健康生活TOP 誤嚥性肺炎 誤嚥性肺炎との付き合い方と予防の為に今日から始める食事の基本

誤嚥性肺炎との付き合い方と予防の為に今日から始める食事の基本

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現在、日本人の死因の第三位に肺炎が食い込んでいます。その原因の多くが、高齢者の誤嚥性肺炎にあると言われています。

高齢者と生活している人にとってはとても他人事ではない、この病気について知識を深めましょう。

誤嚥性肺炎とは

誤嚥性肺炎は、誤嚥が原因で起こる肺炎を言います。では、そもそも誤嚥とはどういう状態なのか、そこからどうして肺炎になってしまうのか、説明していきます。

誤った嚥下(えんげ)

食べ物を飲み込む動作のことを嚥下といいます。喉には二つの管が通っており、腹側には気道、背側には食道が通っています。本来、食べ物を飲み込むときは気道の上に蓋がされ、全てが食道へ流れ込むようになっています。

誤嚥とは、何らか理由で食べ物の一部が気管に入ってしまうことを言います。何かに気を取られていたり、話をしていたりして、飲み物が気管に入るといった経験は高齢者に限らずあると思いますが、それが誤嚥です。

誤嚥が起こる原因

高齢者において誤嚥が頻発する原因は、老化によって嚥下機能が低下することにあります。

まず、歯の数が少なくなると上手に噛むことが出来なくなります。すると食べ物を適切な大きさにすることができなくなって飲み込みにくくなるのです。

唾液の分泌量が減少することも問題です。意識することはないかもしれませんが、食べ物は口の中で唾液と混ざることで飲み込みやすくなります。潤滑剤のような存在の唾液が減ると、スムーズな嚥下が難しくなるのです。

気道に蓋をするという説明をしましたが、この蓋が加齢と共に下がってしまうという原因もあります。この蓋は筋肉によって反射的に移動しますが、移動の距離が長くなることで、嚥下に間に合わないということが度々起きてしまうのです。

他にも、噛む、飲み込むといった動作を行う筋肉の減少や、注意力が散漫になることで若年者の「つい」「うっかり」ということが増えてしまうこともその理由です。また、症状の無い脳梗塞が発症して麻痺を起していることもあるようです。

気が付かない誤嚥

誤嚥するとほとんどの場合にむせて、誤嚥したものを吐き出そうとします。これは身体が自然に行う防衛反応であり、反射的な行為です。しかし高齢になると、この反射が鈍り、むせないということが起きてきます。

順調に食べているからと安心しきれないのが、誤嚥性肺炎の怖いところです。そこで、誤嚥が起こっているか判断する方法をいくつか紹介します。

  • 飲み込むのが遅い
  • 食事後に声が変わる
  • 咳、痰が増えた
  • 上を向いて飲み込むようになった
  • 食べ物をこぼす
  • 嗜好が変わった
  • 残す量が増えた

誤嚥から肺炎へ

肺炎は肺に菌が入ることによっておこります。誤嚥によって気管に入ってしまった食べ物に菌が付着していて、それが気管や肺で増殖し、肺炎を起こしてしまうのです。時に微熱が誤嚥性肺炎の初期症状であることもあります。

唾液には殺菌能力も備わっています。そのため、唾液の分泌量が減ると口の中の細菌は十分に殺菌できなくなります。また、老化によって免疫力も低下してしまうため、どうしても菌が増殖しやすい環境になってしまうのです。

誤嚥性肺炎予防の為に知っておくべき事

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年を重ねることで嚥下機能が低下するのは仕方ないことであり、程度の違いはありますが誰にでも起こります。そのため、予防は誰にとっても必要なことなのです。

食べなくても起こる?

食べることがリスクになるなら、食べずに飲み物や点滴にした方が良いのではと考える人もいるかと思いますが、そうではありません。食事をしなくても、細菌を含んだ唾液が少しずつ気管へ流れていくことがあるのです。

また、飲み物と言っても、水のようなものはかえって飲み込みにくい形状なのです。口腔機能は使わずにいるとすぐに衰えてしまうので、残っている機能を生かしながら上手に付き合っていくことが大切です。

飲み込みやすい食品の形

どんなものが飲み込みやすく、どんなものが飲み込みにくいかということは、案外若年者には分からないものです。一般的に嚥下をしやすい食品の形態をまとめました。水分と濃度がある程度あるものが良いということが分かります。

  • ゲル状(ゼリー、プリン、ムースなど)
  • すり身
  • どろっとしたスープ(野菜のポタージュ)
  • アイス
  • 卵の蒸し料理

飲み込みにくい食品の形

次に、どんなものに注意しなければならないかをまとめました。飲み込みにくいものは想像以上にたくさんあるようです。

  • 濃度がない水
  • 小さいもの(ゴマ、ナッツ)
  • 噛みきることが難しく堅いもの(ちくわ、かまぼこ、団子)
  • パサパサしているもの(焼き魚)
  • 口に張り付くもの(海藻)

嚥下機能に問題はなさそうな人は?

高齢者と言っても、全ての人が嚥下しやすい食事ばかり食べなければならないというわけではありません。意識がしっかりとあり、会話や生活の動作も問題なければ、好きなものを食べて問題ないでしょう。

しかし、多かれ少なかれ、自分の嚥下機能は衰える時期であることを自覚し、食事に集中することが大切です。一緒に住む家族は、その人の嚥下機能と嗜好に合わせた食事作りに配慮してあげてくださいね。

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