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活性酸素の除去にはファイトケミカル!毎日食べたい食品とは

サラダをもった笑顔の女性

ファイトケミカル、あるいはフィトケミカルと呼ばれるものが、少し前から健康に寄与するものとして注目されるようになってきました。皆さんも耳にされたことがあるでしょう。

今回はファイトケミカルについてその位置づけを理解し、その上で摂取を続けてほしい食品をご紹介します。

第7の栄養素とも呼ばれるがファイトケミカルは栄養素ではない

栄養素とは、生き物が自分の体内で使うために外部から取り込む物質のことです。さらに、自分の体を良好に維持するための物質も栄養素に含めることもあります。

栄養素と言えば多量栄養素として、いわゆる三大栄養素が重要ですね。たんぱく質、脂質、炭水化物の3つです。

栄養素は化学的にしっかり分類されていなければならない

生物の身体を構成している中心成分はたんぱく質です。たんぱく質は20種類のアミノ酸が繋がった高分子です。骨と言えばミネラルのカルシウムと連想しますが、骨の材質の多くはたんぱく質なのです。

生物が栄養を貯蔵したり生理活性物質として利用しているのが脂質です。脂肪酸や炭化水素の鎖を持っている有機化合物ですね。体に溜まっちゃう中性脂肪はもちろん細胞膜や生体情報伝達などにも役立っているのです。

植物が光合成によって作り出し、動物もそれを栄養として利用するのが炭水化物です。ブドウ糖や果糖などの単糖を構成ユニットとして複合化した有機化合物です。

これら三つの栄養素は、生物の体の中に多量に存在し、毎日たくさんの量が出入りしているので三大栄養素と呼ばれています。

微量であっても無視できない栄養素がある

生物が生きて行く上で不可欠な物質は他にもあります。三大栄養素に含まれないこうした微量要素は二つに分類されています。

この不可欠な微量要素の内、有機化合物はビタミンと呼ばれています。ビタミンは化学名ではありませんし、動物の種ごとにビタミンかどうかも変わります。

犬や猫は持っているのに人間が持っていないL-GLOと言う酵素があります。この酵素があると体内でL-アスコルビン酸と言う生理活性物質が作られますので、その動物にとってL-アスコルビン酸はビタミンではありません。

人間はそれを作れないので、L-アスコルビン酸はビタミンCと呼ばれる必須栄養素になるという訳なのです。人間にとってのビタミンは現在のところ13種類が確定しています。

一方、有機化合物ではない無機物で必須栄養素であるものはミネラルと呼ばれています。ミネラルとは本来「鉱物」と言う意味ですね。ビタミンとは異なり、ミネラルはその元素名で呼ばれます。

ナトリウムとかカリウムとか鉄とかです。もちろん純粋なナトリウムなんて、水分と反応すると爆発的に火を噴きますから危険極まりありませんので、何かと化合した「塩」(えん)の形になっています。塩化ナトリウム(食塩の主成分)が有名ですね。

ミネラルの多くは、ほぼこの塩の形や、たんぱく質に取り込まれた形(ヘム鉄など)で摂取されます。このビタミンとミネラルを三大栄養素に加えて五大栄養素と呼ぶこともあります。

五大栄養素については厚生労働省が摂取基準を定めて発表していますから、そうした情報もよく知って、栄養の偏りがないようにしましょうね。

第6、第7の栄養素と呼ばれることもあるが今一つ正確ではない

食物繊維が健康管理に有用であり、必須のものであることが理解され始めてから、食物繊維を第6の栄養素として扱うことが増えてきたように思います。

また、アメリカのデザイナーフード計画から注目され始めたファイトケミカルも第7の栄養素と呼ばれたりもしますが、これらはちょっと違うかもしれません。

食物繊維が第6の栄養素になると栄養素の定義がややこしくなる

食物繊維は、ほとんどが難消化性多糖類です。多糖類と言うことは炭水化物に分類される栄養素なんですよ。ですので、食物繊維を第6の栄養素として定義してしまうと、炭水化物と一部重複してしまうんです。

