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鳴らしてスッキリ、でも待って!「首鳴らし」が抱える命の危険性

ああ肩が凝った…と感じて、首をバキバキ!なんて鳴らしていませんか?男性は特に首や腰などの「関節鳴らし」が習慣化してしまっている人も多く、長く続けていると命を落としかねません。その危険性をどれだけ知っていますか?

なぜ音が鳴るのか?

原因は空洞現象(キャビテーション)説が有力

人の身体の関節は、関節包(かんせつほう)という組織で覆われています。関節包の中には関節液が入っており、関節を強く曲げたりすると、関節包の中を液が移動して気泡ができることがあります。これを空洞現象(キャビテーション)と呼びます。

この気泡は関節を戻した時に、同時に気化して弾け消失しますが、この弾けた時の微細な衝撃が周囲の組織を微細に破壊し、習慣化すると炎症を起こしやすくなります。関節が太くなるのは、この炎症による腫れが原因です。

「指パキ」たまにやる程度なら問題無し

指などの関節を曲げて音を鳴らす事を「クラッキング」と呼びます。子供の頃から、指を鳴らすと太くなるという噂を耳にしていませんでしたか?太くなる、というのは決して噂などではなく、根拠のある事実です。

衝撃で組織を破壊するといっても、たまに指を鳴らす程度であれば全く問題はありません。発生しているのはそれほど微細な衝撃であり、また組織は同時に回復もします。問題は、クラッキングを毎日のように続けてしまうこと。

同一の関節を1日に10回以上、一ヶ月以上にわたって鳴らし続けると炎症が起こり、指が太くなった、などの違和感を覚える確率が高くなります。アメリカで行われた研究によれば、クラッキングをしている人とそうでない人の関節炎発症率はほぼ同じ、という結果が出たそうです。

つまり指を鳴らすのが習慣になっていても、それが直接、害となることはまずないようです。但し、首や腰など、脊髄が通っている関節のクラッキングでは話が異なります。

危険な関節鳴らし(クラッキング)の恐怖

首・腰は鳴らすべからず

首・指・腰・股関節・顎などが、主に鳴らしやすい関節ですが、このうち「首」と「腰」は脊髄を損傷してしまうおそれがあり、むやみに鳴らすのは大変危険な行為です。脊髄が傷つくとどうなるのか?

早い話、脊髄とはヘッドホンのコードの中にある導線のようなもの。導線が傷ついたり切れたりすると音が出なくなります。脊髄も同じ。傷ついたり損傷したりすれば、身体を動かすという機能を失ってしまいます。

また、むやみに鳴らし続けることで、骨にまで変形などの異変が表れたりする事があります。命に関わるデリケートな部位をバキバキと鳴らす。冷静に考えれば、この上なく恐ろしい行為であることに違いありません。

鳴らしてコリがほぐれる訳ではない

そうは言っても、首を鳴らすと気持ちがいいのは事実だとお考えの方も居るでしょう。しかし実際にはクラッキングにコリをほぐす効果などは無く、単に骨と骨を繋ぐ「靭帯」を痛めつけるだけの行為に過ぎないと言われています。

なぜ気持ち良いと感じてしまうのかについては、血流の悪くなった部位に微細な衝撃が走ると、その痛みを快感として感じてしまう事に原因があります。勿論この快感は一瞬に過ぎず、実際には何の改善にもなっていません。

鳴らせば鳴らすほど太くなる?

クラッキングを習慣にしてしまうと、その関節の靭帯が次第に伸びてしまうというデメリットがあります。靭帯は伸びてしまうと働きが弱まり、つまりは鳴らせば鳴らすほど、関節が鳴りやすくなってしまうという悪循環が発生します。

関節の太さはクラッキングの回数に比例することが分かっています。1日に数十回も鳴らした関節はすぐに肥厚し、逆に2週間も鳴らさないでいると徐々に元に戻ります。鳴りやすくなった関節を鳴らさないようにするのは意外に難しいものです。

何かの拍子に鳴らしてしまったり、無意識に鳴らしてしまったり。あなたにもし未だクラッキングの習慣が無ければ、この先もしない事をお勧めします。あまり知られていませんが、靭帯が伸びた関節は、同時に捻挫もしやすくなっています。普段から運動をしている方は特に、クラッキングをするのは控えたほうが良いでしょう。

鳴らしたい…!そんな欲求を解消するコツ

軽い体操をする

首や肩、腰などが凝ったと感じたら、バキバキ鳴らすのではなく、軽い体操をしてみましょう。音がしないようにゆっくりと首を回す、両腕をクロールのように大きく回す、腰に両手を当てて上半身をゆっくり後ろに倒す、などの本当に軽い体操、動きをするだけで、驚くほど「鳴らしたい欲」が解消されます。

息をゆっくり吐きながら行えば有酸素運動になり、代謝もアップできて一石二鳥です。関節が鳴りやすくなっている方は、鳴らないようにゆっくりと動作を行うことを心がけてください。

首のコリを解消するストレッチ

首を鳴らすのが好きな方にお勧めなのが、頭を両手で支えて行うストレッチ。まず、両手で両耳を塞ぐようにして頭を固定します。このとき肘は真横に上げてください。その状態から、片方の手で頭を押すようにゆっくりと力を加え、それを首の力で押し戻します。

反対側も同様に。首の力だけで、手の力を押し返すのがポイントです。決して、首を痛めるほどの力を加えないように注意して行ってください。何回か行えば、自然とコリが解消されます。

それでもダメなら整形外科へ

どうしても鳴らしたい欲に勝てない、ひどいコリや関節痛に悩まされているという方は、最終手段として整形外科を受診しましょう。腰が凝って仕方がないという方は、関節ではなく筋肉に問題がある場合があります。関節を固定するギブスなどを嵌めてもらえる所もあるようですので、まずは電話で確認を取ってみる事をお勧めします。

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