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呼吸は体質をも変える!腹式呼吸で喘息に負けない子どもになれる

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私たちは普段、無意識に呼吸をしています。そしてそのほとんどが胸式呼吸です。

喘息とは気管が細くなり呼吸困難になる病気。とくに最近の子どもたちは口で息をする胸式呼吸が多く、喘息などの病気を悪化させてしまう原因となっています。

呼吸法は病院に行かなくてもできます。お金もかかりませんし、今すぐ実行することができます。それでいて、身体の体質を変えるほどの効果が期待できるのです。

呼吸は思っている以上に重要!自律神経を整えて喘息を改善する

呼吸法には胸式呼吸と腹式呼吸があります。字の通り、胸でする呼吸とお腹で呼吸する方法ですが、そこにはもっと深いシステムが隠れています。それは自律神経のバランスを整える働きです。

自律神経とは、いわば身体を健康な状態に保つ自動システムのようなものです。この自律神経は自分の意志では動かせませんが何をしていても24時間バランスを保ち続けてくれています。

たとえば、暑ければ自律神経が働いて汗が出ます。夜になれば自律神経が働いてメラトニンと呼ばれる睡眠のホルモンが出されて眠くなります。

しかし今、この自律神経のバランスを崩してしまっている子どもがたくさんいます。とくに喘息をもっている子どもにとっては自律神経の乱れは症状を悪化させる大きな要因になっています。

なぜでしょうか?それは気管も自律神経の自動システムが支配しているからなのです。自動に動いてしまうこの自律神経を正常に動かすことが喘息の改善にはとても重要であり、それを可能にできるのが呼吸法なのです。

子どもに増えている体調不良は自律神経の乱れが大きな原因だった

今の子どもはさまざまな面でバランスが崩壊しています。その「さまざまな面」の代表が社会の変化による人間関係と食生活の変化による食事内容です。

それらの変化は心のバランスの崩れに繋がり、そして自律神経のバランスの崩れに繋がり、体調不良として表にあらわれます。自律神経が乱れると、喘息が出ない子どもたちでも以下のような症状があらわれます。

  • 学校の朝礼時間に貧血や立ちくらみを起こす
  • お腹の調子が不安定
  • 体温が低い
  • 汗をあまりかかない
  • なかなか眠れない

これらの症状が出ている場合は自律神経が乱れているサインといってよいでしょう。今の子どもたちは激しく変わりゆく社会や食生活に必死で対応しようとしつつもそれができなくて、もがいてしまっている状態なのかもしれません。

それが、喘息などの病気を悪化させ、また子どもであっても糖尿病や高血圧などの生活習慣病が増加している背景になっています。ではどうすればよいのでしょうか?それは体調のキーポイントである自律神経のバランスを呼吸法で取り戻すことです。

胸式呼吸と腹式呼吸が自律神経をコントロールするカギ!

自律神経とは2つの神経が交互に働くことで体調のバランスを保っています。

【交感神経】
昼間に働く神経。活動する時、緊張している時、ストレスを感じている時に働く。
【副交感神経】
夜間に働く神経。リラックスして休んでいる時、寝ている時に働く。

この2つの神経が絶妙なバランスで交互に働き合いながら、自律神経は正常に作動して体調を維持しています。しかし自律神経は周りの環境に影響をされやすく、普段からしっかりと鍛えておかなければすぐにバランスを崩してしまいます。

また人間は性質上、どうしても交感神経の方が優位になりやすいという特徴があります。学校を終えて自宅に戻っても昼間の緊張状態やストレス状態がとれず、交感神経が持続したまま副交感神経に移行できない子どもたちが増えています。

さらに自律神経の乱れは免疫力を下げることにもなります。つまり子どもの喘息の原因の大半である、ダニ、花粉、大気汚染、食べ物などのアレルゲンに対する抵抗力がグッと低下してしまいます。

