健康生活TOP アレルギー コラーゲンを摂ってゼラチンアレルギーに!?適量はどのくらいなのか

コラーゲンを摂ってゼラチンアレルギーに!?適量はどのくらいなのか

ゼラチンアレルギーと言うのはそれほど多い症状ではありません。全く存在しないという訳ではないのですが、決してメジャーな存在ではないのです。

また、その存在の由来を考えた場合、ゼラチンの無茶食いをしない限り、大人になってから発症することはないのではないかとも考えられます。

しかし日本ではゼラチンをアレルギー物質に指定していますので、このゼラチンアレルギーについて知っておきましょう。

美容に関心が高くコラーゲンを摂っているという女性、グミが好きな小さなお子様は、是非目を通してください。

ゼラチンがアレルギー物質として扱われるのは日本だけ

世界標準の食品規格は、国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)が共同で設立した食品規格委員会(CAC)です。どちらかと言うとそれが定めた規格であるCodex規格と言う名前の方が有名ですね。

そのCodex規格に一番近い表示を行っているのがカナダです。日本は主要先進国の中ではもっとも独自性が強いのですが、それは表示の義務化を行ったのがもっとも早かったからだと言う側面もあります。

フルーツをアレルギー物質に指定しているのは日本と韓国

もちろん、どこの国にもレアなアレルギーを持つ人と言うのはいますから、食品に関してアレルギー物質の表示義務は、最大公約数的なものと、非常に重い症状が出るものに限られると言う側面があります。

その中で、世界でフルーツをアレルギー物質に指定しているのは日本と韓国だけで、しかも日本の方が種類が多いです。韓国は桃だけですが、日本はそれに加えてオレンジ・キーウイフルーツ・りんご・バナナも指定されています。

さらに、日本と韓国だけと言うものには「そば」もあります。これは欧米やオセアニアではあまりそばを食べないからかもしれません。そして、韓国では豚肉が、日本ではそれに加えて牛肉や鶏肉も指定されています。

ただし、日本はアレルギー物質を二段階に分けていて、表示義務のあるアレルギー物質と、表示が推奨されるものになっています。他の国ではこうしたことはなく、指定されたらすべて表示義務が課されます。

消費者庁によると、そうした中で、2013年段階では表示推奨物質ではありますが、ゼラチンをアレルギー物質に指定しているのは日本だけなのです。

その他、ヤマイモ・まつたけ・イクラも日本だけがアレルギー物質に指定しています。

(参照:諸外国のアレルギー表示対象品目(2013年)|消費者庁)

なお、2013年の段階で、EU・カナダ・オセアニアではゴマをアレルギー表示義務のあるものとして指定していましたが、日本も2015年からゴマを表示推奨物質に加えました。

さらにカシューナッツも同時に追加されています。さらに、アレルギー物質に関する表示方法などについても、従来より厳しい規制がかけられています。

ただ、加工食品については5年間の経過措置があるので、2020年までは旧規格と併存すると思われますので、ちょっと注意が必要ですね。

余談ですが、海外を見ると日本ではちょっと意外に感じられるような物も、アレルギー物質として指定されています。まず、お隣の韓国では、トマトをアレルギー表示義務のある物質として扱っています。

さらにオセアニアでは蜂花粉・ローヤルゼリー・プロポリスと言う、蜂由来の食品をアレルギー物質に指定しています。はちみつは指定されていません。

一方、カナダではマスタードがアレルギー物質に指定されています。また、大豆アレルギーの代替食品として使われたり、おつまみに利用されたりするルパン豆(白花ルピナスビーンズ・ハウチワ豆)はEUでアレルギー食品に指定されています。

日本ではめったに見られないアレルギーだということで指定されていませんが、参考にしてみて下さい。

日本でゼラチンアレルギーが問題になった理由

日本ゼラチン・コラーゲン工業組合によりますと、ゼラチンが含まれていた、おたふく風邪とはしかのワクチン接種を受けた人の中に、アレルギー症状を発症する人が報告されたのは1994年だとしています。

その原因として1989年以降の3種混合ワクチン定期接種を挙げています。もともとゼラチンにはアレルギーが知られていなかったため、ごく普通に安定剤としてワクチンにも用いられていました。

1988年までは2歳児に接種していた3種混合ワクチンでしたが、ワクチンの弱毒化に成功したため、1989年からは3か月齢~24か月齢に、接種タイミングを前倒ししたと言うことです。

