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アルコールはどれくらいまでOK?酒の適量は体重に関係する

people who the toast with alcohol

お酒、おいしいですよね。でもお酒に含まれるアルコールは脂肪肝を引き起こし、脳を萎縮させる毒性物質でもあります。一方で適量の飲酒はストレス解消になったり、血液の循環を良くしたりと言う良い効果もありますね。

健康的にお酒を飲もうと思った場合、さまざまな目安が存在します。単位数だとか、ドリンク数だとかいう物は実際のお酒に換算したもので便利です。休肝日と言う習慣も定着しつつあるようですね。

自分の身体がどのくらいのアルコールが適量なのか、しっかり把握しておきましょう。その簡単な目安はもちろん、血中アルコール濃度の算出方法、飲んでもOKなお酒の量、致死量や飲酒がもたらす危険な病気についてもご紹介します。

休肝日とは?肝臓を保護する効果は副次的に過ぎない

休肝日と言うのは、1週間のうち連続した2日間は一切のアルコールを飲まないことです。実際問題、ウィークデイの中で、例えば月曜日と火曜日は一切お酒を飲まないようにすることは簡単ですね。

でも、これを簡単だと言うことのできる人は、おそらく休肝日の必要ない人じゃないかと思います。何かと理屈をつけては休肝日不要論を説く人ほど休肝日が必要な人なのです。

休肝日の本当の目的はアルコール依存症の早期発見と予防

常に適量のお酒(1日缶ビール1本以下)を飲んでいる人は、それほど肝臓に負担をかけているわけではないので、休肝日を設けるまでもなく肝臓にトラブルは起こしにくいものです。

逆に、深酒が多くて肝臓にトラブルが出ているような人では、2日くらいお酒を抜いても肝臓は治りません。そういった意味からは休肝日の効果は薄いと言わざるを得ないんですね。

もちろん、まったく意味がないわけではなくて、あまり飲まない人で長期的にはトータルの負荷が減りますし、肝臓にトラブルが出ている人でも致命的な状態に進むのが遅れる可能性は充分あります。

しかし、むしろ重要なのは、休肝日がアルコール依存症の早期発見と予防に繋がるということなのです。

アルコール依存症と言っても暴れる人ばかりじゃない

昔は少々侮蔑的に「アル中」と呼ばれたアルコール依存症のイメージから、「酒乱」と混同されることが多いですがこれは違う物です。

(抜粋)

飲酒をしていれば、誰もが依存症になる可能性があるということです。しまいには飲酒によって問題があるにもかかわらず、飲酒をコントロールできなくなります。そのコントロールできない状態がアルコール依存症なのです。

アルコール依存症と、酔ったときに問題を起こすということとは異なります。それは「酒乱」であって、依存症とは違います。酔ったときにいくら問題を起こしたとしても、たまにしか飲酒しない人はアルコール依存症ではありません。

逆に酔ったときに周りに迷惑をかけなくても、飲酒がコントロールできなければアルコール依存症といえます。むしろほとんどのアルコール依存症の人は、静かに酒を飲んでいるものです。

これだけを見ると酒乱の方がはた迷惑ですが、静かに飲んでいるだけに、社会生活に支障をきたすぐらい悪化するまで見つかりにくいアルコール依存症と言うのは怖いですよね。

そして、毎日酒を飲む習慣があって、酔うと暴れるとか暴言を吐くとかを誰かから指摘される人は、直ちに医療機関を受診されることをお勧めします。

依存症の離脱症状はピークが断酒後2日目に出る

薬物依存の人が、その薬物をストップした時に出る症状のことを昔は禁断症状と呼んでいましたが、実際には量を減らしただけでも出ることがあるので、現在では離脱症状と呼び替えられています。

この呼び替えは単に名前だけの問題ではなく、深い要素を含んでいますね。つまり、断酒した時だけではなく、酒量を減らした時にも出る可能性があるということですから。

さて、アルコール依存症の人は、血中アルコール濃度が下がり始める飲酒終了後数時間~12時間後くらいになると「無性にお酒が飲みたい」とか「手が震える」などの離脱症状が出始めます。

