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アルツハイマー型認知症予防は食事と睡眠でつくる"健康脳"が鍵

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近年、65歳以上の人の10人に1人が罹っているという認知症。自分は大丈夫、自分の家族は大丈夫だと言い切れないのが現状です。

進行すれば一緒に暮らすこともままならなくなる認知症は、予防が最も大切ですが、食事と睡眠によって簡単につくれる”健康脳”こそがその最たる予防法です。

食事と睡眠といっても…と当たり前の話にげんなりされそうですよね?
しかし、その当たり前の行為について、あなたの認識は本当に正しいのでしょうか…

認知症の種類

認知症にはいくつか種類があります。今回中心的に取り上げるアルツハイマー型認知症の他、脳血管性認知症、レビー小体型認知症という分け方がなされていて、割合はそれぞれ50%、20%、10%と言われています。

全て足しても100%にならないのは、それ以外に続発的に起こっている認知症があるからです。つまり、何かが原因で脳に認知症の症状が出ている状態です。この場合は原因を解決すれば認知障害は治ると言われています。

アルツハイマー型認知症

認知症の半分を占めるアルツハイマー型は、脳の神経細胞にアミロイドβペプチドというタンパク質が沈着するという特徴があります。アミロイドβは特徴的な老人斑というものを形成することで知られています。

また、タウタンパク質という物質も蓄積し、神経原線維変化という状態を引き起こすことが分かっています、アミロイドβペプチドもタウタンパク質も脳の中のゴミのようなものです。簡単に言うとゴミが溜まり、脳の機能が低下した状態ということです。

脳血管性認知症

脳血管性というのはその名の通り、脳の血管に障害が生まれることで起こります。脳梗塞などで脳の血管が詰まると、脳に酸素や栄養が行き渡らなくなります。これが原因で認知障害が発生してしまうのです。

脳の一部が極端に破壊されてしまったために、まだら痴呆(まだら認知症)という状態になります。特に状態が悪くなる時間が決まっていたり、突然調子が良くなったりすることを言います。また、運動障害、嚥下障害も起こります。

レビー小体型認知症

聞き慣れないレビー小体という言葉ですが、本来はパーキンソン病という病気の患者の脳から見つかった異常な代謝物でした。これが大脳皮質にも見つかり認知症の原因の一つであることが分かったのです。

発症初期から錯覚、幻覚といった症状があるという特徴があります。また、鬱などの精神障害の他に自律神経も障害されることが分かっています。歩行困難になったり、失禁してしまったりという症状もある病気です。

アルツハイマー型をより詳しく

認知症の中で割合の高いアルツハイマー型について、もっと深く掘り下げてみましょう。知識を深め、予防することが出来れば認知症の確率を大きく減らすことが出来るのです。

症状はゆっくり進行する

病気は早期発見が鍵だと言われます。しかし、アルツハイマー型はそれが困難です。初めは単なる物忘れに思われる症状が知らぬ間に、少しずつ進行するからです。また、発症初期は日常会話に支障を来さないことが多いのです。

また、古い記憶よりも新しい記憶の固定が難しいという特徴があります。何年も前のことは思い出せるのに、ついさっき食べた昼食が思い出せないなどといった症状です。そして自分が忘れていることを自覚できないのです。

同じことを何度も尋ねたり、何度も同じことをしたり、好きだったものに興味を示さなくなったり、物を盗まれた等の被害妄想を頻繁にするようになったりと、軽度だった認知障害が時間と共に進行して深刻化するのです。

本性は脳の糖尿病?

最近の研究で、糖尿病と深い関わりのあるインスリンがアルツハイマー型認知症にも関わっているということが分かってきました。インスリンは血液中のブドウ糖を細胞へ取り込むときに働くホルモンです。

最も有名なのは肝臓のランゲルハンス島β細胞で産生されるインスリンですが、実は脳でも作られていたということが分かりました。神経細胞が自分の栄養のためにインスリンを作り出していたのです。

神経細胞はグリア細胞という仲間にインスリンを出します。グリア細胞は血管からブドウ糖を取り込んでそれを神経細胞に渡すという仕組みです。

アルツハイマー型では神経細胞がインスリンを作れなくなり、細胞が栄養不足になるという、糖尿病と全く同じ病態を示しているのではないかと考えられているのです。

また、インスリンの機能低下によって、アミロイドβペプチドの蓄積が促進されるということも分かっています。アルツハイマー型は脳に栄養が行き渡らず、飢餓状態となった末に起こるのかもしれないのです。

アルツハイマー型を予防する

血管性は脳梗塞などを予防するしかありませんし、レビー小体型ははっきりした予防法が無いと言えます。しかし、アルツハイマー型はある程度予防法が分かってきています。

脳を守る栄養素

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アルツハイマー型を予防するとして注目されているのが、クルクミンとDHA、EPAという栄養素たちです。クルクミンはウコン(ターメリック)に含まれている成分です。飲みすぎた時に肝臓を助けてくれるという働きが有名です。

しかし脳では別の働きをしてくれることが分かってきています。アミロイドβペプチドは段階的に大きくなり脳へ沈着しますが、クルクミンはその各段階でアミロイドβペプチドが繋がって巨大化することを防いでくれるのです。

DHAやEPAというのは、多価不飽和脂肪酸と呼ばれるもので、一時期頭が良くなるということで話題になりました。血圧や脂質異常症の改善効果などが知られています。サバやアジ、イワシといった魚に多く含まれています。

これらの脂肪酸をマウスに摂取させるという実験がありました。するとマウスの老人斑が4割も減少したという結果が出たのです。人間では週に1回以上魚を食べていると認知症の発症率が3割下がるというデータもあります。

これらの栄養素の効果が期待できる摂取量は、日常生活で十分に食べられる量であることも魅力的です。クルクミンであれば、およそカレーライス一杯分、DHAであれば焼きサバ一切れ分であるとされています。

睡眠中にのみ行われる脳の清掃

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睡眠は必ず必要なものです。そしてそれは脳のためでもあるのです。脳は、睡眠の最中に老廃物を処理しています。この時、アルツハイマー型の原因物質であるアミロイドβペプチドも排出しているのです。

つまり睡眠を十分とらないと脳内の清掃が不十分になり、認知症になりやすい環境を作り出してしまうのです。他にも必要な栄養を取り込み、不要な記憶と必要な記憶を整理しています。睡眠は脳にとって休養以上に重要な時間なのです。

年を重ねると一度に寝られる時間は短くなります。昼寝も睡眠として有効であると言われているので、上手に活用して健康脳を保ちましょう。

食事は魚も取り入れ、時にはカレーも食卓に乗るようであれば尚、健康脳を維持できるはずです。

簡単なことですが、このようなことが認知症を予防できるのです。さっそく今日から意識して実践してくださいね。

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