性もあることから、一定の食べ物のあとに喘鳴症状が見られる場合は、専門医でアレルギー検査を受けるようにしましょう。

慢性的な喘鳴はCOPDの可能性が高かった

少しの運動で息が上がったり、風邪を引いていたりしている訳でもないのに咳や痰が出ることはありませんか?これは慢性的な呼吸器の病気で「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」が発症している可能性があります。

COPDは有害物質を長期間吸入することで、下気道や肺の細胞(肺胞)に慢性的な炎症が発症し呼吸機能に障害が出る病気です。COPDの主な症状を紹介します。

  • 階段などでの息切れ
  • 歩くスピードが遅くなった
  • 慢性的な咳や痰
  • 呼吸時の喘鳴
  • その他

COPDの直接原因はタバコの喫煙であり、日本における発症の90%以上がこれに該当しています。つまり長期間の喫煙行為によって下気道や肺胞に慢性的な炎症を起こしていたと言う訳です。

健康な肺とcopdを患った肺の比較画像

COPDの恐ろしさは炎症だけではありません。症状が進行してしまうと肺胞が破壊されてしまい、空気中から酸素を抽出するガス交換もできなくなり、その結果酸素が欠乏し呼吸困難などの症状を引き起こしてしまうのです。

肺は再生不可能な臓器であり、一度破壊された肺胞を再生することは不可能です。COPDの治療は悪化を防ぐことが目的であり、治療を行っても現状維持か症状を和らげることしかできないのが現状です。

またCOPDが起きると「肺ガン」に進行するリスクが10倍に増加するとも言われており、肺ガン患者が増加している背景には潜在的なCOPD患者が多いことを物語っています。

喫煙者に日常的な喘鳴が見られる場合はCOPDの疑いがあると言うことです。

喘鳴だけでなく声が出しづらい症状は喉頭炎が原因

上気道にある喉頭に炎症が起こるのが「喉頭炎」で、多くがウイルスによる感染が原因です。喉頭炎にも「急性喉頭炎」と「慢性喉頭炎」があり、ウイルスが主な原因の急性喉頭炎と違い、慢性喉頭炎ではタバコなどの刺激物が原因と考えられています。

また慢性喉頭炎にはアレルギー反応が原因であることも多く、気管と同様にアレルゲンの接触により炎症を起こしてしまいます。喉頭炎には代表的な症状が4つあり、それらに注意することで早期発見が可能なので覚えておきましょう。

  • 声がかすれて出し辛くなる
  • 喉がヒリヒリして痛みがある
  • 痰や咳が出る
  • 発熱や倦怠感を感じる

このような症状が喉頭炎の初期に見られますが、悪化することで「ゼイゼイ」と喘鳴症状が伴うことが多いようです。原因は喉頭が炎症により狭くなってしまうことで、空気の流れが阻害されることにあります。

喘鳴があり声が出しづらい場合は喉頭炎を疑うようにしましょう。

窒息してしまう可能性もある急性喉頭蓋炎

喉頭炎の悪化は気管のフタの役割をしている喉頭蓋にも感染を広げてしまうことになります。急性喉頭蓋炎は喉頭蓋に炎症が起こる病気ですが、その恐ろしさは喉頭蓋の機能によるものです。

前述した通り喉頭蓋は気管に食べ物が入らないようにフタをする働きがあります。食べ物が通過する場合は気管を閉じて、食べ物が入らないよう気管にフタをするのです。

喉頭蓋に炎症が起きると大きく腫れ上がってしまい、気管を塞いで上手く開け閉めすることができなくなってしまいます。腫れの程度にもよりますが症状が酷い場合では、完全に気管を塞いでしまい空気が入らないようになってしまうのです。

気管に空気が入らなくなると窒息状態になり、深刻なケースでは発症後数十分で窒息により死亡することも珍しくはありません。

急性喉頭蓋炎の進行は喉頭炎の症状が見られた後に、喘鳴や呼吸困難となり最終的に窒息症状が表れます。窒息症状が出てから救急車を呼んでも間に合わないことが多いことから、早期の治療が重要となります。

喘鳴の症状が出る原因は様々な呼吸器疾患です。喘鳴は原因ではなくあくまで症状であることを理解して下さい。

また、肺水腫のように肺に水が溜まってしまい喘鳴のような症状がでることもあります。

このように喘鳴は様々な呼吸器系の疾患が隠れている可能性が高いので、早期発見のサインと考えて早めに検査を受けてくださいね。

喘鳴を治すにはどうすべきか?改善方法と意識したい大切なこと

喘鳴はそのものが病気ではなく、別の病気の症状である場合がほとんどです。改善するにはその本体の病気を解決させる必要があるのです。

普段からマスク使用で気道に異物を入らせない

喘鳴の原因である気道の炎症は、気道に異物が入り込むことで発症します。マスクを使用することは、大気中の異物やアレルギー物質が気道に入り込むのを防ぎ炎症を予防します。