自律神経の乱れはそれだけ喘息の発作を悪化させてしまう大きな要因となっているのです。しかし、呼吸法をきちんとすることで自律神経の乱れたバランスを正すことは可能です。それが胸式呼吸と腹式呼吸です。

【胸式呼吸】
胸で浅くする呼吸。短くリズムも速いため緊張感がある。交感神経が優位になる。
【腹式呼吸】
お腹で深くする呼吸。長くリズムもゆっくりでリラックスできる。副交感神経が優位になる。

このように、呼吸は自動システムである自律神経の働きをコントロールすることができる唯一の方法といってもよいでしょう。

今の子どもたちの自律神経の乱れは交感神経が優位になりすぎていることが原因ですから、腹式呼吸を日々の中に取り入れることで副交感神経を刺激し、バランスを保つことができます。

今すぐ、どこにいてもできる!カンタン腹式呼吸のやり方

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では、早速、副交感神経を優位にするための腹式呼吸を実践していきましょう。

  1. 背筋をのばして姿勢を良くしましょう(座ってしても、仰向けでもOK)
  2. 胸とお腹に片手ずつあてます
  3. 鼻から息を吸い込む(おへその下にある丹田という場所を膨らませる)
  4. 数秒、息を止めます(肛門をキュっとしめるのがコツ)
  5. 口をすぼめて長く細く息をゆっくりと吐きます(ろうそくの火を吹き消す感覚)
  6. 中継ぎとして普通の呼吸をする(1、2回)

このサイクルで最初は5回ぐらいから始めて10回、20回と好きな回数まで無理なく増やしていきましょう。大切なのは継続してやることと、毎日の生活のちょっとした隙間(通勤時間や休憩時間)などにもドンドン取り入れていくことです。

呼吸法をする時に、吸う時には大自然の澄んだ空気を吸い込むイメージで、また吐き出す時はイライラした気持ちやストレスなどを吐き出すようなイメージでおこなうと効果的です。

自律神経の乱れは大人にとっても不調の原因となっています。寝る前だけの数回でも十分効果があるので、ぜひ子どもと一緒に腹式呼吸を実践してみてください。

口呼吸はやめて普段から腹式呼吸にしてストレスに対抗する

喘息といっても、子どもの喘息と大人の喘息では発作をおこす原因に違いがあります。子どもの喘息の大半が花粉やダニ、ハウスダストや大気汚染などのアレルギーでおこるのに対して、大人の場合はストレスが過半数を占めます。

しかし、最近は子どもの喘息の場合もストレスが大きく関係していることがわかってきました。先に述べたように自律神経は気管の働きも支配しています。それは気管だけでなく胃や腸も同じことです。緊張した時に胃や腸は不調をおこしますよね。

気管も自律神経が支配しているということはストレスなどによって、細くなってしまうことがあるのです。

実際、筆者も小児喘息でしたが、発作が起きた時に母が側にいてくれるのと、いないのでは症状の悪化にすごく差を感じました。不安が発作を増幅してしまうのです。

このような不安やストレスにも腹式呼吸をしっかりやっていれば対抗することができます。発作がおきた時でも落ち着いてお腹から息をするようにすれば不安な気持ちが安定するからです。

鼻呼吸で普段から腹式呼吸を

常に気持ちを安定させておくには普段から腹式呼吸に変えていくことが重要です。それには口で呼吸するのはやめて、鼻で呼吸をするようにしましょう。鼻呼吸をすると胸ではなくお腹が膨らむことからもわかるように普段から腹式呼吸ができます。

鼻で呼吸をするということは、喘息の子どもにとってはさらに重要です。それは鼻から呼吸すると、鼻毛や粘膜によって吸い込んだ空気中のアレルゲンが軽減されるからです。

人間というのはそもそも鼻で呼吸をする生物です。それは口呼吸によって起こる健康の弊害をみてもわかります。

【口呼吸による問題点】

  • 呼吸が浅くなり酸素がしっかりと取り込めない
  • 口の中が乾燥して虫歯になりやすくなる
  • 細菌やウィルスが侵入し、リンパ組織が感染しやすくなる

このように口呼吸には良いことは何もありません。しかし、最近の子どもたちは口をポカンと開けたままなのをよく見かけます。無意識のうちに口呼吸になっていないかチェックをしてみましょう。

