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結石予防は飲み物でできる!結石に効くお茶は麦茶とほうじ茶

ティーを持つ手

痛みの王様と呼ばれる尿路結石、経験した人は皆さんその痛みの激しさを雄弁に語られます。尿路結石と言うのは、腎臓から尿道までの尿の通り道に、結石が詰まって激しい症状を引き起こすものです。

この結石は誰にでもできる可能性がありますが、尿路の内径よりも小さいうちに、尿によって押し出され排泄されてしまえば、症状を出すこともなく気づかれることすらない場合があります。

結石の成分はさまざまだが圧倒的に多いのはカルシウム結石

実際に見られる結石の90%までもがカルシウム結石だとされています。しかし、結石はカルシウムだけでできているとは限りません。

シュウ酸と反応して水に溶けないシュウ酸カルシウムとなり結石を形成するという説明をもっともよく見ますが、尿路結石の原因は完全には判っていません。

だったら、カルシウムを制限すればいいじゃないかと言う考え方になるのですが、そう一筋縄にはいかないのです。場合によってはカルシウムを摂った方が良い場合も出てくるんですよ。

カルシウムが水に溶けなくなると結石になりやすい

私たちがカルシウムを食べ物から摂る際には、カルシウム単体ではなく、何かと化合した状態で摂っていることが多いです。例えばカルシウムが豊富な牛乳ですが、水溶性のものと不要性のものが混じりあって含まれています。

このうち、水溶性のものだけがカルシウムイオンとなって吸収され、不溶性のものは便と一緒に排泄されてしまいます。それでも牛乳は吸収されるカルシウムの比率が高いので、優秀なカルシウム源として推奨されるのです。

一方、ほうれん草やヤマイモなどにはシュウ酸と言う物質が含まれています。ヤマイモが肌につくとかゆくなるのは、シュウ酸カルシウムの針状結晶が肌に刺さるからだとされています。

ほうれん草に含まれるシュウ酸は、シュウ酸ナトリウムやシュウ酸水素ナトリウム、シュウ酸カリウムなどの水溶性の物質として含まれています。このため、茹でて水に晒せば結構抜けてくれるんです。

それでも、ある程度は残りますので、それはシュウ酸イオンとして栄養と一緒に吸収され、血液に乗って腎臓でろ過されるのですが、そこでカルシウムイオンと出会うとシュウ酸カルシウムと言う水に溶けない物質になるのです。

そのシュウ酸カルシウムの結晶が集まってできるのがカルシウム性の結石なのです。先に、まだメカニズムは解明されていないとお話ししましたが、それは「何が核になって結石になるのか」がわかっていないのです。

単にシュウ酸カルシウムができただけなら、水には溶けなくても、尿と一緒に流れ出してしまうはずですし、実際に結石になってからでもサイズが小さければ尿と一緒に気づかれず排泄されることが多いのです。

カルシウムを摂ると胃の中で不溶性になるのでリスクが減る

カルシウムは人体にとって必要不可欠な栄養素です。歯や骨の原料になることは言うまでもありませんし、神経伝達物質としても重要な役割を持っているものです。

ですので、血液中にも常に一定量のカルシウムが存在していますから、シュウ酸と出会うとシュウ酸カルシウムになって腎臓で結石を作る可能性は常にあります。

そうなってくると、シュウ酸を摂らないことが結石を作らないことになりますね。そうした場合、カルシウムを多く含む食べ物を同時に摂っておくと、消化器の中でシュウ酸カルシウムができて水に溶けなくなるので、消化吸収されなくなります。

すると、血液に入ることなく便となって排泄されますから、結石のリスクを下げることができるのです。ただし、ほうれん草に含まれているシュウ酸の量は結構多いので、普通にカルシウムを食べ物などから摂るだけでは処理しきれません。

よく、ほうれん草にかつお節をかけるとカルシウムがあるから害が緩和されるといった話を見ますが、飽くまでほうれん草をしっかり湯がいてから水に晒し、シュウ酸を抜いてからでないと意味がありませんし、おそらくそれでもかつお節から摂れるカルシウムでは足りないでしょう。

それより、一日に取るべきカルシウムの量を意識して食生活を組み立てた方が、色んな意味で健康に役立つと言えます。

ヤマイモのシュウ酸は不溶性だから食べても大丈夫

シュウ酸を多く含む食べ物としては、ヤマイモやサトイモ、キーウイフルーツなどが挙げられますが、これらのシュウ酸はシュウ酸カルシウムで水に溶けませんから、吸収されずに便になります。ですので、心配せずに食べて下さい。