最初はそれほどひどいものではないのですが、2日目になるとその症状はピークを迎えます。これにも個人差があって、何をさておいてもお酒が飲みたいというレベルから、幻覚や痙攣が起こる重症のものまでがあります。

いずれにせよ、48時間の断酒でこうした異常が出れば、本人に自分がアルコール依存症である可能性を知らせることができるので、週に2日の休肝日と言う物が存在するのです。

休肝日の「肝」は飲酒の象徴だったのです。

実際にはアルコール依存症の早期発見と予防、これは非常に大事なことなので覚えておいてください。

アルコール依存症は治ることのない病気だがコントロールは可能

「たくあんはダイコンに戻れない」、これはアルコール依存症の状態を表す言葉です。一度アルコール依存症にかかってしまうと、それを完治させることはできないことを表しています。

しかし時間はかかりますが、完全断酒を続けてコントロールすれば、社会生活に復帰し普通の生活を営むことは無理な話ではありません。それには早期発見が大事です。

休肝日によって異常を感じたらアルコール依存症専門外来へ

アルコール依存症は精神疾患と考えられていますから、精神科の病院が担当することが多いです。また、大きな病院になるとアルコール依存症専門外来を設けているところも存在します。

しかし異常を感じたからと言って、これまで普通に生活していた人が精神科の病院へ出かけるのは、非常に敷居の高いものじゃないかと思います。

そうした場合、ご近所の内科医の先生を受診されて、総合病院の中の「アルコール依存症専門外来」などを紹介してもらうのが良いでしょう。

これなら、かなり受診することに対する抵抗感も少なくなるんじゃないかと思います。

CAGEテストと言う超お手軽アルコール依存症テスト

アメリカで開発された、1分もかからないアルコール依存症テストがあります。次の質問に答えて下さい。

  • お酒を減らす必要性を感じたことがありますか
  • 誰かにあなたのお酒の飲み方を批判されて困惑したことがありますか
  • お酒を飲むことに罪悪感を感じたことがありますか
  • 起き抜けの一杯を飲んだことがありますか

2つ以上「はい」があればアルコール依存症の兆候が明快に表れていますので、直ちに専門機関を受診してください。

なお、これはアルコール依存症の人を見つけ出すスクリーニングですので、これに当てはまらないからアルコール依存症ではないということではありません。

アルコール依存症はコントロール可能な病気です。楽にコントロールするには一刻も早い受診が一番有効なのです。

飲酒の適量とは?飲酒と病気の関係

さて、今度は適量の飲酒のお話です。厚生労働省が途中から基準を変更したため、一部に混乱が残っているようですので、まずはそのあたりからお話ししましょう。

現在はお酒の量を「ドリンク」という単位で測っていますが、以前は「単位」と言う数値を用いていました。その関係は「1単位=2ドリンク」です。

死亡リスクを高めない飲酒は休肝日3日以上または1日2合未満

かつて厚生労働省は「休肝日は週2日以上」、「酒量は1日日本酒換算2合以内」としていました。これがお酒は1合を1単位として2単位以内と言っていた時代の話です。

これは日本人を対象にした大規模コホート研究「JPHC-Study」で得られた死亡リスクの数値が基準になっています。

その研究では、日本酒換算で1週間当たり14合~21合くらいお酒を飲む人の場合、休肝日がないと死亡リスクが1.5倍に高まるのに対して、週に1~4日しか飲まない人ではリスクが上昇しませんでした。

また、さらによく飲む人で、1週間22合~28合くらい飲む人の場合、休肝日がないと死亡リスクは1.8倍にもなります。一方、週に1~4日しか飲まない人ではリスクは有意に上昇していません。