しかし、炭水化物から食物繊維を独立させれば、残った部分は糖質です。そこで、多量栄養素は四大栄養素として、たんぱく質・脂質・糖質・食物繊維に分類しなおせば、私たちにとっては便利かもしれませんね。

もともと食物繊維は大事だということを啓蒙する意味で、第6の栄養素と言う表現が出てきたのだと思いますが、せっかくだからもう一歩押し進めてほしいかもしれません。

余談ですが、食物繊維と言えば植物性のイメージがありますよね。でも、甲殻類の殻に含まれるキチンやそれを処理して得られるキトサンは動物性食物繊維なんです。そして、それはグルコサミンと言うアミノ糖からできているのです。

ファイトケミカルは「栄養素でないもの」のうち役に立つもの

実際にはまだ厳密な定義はありませんが、おおむね「植物性の食品に含まれているもののうち、栄養素ではないが摂取することによって、何らかの形で健康増進に役立つ成分」をファイトケミカルと呼んでいます。

ですので、「栄養素ではない」ので、第7の栄養素と言う表現はあたりませんね。啓蒙活動と言うより、やや健康食品ビジネスによってバイアスのかかった表現と言えるでしょう。

もともと「植物に含まれている健康に寄与する成分」と言うのは大昔から研究されてきたはずです。漢方薬やヒポクラテスの時代など、洋の東西、時代の新旧を問わず探し求められたという性質のものです。一言でいえば「薬草」ですね。

例えば、最近でも健康効果が注目されたシナモンは、6000年前にはミイラの防腐剤として使われていましたし、生きている人間用としても2000年くらい前の中国の薬学書に掲載があります。

日本にも、正倉院に残されているくらい早くに伝来したようです。

現在、ファイトケミカルが注目を集めているのは20世紀終わりに行われた、がん予防に効果的な植物性食品を探す、アメリカの「デザイナー食品計画」に端を発していると思われます。

このデザイナー食品計画については、別の記事で紹介していますので、詳しいことはそちらをご覧下さい。
ガン予防に有効な「食物ピラミッド」と「糖質制限」のタッグ

医薬品の歴史は薬草の歴史でもありますから、植物性食品は常に健康とともにあったといえます。

華岡青洲師の、世界初の全身麻酔手術も毒草のブレンドから麻酔薬を得ていたのですから。

ファイトケミカルに期待されるのは抗酸化作用がナンバー1ということ

ファイトケミカル自体は植物由来の健康に寄与する成分と言うだけで、化学的な同一性はあまり見出せません。しかし、期待される効果の多くは抗酸化作用であるといっても問題ないでしょう。

活性酸素種による細胞の傷害は、様々なシーンで健康に悪影響を与えます。ですので、それを効率的に排除してくれるファイトケミカルと言うのは重要な存在だということなのです。

ファイトケミカルはポリフェノールばかりではない

ファイトケミカルと言うと、アントシアニンやクルクミン、イソフラボンなどが思い浮かぶでしょう。これらはすべてポリフェノール類ですから、ファイトケミカルと言うとポリフェノールと思われるのも無理はありません。

しかし、最近人気のブロッコリーの成分スルフォラファンやニンニクのアリシンもファイトケミカルで、有機硫黄化合物に分類されています。

また、リコペンやルテインはカロテノイド系の色素ですがβカロテンのようなビタミン前駆体ではないため「非栄養系」と言う分類もあるようですね。

レモンの香りのリモネンは色素ではありませんが、カロテノイドと同じテルペノイドに分類されていて、どちらも優れた抗酸化特性を持っています。

ファイトケミカルには抗酸化作用以外の特性もある

例えば先にあげたイソフラボンは女性ホルモンのような働きを持っていることが、健康に寄与するのではないかと考えられています。このことはあまりにも有名ですよね。大豆に多く含まれる成分です。

クルクミンも抗酸化作用がありますが、それよりは肝臓の働きに影響を与えることが有名です。今でも宴会シーズンにはウコンが売れまくってます。

動物のコレステロールに対応する植物のフィトステロールもファイトケミカルの一つです。これは血中脂質の改善に一役買ってくれることがわかっています。栄養成分的には脂質に分類されるものです。

