健康生活TOP 研究・先端医療 いよいよロボット手術の時代が到来!保険適用開始「ダヴィンチ」

いよいよロボット手術の時代が到来!保険適用開始「ダヴィンチ」

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皆さんは未来をどのように捉えているでしょうか?考えてみると現在も過去から見れば未来であり、それが想像していたものと同じ状況になっているのか興味がありますよね。

あの手塚治虫の名作「鉄腕アトム」では、ロボットであるアトムの誕生(製作?)は2003年となっています。また、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2」で描かれた未来も2015年とされています。

未来を描くことは夢があってなかなか楽しいのですが、それが実現されているのかは「?」ですよね。私の周りには空飛ぶロボットもいませんし、タイムマシンもありませんから…

しかし、医療の現場ではロボットの時代が近づきつつあるかも知れません。

医療用ロボットの普及

映画やアニメの世界では未来の医療として、たびたびロボットが登場します。多くは沢山の手が付いたマシーンや、人型のロボットが多いようですが、卵のような医療用カプセルも登場します。

夢のような話と思っていましたが、現代では少しずつ医療用ロボットの普及が始まっていたのです。

手術ロボット

手術ロボットは人間が行う手術を安易にすることが目的のロボットです。実際の働きは細かい作業や、手ぶれが出やすい長時間の手術負担を軽減させることが目的で開発されており、操作はトレーニングを受けた医師が行います。

ロボットと言っても独自に判断して手術を行うのではなく、医師のコントロールが必要なため、「手術支援ロボット」とも呼ばれています。これにより人では難しい細かい作業も安易に行うことが可能になります。

また、人間の手を使用しないために、傷口も最小限で済むことから、患者に対しても負担が少ない手術になります。近年日本においても普及が進んでいる分野ですね。

介護支援用ロボット

介護分野はこれから最も拡大が予想される医療分野です。しかし、問題はその過酷な労働環境にあり、介護師の肉体的負担は想像以上に大きなものです。

そこで開発されているのが、介護を支援するロボットになります。ロボットの種類はさまざまですが代表的なものを紹介しましょう。

  • 要介護者を持ち上げて移動させるアーム型ロボット
  • 入浴を自動的に行うロボット
  • 介護師が装着することで筋力が上がるスーツ型ロボット
  • トイレ支援型ロボット
  • その他

この分野では介護支援の他にも「自立支援」や「セキュリティー(警護)支援」などの分野があり、毎年のようにさまざまな開発がされています。

マイクロマシン医療

テレビなどでご存知の人も多いと思いますが、「飲み込む胃カメラ(カプセル内視鏡)」が実用化されています。胃カメラは何度やっても辛く苦しいものですよね。

カプセル内視鏡は小さなカプセルを飲み込むことで、負担なく胃や腸の検査が可能になります。カプセルの中にはカメラやバッテリーが搭載されているのですから驚きです。

まだまだ高額のため普及には至っていませんが、将来的には楽に胃の検査ができるようになるかも知れませんね。

またカプセル内視鏡の進化系として「自走式カプセル内視鏡」の開発も進められています。これはカプセルに魚のヒレを取り付けて身体の中を自走させるものです。

動力は外部から与えられる磁力を利用するのですが、コントロールすることで目的の場所にすばやく到着できることが可能になります。

この技術は胃カメラとして映像を撮るだけではなく、自走式カプセル内視鏡に仕込んだ薬剤を患部に直接投与することも可能である、と考えられており研究が進められています。

医療用ロボット「ダヴィンチ」の普及が始まった

医療用ロボットはその優位性は認められているものの、実用化と普及にはまだまだ時間がかかると言われていました。しかし近年、急速に普及が始まっている医療用ロボットがあったのです。

そのロボットの名は「ダヴィンチ」

参照…東京医科大学病院 ― 手術支援ロボット「ダヴィンチ」徹底解剖

ダヴィンチはアメリカで開発された手術を支援するためのロボットです。このロボットは内視鏡下における手術を支援するために1990年代に開発されており、アメリカFDA(アメリカ食品医薬品局)にも2000年に承認されています。

日本においても2000年から導入が開始されており、現在全国の病院に合計180台以上が導入されています。

日本で適用される領域は

  • 一般消化器外科
  • 心臓以外の胸部外科
  • 泌尿器科
  • 婦人科

であり、特に前立腺ガンの手術では2012年からは保険適用にもなっています。

手術実績も毎年のように増加しており、泌尿器科だけでも15000件を超える手術件数となり、これからも増え続けることが予想されています。

この状況から考えてダヴィンチは、導入段階から普及段階にあると言うことです。

ダヴィンチの優位性

手術支援ロボット「ダヴィンチ」には、人間が行う手術と比較して様々な利点があります。主な特徴を紹介しましょう。

(1)ダヴィンチには3本のアームが取り付けられています。このアームの先端に内視鏡や鉗子を取り付けることで手術を行います。内視鏡下で行う手術なので傷口は小さくて済み、患者の負担が少なくなります。

(2)ダヴィンチの操作はコンソールから行われ、トレーニングを受けた医師が3D画面を見ながら、よりリアルな手術を行うことができます。

(3)画像は拡大されることで細かい作業が可能になり、また手振れ抑制機能により正確な手術を行うことができます。

(4)人の手では入りくい部分であっても、余分な切開を行うことなく手術ができます。

(5)人の手よりも細かい作業ができるので、機能温存の可能性が高くなります。

(6)操作は遠隔からも可能であり、精通した医師が離れた病院からでも手術できます。

このようにダヴィンチを使用することで、人間の手ではミスの起きやすい細かい手術を正確に行うことが可能であり、また患者の負担を減らすことにも繋がるのですね。

ダヴィンチの現状

現在、多くの病院でダヴィンチの導入が始まっていますが、実際に保険が適用となっているのは「前立腺がん手術」だけであり、その他の手術については適応外となっています。

保険が適用されていない病気でダヴィンチ手術を行った場合には、手術費用が数百万円になることもあり、一般的には選択できないかも知れません。

しかし最近、「胃ガン」「腎ガン」へのダヴィンチ手術が先進医療に認定されたことから、ガン保険など民間医療保険を利用した手術が増加しているようです。

さらに数年後の保険適用を目指しており、そうなるとダヴィンチ手術がスタンダード術式になることは間違いないのではないでしょうか。

未来の医療がすぐそこに

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ロボットによる医療などまだまだ先と思っていましたが、もうすぐそこまで来ているようですね。

「手術は医者も大工と同じで腕しだい」と言う話を聞きます。確かに同じ手術を行っても名医とヤブ医者では、全く違う結果になることがあるようです。

最後になりますが、皆さんは「頭の良い医者」と「手先が器用な医者」どちらに手術をしてもらいたいですか?ジレンマ的な質問になってしまいますが、私なら「内科では頭の良い医者で、外科では手先が器用な医者」と答えるでしょう。

ダヴィンチを使用することで、このようなジレンマが解決されるかも知れませんね。未来の医療、楽しみにしたいものです。

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