特に夜間の就寝時には口呼吸になる人も多く、気道に異物が入り込む危険があります。就寝時には喉の粘膜も乾きやすく感染しやすい環境にもなることから、朝起きて口がネバネバする人はマスクを付けて寝るようにしましょう。

また普段からマスクを持ち歩き「空気が悪い」と感じたらすぐに使用することも大切です。

水分を多く摂取して痰を排出しよう

喘鳴の原因の一つに痰の付着があります。特に「ゴロゴロ」と喘鳴が鳴る時は気道に痰が溜まっている可能性が高いことが予想されます。痰は水分が少ない状態では硬く排出が困難になることから、水分を十分に摂取して痰を柔らかくすることで排出も楽になります。

また定期的なうがいは喉に付着した痰を取り除き、喘鳴の改善につながるので普段から定期的なうがいを行うようにしましょう。

部屋の湿度に注意することで喘鳴対策

冬場になるとインフルエンザなどの感染症が増加する理由の一つが「空気の乾燥」です。部屋の空気が乾燥してしまうとウイスルだけでなく、ホコリやダニまでも部屋中に漂ってしまいそれが気道に付着してしまうのです。

さらに乾燥した空気の中では身体の粘膜も乾燥してしまい、免疫による異物を排出する作用も弱まってしまうのです。四季を通して湿度は60%を目安に乾燥しすぎないように注意することで、喉の炎症を防ぎ喘鳴を改善させることが可能です。

喘鳴はサイン!隠れた問題点を探るのが大切

喘鳴は症状であって病気ではありません。しかし言えることは気道や肺のどこかにその問題が隠されていることです。

喘鳴だけでなく「咳」「発熱」「悪寒」「頭痛」などが見られる場合は、ウイスルや細菌による気管支炎が疑われます。また季節によって症状が見られる場合は、花粉やPM2.5のアレルギー症状の可能性が高いと考えられます。

また食事の後に出る場合は食物アレルギーを疑って、食べたものをメモすることでアレルゲンを探ることも重要です。

軽い喘鳴は病気のサインと考えて本体を見つける努力を行うことも重要だと思います。もちろん病院で検査を行うことも大切なので、医師と連携をとって喘鳴の原因を探ることも大切です。

喘鳴には隠された病気があるのでセルフ判断は危険なこともあります。医師に相談して原因である病気を治療することが近道だと思います。

生きるためには必須!人間の呼吸について考えてみる

人間は生きてく上で「栄養」「水」そして「酸素」が必要ですよね。この3つの要素の中の一つでも欠けると生命を維持することはできなくなります。栄養は食べ物を食べることで摂取し、水は水分を飲むことで体内に吸収されます。

そして酸素は呼吸によって空気を吸うことで、肺が空気の中の酸素を抽出し吸収させます。そして喘鳴はこの空気を体内に取り込む過程で出されるのです。

「栄養」「水」「酸素」仲間はずれは誰?

人間の生命維持に必要な「栄養」「水」「酸素」ですが、これらを体内に取り込む方法には違いがあります。栄養と水は人間が意識して取り込む必要があり、食べ物は自分の意思で食べますし、水分補給も意思を持って行う行為です。

「お腹すいたからパン食べよう!」「喉乾いた~ジュース飲もう」などと自分の意思でこれらを行い、場合によっては一定時間摂取を止めても大きな健康被害は起きません。

しかし酸素はどうでしょうか?私たちは意思を持って呼吸を行っていませんよね。空気を取り入れる度に「空気をすうかぁ」「酸素が足りないぞ~」などと意識して呼吸を行う人を見たことがありません。

この3つの要素の中で酸素は呼吸をすることで得られており、呼吸は無意識下で行われる動作と言えます。つまり「酸素」が仲間はずれだったのです。

人間は呼吸停止状態で何分生きられるか?

無意識で行われる呼吸はとても大切な生理機能ですが、これが何らかの障害でできなくなったら人間はどのくらい生きられると思いますか?

