健康生活TOP アレルギー あなたのアレルギーはどれ?種類で異なるアレルギー症状と改善法

あなたのアレルギーはどれ?種類で異なるアレルギー症状と改善法

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アレルギーは免疫の働きが関与して引き起こされています。本来身体を守るはずの免疫機構がアレルギーを起こすのはなぜなのでしょうか?

まずは免疫の仕組みを理解し、アレルギーの正体に迫っていきましょう。

身体を守る強い味方、免疫!ふたつの免疫機構の働き

免疫とは細菌や異物などの外敵から身体を守るために備わっている防衛システムです。敵の侵入を防ぐ、侵入してきた敵を撃退する、敵の情報を記憶するといった高度な防御機構が免疫なのです。

細胞性免疫

免疫機構は大きく二つに分けることが出来ます。一つは細胞性免疫と呼ばれるシステムで、T細胞、マクロファージと呼ばれる細胞が活躍します。これらの細胞は自分の身体にはないものを異物として認識して攻撃します。

こうした細胞たちは自分の力で敵を攻撃し、排除する能力を持っています。また、自分が攻撃した敵の情報を別の細胞に伝える能力や、他の味方の細胞を活性化するシグナルを出す能力も持っています。

体液性免疫

もう一つは、体液性免疫(もしくは液性免疫)と呼ばれているシステムです。これにはB細胞という細胞が関与しています。B細胞はT細胞から、倒した敵の情報を受けとります。そして情報を元に、その敵に特異的な武器を作るのです。

その武器は敵の種類によって異なり、無限とも言える種類を作ることができます。この武器を抗体といい、敵に向かっていく働きからミサイルに例えられることが多くあります。イミュノグロブリンと呼ばれ、5種類が見つかっています。

抗体はたんぱく質であるため、細胞の自ら働くことはできませんが、血液に乗って全身を巡ります。これが体液性免疫の由来です。全身を巡る旅の中で対応する敵がいた場合は、表面に取り付いて活動を抑え込みます。

抗体にも様々な形がありますが、一部の抗体は補体という物質を活性化させる働きを持っています。補体は活性化されると、敵の表面に穴を開けて破壊する働きをします。こうした連携で私達の身体は外敵から守られているのです。

アレルギーは免疫異常!それぞれの原因と正しい対策

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アレルギーは免疫の異常(主に過剰)が原因であると言われています。アレルギーは4つ(もしくは5つ)に大別されており、一般的に認知されているものから、そうではないものまで様々です。

即時型アレルギー

臨床的に最も多いのは、即時型と呼ばれるアレルギーで、一般にⅠ型と呼ばれています。即時型には、次の症状が含まれます。

  • 食事性アレルギー
  • 気管支喘息
  • 花粉症
  • 蕁麻疹
  • アトピー性皮膚炎

普段連想するアレルギーはほとんどが即時型だと言ってもいいかもしれません。即時型の特徴はその名前の通り、すぐに症状が出ることです。食べ物のアレルギーを想像しても分かる通り、発赤や発疹の症状が見られます。

さらに、アナフィラキシーというショック症状が起こることがあり、死に至る重篤な症状になるケースがあるため注意が必要です。本来異物ではない物質にIgEと呼ばれる抗体が過剰に反応してしまうことが原因です。

食べ物においては、

  • えび
  • かに
  • 落花生
  • 小麦粉
  • そば
  • 乳製品

で強いアレルギー症状が見られ、時にはアナフィラキシーショックを引き起こす危険性があるため、加工食品にはこれらの有無を表示しなければならないと定められています。

アレルギー症状を抑える薬が開発されていますし、アレルギーの原因になる物質(抗原)に慣れる治療などが行われています。また、子どもの頃の食べ物のアレルギーは、免疫の学習によって自然に治ることが多くあります。

また、重篤なアレルギーだと診断された場合医療機関から、アナフィラキシーショック時の応急処置としてエピペンというペン型の注射器が処方されます。エピネフリン(アドレナリン)を注射することによって発作を遅らせることができます。

エピペンを使用するかしないかは、直接命に関わる問題です。近年、子どもがアナフィラキシーショックで亡くなる事件が多いですが、自分の子供だけでなく、学校などの教育機関に勤める人は講習会に参加して使い方を学んでください。

障害型アレルギー

Ⅱ型と呼ばれているのが、障害型アレルギーです。これは、抗体が誤って守るべき細胞を攻撃してしまう状態です。攻撃の対象となるのは、自分の細胞の表面にあるタンパク質であり、攻撃された細胞は破壊されてしまいます。

赤血球が攻撃されると、貧血症状をきたす免疫性溶血性貧血になります。また、甲状腺が攻撃されると、甲状腺ホルモンが分泌されなくなり代謝機能が低下する橋本病、筋肉が攻撃されると全身の筋力が低下する重症筋無力症になります。

何を攻撃するのかは胸腺においてT細胞が学習します。つまり胸腺の異常で発症することがあると分かっており、重症筋無力症では胸腺を摘出することで改善する場合があります。しかし、いずれの病気も根本的な理由は分かっていません。

免疫性溶血性貧血ではステロイド剤、免疫抑制剤などを用い、重症の場合では輸血、脾臓の摘出も行います。橋本病では足りない甲状腺ホルモンを投与する治療があります。いずれも稀な病気であるため、専門的な病院への通院が必要です。

複合型アレルギー

抗体は敵に付着してその動きを抑制します。それが集まると免疫複合体というものを作り出しますが、それが異常に生成されてしまうのが複合型アレルギーで、Ⅲ型とも言われています。

抗体が付着する対象は外から来たものであったり、自己であったり様々です。代表的なものに全身性紅斑性狼症(全身性エリテマトーデス)、ループス腎炎、慢性関節リウマチがあります。

生成された免疫複合体はそこにあるだけでなく、異物として破壊するべく炎症を引き起こしてしまいます。腎臓で複合体が出来てしまい、炎症を引き起こすのがループス腎炎です。リウマチも炎症反応が原因で引き起こされています。

特にリウマチの治療ではNSAIDsやステロイド、抗リウマチ薬といった薬が使われます。こうした薬は炎症を抑えますが、組織の修復が遅れ、リウマチの根本的な治療にはなりません。免疫の専門医の元に適切な治療を受けましょう。

遅延型アレルギー

他のアレルギーが抗体によるものであるのに対して、遅延型アレルギーはT細胞が関与しています。1日から2日かけて症状が出るため遅延型と呼ばれており、Ⅳ型アレルギーとも呼ばれています。

接触性皮膚炎、同種移植拒絶反応、膠原病がこれにあたります。移植手術で臓器提供を受けた時、移植された臓器を攻撃してしまうのが拒絶反応です。そのため拒絶反応の抑制には免疫抑制薬が用いられます。

膠原病の治療もステロイド剤と免疫抑制剤が基本になります。しかしこれらには副作用もあるため、使用する期間や薬の量については専門医の下で調節しなければなりません。他にも新しい治療法が開発されつつあります。

一言にアレルギーと言っても様々な種類があり、症状や治療法、使われる薬も違います。そもそもアレルギーは自分の一部である免疫機構の異常であるため、抑え込むだけの治療だけでなく、上手に折り合いをつける治療が重要なのです。

免疫機構は生活習慣やストレスにも大きく左右されます。

また、風邪をひくと、こうしたアレルギー症状が悪化するということもあります。まずは心と身体が健康であるということが、アレルギー対策でも重要なことなのです。

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