□ 口を閉じて鼻だけで10回呼吸すると息苦しい
□ 朝、起きたとき、のどが痛いことがある
□ 唇が乾いて、荒れやすい
□ 物を食べるとき、口を閉じないでかむ
□ 口を半開きにしていることが多い
□ いびきをかく

これらの症状があてはまる場合は普段から口呼吸になってしまっていることが考えられます。

口呼吸にすっかり慣れてしまっている場合、無意識に口が開いてしまうものです。意識的に口は閉じるようにして、できるだけ鼻呼吸をするように指示してあげてください。

呼吸法と合わせて普段から自律神経を鍛えていく方法

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自律神経を鍛えるには呼吸法が最適な方法だとご紹介してきました。しかし、もちろんそれだけではありません。他の方法も腹式呼吸と合わせて実践していきましょう。

冷暖房を控えめにする

まず、自律神経が強く働く時はどんな時でしょうか?それは気温に合わせて体温を調節する時です。暑い時には体温を一定にするために汗をかいて熱を放出させます。寒い時には身体を何とか内部から温めようとする働きが起こります。

しかし、このような自律神経の働きを邪魔しているのが、過剰な冷暖房です。最近は勉強を快適にすることだけを優先しすぎて、冷暖房をやりすぎていないでしょうか?今では学校自体にも冷暖房が完備されているのが普通になってきました。

ですが、過剰な冷暖房は自律神経を鍛えるせっかくの機会を邪魔してしまいます。もっと自然の気温をしっかりと感じ、それに対応できる自律神経にすることが大切です。それには過剰な冷暖房はやめて、控えめにするようにしましょう。

積極的な運動

自律神経を鍛える最も良い手段は「汗をかくこと」です。そのためには学校のクラブ活動や地域のスポーツイベントなどに積極的に参加させるようにしましょう。しっかり運動をして汗をかいている子は自律神経も鍛えられ、強い体質になります。

ですが、最近はどうでしょうか?学校が終われば、すぐに塾。そして塾が終われば、学校の宿題をして寝る。このような生活だと自律神経を鍛える機会がないどころか、ずっと交感神経のままで、副交感神経がほとんど働かない日常になってしまいます。

シャワーより湯船

温かいお湯に浸かるとリラックスして副交感神経が優位になります。お風呂の時間はしっかりと確保して、湯船にゆっくりと浸かるようにしましょう。

姿勢を良くする

最近は、長時間のパソコン、またはスマートフォンなどの使用で、姿勢が前かがみになっている子どもをよく見かけます。猫背は胸で行う浅い呼吸しかできません。また骨格で肉体を支えることができないため筋肉が慢性的な緊張感をもってしまいます。

姿勢はできるだけピンと延ばしてしっかりと骨格に肉体の乗せて、そして鼻呼吸をするようにしましょう。普段から正しい姿勢と鼻呼吸の習慣を取り入れるだけで体質は確実に変わってきます。

今日から子どもと一緒に腹式呼吸!喘息の改善を目指しましょう

ご紹介してきたように呼吸は自律神経のバランスを整える最適な方法です。そして自律神経を鍛えることは、喘息の原因である気管の働きを正すことにつながります。

腹式呼吸をしっかりと実践させて、喘息に負けない強い体質の子どもにしましょう。しかしそれには大人が一緒になって実践していくことが一番です。子どもひとりだと、腹式呼吸の仕方がおろそかになりがちですし、毎日持続するのも困難です。

大人も一緒になって毎日、腹式呼吸を実践するようにしましょう。自律神経が鍛えれば、喘息だけではなく、心身ともにあらゆる病気やストレスに強い子どもに必ずなれるはずです。

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