TOP > > 食後の数時間後にくる胃痛!女性も要注意の胆石症の症状とは

食後の数時間後にくる胃痛!女性も要注意の胆石症の症状とは

食後に腹痛を感じる女性

胃が痛いと言う症状は、誰しも一度くらいは経験したことがあるでしょう。しかし、「胃の痛み」って意外に広い範囲に及ぶことがあります。

最も一般的な胃の痛みは食後すぐから痛み始めることが多いですし、上腹部のどこが痛むかは一定していません。一方、ストレスなどによる胃の痛みは食事とは関係なく、みぞおちあたりが痛むことが多いですね。

そして胃が痛む時、右の肋骨の一番下~下から3本目あたりが、食後1~2時間で痛むと言うことはありませんか。それは胃の痛みではなく胆石症による痛みかも知れません。

胆石症は胆汁の通路に結石が詰まる病気!その特徴は?

胆石は胆嚢や胆管に結石ができたものです。その結石によって痛みが出るものを胆石症と言います。急性に症状が現れる場合は激痛である場合がほとんどですが、慢性の場合、何となくお腹が痛いと言うことが多いです。

慢性の胆石症では、本人は胃が悪いのだと思っていることが多く見られます。これは食後1~2時間で痛みが出ることが多く、脂っこい物など、食べ物の傾向と痛みがリンクすることが多いからだと考えられています。

無症候性胆石はかなり多くの人に見られる

何かの検査で胆石が見つかっても、全く症状がない人もたくさんおられます。実は私自身もそうです。たまたま、肝臓の数値が少しだけ悪かった時に、腹部エコーを受けたんですが、肝臓に異常はなかったものの、胆石が写っていました。

無症候性なので、特に治療はありません。食事に気を付けるように言われてあとは経過観察です。年に1回エコー検査を受けていますが、成長も縮退もしない状況が続いています。

おそらく私と同じ経験をされた方は少なくないと思います。そういう方は、定期的に腹部エコーの検査を受けていますか?

無症候性胆石は経過観察が基本です。経過観察とは痛みが出るまで放置すると言う意味ではありません。定期的に検査を受けて、胆石に刺激されて胆嚢の壁が厚くなっていたり、悪性腫瘍ができたりしていないかをチェックすることです。

特に症状がなければ病院に行くのは面倒なものですが、検査を受けたら必ず半年後でも一年後でも良いので予約を入れて帰るようにしましょう。

現段階では胆石が胆嚢・胆管がんの原因になるかどうかは確定していません。原因になると言う研究もあればならないと言う研究もあります。しかし、リスクとして受け止めて定期的にチェックするのは良いことです。

特に腹部エコーに関しては身体に負担のない検査ですから、定期的に検査してもらうことをお勧めします。

胆石症は肝臓から十二指腸までのどこかで起こる

胆石は肝臓で作られた胆汁が、一旦胆嚢に蓄えられて濃縮され、食べ物が入ってきたことに連動して十二指腸へ分泌されるルートのどこかで結石となって発生します。

胆石ができる部位とそれぞれの名称

この中で最も良く胆石ができるのは胆嚢の中です。胆汁を濃縮するところなので結石ができやすいのは当然かもしれませんね。

一方、胆嚢でできた結石が流れ出して胆管で詰まると言う現象もありますし、胆嚢でできるものとは異なるタイプの胆石が胆管でできて症状を表すこともあります。

さらに、肝臓から胆嚢までの間の胆管で胆石ができて詰まることも少ないながら存在します。このタイプの胆石はちょっと注意が必要です。

胆嚢やその後ろでは、胆汁が濃縮されているので結石もできやすいのですが、まだ濃縮される前の胆汁から結石ができると言うことは、肝臓の中や肝臓と胆嚢の間の胆管の形に何らかの異常がある可能性が考えられるからです。

激痛が走る急性型と鈍痛が続く慢性型

何の前触れもなく、突然上腹部に激しい痛みが出る疝痛発作で始まる胆石症は、最初に書いた通り、みぞおちから右の肋骨の一番下~下から3本目あたりにかけてが痛むことで始まることが多くなっています。