もちろん、胃酸で一旦分解されますから、そこではシュウ酸とカルシウムになっていますが、十二指腸で酸が中和されるとシュウ酸カルシウムに戻るため、栄養が吸収される小腸では吸収されなくなっています。

一方、アカザ科の野菜、ほうれん草には非常に多く水溶性のシュウ酸が含まれています。スイスチャード(フダンソウ)もアカザ科ですね。さらに山菜のイタドリやギシギシにも水溶性のシュウ酸が多く含まれます。

こうしたものは湯がいてから水に晒してシュウ酸を抜いて下さい。どうしても生で食べたいという場合は、少量にとどめておくのが安全です。

サラダほうれん草と言う生食用のほうれん草もありますが、必ずしもシュウ酸が少ないとは言いきれないようですので、食べ過ぎないようにした方がいいですね。

医者がすすめる麦茶とほうじ茶!そして避けた方が良い飲み物

尿路結石の再発予防には、必ず水分をたくさん摂るという指導が行われます。これは、実際に水分をあまり摂らない人では結石のリスクが上がり、たくさん摂る人ではリスクが下がるという傾向があるからです。

この時に摂る水分と言うのは、「水」でいいのですが、水ばっかりたくさん飲むというのもつらいものがあります。飲み物選びについて見てみましょう。

本当に注目すべきは飲む量ではなく出す量

結石予防にだけ注目すれば、結石リスクを上げる成分を含んでいない飲み物であれば何を飲んでもいいと言うことになります。これは「飲む量」ではなく「出す量」が結石予防にとって大事だからなのです。

1日の尿量が1000mL以下では、尿路結石のリスクは上昇し、2000mL以上では低下することが判っています。ですので、食事から摂る水分以外に、液体として2000mL以上の水分を摂ることが目安として示されています。

もちろん、2Lのミネラルウォーターをテーブルの上に置いて、それを毎日飲み切っても構わないのですが、それではちょっと味気ないですよね。

お医者さんたちが推奨しているのは「麦茶」と「ほうじ茶」です。麦茶にはミネラルが含まれていますが、カルシウムは入っていません。お茶にはシュウ酸が含まれますが、ほうじ茶は焙煎されているので分解されています。シュウ酸は180℃~200℃で分解されるのです。

こうしたもので水分をしっかり摂って、一日の尿量を確保すれば尿路結石のリスクを下げることができます。

少なめにしておいた方が良い飲み物もある

尿路結石の中には、痛風でおなじみの尿酸がかかわるものもあります。ですので、尿酸が尿にたくさん出てくるような飲み物は、たくさん飲まない方が良いですね。

例えば、コーヒーです。コーヒーは利尿作用があり、尿量を増やすには適していますが、尿酸の排泄を促進しますので、尿酸性結石の原因になります。1日に1杯くらいなら問題はないでしょうが、飲みすぎには注意して下さい。

また、アルコール飲料も同じです。特にビールは利尿作用が強く、その面では好ましいのですが、尿酸排泄を促してしまいます。また、毎日の飲酒はカルシウムの排泄を促し、結石の生成につながります。節度ある飲酒量よりも少なく、一日おき以下にして下さい。

一方、お茶や紅茶はシュウ酸を含んでいますので、飲みすぎには注意が必要です。特に抹茶はシュウ酸の含有量が多く、高級茶ほど多いという傾向が見られるようです。

さらに、砂糖入りの清涼飲料水も控えましょう。砂糖は尿へのカルシウム排泄を促進しますので、尿路結石の原因になり得ます。飲んではいけないという訳ではありませんが、少なめにした方がいいでしょう。

いわゆるゼロカロリー飲料については、影響についての資料が見当たりませんでした。当面、結石との関係については砂糖入りと同じように見ておくのが安全だと思われます。

国産のミネラルウォーターであればそれほど心配ない

実は、ある研究で日本国内の尿路結石について、地域差を調べた研究があります。それによると関東北部と東北東部では有病率が低く、近畿と九州で高いという結果が得られています。

これについて、その原因は水道水にあるのではないかと指摘されています。水道水に含まれるマグネシウムとカルシウムの比率が、相対的にマグネシウムが多いと有病率が下がるようだということです。

ミネラルウォーターには硬水と軟水と言う分類があるのは皆さんよくご存知でしょう。これは水に含まれるミネラルの量で決まります。カルシウムの含有量×2.5とマグネシウムの含有量×4を加えた数値が多いと硬水、少ないと軟水と言うことになります。

どちらかと言うと近畿地方の方が東北や関東より軟水のイメージが強いのに、近畿地方の方が尿路結石が多かったのは、相対的にマグネシウムが少なかったからではないかと考えられています。