このため、非常に低月齢でゼラチンを注射された子供に、ゼラチンアレルギーが起こったと指摘しています。そして、最初の接種でアレルギーは成立しますが、実際に症状が出るのは2回目からです。

そのため、2回目のゼラチン入りワクチンの接種である、おたふく風邪・はしかのワクチンで症状が出たという訳です。

(参照:ゼラチンアレルギー概説|日本ゼラチン・コラーゲン工業組合)

こうした社会的背景は日本だけのものですので、ゼラチンがアレルギー物質に指定されているのは日本だけと言うのもうなずけます。

さらに、こうした社会的要因で、特定の年齢層だけに高確率でゼラチンアレルギーの人が発生したため、その人たちに被害が及ばないよう、食品に表示することもまた必要だと言えるのです。

もちろん、ゼラチンアレルギーが、ワクチン接種以外の理由では、絶対に起こらないということではありません。実際にゼラチン摂取によるアレルギーは報告されていますが、なぜアレルギーになったのかの原因は不明のものもあります。

それでも、一般的な食物アレルギーよりは、ずっと確率が低いと言って差し支えありません。

Codex規格や、アメリカ以外の諸外国では一定量以上の亜硝酸塩もアレルギー物質に加えています。日本とアメリカではアレルギー物質には指定されていませんが、指定食品添加物として使用量は規制されています。

ゼラチンはコラーゲンの摂取源として有効なのか

ゼラチンとコラーゲンの関係については、少し複雑なので、誤解されていることも多いようです。ゼラチンは動物性のコラーゲンを加熱変性させて抽出したものです。コラーゲンもゼラチンもたんぱく質です。

そして、サプリとしてよく売られている「コラーゲンペプチド」はゼラチンを加水分解したものなのです。どっちが原料でどっちが二次製品なのか、ちょっと混乱しますね。

コラーゲンは細胞を収める構造物を作っている

私達の体は60兆個にも及ぶ細胞でできていますが、細胞同士が直接隣り合ってくっついているわけではなく、細胞外基質と言うものによってその間を充填されています。この細胞外基質を形作っているもののひとつがコラーゲンなのです。

例えば、人間の骨はコラーゲンによって形作られ、そこにリン酸カルシウムなどが定着して骨を構成しているのです。軟骨も別のタイプのコラーゲンでできていますし、皮膚の構造や靭帯や腱もコラーゲンでできています。

この動物のコラーゲンに熱を加えて抽出したものが膠(にかわ)です。そして、それを精製したものがゼラチンなのです。

お魚を煮たときの煮汁や、骨付きの鶏肉を煮込んだときの煮汁も、冷めると煮凝りができますね。煮凝りはにかわ質、つまりゼラチンによって固まった煮汁のことです。もともとコラーゲンは軟骨や腱・靭帯など、硬い組織に多く含まれています。

コラーゲンには繊維を作るタイプとそうでないタイプがありますが、繊維を作るタイプでは、コラーゲン細繊維自体は3本集まって撚り合わされコラーゲン繊維になり、さらにそれが集まったコラーゲン繊維束は非常に物理的強度の高い物になります。

それを加熱すると、コラーゲン分子同士の強い結びつきが変性して、3本撚り合わされたものもほどけてばらばらになりゼラチンが形成されます。

そして、冷めるとコラーゲン同士が強固に結びついた状態ではなく、単に寄り集まった状態として固まりますので、水分を内部に保持することができます。そうすると美味しい煮凝りやゼリーが出来上がるというわけなのです。

ですから、ゼラチンを使った食べ物を食べるということは、コラーゲンを食べやすい状態にして摂っていると言ってもいいでしょう。

コラーゲンペプチドはゼラチンを加水分解したもの

コラーゲンは、例えばヒトの身体の中に最も多く含まれるI型コラーゲンの場合で、分子量が10万ぐらいある比較的大きな分子です。しかも普通の消化酵素では消化吸収できないたんぱく質なのです。