これは胆嚢がその位置にあるからです。ただ、この辺りの感覚を担っている神経は腹部全体を支配している迷走神経ですので、放散痛と言う形で背中が痛くなったり、近い部位として脇腹あたりが痛くなったりすることも比較的多く見られます。

痛みの質は症状によってまちまちですが、疝痛発作と言うレベルになると我慢できないくらいに痛むこともあります。一方、軽い場合では重苦しい感じでドーンと痛いと言った表現をされることもありますね。

こうしたものが胆石症の急性発作です。このタイプの痛みは胆嚢の結石によるものであることが多くなっています。

一方、いつも上腹部に違和感があって、痛むことも時々あると言うレベルの場合は、慢性胆石症の可能性があります。違和感や痛みのほか、吐き気や嘔吐、食欲不振を伴うことも多いです。

こうした症状のせいで、本人は胃が悪いと思っていることが多くなります。今回の話題そのものですね。もちろん胃腸の症状でもこうしたケースはありますので、気になったら一度受診して腹部エコーを撮ってもらいましょう。

胆嚢は肝臓の下側、十二指腸の横ですので、胃に近いことから、トラブルが起こったっ時に胃が悪いと勘違いされやすい臓器なんですよ。

胃痛と勘違いされない胆石症はすでに重症の可能性が!

胆石は時として胆管に詰まることがあります。脂質の多い食事を摂ったことなどによって、胆汁をたくさん十二指腸に送り出すために胆嚢が強く収縮した際、胆嚢で作られた胆石が胆管の方へ送り出されてしまって発生します。

もちろん、小さなもので十二指腸まで流れて行けば問題は起こりませんが、大抵の場合、途中で詰まって大騒ぎを引き起こすのです。

恐怖の死亡率最大70%!

一般的な急性胆石症でも、胆石が胆管に詰まることで痛みを出しています。多くの場合、これは2~3時間で胆管を通過して痛みが消えます。また、胆石の大きさや形によっては、胆汁の流れを阻害しきってしまわないため軽症になります。

一方、胆石が胆嚢の出口を完全にふさいでしまったり、胆管の途中で引っかかって胆汁の流れが完全に止まってしまうと、激痛と共に激しい症状が起こります。

行き場を失った胆汁に細菌が感染して引き起こされるのが急性化膿性閉塞性胆管炎と言う病気です。この病気では上腹部の激痛と同時に、発熱や黄疸が見られます。

さらに重症になると敗血症を併発して、ショック症状や意識障害と言う非常に重い症状が出て死につながりかねません。これらの症状は「胃が痛い」と言う不調では起らない物ですので、胃の病気でないことはすぐに判るでしょう。

急性化膿性閉塞性胆管炎の致死率は40%から70%とされています。特に高齢者では発症から1~2日で重篤化することがありますので、緊急の治療が必要になります。

高齢者の無発熱にも注意しなければならない

胆嚢炎では上腹部痛と発熱、吐き気・嘔吐などが見られ、重症化してくると黄疸が発生します。しかし、高齢者では発熱しないこともありますので、熱がないからと言って安心はできません。

特に上腹部痛について、息を吸い込んだ時に痛みが強くなるようであれば胆石による症状と考えて、すぐに病院を訪れて下さい。痛みの度合いによっては救急車を依頼しても良いです。

また、上腹部痛・発熱・黄疸がセットで現れた場合は、胆管炎を疑うべき状況です。つまり急を要する可能性が高いので、救急車を呼んですぐに病院へ行って下さい。

黄疸については身体や手のひらの色を見るのではなく、白目の色を見て下さい。黄疸の色素は最初に白目を染めることで見つかることが多いです。目の一部でも黄色くなっていたら黄疸を疑って下さい。

胆石症は全く無症状から発生することもありますが、多くの場合「何となく胃の調子が悪いと思っていたら、発作が起こった」と言う例が見られます。強い痛みがなくても、疑わしいと思ったら一度受診して下さいね。

