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戦後の病気じゃなかったの?最近の高齢者に再流行の結核とは

最近よく耳にする結核とは

近年、「結核」という病名をメディアで目にすることが増えました。若い芸能人にもちらほらと感染者が出ているのをワイドショーで目にします。大人の人なら結核というのは戦後の日本に蔓延した「国民病」「死の病」というイメージを持つことも多くビックリされると思います。

日本では最近また結核にかかる人が増えているのです。特に2012年は新しく約2万3千人もの患者数を記録するなど猛威をふるっている病気です。この結核とはどのような病気なのでしょうか。

結核は結核菌という細菌に感染することで起こる感染症です。結核菌は感染者の咳、くしゃみが空気中に飛ぶことで起こる「飛沫感染」によって第三者へうつります。

世界では人口の1/3が結核菌に感染しているとされています。特にアジアとアフリカで多くを占めています。感染しても必ずしも発症するとは限らず無症状(潜伏感染)の人が多く、発症するのは感染者の10%程度とされています。

HIV、マラリア、結核は3大感染症と呼ばれており、近年はHIV感染者の増加による合併症として結核も蔓延しています。先進国では予防接種や医療の進歩により予防や治療が可能な病気なのですが、発展途上国では死亡者が多く出る恐ろしい病気です。

日本でも昔は命に関わる恐ろしい病気でしたが、戦後には結核予防法が、2007年には結核予防法に変わって予防接種法によるBCGの接種が制定され、昔に比べると患者数は減りました。

結核には肺結核、腎結核、皮膚結核、副腎結核などの種類があります。最も多いのは肺結核です。肺結核とはどのような症状があるのでしょうか。

肺結核とは

肺結核というのは肺に炎症が起こる結核です。結核菌が体内に吸入されるとリンパ、血液の流れにのって体中の細胞に潜伏します。結核菌が体内に潜伏していても免疫力によって発症が抑えられるので無症状の人が多いのですが、結核の発症危険因子を持つ人は肺に湿潤した結核菌によって肺結核を引き起こしやすくなります。

初期症状は微熱、咳、倦怠感、痰といった普通の風邪に似た循環器の症状があらわれます。そのため結核を疑われることは少ないのですが、これらの症状は長期間続き、炎症が進むと血痰が出るようになり、喀血が起こることもあります。

受診して血液検査やX線検査といった結核の検査を受ければすぐに発見することができます。必要に応じて排菌のために入院治療をします。

治療には抗結核薬などの投薬が行われることが多く、きちんと薬を飲み続ければ回復することができます。ただし、全身の症状が重くなると呼吸困難や全身の症状を伴い、命に関わる場合もあります。

今、高齢者に流行する結核

現代の日本は先進国の中でも圧倒的に結核罹患率が高い国なのですが、中でも患者数のおよそ60%が65歳以上と高齢者の患者数が多いのが特徴です。

なぜ高齢者の結核が増えているのでしょうか。これには戦後の結核が蔓延した若い頃に結核菌に感染した人が、加齢や病気による免疫力低下によって高齢者になった今発症していることが理由とされています。

また、老人福祉施設などの集団感染も原因です。高齢者は抵抗力が弱い、他の基礎疾患を持っているなどの要因から結核を発症すると重症化や合併症を引き起こしやすく死亡率が高いのが特徴です。しかし、結核は加齢以外にも発症危険因子があります。

結核にかかりやすい人とは

「若い人」

若い人の結核も増えています。結核に対する免疫が弱いために発症しやすく、初期には結核を見過ごしやすいために若い世代の集団感染を起こしやすいのです。

「病気療養中の人」

体の免疫力が低下している人は感染すると発症しやすいです。免疫抑制剤を利用している人も発症しやすくなります。

「集団生活をしている人」

学校、会社、施設で集団感染が起こりやすいです。

結核を予防するためには

「BCG接種」

赤ちゃんの時にBCG接種をうけることで結核に対する免疫力をつけます。乳幼児結核、結核性髄膜炎から子どもを守るのに特に有効ですが、効果は10~15年とされ、成人後の結核予防の効果は大きくないようです。

「体の抵抗力をつける」

結核菌に感染しても、免疫力により菌の活性化を抑えることで発症を防ぎますので、日頃から健康管理に気をつけて病気への抵抗力を高めておくことが予防につながります。

「早期発見」

初期症状では見過ごしやすい結核ですが、風邪にして症状が長いのが特徴ですので2週間以上症状が長引くようなら風邪以外の病気を疑う必要もあります。できれば早期に受診して結核の早期発見と治療がのぞましいです。

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