ゼラチンの状態になっていても分子量自体は大きいままですので、吸収するためには消化酵素でアミノ酸にまで分解しないといけません。

アミノ酸のうち、コラーゲンに最も多く含まれるグリシンの分子量はおよそ75、次に多いプロリンでおよそ115ですので全然大きさが違いますね。

一方、ゼラチンを食べても、アミノ酸にまで分解されて吸収されたのでは、コラーゲンに再合成されるかどうかわからないということが言われたからということもあるのでしょう、短いたんぱく質とも言える「ペプチド」に加工したゼラチンが商品化されました。

コラーゲンペプチドはコラーゲンを熱変性させてバラバラの分子にした製品であるゼラチンに、酵素を働かせて分子を短く切断したものです。

この「短いコラーゲン」はアミノ酸にまで分解されているわけではないので、コラーゲンとしての機能を保ったまま吸収されることが期待されています。

これは、動物の臓器を使った実験で、ペプチドがアミノ酸に分解されることなく吸収されることが示されたためですが、人間において同じことが起こるかどうかはまだ確認されていません。

コラーゲンを摂ることの有用性は未知数

コラーゲンは身体の多くの部分を形作っているものですから、それを摂ることによって健康や若さを維持できるのではいないかということが期待され、健康食品として利用されています。

一方で、コラーゲンやゼラチンの有効性や安全性は、科学的に充分には証明されていないとされています。特に肌に対しての効果が期待されているものの、残念ながら有効かどうかはわかりません。

少なくとも、コラーゲンをお肌に塗った場合、たとえそれがペプチドであっても、お肌に浸透しないことは確認されています。一方でお肌の上に乗せることで、保水・保湿効果が期待できることもまた確認されています。

コラーゲンペプチドやゼラチン食べた場合は吸収されますが、一旦アミノ酸に分解されたものがコラーゲンに再合成されるかどうかは判りません。とは言え、コラーゲンにはちょっと変わった特性があるので食べること自体は悪くないのです。

コラーゲンは、栄養価の高いたんぱく質ではありません。それはアミノ酸組成に秘密があります。コラーゲンを形作っているアミノ酸の半分から3分の1はグリシンという、最もシンプルなアミノ酸です。

また、全体の21%はプロリンとヒドロキシプロリン、11%がアラニンで、いずれも必須アミノ酸ではありません。つまり、単純な栄養価だけで考えた場合、コラーゲンは栄養価の低いたんぱく質といえるのです。

一方で、これだけアミノ酸組成が偏っているということは、コラーゲンを食べておいたほうが、コラーゲンの原料が揃えやすいという可能性が考えられますね。特にプロリンは、壊れたコラーゲンを修復する力もあるとされていますから重要でしょう。

コラーゲンとして再合成されたとしても、そのコラーゲンが身体のどこに使われるかは判りません。もちろんお肌に使われる可能性もありますが、軟骨や腱に使われるかもしれません。

もちろんどこに使われても身体を健康に保つには役立ちますから、食べ物としてコラーゲンを摂ることはお勧めできます。

膠原病という自己免疫疾患にも「膠」という字が入っていますが、これは英語名の「コラーゲン・ディジーズ」(膠の病気)を翻訳したものなのです。

ゼラチンを大量に食べることの有用性と危険性

ゼラチンもコラーゲンペプチドも、基本的にはたんぱく質ですのでたくさん食べたからと言って害が出るものではありません。しかし、アレルギーに限って言えばそうとも言いきれないかも知れないのです。

特にたんぱく質に対して過敏である人、つまり何らかのアレルギーを持っている人は、ゼラチンやコラーゲンペプチドを大量に摂ることは避けた方がいいでしょう。

大量に食べると消化が追いつかずに症状が出ることもある

多少のアレルゲンを摂ってしまっても、通常であれば消化されてアミノ酸になり吸収されるため、アレルギー症状が起こらないことも珍しくありません。

しかし、たくさん摂りすぎると消化が追いつかず、お腹の中でゼラチンやコラーゲンの形のまましばらく存在し、それによってアレルギー症状が起こるということも考えられます。

ですから、あまり大量に摂ることは避けたほうが安全でしょう。もし大量に摂りたいのであれば、分割した方がいいですね。

家庭で作るゼリー1人前はゼラチン1g~5gくらいですので、多くても1回に5gまでにして、1gあたり1~2時間のインターバルを置いて摂るというのはどうでしょう。

少し注意した方がいいのはグミキャンディです。ものにもよりますが、グミキャンディは重量の10~20%がゼラチンでできています。ゼラチンアレルギーの被害事例を見ると、2~3歳の子供がグミキャンディを食べてという症例が複数あります。