胆石にはいくつかの種類があり症状も異なる!女性も注意すべきその傾向とは

実は胆石には複数の種類があります。主に胆嚢の中でできるものと、胆管の中でできるものです。さらに、胆管の中でできるものにも複数の種類があります。

それでも圧倒的に多いのはコレステロールとカルシウムが関係する胆石です。コレステロールだけの胆石は、小さければお薬で溶かすことも可能です。

コレステロール胆石は女性に多い

胆嚢にできる胆石はコレステロールが結晶したコレステロール胆石です。このコレステロール胆石は、胆石の70%を占める支配的なものです。脂肪の摂取量が増えてきたことに伴って、コレステロール胆石の割合も増えてきたと報告されています。

コレステロール胆石はレントゲンに写りません。腹部超音波エコーで診断するのが一般的です。さらに詳細な検査が必要な場合は、MRIを応用した装置や造影剤を使ったCT撮影が行われることもあります。

コレステロール胆石は、カルシウムが沈着して石灰化し、レントゲンに写るようになることもありますが、そうなる前で一定以下の大きさであれば、お薬で溶かしてしまうこともできるのです。

コレステロール胆石ができやすい人として「5F」という条件が欧米で言われています。

  • Forty(40歳台≒中年)
  • Female(女性)
  • Fatty(肥満)
  • Fair(白人)
  • Fecund(多産)

私たち日本人はアジア系ですから、白人と言う部分は関係ありませんが、お子さんの多いふくよかな中年女性は、コレステロール胆石には注意しておいて頂いた方が良いでしょう。

一方、肥満の中年男性以外、日本人男性にハイリスク群はいないと言うことになりますが、これは目安としての傾向なので油断しないで下さいね。

色素胆石は1個だけでも症状が出る胆管にできる胆石

コレステロール胆石が丸っこいイメージの胆石であるのに対して、色素胆石はゴツゴツとげとげした、いかにも痛そうな形をした胆石です。

色素胆石には2種類あって、黄疸をもたらす色素であるビリルビンが胆汁中の細菌によってカルシウム塩になって結石になったビリルビンカルシウム石と、まだ原因が良く判っていない黒色石に分かれます。

このいずれもが胆嚢ではなく胆管で発生する結石で、大抵の場合強い痛みを伴った急性胆石症の原因になります。

ビリルビンは赤血球を赤く染めている色素のヘモグロビンが古くなって分解されてできます。寿命を迎えた赤血球は脾臓で分解され、ヘモグロビンもビリルビンに代謝されて肝臓に送られます。

肝臓ではこのビリルビンを水に溶ける状態にして胆汁に混ぜ込み胆嚢に送ります。そこから十二指腸に分泌されて大腸に流れ、腸内細菌などの働きでステルコビリンと言う色素になります。

この色素は茶色です。つまり便の色は、この色素の色と言うことで、廃棄された赤血球の一部が便に色を付けていると言うことなのです。

ところが、この色素が先に説明した通り細菌によってカルシウムと反応して水に溶けないカルシウム塩となり、それが大きな結晶になるとビリルビンカルシウム石と言う胆石になるのです。

これは衛生状態の悪い国でよく見られる胆石で、昔は日本でもよく見られたそうですが、最近はあまりないと言うことです。

一方、黒色石と呼ばれる文字通り真っ黒の胆石は、今のところ詳しい発生原因は判っていません。溶血性貧血・肝硬変・炎症性腸疾患の人に良く見られるそうですので、そうした既往がある人は注意しておいて下さい。
時代劇に出てくる女性が「持病の癪が」と言ってしゃがみこんで苦しんでいるのは、一つはこの胆石症であったのではないかと言われています。そう言えば男性がこの演技をやっているのって見たことないですね。

コレステロール胆石は生活習慣病?間違ったダイエットも原因に

先のもお話しした通り、太り気味の人に多いと言うことで、カロリーオーバーや脂質の摂取過剰と言うことが胆石症のリスク要因になっています。つまりメタボリックシンドロームの要因と重複する部分ですね。

ですので、脂質の摂取を中心にカロリーコントロールに注意するだけで、ある程度はコレステロール胆石のリスクを抑えることができると言っていいでしょう。

誤ったダイエットで胆石ができやすくなる?