救急救命の世界でよく使用されるグラフに「カーラーの救命曲線」と呼ばれるものがあります。これは「呼吸停止」「心臓停止」「大量出血」が発生した場合の死亡率をグラフにしたものです。

カーラーの救命曲線グラフ

これを見てみると呼吸停止では5分で死亡率が約10%、10分で約50%、15分では約90%の人が死亡するとされています。

つまり呼吸停止は15分がリミットであり、それを超えるとほぼ全員が死亡してしまうのです。もちろん呼吸停止の原因が重篤な病気であることも考えられますし、喉に食べ物を詰まらせてしまった可能性もあります。

しかし重要なのは呼吸が15分程度停止しただけで、死亡してしまう原因になると言うことです。

呼吸とは肺におけるガス交換の意味

普段は意識して使用していない「呼吸」と呼ばれる言葉ですが、実は呼吸には「外呼吸」と「内呼吸」の2種類があります。外呼吸は「肺呼吸」とも呼ばれているもので、私達が一般的に理解している呼吸のことです。

内呼吸は「細胞呼吸(組織呼吸)」とも呼ばれ、血液中に含まれている酸素を細胞組織が取り込むことを意味しています。

呼吸を「息をすることで空気を肺に入れること」と簡単に表現することもありますが、実際には「ガス交換」が正しい理解であり、肺呼吸であれば「肺による酸素と二酸化炭素のガス交換」と考えて下さい。

簡単に説明しますと肺呼吸とは「肺に入り込んだ空気(大気)に含まれる酸素と血液中の老廃物である二酸化炭素を交換する作業」と言うことになります。

そして肺に空気を送る管が「気管」と呼ばれる空気の通り道であり、ここに障害が起きた場合に喘鳴の原因になるのです。

人間は食べ物や水を我慢しても即座に死ぬことはありません。しかし呼吸が停止するとあっと言う間に死んでしまいます。呼吸は命を握っているのです。

肺と咽頭をつなぐ空気の道、気管の重要性

呼吸によって取り込まれた空気は肺に送られますが、鼻から肺までのルートを「気道」と呼びます。気管とはあくまで気道の一部であり、喉頭と肺をつないでいる部分です。

空気の通り道は上気道と下気道から作られる

空気を肺に届けるルートを少しだけ詳しく説明します。まずは鼻や口から空気を吸うと「鼻腔」「咽頭」「喉頭」など鼻や喉を通過させる必要があります。この部分を「上気道」と言って気管の前に空気が通るルートです。

次に喉頭から肺につながっているのが「気管」であり、先の方で「気管支」となり左右の肺に分岐しています。この気管と気管支を「下気道」と呼びます。

ここで覚えておきたいのが気管は太く、気管支は気管よりも細いと言うことで、さらに気管支の先には「細気管支」と呼ばれる更に細い管によって肺につながっていることです。肺に近づくにつれ気管は枝分かれして細くなることを覚えておきましょう。

気管に異物が入らないのは喉頭のおかげ

人間の身体の中には2つの道があります。一つは空気の通り道である気管ですが、もう一つは何でしょうか?答えは食べ物を胃に運ぶ「食道」です。

食道は口から摂取した食べ物を、喉から胃に送るためのルートですが、喉のスタート地点は気管と同じ場所と言ってもよいでしょう。つまりスタート地点は同じなのですが、食べ物は食道、空気は気管と上手に選別されて運ばれているのです。

まるで宅急便の中継センターのようですが、その働きを行うのが「喉頭」です。喉頭は「喉頭蓋」と呼ばれるフタを持っており、それを閉じたり開いたりすることで選別を行います。

空気を気管に送るときには喉頭蓋は開いた状態で、食べ物を食道に流すときには閉まった状態です。普段の食道は閉じた状態で気管が開いています。食べ物を飲み込む時に気管は喉頭蓋でフタをされて食道が開いた状態になるのです。

また喉頭には「声帯」によって声を出す機能も有しており、声を出す時には声帯は閉じて呼吸時には開きます。

このように喉頭が行う機能は以下の3つの働きに集約されます。

  • 呼吸を行う
  • 食べ物を飲み込む
  • 声を出す

このように呼吸とは単に息をするのではなく、様々な臓器が関係することによって行われています。そしてそれらに何らかの障害が発生した時に喘鳴が見られるのです。

空気は気管、気管支、細気管支と下気道を通り肺に送られます。段々に細くなって最終的に肺胞につながるのです。

こんな風に大切な気管に異常が起きているんですから、喘鳴が少々怖くなってきませんでしたか?

早期発見&早期治療が喘鳴にとって重要

少しくらい「ゼイゼイ」していても大したことないと考えて放置することがありますが、喘鳴の陰にはどのような病気が隠されているのかは解りません。

特にCOPDなどの重篤な病気では最悪「陸で溺れてしまう」状態となってしまう可能性もあります。

呼吸器の病気は早期治療が遅れることで、悪化して取り返しがつかなくなることが珍しくはありません。したがって早期発見こそが唯一の対処法なのです。

喘鳴は呼吸器に問題があるサインであり警告だと考えて、自覚したら早期に検査を受けるようにしましょう。

人間が生命を維持するためには酸素が必要であり、そのためにはしっかりとした呼吸が必要なのです。

さぁ空気を沢山吸って今日も元気に暮らしましょう!

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