大人ならいざしらず、小さい子供にグミキャンディを与えるときは、量に注意しておいたほうが良いでしょう。

どうせ摂るなら食べ物からしっかり摂ろう

コラーゲンを多く含む食べ物といえば、左党に人気のおつまみ、ナマコがあります。2010年頃だったと記憶していますが、中国へ行ったら海参(ナマコ)の看板だらけでした。キャッチフレーズには膠原蛋白(コラーゲン)の文字が踊っていました。

日本では美容目的にナマコを食べる人は少ないかもしれませんが、美味しくてコラーゲンたっぷりですからおすすめですよ。

もう少し手軽な海産物として鮭があります。鮭の皮にはコラーゲンがたっぷりで、マリンコラーゲンの原料としても使われるぐらいです。塩鮭をパリッと焼いて、お茶漬けなんて言うのもいいですね。

そして、陸上の物でおすすめなのは、鶏の手羽元です。皮と軟骨にはコラーゲンがたっぷりです。もも肉でも良いのですが、手羽元のほうが軟骨も楽しめるので良いですね。

ただ、これらの食べ物は、特に女性では敬遠される人もおられるんじゃないかと思います。サプリになったものを摂るか、自然な食べ物から摂るかは個人の自由ですが、私は食べ物から摂ることをお勧めしたいです。

中国女性は美容のためにいろんなものを食べますね。山東省ではサソリやセミを揚げて食べているのを見ました。夕方になると、露天で生きた食用サソリを売ってたりするんですよ。刺されても大したことはないらしいですが。

医薬品にもゼラチンは使われている

例えば、お薬のカプセルはゼラチンでできています。普通のカプセルはもちろん、ソフトカプセルという柔らかくて密閉されたタイプのものもゼラチンでできています。

アメリカあたりでサプリによく使われているものに、ヴィーガンカプセル(菜食主義者用カプセル)という植物性のものもありますが、全体から見ると豚コラーゲンで作られたゼラチン製が圧倒的です。

ゼラチンアレルギーがある人は必ずお医者さんに伝えること

先に説明したとおり、ある年代の方を除けばゼラチンアレルギーはレアケースと言えるもののため、お医者さんもあまり意識されることはないでしょう。

また、製薬会社もゼラチンアレルギーに対して、警戒を呼びかけているものはほとんどありません。これはカプセル自体が小さく軽いものなので、それほど問題にならないと考えているのかもしれません。

調べた範囲では、ゼラチンアレルギーの人に対して絶対に処方してはいけないという「使用禁忌」に指定されていたのは一つだけでした。

主に理学検査のときに用いられる鎮静剤の、抱水クロラール坐剤(商品名:エスクレ坐剤・ジェネリックなし)です。このお薬はゼラチンを基材にして作られていて、しかも腸から吸収されるためアレルギー反応の危険性があるのです。

実際に、先にお話したワクチンによってゼラチンアレルギーになった人が、このお薬でアレルギー反応を起こしてしまったということが報告されているため、使用禁忌になっています。

なお、坐薬の基材は他にも色々ありますし、例えば解熱鎮痛剤などでは硬い脂を基材に使っていますので、坐薬だからと心配する必要はありません。

ゼラチンアレルギーの発生原因を考えてみよう

もともとゼラチンアレルギーが問題になったのは、生後間もないというレベルの赤ちゃんに、安定剤としてゼラチンを含んだワクチンを投与したことが原因でした。

つまり、身体が出来上がっていないということに加えて、体重に比べて多すぎるゼラチンを投与したことも影響した可能性があります。

そういう意味で、大人であっても非常識な量のゼラチンを食べるといったことをした場合、絶対にアレルギーが起こらないとは言い切れません。特に研究データが有るわけではありませんが、コラーゲンやゼラチンは1日に10g以内くらいが妥当でしょう。

それよりも、たんぱく質や抗酸化物質が豊富な食品をしっかり食べ、ある程度紫外線を避けて、適度の運動を行うほうが、お肌を含めた全身の健康に役立つでしょう。

よく「精製された白いものは健康に良くない」と主張する人がおられますが、ゼラチン粉末やコラーゲンペプチドも高度に精製された白いものです。身体に悪くはありませんが、普通の食べ物のほうが良いと思いますよ。
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