運動不足で太り気味だと言うことが胆石症の大きなリスクファクターになります。これはBMIだけではなく体脂肪率が高いと言うことが悪影響すると考えて差し支えありません。

体重が気に入らないからダイエットすると言うのは女性に多いような気もしますが、体重だけを見てダイエットするとどんどん肥満します。ダイエットによく挑戦する人はこのリスクを抱えています。

自分は太っていると考えてダイエットに挑戦する人は、多くの場合、食べ物を制限して体重を減らします。食べ物を制限すれば体重は減ります。しかし、運動をせずに食べ物を制限することだけで体重を減らすと筋肉も減ります。

しかも筋肉の方が比重が高いので、脂肪を減らすより筋肉を減らした方が見かけの体重は早く減るのです。そして、一定期間後目標体重をクリアして通常の食生活に戻ると、筋肉の減少に伴って基礎代謝も下がっているため、カロリーオーバーになります。

オーバーしたカロリーは脂肪となって身体につきます。こうやって、ダイエットに挑戦するたびに体脂肪率が上がって肥満すると言う悪循環にはまります。これがコレステロール胆石のリスクを上げるのです。

これを避けようと思ったら、体重の増減ではなく体脂肪率に注目し、運動を中心にしたダイエットに取り組みましょう。ネットで検索してみると、体重が増えてスリムになった比較写真をたくさん見ることができますよ。

▼参考検索リンク
女性の筋肉は脂肪より重い画像検索結果
Google画像検索 “girl’s muscle is heavier than fat”((女性の)筋肉は脂肪より重い)

食べ物の種類で決まる胆石のできやすさ

まず、お肉と同じくらいは青魚を食べましょう。青魚は言うまでもなくω3多価不飽和脂肪酸であるDHA・EPAの効果を期待してのことです。

さらに、食物繊維を意識して野菜・きのこ類・海藻をたっぷり摂って下さい。目安としては加熱した野菜を、毎食片手に乗る程度は食べましょう。生野菜なら両手に山盛り一杯ぐらいです。

その上で、脂肪分の多いお肉は減らした方が無難です。いわゆるバラ肉とか霜降り肉はあまりお勧めできません。かと言って、ヒレ肉やもも赤肉などの脂肪のないお肉ばかりでも味気ないでしょうから、ほどほどにすると言うレベルで良いでしょう。

青魚や野菜などを先に示した通りしっかり摂っておけば、その分お肉の量が減るので、あまり意識する必要はなくなるかもしれません。

あとは、食事抜きやまとめ食い、さらには就寝直前の食事と言った良くない食習慣をなくすことも重要な要素になりますね。

もちろんこうしたことは中年女性だけでなく、すべての人の胆石症リスクを下げてくれますから、積極的に取り組んで下さい。

結局、正しい食習慣と言うことはここでも有効な対策であると言うことに落ち着いてきますが、特に食物繊維をたっぷりとることが有効だと考えて差し支えありません。

胆石症の治療は内視鏡手術が中心になる

さて、胆石症として症状が出てしまったら、基本的には腹腔鏡下胆嚢摘出術と言う、身体にいくつか穴をあけて行う手術で胆嚢を切除することが行われます。

内部の癒着とかがひどくて、その方法では胆嚢の摘出が行えない場合、途中で開腹手術に切り替えられるケースもあります。

一方、一定の条件を満たすコレステロール胆石は、半年から1年ぐらいお薬を飲み続けて溶かすことができる場合もあります。しかし、これは再発率が高いと言うことを知っておかなければなりません。

同じような条件が満たされた場合、多少大きめの胆石でも衝撃波で破砕する、体外衝撃波結石破砕療法が採られる場合もありますが、これも再発率が高い上、身体的条件によっては使えない場合もあります。

いずれにせよ、お医者さんの説明を良く聞いて、充分話し合った上で治療方針を決めなければなりません。

できれば予防に徹して、こうした手術を受けずに済めばそれに越したことはありませんね。

キャラクター紹介
ページ上部に戻る