とは言え、国産のミネラルウォーターであれば、それほど大差はないでしょう。気になる方は、お求めになる前にマグネシウム分の多いものを選べばいいかもしれませんね。

他の話題では脱水が注目されやすいので、飲む量に重きが置かれますが、結石の場合は出す量なんですね。とは言え、家庭で蓄尿して量を測るわけにもいかないため、飲む量の目安として毎日2L以上が推奨されるのです。

できれば避けた方が良い食べ物と言うのも存在する

病院での治療でも、水分を摂ることが絶対に必要な指導であることに比べると、食事制限は少し緩めの指導になっています。それでも、お薬を使った治療が行われる場合は食事制限も必須になります。

それを参考に、避けた方が良いもの、控えた方が良いものと言うのを見てゆきましょう。

基本は一日三食と就寝前4時間の食事制限

まず大切なのは一日に三食をきっちり摂ると言うことと、夕食偏重にならないようにバランスを取るということです。日本における結石患者の食生活を見ると、一日の必要栄養素の半分以上を夕食で摂っているケースが多く見られました。

特に夕食でのたんぱく質摂取が多く見られたそうです。ですので、朝食と昼食にしっかりたんぱく質や野菜を摂るようにして、むしろ夕食を軽めに仕上げた方が、尿路結石のリスクを下げられるということになります。

また、食後2時間~4時間くらいで結石関連物質の尿への排出がピークに達することから、夕食後4時間は時間を取ってからベッドに入るのが尿路結石の予防には有効です。

確かに、朝食抜きとかパンと牛乳だけとかで、お昼はそばかうどん、そして夕食は晩酌とともにがっつり食べて、後は風呂に入って寝るだけ、では尿路結石を作るための生活と言えるでしょう。

たんぱく質は必要だが摂り過ぎに注意すべき

たんぱく質は身体を修復し健康を保つために、積極的に食べなければいけない栄養素です。しかし、摂り過ぎるとカロリー過剰になるだけでなく、カルシウムやシュウ酸の排泄を促し結石の原因にもなります。

目安として、体重1kgあたり1gのたんぱく質を毎日摂るようにして、そのうち動物性たんぱく質の比率を半分程度に抑えましょう。例えば体重60kgの人なら、動物性たんぱく質30gと植物性たんぱく質30gを毎日摂ればいいことになります。

まず、30gのたんぱく質が摂れる植物性の食品を見てみましょう。

食品 たんぱく質30gを摂れる量
揚げそらまめ 121g
塩豆(えんどう) 129g
油揚げ 165g
納豆 182g
大豆水煮 233g

1品目から摂るには多すぎる量ですね。しかし、三食に分散したりおやつに食べたり、さらにもっと他の食品と合わせたりすることで、植物性のたんぱく質を30g摂ることはできるでしょう。

一方、動物性のたんぱく質を30gと言うことになると、どのようになるかを見てみましょう。

食品 たんぱく質30gを摂れる量
真さば 146g
牛肩ロース 152g
えび(バナメイ) 153g
鶏むね肉 154g
豚肩ロース 174g

こちらも思ったより多い量になりそうですが、ハムやベーコンなどの加工肉、シーチキンなどの加工魚、卵などをうまく組み合わせて分散すれば問題ないでしょう。、

むしろ問題なのは、食べ過ぎですね。朝にベーコンエッグ、お昼にグリルドチキン、夜にサバの塩焼きではたんぱく質過剰になりかねません。もちろん、それ以前にカロリーがオーバーしてしまうでしょう。

カルシウムは積極的に摂る

日本人は推奨されるカルシウムの摂取量に届いていません。ですので、積極的にカルシウムを摂りましょう。先にお話しした通り、食べ物から摂るカルシウムは、植物性食品から入ってくるシュウ酸を不溶性にして便に出してくれます。

ですので、カルシウム結石を予防する意味からも、カルシウムを積極的に摂ることが勧められるのです。

1日に勧められるカルシウムの量は600mg~800mg程度です。

牛乳200mLで220mgのカルシウムが摂れますので、これはお勧めです。さらに魚介類や、野菜ならモロヘイヤや小松菜も良いですね。こうしたものを積極的に取ってカルシウム不足を補いましょう。

シュウ酸と塩分と脂肪は抑える

先にお話しした通り、アカザ科のほうれん草やスイスチャードはしっかり湯がいて水に晒し、シュウ酸を抜いてから調理してください。また、山菜類のイタドリやギシギシも同じです。生食は控えましょう。