フィトステロールの中でも、特にβシトステロールは、国内のトクホにも含まれる成分ですし、海外では脂質異常症の治療薬にもなっています。

がんに効果があると言われたこともある、キノコのβ-1,3D-グルカンは免疫力の向上を期待された多糖類です。ですので、栄養分類上は炭水化物で食物繊維であるということになりますね。

さらにダイエットに役立つんじゃないかと期待された唐辛子のカプサイシンや生姜のジンゲロールは、抗酸化作用はありませんが体温を上げる効果を持つファイトケミカルです。

さまざまなファイトケミカルがありますが、健康食品などのおかげでいずれも一度は耳にしたことがあるんじゃないでしょうか。そこで、次は抗酸化作用とは何かを見ていきましょう。

抗酸化作用とは活性酸素種による害を先回りして防ぐ効果のこと

人間が生きている以上、身体の中では活性酸素種が必ず作り出されます。これは人間の生理的機能なので避けて通ることはできません。一方、それを無害化したり有効利用する機能も身体には備わっています。

有効利用の最たるものは免疫細胞による外敵への攻撃です。バイキンをやっつける武器として活性酸素種は使われているんですよ。無害化については別の記事に詳しいのでそちらをご覧下さい。
【老化防止運動】活性酸素をうまく除去できる画期的な運動法

活性酸素には種類がある

活性酸素には様々な種類があり、広い定義で見た場合窒素酸化物やオゾンも活性酸素に数えられることもあります。しかし、一般的には狭義の活性酸素4種類とされていますね。

抗酸化物質には、どの活性酸素を無害化できるかと言う効力の範囲、言い換えれば得手不得手があり、すべての活性酸素を一つの抗酸化物質で無害化できるわけではありません。

例えばヒドロキシルラジカルと言う活性酸素種はビタミンCやB2、SODなどの酵素では無害化できませんが、ビタミンEや尿酸の他、脂肪酸のリノール酸でも無害化されます。

ただし、ビタミンEは活性酸素を無害化したのちラジカルとなって抗酸化活性を失いますし、リノール酸は自身が過酸化脂質になって健康を害する物質に変わってしまいます。

また、過酸化水素と言う活性酸素種は、はビタミンEやフラボノイド、カロテンなどでは無害化できませんが、ビタミンCや体内の酵素で無害化できるのです。

活性酸素を意識した食事は難しいので簡単に摂れる方向性を覚えよう

このように、活性酸素種と抗酸化物質には相性があります。それをいちいち知った上で食べ物を考えるなんて不可能ですから、まずビタミンCとE、それにファイトケミカルを多く摂るということを意識しましょう。

  • ナッツ
  • 野菜
  • 果物

基本はこの3つを毎日摂ることです。ごまはナッツに含めてもいいですよ。

加熱の有無についてそれほど意識する必要はありませんが、水を使って煮込んだものは必ず出たスープを一緒に摂って下さい。

水溶性のファイトケミカルも少なくありませんのでスープを残すのはもったいないです。しかし、あく抜きなどで出たゆで汁は捨てた方が良いです。身体によくないシュウ酸などの成分を取り除くのがあく抜きの目的ですからね。

そうすることで、ビタミンが全部の種類の活性酸素種をカバーしてくれますので、量的な取りこぼしをファイトケミカルがカバーするという図式ができます。さらに、ファイトケミカルの他の作用が老化防止や健康増進に役立ってくれるでしょう。

ファイトケミカルはほとんどの野菜に含まれています。必ずしも緑黄色野菜にこだわる必要はありません。緑黄色野菜の定義はβカロテンの含有量と歴史的な経緯で決められていますので、必ずしもファイトケミカルの量とは連動しません。

具体的な食品と効果については、上でリンクを紹介した「ガン予防に有効な「食物ピラミッド」と「糖質制限」のタッグ」の記事をご覧下さい。

その記事中にもある程度書いていますが、どうやら昔から言う「根の物」「精のきつい物」と「アブラナ科植物」は有効なんじゃないかと感じられます。

個別のファイトケミカルについてご紹介すると数が多すぎて辞典みたいになっちゃいますから、今回は概論的なお話しでまとめてみました。どうか上手に利用してくださいね。
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