この数値をもとにして、休肝日と適量が定められたのだと考えられます。

現在示される節度ある飲酒とは日本酒換算1日1合

先進諸国ではアルコールの害に対応するため、お酒の量の目安と言う物を定めています。その多くは純粋なアルコールの量として、10g前後を1ユニットとしています。

一方、厚生労働省が以前使っていた1単位は、日本酒1合を目安にしていたことから20g以上だったんですね。これは国際的に見ても高すぎることから、現在では1ドリンク=純粋アルコール10gと変更されました。

appropriate amount of each type of alcohol2

この例のように、その基準で2ドリンクに相当する量を「節度ある飲酒量」と定めて、1日平均でそれに収まるよう推奨しています。

節度ある飲酒量と言うのはかなり少なめになります。

しかし、それは一日平均ですからある程度は融通を効かせてもいいでしょう。

例えば、忘年会で生中1杯、日本酒1合を飲んで、二次会で水割りダブル1杯になると基準の約3倍です。しかし、翌日と翌々日のお酒をゼロにすれば平均で基準値ですね。

でも、これはあくまで例外、年に1~2回までにしましょう。

アルコールの害は体重の軽い人の場合比率で見たほうが良い

血液の量は体重に比例します。したがって、例えば体重80kgの人と体重40kgの人では、同じ量のお酒を飲んだとしても、血中アルコール濃度は倍半分になります。しかし、身体が大きければ肝臓も大きくなりますが、完全比例関係ではありません。

また、処理能力も体重が2倍になったからと言って、単純に2倍になることもありません。ですから、身体が大きくても上限量として、1日あたり純アルコール量で20gと言う線は外さない方が良いですね。

お酒には致死量がある

もちろん個人差はありますが、血中アルコール濃度が0.41%~0.50%くらいになると死亡する危険があります。

目安としては一升酒やウイスキー・ブランデーなどのボトル1本、ビール5Lと言う量を超えるとこのエリアに入ってきます。大小便は垂れ流し、叩いても蹴っても意識は戻らず、そのまま死に至ると言った状態です。

時間的にはその人の処理能力によって大きく変わりますが、どれだけ処理能力が高くても30分以内にこの量を飲むとかなり危険だと言えるでしょう。

液体がお腹に入る量から考えて、アルコール濃度の高い蒸留酒が危険であると言えます。与那国島の花酒や中国焼酎などは500mL、ウオッカの最高峰・スピリタスなら300mLくらいでしょうか。

お酒が思ったより少量で気分が良くなる

お酒を飲むと、ちょっと赤くなったり多少判断力が鈍るけど、さわやかな気分になって陽気になれると言う状態が最初に来ます。これがお酒の一番良いところです。

長期的に見ても、お酒を飲まない人より少量を飲む人の方が、心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病リスクが少し下がるJカーブ現象ともよく一致します。

この量は血中アルコール濃度が0.02%~0.04%の範囲で発生する現象です。

この一番良い状態を過ぎると、理性が失われ始め脈が速くなるところから、怒りっぽくなったり、嘔吐したりとだんだんお酒の悪い面が出始めます。

このお酒の良いところと言うのは、思ったより少量のお酒で得られるのです。ビールなら中ビン1本未満、日本酒なら1合未満です。もちろん体重によって個人差はありますし、お酒に強いとか弱いとかも影響します。

しかし、体質的に見てお酒を飲むことに問題のない人であれば、体重100kgの人でもビールの350mL缶を30分以内で空ければこのレベルに届いてしまうのです。

逆に体重40kgの人でも350mL缶なら、ほぼこのレベルの上限程度で収まるでしょう。しかし、厚生労働省が「節度ある飲酒」の範囲として例示しているビール500mLと言うことになると、爽快な気分の濃度を超えて、酔いの悪影響が出るかもしれません。

血中アルコール濃度の割り出し方

血中アルコール濃度については、体重から割り出す計算式があります。

血中アルコール濃度(%) = (アルコールの度数(%)×飲んだ量(mL))÷(体重(kg)×833)

例えば、体重60kgの人が5%のビールを350mL飲むと、[(5×500)÷(60×833)]ですので0.035%になります。先に挙げた「お酒を飲んで一番いい状態になる」と言うところに当てはまりますね。

普通に考えるより「酒が一番いい状態で働く量」と言うのは少ないのです。

この快感を求めて量を過ごすと気分が悪くなるだけでなく、身体を壊したり依存症になったりしますので注意が必要です。

お酒の量は体重より身長で見た方が好ましいかもしれない

良く「アルコールはブランクカロリーだから太らない」と言います。実際、アルコールだけを見た場合、体内に入ってもすぐにエネルギーに変換されやすいので、7.1kcal/gと言う表面上のカロリーほど太りやすくはないでしょう。