さらに、

  • タケノコ
  • チョコレート
  • 紅茶
  • 緑茶

もシュウ酸の多い食品です。食べすぎ、飲みすぎには充分注意しておいて下さい。麦茶やほうじ茶はOKです。

そして、塩分も摂りすぎないで下さい。高血圧対策と同程度に絞り込めばOKです。これはナトリウムをたくさん摂ると、尿にカルシウムがたくさん出て、尿路で結石になる可能性が高まるからです。

また、メカニズムは明らかではありませんが、結石患者には脂肪の摂りすぎという傾向が見られるそうです。ですので、カロリーの面からも脂肪の摂り過ぎには注意しましょう。

雑穀や全粒穀物を積極的に食べる

未精製穀物にはマグネシウムや食物繊維が豊富に含まれています。マグネシウムはシュウ酸と結合して水に溶けるシュウ酸マグネシウムになります。その結果、結石の原因になるシュウ酸カルシウムの生成を妨げるのです。

そして、水溶性ですから、シュウ酸マグネシウムは問題なく尿から排泄されてくれます。

さらに、未精製穀物の食物繊維にはフィチン酸が含まれていて、これが結石の生成を抑制してくれます。ただし、フィチン酸を摂り過ぎると、カルシウムの吸収が悪くなると言う面もありますので、適量を食べるようにして下さい。

列記したものを改めて見渡してみると、他の健康情報でも見られる「健康的な食生活」になっていますね。おそらく、すべてに共通する要因と言うものが存在するのだと思います。

尿路結石症は症状に応じて治療方法が色々ある

激しい痛みをきっかけに受診することが多い尿路結石症ですので、まずは痛みを抑えることから入ることが多いです。NSAIDsの座薬が使われますが、場合によってはがんの痛みを取るための強力な注射薬が用いられることもあります。

なにせ「痛みの王様」ですから、ちょっとやそっとの痛み止めでは対処しきれないのです。

小さな結石は内服薬で溶かす治療から

最も長いところで5ミリ以下程度の小さな結石は、それを溶かすお薬を飲んで小さくして流すと言う治療法が採られます。一方、それより大きい場合は、身体の外から衝撃波を当てて、結石を粉砕し細かくすることで流すと言う治療が行われます。

一方、衝撃波は今後妊娠する可能性がある年代の女性には使えません。尿道から内視鏡を入れて結石を粉砕する手術などで置き換えられるでしょう。

また、腎盂全体にはまり込んだような大きな結石は、身体に小さな穴をあけて内視鏡を腎臓に入れ、結石を破砕します。この手術は衝撃波などと併用して行われるため、治療期間は長くなります。

体外衝撃波砕石術にも副作用はある

メスを使って身体を切る手術に比べると、衝撃波を使ったこの治療はリスクが低いことは確かですが、そのイメージが独り歩きして「害のない治療」と信じられてしまっているようにも見受けられます。

もちろん、安全性の高いものではありますが、全く何の害もないと言う治療ではありません。少なくとも「あざ」くらいは、痛みと共にしばらくの間残ることがあります。

一般に低侵襲で安全性が高いとされている方法ですが、決して体に害がない(無侵襲)わけではありません。術後の血尿はほとんどすべての施行例でみられます。また皮下に出血斑(斑点状のあざ)が生じることもあります。

妊娠可能年齢における女性の下部尿管結石(卵巣に近い部分の尿管結石)では、妊孕性(にんようせい:妊娠する能力)に関して長期的な安全性が確立していません。

妊婦やコントロール不十分な出血傾向のある患者様などではESWLを行うことはできません。

つまり、初潮から閉経までの間の女性では、この治療が受けられない可能性があると言うことは知っておきましょう。

衝撃波による治療は入院治療の所も多いのですが、最近では日帰り治療で行っている病院もあるようですね。

つまり!結石対策には食べ物に気を付けて水をしっかり飲む

もうお判りかと思いますが、基本は水分をしっかり摂って尿量を確保するということが尿路結石の予防に一番役立つと言うことです。それによって、結石が大きくなる前に排泄してしまえば何の問題も起こりません。

そして、食べ物や生活習慣に注意して、結石ができたり成長したりしないようにするのが一番であると言うことなのです。

まず、カルシウムの排泄を増やす塩分と脂肪は控えめにしましょう。また、ほうれん草やスイスチャードなどシュウ酸を多く含む野菜は、必ず湯がいて水晒しを行って下さい。

そして、就寝4時間前までには夕食を終えておくことや、朝食・昼食に重きを置いた食事も尿路結石の成長を抑えてくれますので、生活習慣の見直しも大切ですね。

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