しかし、先に話題に出したスピリタス(アルコール分96~98%)ででもない限り、お酒のカロリーはアルコールだけからくるものではありません。それでも、いわゆる蒸留酒についてはお酒自体のカロリーはそれほど気にしなくても良いでしょう。

しかし、ビールや日本酒、ワインなどの醸造酒になると美味しさの要素であるエキス分には、しっかりカロリーが存在します。

実際、お酒と一緒に食べると美味しいものっていっぱいあります。それだけにお酒を良く飲む人は太りやすいとも言えるでしょう。

BMI=22kg/m2を基準にした計算式を作ってみました

先の血中アルコール濃度の体重の部分に、身長から計算してBMI=22kg/m2になる標準体重を当てはめて、少し簡略化した式を作ってみました。

先の「一番良い飲酒の状態の中央値」を下限に、厚生労働省が薦める「節度ある飲酒の上限値」を上限にしたものです。

下限値:飲んでもOKなお酒の量(mL)
= (身長(m)×身長(m)×733)÷飲むお酒のアルコール度数(%)
上限値:飲んでもOKなお酒の量(mL)
= (身長(m)×身長(m)×916)÷飲むお酒のアルコール度数(%)

例えば、身長165cmの人であれば、1996~2493をアルコール度数で割ったものですね。ビール(5%)なら約400mL~500mL、日本酒(15%)なら133mL(0.72合)~166mL(0.92合)です。

これより身長の高い人は少し多めの数値になりますので、そうした場合はビールなら500mL、日本酒なら1合までにしておきましょう。

逆に、これより低めの人はこの計算式で割り出して、自分の数値を覚えておきましょう。女性や高齢者は若い男性に比べるとアルコールの処理能力が落ちますから、係数の部分(733~916)を800までに抑えて適量を計算するのが良いと思います。

アルコール度数をチェックする習慣を身につけよう

先に表で示したように、厚生労働省はビール5%、日本酒15%を度数の見本として挙げています。しかし、実際のお酒にはアルコール度数に幅がありますので、それをチェックする習慣を身につけた方が良いですね。

一例として、ビールや発泡酒、新ジャンルについて見てみましょう。

ブランド・商品名 アルコール度数 アルコール20g相当量
キリン・クラシックラガー 4.5% 555mL
サッポロ・極ZERO 4.5% 555mL
キリンラガービール 5.0% 500mL
アサヒ・スーパードライ 5.0% 500mL
サッポロ・生ビール黒ラベル 5.0% 500mL
サントリー・ザ・モルツ 5.0% 500mL
キリン・一番搾り名古屋づくり 5.5% 454mL
アサヒ・スーパードライ・ドライブラック 5.5% 454mL
サッポロ・北海道生搾り 5.5% 454mL
サントリー・プレミアムモルツ 5.5% 454mL
キリン・秋味 6.0% 416mL
アサヒ・スーパードライプレミアム 6.0% 416mL
サッポロ・冬物型 6.0% 416mL
サントリー・インペリアルスタウト 6.0% 416mL
サントリー・セブンゴールド 金のビール 6.5% 384mL
キリン・グランドキリン 梟の森 7.5% 333mL
アサヒ・スタウト 8.0% 312mL

このように、意外と幅があるのです。日本の酒税法では、ビールのアルコール度数は20%未満となっていますから、輸入ビールの中には日本酒並のものもあるかもしれません。

いつも飲むビールについては、度数を把握しておきましょうね。

アルコールの処理能力には個人差があるので注意

注射の際の消毒用アルコール綿でかぶれる人は、アルデヒド脱水酵素が足りないことが多いので、悪酔いなどに始まる身体の不具合を防ぐため、お酒はやめましょう。

ひとくち目のお酒で顔が赤くなる人も、あまり飲まない方が良いですね。ビールなら6オンスタンブラー(いわゆる「お冷のグラス」)に1杯、日本酒ならお猪口か小ぶりのぐい呑みに1杯くらいにとどめた方が無難です。

お酒は美味しく楽しむものです。それに量は必要ありません。

一番おいしく楽しめるのは最初の1本、最初の1合です。それ以上は惰性と感覚のマヒが飲ませていると認識して下さい。

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